恐ろしい国

2023年2月 4日 (土)

統一教会の黒幕<本澤二郎の「日本の風景」(4704)

統一教会の黒幕<本澤二郎の「日本の風景」(4704)

<共産党の宮本岳志の天地揺るがす爆弾質問=朝日新聞阪神支局襲撃事件の赤報隊と国際勝共連合の関係疑惑の大衝撃>


無関心は怖い。昨日は2月2日の共産党・宮本岳志の衆院予算委員会質問をYoutube動画で見て愕然とした。萎んでいた風船が一遍に膨らんだ。法律家や在京政治部長会の仲間らに確認すると、35年前の朝日新聞襲撃事件の犯人は統一教会の武装チームの仕業だったという!?

 インターネットで朝日新聞と統一教会にアクセスすると、沢山の証拠の資料が出てきた。何ということか。知らなかったのは、凡人ジャーナリストだけだったようだ。朝日取材班や兵庫県警や警察庁などは知っていたのだ。

 わかってみると、膨らんでいた風船はすぐにしぼんでしまった。「日本の終わりの始まり」に腰が折れてしまった。この国は法治国家ではなかった。日本の行政が死んでしまっていたのだから。

 

<カルト教団の銃撃に35年前に死んだ朝日新聞と岸・福田・安倍の清和会に殺された日本の警察>

 7・8安倍晋三銃撃事件によって、事件モノを軽視してきた政治記者は、文鮮明のカルト教団の統一教会国際勝共連合と機関紙世界日報を、強力に支援してきたA級戦犯グループの岸信介や笹川良一の戦後史に書き換える必要に迫られている。

 朝日阪神支局の襲撃事件は、跳ね上がりの極右団体の仕業であろうと予測して、それ以上の興味を失っていたのだが、実は事件当初からの脅迫状が「とういつきょうかいこうげきやめろ」式の朝日新聞や共同や時事の通信社に届いていた。このことを全く知らなかった。

 地元の兵庫県警は統一教会捜査に本腰を入れていた。オウム・サリン事件でも大失態を演じた日本の警察だが、朝日襲撃事件捜査でも「やめろ」の指示が出ていた!?岸・福田・安倍の清和会による圧力であろう。

 極右清和会には現役のころから違和感を抱いてきたが、確かに怖い不気味な派閥かもしれない。第一、戦争責任を感じない政治勢力を信じることは土台無理だ。

 安倍・菅の時代にTBSの山口強姦魔が現れた。菅の配下の中村格が強姦魔を助けたことなど、彼らには法治の観念がない。そんな連中に媚びを売る記者が存在する日本である。

 

 若いころから購読してきた朝日新聞をやめてどれくらい経つだろうか。おそらく30年以上だ。この機会に統一教会と清和会に屈した朝日新聞は、もはや再生は困難と判断するしかない。日本の大事な情報源喪失である。

 事件の翌年に、世界日報社長と朝日新聞の役員と編集局次長が手打ちをしていたことも露見しているではないか。今回の統一教会の朝日報道は、週刊誌の後追い記事ばかりであることも、関係者の間で評判になっている事情もわかった。

 

<朝日ジャーナル編集長・筑紫哲也脅迫文の威力に衝撃>

 国会の宮本質問の中に、当時朝日ジャーナル編集長をしていた筑紫哲也への脅迫文があった。「文鮮明のためなら人殺しも平気でするようなものが100人もいる。警察も味方。岸がついている」という趣旨も明かされた。正に事実であろう。

 仰天したが、なんのことはない朝日関係者も警察も、当初から犯人を特定していた。武装チームの脱会OBもいる。警察庁はそれでも自由にさせている?すごい民主主義の日本であろうか。

 

<岸田の統一教会解散は単なるポーズ>

 一度は岸田に騙された国民は多かった。即座にカルト教団を解散させると思い込ませたが、そんなことはない。安倍の後継者として五輪疑惑の森喜朗が

萩生田光一を統一教会の代表として首相に祭り上げようとしているが、そんな危険人物を菅義偉までもが後援していることも分かった。

 

 韓国人・文鮮明を慕う日本人がまだ数万人いるという。彼らの仕事は金集めと票集めだ。創価学会とそっくりではないか。日本人とはなにか?考えさせられるばかりだ。岸田が戦争ごっこにはまるのも故なしか。

 宮本質問に麻生のようになかなか名前の覚えられない学習院OBの永岡文科相が答弁に立った。時間切れを待っているかのような、すっかり統一教会問題の峠は越えたとばかりの不真面目答弁を繰り返していた。野党と国民をなめているのであろうか。

 

<名称変更時の下村博文面談記録も公表できないと永岡文科相>

 統一教会の名称変更時の下村博文も再び話題になった。統一教会との面談記録だ。「開示せよ」との訴えを文科省の小役人は蹴った。永岡もである。

 国会も死んでしまっている。残されている手段は、選挙で統一教会・神社本庁・創価学会と善良な国民との乾坤一擲の戦いとなるのか。軍靴の音がますます響き渡ってきているではないか。

2023年2月4日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

逃げる岸田文雄

NHK2月2日記事抜粋)この中で、立憲民主党の西村代表代行は、旧統一教会と地方議員との関係をめぐり「自治体の議員で旧統一教会との関わりがどのくらいあったのか、われわれは調査を行った。自民党でもしっかりと調査を行うべきではないか」とただしました。これに対し、岸田総理大臣は「大事なことは、未来に向かって関係を断つことであり、全国の都道府県連などに通知し、徹底を図っているところだ。どういった形で課題を明らかにし、国民の信頼を取り戻すのか、統一地方選挙を前に具体化するべく努力している」と述べました。

菅義偉も仲間宣言!

菅義偉前首相は3日、インターネット番組に出演し、河野太郎デジタル相と自民党の萩生田光一政調会長の2人について、将来の首相候補として期待を寄せた。

2023年2月 3日 (金)

低級国会の謎<本澤二郎の「日本の風景」(4703)

低級国会の謎<本澤二郎の「日本の風景」(4703)

A級戦犯の悲願・小選挙区制比例代表制で米粒議員の大量生産>

 泣きたくなるようなお姉ちゃん議員もいれば、銀座のママのようなおばさん議員もいる。はたまたやくざの兄さんのような人物も、と最近の永田町のチルドレンの質は低すぎる。むろん、憲法も知らない、読んでいない、理解していない「国民の代表」によって占拠されている。

 戦前の大政翼賛会でも命をかけた政治家がいたというのに今はいない。日本丸が沈没しているのに、円札を刷りまくって刷りまくっていれば、日本経済がよくなると信じた首相と日銀総裁がいた。こんな黒い人物にお伺いを立てて感謝する自民党議員がいた。先日ラジオ報道で耳にして、即スイッチを切った。

 同じような経験者がいるかもしれないが、彼らはパソコンを使えない。blogで情報を発信することが出来ない。代わって毎日この国の悪政・暴政を活字にする宿命を帯びてしまったのだが、それにしてもひどすぎる低級な国権の最高機関であろうか。

 犯人は分かっている。小選挙区比例代表制である。落選候補が当選するという魔法の選挙制度である。比例代表の候補は一票も取れなくても当選し、国民の代表者となる。水脈という人物は安倍晋三お抱えの議員だったことがわかって、さもありなんと納得した。岸田文雄は政務官に起用したが、世論の怒りに屈したが、現在も「製造物責任」と「使用者責任」を問われている。

 この制度は憲法改悪を狙った岸信介の悲願だったことをご存知か。A級戦犯の野望の成果である。ろくでもないような議員の大量生産によって日本国憲法は、危機的な状態に置かれている。

 

<「小沢一郎に聞けば真相が判明する」は本当、元東大総長も関与>

 「名前も知らない、政治活動も知らない小泉・安倍チルドレン」の多くは欠陥議員と評されている。元東大総長の佐々木某らも関与した。石井一は、猛省し、罪滅ぼしの本を書いて逝った。当時の新聞テレビと電通担当者は、裏事情を知っている。小沢も真相を明かすべきだろう。河野洋平も自民党総裁として協力した。社会党の土井たか子はいないが、事情を知る衆院議長だった。

 小選挙区比例代表制が安倍や小泉に大量の塩を送り続けた。日本に希望がない。希望を見出す方法は一つ、小選挙区比例代表制を民意が反映する選挙制度にするほかない。

 

<自公独裁的暴政にも審議はスイスイ、戦争3法も、いま戦争準備予算も>

 1972年からずっと永田町と平河町を監視・取材してきたジャーナリストの目には、いまの民意が反映しない少数の意思によって構成された議会では、悪法が繰り返し強行されてきた。特に安倍・自公内閣が強行した特定秘密保護法と自衛隊参戦法と共謀罪のいわゆる戦争三法は、憲法に抵触する許されざる悪法の最たるものだ。

 これを悪用すれば、誰でも拘束することが出来る。口とペンを封じることが出来る。言論の自由は完璧に抑え込むことが可能だ。

 財閥や日本会議という危険な勢力の悲願が容易に強行される。対して野党は従順に応じる。見返りは世界一の高給である。カネで信念を放り投げる輩ばかりの国会議員なのだ。

 骨のある、信念のある人物が議席を確保できない。岸田内閣が突如ぶち上げた43兆円の戦争準備予算案さえも可決される。自民党・公明党と他の補完野党が強行するだろう。

 

<非戦の憲法9条を理解しない与野党の国会議員>

 明治・大正時代を生きた反骨のジャーナリスト・松本英子が、アメリカで詩歌や論文で公表、叫び続けた非戦思想を、敗戦後の日本は歴史の教訓として日本国憲法の骨格とした。このことに議会人は思いをいたすべきだろう。

 彼女の死の床からの叫びは「婦人が立ち上がれば非戦主義は実現する」というものだった。婦人の力は偉大である。

 悲しいかな非戦の9条を理解しない岸田文雄は、悪魔に魅入られてしまったのか。筆者は諦めない。非戦の9条を死守する戦いを止めない。婦人が必ず立ち上がる。自公など破憲のカルト教団に支えられている永田町を変革するのである。そこにこそ日本の希望がある!

 

NHKは官邸人事、新聞テレビは電通に支配されて言論の自由なし>

 この10年の間に衝撃的な事案が言論界において起きた。安倍と菅義偉の政治的圧力によって、NHKが公共放送としての責任を放棄させられたことである。財閥から送り込まれた会長に牛耳られてしまった。これにNHK労組はあっけなく屈してしまった。

 この秘事はいまだ明らかにされていない。NHKは権力の道具に格下げられて、主権者・日本国民を裏切った。安倍長期政権から菅、岸田内閣は、NHKの裏切りと関係している。新聞テレビは電通が支配して物言う新聞は消えてしまった。

 かくして「国会議員は雑魚ばかり」と酷評され、人々に諦観を強いている。現行の選挙制度は鬼だ。鬼退治が日本政治の喫緊の課題である。

2023年2月3日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年2月 2日 (木)

防衛省世論操作本格始動<本澤二郎の「日本の風景」(4702)

防衛省の世論操作本格始動<本澤二郎の「日本の風景」(4702)

<1月30日午後7時のNHKは日本丸転覆の43兆円超軍拡予算報道なし=奈良の鹿は神の使いなどとぼけた報道に衝撃>


「国民は、すべての基本的人権の享有を妨げられない。この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことの出来ない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる」(憲法第十一条)

 公人は特にこれを尊重し、擁護する義務を負っている(同99条)のだが、基本権である国民の「知る権利」を公共放送も侵害して恥じない。指摘しない最高裁・日弁連の責任も重い。ところで、その一方で政府の暴走が凄まじい勢いで進行している事実を裏付けている。自公3分の2の独裁が、特に安倍晋三内閣以降のもとで具体化した。このことを繰り返し叫ぶ責任を、言論人も負っているが、現実は逆である。

 

 衆参の予算委員会の様子を一昨日の午後7時のNHKラジオで確認しようとしたのだが、日本をひっくり返そうとしている43兆円戦争準備計画の閣議決定という信じがたい超大軍拡の大ニュースを全く報道しなかった。事件モノと奈良公園の鹿は「神の使い」という寝ぼけた記事で蓋をかけていた。

 

 念のため、昨夜の7時にもラジオをつけた。トップはやはり事件モノ(都立大教授関連)、広域強盗事件、北海道の気候、値上げラッシュのあとにようやく国会論戦報道となったが、児童手当と岸田の倅の「公務」に焦点をあてたもので、日本丸を戦争に送り込む重大政策転換問題は、またしても無視した。質問がなかったものか?血税を使った世界一高給取りの、無様でふざけた国会の対応であろうか。NHKの世論操作とは、報道すべきことを報道しないことである。許せない!

 国会報道の後は、海外のミャンマー軍事政権関連と、NHKが意図的に流すプロ野球報道になったので、ラジオを切った。

 防衛省の世論操作は、すでに大掛かりに進行していることになる。

 

<無能大臣の会見がYoutube動画で確認=反骨記者をつるし上げるため>

 日本人は非戦(戦争それ自体を許さない)の世界最高峰の憲法を手にして70余年。立憲主義ゆえに政府の暴走は100%禁じられている。安倍内閣以降の自公内閣は、これを破壊しようと、遂に43兆円超軍拡路線を議会の了解もなしに強行しようとしている。

 戦争を否定する有権者は、自公排除の投票行為を憲法上、行使しなければならない。神社本庁と創価学会・統一教会のカルト教団との国民の対決である。

このことを理解させることが、言論人としての目下の責務であろう。

 ネットに過去のデータが存在していた。驚くべき事態に愕然としてしまった。防衛省が昂然と血税を使って世論操作の研究を始めていたのだ。多くの国民は気付いていない。原因の一つは、ヤフーやマイクロソフトのニュースを占拠しているのは、政府の御用メディアで知られるフジサンケイ報道ばかりだ。政治を知らないネット利用者は、まともな情報どころか政府支援の嘘の情報に頭脳を掌握されてしまっている。由々しい事態だ。

 要するにネット人口は、政府支援の情報によって翻弄されてしまう。他方で、ネット無縁の老人はNHKに支配されている。日本の改憲軍拡に向けた情報操作は、歴史を知らない、教えられない若者から、NHKに頼る老人を巻き込んで、悔しいが偏狭なナショナリズムに浸透している。

 そこを岸田は突いて日本丸を転覆させようと、戦争国家に作り上げようとしている。根も葉もない台湾有事を自公のカルト教団と対岸のワシントンの将軍を使って、声高に宣伝させ沖縄県民を震え上がらせている。

 盧溝橋事件一つ見ても、戦争は容易に起こる。そこに賭ける財閥の暴利作戦が現実化するのか。台湾有事は台湾独立派の政権が存在する限り、マッチ一本で火がつく。日米の死の商人はそこに狙いをつけているのである。戦争は人間が起こすものである。

 そのための世論操作が既に進行していることが、NHKの報道を分析しても容易に見える!

 

<防衛相は記者の追及にしどろもどろ、秘書官メモにすがりきり>

 無能大臣が何人もいて特定できない、との悲鳴が聞こえているが、専門家は防衛相だと誰もが気付いている。その記者会見の様子を、政府・防衛省・電通が作成したと思われるYoutube動画で見てしまった。

 勇気のある反骨の共同通信記者が世論操作の件を追及すると、おたおたしどろもどろの無能大臣答弁を見せつけている貴重な映像だ。その都度、横合いから秘書官が答弁メモを無能大臣の前に渡し、ただそれを読むだけ。当然、二の矢、三の矢が続くのだが、問題の防衛省作成の映像は、その後に影の御用記者と思われる右翼人士の解説がつく。

 共同記者のまともな追及を非難するもので、したがってコメント欄に「そうだ」というコメントが一杯張り付いた。正義の記者を悪者にしているのだ。日本会議か統一教会員のコメントばかりだとの声がでるような、おそらく一人で10も20ものネットアカウント保持する右翼人間の仕業に違いない。

 

 同じことは1月30日の立憲民主党の岡田克也の「トマホークは何発買うのか。費用は」という当たり前の追及に対して、例の無能大臣が「それは言えない」と逃げるだけ。この当たり前の追及に政府・防衛省・電通作成のYoutube動画では、これまた影の御用記者が反論して岡田質問を蓋した。電通のワル知恵の一つだろうが、国民を惑わす世論操作の手口は豊富な資金を背景にやりたい放題なのだ。

 

<警鐘乱打!A級戦犯の亡霊に支配されている日本丸はSOS!>

 永田町をA級戦犯の亡霊が徘徊しているとの筆者の指摘は、7・8安倍銃撃事件を分析する過程で判明した。岸田の宏池会がこうもあっさりと清和会に呑み込まれるとは信じられなかったものだから、さしもの反骨のジャーナリストも当惑している。子供や孫を持つ親たちの心労は!

 日本丸は確実に転覆する過程に踏み込んでしまった。安全航海を期待してきた多数国民も、いよいよ覚悟が求められてきた。筆者は先日、公明党市議が

予告なしに来訪してきたときに発した「戦争党は支持しない」は、間違ってはいない。戦争党の自公支持者は、戦争の共犯者となろう。以下に昨年12月の共同と琉球新報の記事を抜粋、貼り付ける。

 

(共同通信)防衛省が人工知能(AI)技術を使い、交流サイト(SNS)で国内世論を誘導する工作の研究に着手したことが2022年12月9日、複数の政府関係者への取材で分かった。インターネットで影響力がある「インフルエンサー」が、無意識のうちに同省に有利な情報を発信するように仕向け、防衛政策への支持を広げたり、有事で特定国への敵対心を醸成、国民の反戦・厭戦の機運を払拭したりするネット空間でのトレンドづくりを目標としている。

(琉球新報社説2022年12月15日)実行されれば、インターネット空間に都合のいい情報が拡散され、国民が知らぬ間に世論操作される恐れがある。戦争中、大本営による世論操作を想起させる。日本国憲法が保障する「表現の自由」や「思想・良心の自由」を侵害する行為であり、決して容認できない。

https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/mainichi/nation/mainichi-20230129k0000m040227000c

 

<朝日・毎日・中日などはヤフーに任せず公正なニュースサイトをつくれ>

 まだ朝日・毎日と中日などのブロック紙は公正なニュース基地を立ち上げよと提言したい。

2023年2月2日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年2月 1日 (水)

怒る高谷・林地区住民<本澤二郎の「日本の風景」(4701A)

怒る高谷・林地区住民<本澤二郎の「日本の風景」(4701A

<核のゴミ埋設疑惑に「検査しても何もない」(千葉県と袖ヶ浦市)>

 住民の間からは浜田靖一や森田健作らの暗躍もささやかれる、やくざがらみの産廃業者によるフクシマの放射能汚染物質を、いわゆる核のゴミの房総半島中央部の水源地(袖ヶ浦市林地区)埋設疑惑事件について、昨年12月27日に林・高谷の区長の要望にようやく姿を見せた粕谷智浩市長は書面で「29か所千葉県の立ち入り調査に同行し、いずれの箇所でも市内の学校や公園と同程度であることを確認」と突っぱねる回答した。

 臭いも姿も見せない放射能をよいことに逃げる袖ヶ浦市に対して、両区の住民代表は「調査のデータを公表しなさい」と責め立てた。矢張りというべきか「それは出来ない」と逃げた。

 事実上疑惑を認めた格好である。それにしても悪辣な自治体には言葉も出ない。 

 

<「調査結果のデータ見せろ」「それは出来ない」と腐敗自治体裏付け>

 憲法は地方自治について「住民自治」を約束、規定している。当たり前だが、住民の意思が行政の基本でなければならない。だが、袖ヶ浦市も千葉県も中央政府を見習って独裁色をにじませている。断じて許されるものではない。

 風光明媚な房総半島の大地に放射能汚染物を、しかも水源地に埋設するなどという大罪は、たとえヤクザ企業でも出来ない。大きな力がなければ強行できない。その結果、血税である莫大な復興予算から莫大な利益を上げることが出来るという利権構造に食らいついた事例である。

 

 発覚すれば、関係したやくざのみならず政治屋もあぶりだされることになる。既に同じような事例がハマコーの地盤で知られる君津市でも起きている。当初は女性市長も前向きな姿勢を見せていたが、今は市民運動体の「小櫃川を守る会」から離反したという不幸な情報が届いている。

 やくざが跋扈する房総半島では、創価やくざが美人栄養士を強姦し、逃げ出そうとして、性行為動画をチラつかされて、その衝撃で突発性の大動脈りゅう破裂で即死した「木更津レイプ殺人事件」も起きている。この深刻すぎる殺人事件に対して千葉県警も木更津署も捜査から逃亡している。自公内閣の腐敗は底なし沼か。

 

 このあたりには、やくざ系市議も跋扈、市議会を不正常な状態にしている。従って名前だけの公明党や共産党市議が目立つ。ようやく筆者の手元には「共産党千葉県委員会が動く」との連絡が届いた。同党が決起すれば、新聞赤旗も記事にするだろう。腐敗した自治体がこのまま放置されてよいわけではない。決め手は市民・住民運動である。市長選も近いと聞いた。住民が立ち上がれば腐敗した自治体を改革することが出来る!

 

<なめる自治体に住民大会で対抗=情報開示請求で正体暴露!>

 やくざが跋扈する房総半島では、住民運動がなかなか起きない。しかし、核のゴミ埋設疑惑の周辺住民に癌の多発が発覚している。

 そもそもは癌の多発と近くの水源地の山林が違法に伐採され、ブルドーザーが轟音を発し、ダンプカーが隊列を組んで水源地を乱開発、噴煙が周辺に飛んだりしていたことから、林地区の正義の士が市役所から放射能測定器を借りてきて現場周辺を測定した。(数値その他本ブログで既報)

 

 この住民の命が危険すぎる高い放射能が地表にまで噴き上がっている事実を千葉県と袖ヶ浦市は、あっさりと蹴飛ばした。地元住民の怒りは天を突く勢いである。住民大会を経て新たな鋭い槍が千葉県と袖ヶ浦市に突き付けられるだろう。情報公開や弁護士や専門家の参画の成り行きが注目される。

 地方創生というまやかしの政府と歩調を合わせる自治体に反骨のジャーナリストは、無論重大な関心で見守っていく。

2023年2月1日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

@EpisodeNeo

2023年1月31日 (火)

反骨の女性ジャーナリスト(下)<本澤二郎の「日本の風景」(4701)

反骨の女性ジャーナリスト(下)<本澤二郎の「日本の風景」(4701)

<憲法9条を先取りした松本英子の慧眼=A級戦犯の押し付け論崩す>

 昨夜Youtube動画で、防衛省が軍拡への情報と世論操作を、民間に資金を流して研究させているという恐ろしい話を目撃した。同時に、抵抗するジャーナリストを封じ込める動画を防衛省が作成し、それをYoutube動画で宣伝しているこざかしい事実も判明した。43兆円超軍拡工作は以前から進行していたのである。野党の徹底した追及を期待したい。

 いわゆる戦争準備のための政府・防衛省・防衛利権アサリの民間研究機関が連携して、防衛3文書の閣議決定から殺し合いのための43兆円予算獲得作戦を強力に推進しているのであろう。電通やNHK・読売主導の戦争体制の構築も、目前といえるかもしれない。

 

 こうしたことは明治期も同じで、英子はこれに果敢に抵抗して、天皇ファシズムによってしたたかな弾圧を受け、誇れる知性は徹底的に非難され、屈辱を受けてやむなく渡米した。反骨の女性ジャーナリスト・松本英子は、訪米後に第一次世界大戦のころのワシントンを目撃し、心を痛めると同時に死のベッドから、あらん限り非戦の声を上げ続けた。これもまたすごい闘争であろうか。毎日非戦の詩歌を詠んだり、日系新聞に小論を次々と発表して、おぞましすぎる戦争の非を訴えた。しかし、米国では官憲の被害に遭遇しなかった。

 彼女の叫びは、信仰していたプロテスタント系のメソジスト教会にも影響を与えたであろう。現に1945年に敗北したあとに誕生した日本国憲法9条の非戦の規定は、日米双方に非戦の思想が存在していたのであろう。日本の知識人の一部からアメリカの学者・法律家にも浸透していたものだ。安倍晋三らの押し付け憲法論は、彼らの世論操作のために意図的に用意された9条批判の戯言である。

 

 米国西岸カルフォルニア州から発信した非戦・無戦の思想は、子供や夫を失った欧米社会にも、深く影響を与えていたはずだ。1993年3月、1か月にわたる訪米取材でうれしかったことは、サンフランシスコで出会った白人弁護士が「9条がアメリカにもほしい」といってくれた時の言葉である。非戦の思想は、日本人女性ジャーナリストの叫びが、戦争国家のアメリカ全土にも静かに教会から日系人に浸透していたと仮定すると、松本英子の慧眼にただただ脱帽するばかりだ。一昨日、茅野の埴生の宿を訪れた日刊ゲンダイの峰田理津子記者は、非戦を常識と受け止めている反骨のジャーナリストだし、彼女の仲間たちの小塚・坂本の女性記者らもそうであろう。

 宇都宮徳馬さんの「日本人の平和主義は、財閥や利権アサリの機関や世論操作に耐えられる。いい加減なもんじゃない」との指摘も忘れてはならない。非戦は日本人の精神として昇華している。国民は自信をもって次回の選挙に一票を行使するだろう。

 

 戦争ごっこで暴利を得る米国の産軍複合体制とそこにぶら下がる日本財閥など死の商人たちは、機会さえあれば危機と緊張を煽る。宇都宮さんは「軍人は勲章欲しさに戦争をしたがる」と喝破した。

 

<戦争は政治・政府が引き起こす=ゆえに武器弾薬保持否定した9条>

 政府や官界・司法界の公人はすべて憲法に従わねばならない。当たり前である。立憲主義の憲法なのだ。だが、今の自公体制3分の2の圧倒的多数が、ゆでガエルのような野党を蹴散らして独裁政治を演じても恥じない。

 311の反省が微塵も見られない原発大作戦の強行策から、43兆円の戦争準備はその典型である。

 繰り返す、日本国憲法は非戦憲法だ。戦争そのものを否定して戦争を禁じて認めない。武器弾薬を放棄し、戦争を禁じた見事な憲法である。すなわち外交力で国民の財産と命を守るという、実にこの世の最高かつ崇高な憲法であって、財閥のための戦争そのものを否定した素晴らしい憲法なのだ。

 

 非戦の憲法を死守する責任を政府・議会・裁判所に課している。これほど安心安全な国は存在しない。

 

<いま議会や官界に司法界に財閥など死の商人を阻止する反骨の人はいないのか!>

 日本で言論の自由がなくなっている。新聞テレビの世界に反骨のジャーナリストはいない。いても声を上げることが出来ない。特定秘密保護法・自衛隊参戦法・共謀罪の戦争三法が、言論の自由を封じ込めてしまっている。加えて電通による締め付けによって、日本の編集人たちは萎縮し、非戦を叫ぶことを自身で封じ込めている。

 それどころか、読売やフジサンケイなどは率先して政府の改憲軍拡を推進している。国民の知る権利を封じ込める新聞テレビに驚愕するばかりの日本国なのだ。例外が日刊ゲンダイである。自公内閣必読の夕刊紙という。報道を担当する記者たちは、全て反骨のジャーナリストらである。

 

 ただし、NHKが政府に完全屈服した10年前から世論操作・情報操作が悪辣すぎて声も出ない。安倍以降の内閣はNHKを駆使して真実を隠すことに見事に成功している。人々を偏狭なナショナリズムの世界に追い込んでいる。NHK記者の反乱が起きるか、起きないのか?

 

<人はすべて戦争嫌い!非戦の英子ばかりだ!声を上げ行動を!>

 岸田は息子を戦場に送り込むことが出来るだろうか。出来るはずがない。憲法は読んでいるだろう。読んでいなければ秘書官が教えてくれる。いえることは、自分が出来ないことを他人に押し付けるな、である。

 この世の人たちは、非戦の松本英子の叫びを理解するだろう。ロシア人もウクライナ人も。非戦の日本が、ウクライナを支援して、戦争を長引かせていることは憲法違反である。そこに大義はない。

 日本人は戦争を止めさせるため声を上げ、行動することを非戦の9条は強く求めている。 

 

<「全ての婦人が立ち上がれば出来る」と英子の枕辺の遺言に脱帽>

 英子は叫ぶ。「戦争を食い止めるための唯一の方法は、婦人のすべてが立ち上がることだ。婦人が決起すれば戦争を止めることが出来る」と叫び続けて63歳の若さで亡くなった。

 反骨の女性ジャーナリストの遺言は、戦争そのものを否定し、止めさせることだった。その秘策は女性が握っていると断じた。日本の婦人団体よ、立ち上がれ、そして連帯してプーチンとゼレンスキーに釘を打つのである。

 人々の命を守るために遠慮など不要だ。

2023年1月31日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月30日 (月)

反骨の女性ジャーナリスト(中)<本澤二郎の「日本の風景」(4700)

反骨の女性ジャーナリスト(中)<本澤二郎の「日本の風景」(4700)

<21世紀の松本英子・日刊ゲンダイのM子記者が来訪>

 2023年1月29日の正午から我が老人夫妻の築50年の埴生の宿が華やいだ!21世紀の松本英子に違いない日刊ゲンダイの、目の大きな八頭身美人が、粗末な居間に陣取ってくれたからである。最近になって気付いた大型と思われるネズミも、天井裏で驚いたであろう。

 紫のコートでさえも似合う彼女の趣味は和服だと知った。出身は愛知県、徳川の三河出身。憶測だが、明治が誕生させた官僚養成の東京帝国大学、戦後の東京大学は、明治以降の藩閥天皇制国家主義や、戦後の自民党官僚政治を支えてきた。三河の識者らはそのことに屈服することはないだろう。

 同じ東大生でも愛知県のエリートは、従順に屈することなくそれぞれが考えるところがあるかもしれない。それにしても、我が家の来訪者・M子記者のセンスの良さは、服装からして抜群である。当方の取材で判明したのだが、彼女は特別な教育を受けたわけではなかったが東大に合格した俊才、その後に除籍された。理由がすごい。「マージャンばかりしていて講義も試験もパスした」という。想像しなくてもわかる。つまらない授業にやる気が消え失せた。その程度の東大に三下り半を突き付けたのだ。これはやはりすごい人物である。

 まさに21世紀の松本英子に見立てたことにブレはない。しかし、両親の衝撃はたとえようもなかったろう。親孝行に気持ちを切り替えてほしいのだが、M子記者の孝行とは、反骨のジャーナリスト・松本英子のような人間として生き抜くことなのであろう。健康管理を特に心がけるように忠告した。

 とはいえ初の美人の訪問に普段は縁の薄い缶ビールを出して乾杯した。

 

<少数精鋭!きつい深夜勤務・全て反骨の男女ジャーナリストばかり>

 ともかく日刊ゲンダイの記者は、筆者同様に反骨の人ばかりで、悪しき権力に真正面から体当たりして追及する。居眠り野党に代わって民意を汲み上げて、容赦なく政府や自民党を批判する。小気味いい。

 

 昔はこんなことがあった。政府が新聞や雑誌に消費税をかけるといい出した。

新聞は読売新聞の渡辺恒雄らが抑え込んだ。週刊誌・雑誌は徳間書店の徳間康快を先頭にして、時の自民党幹事長の小沢一郎と総務会長の渡辺美智雄、政調会長の西岡武夫に陳情することになったのだが、東京タイムズ社長を兼務していた徳間が政治部長の筆者に段取りを要請してきた。

 週刊新潮の佐藤社長や講談社の服部社長ら雑誌出版連盟の面々が雁首をそろえて自民党3役に助けを求めた。この時の印象の一つが遠慮知らずの渡辺が、講談社の服部にかみついた。日刊ゲンダイの発行元に圧力をかけたのだ。むろん、そんなことでひるむような講談社ではなかった。しかし、ことほど日刊ゲンダイの威力は、相当なもので政府自民党の耳目を揺るがしていたことの何よりの証拠と言えた。

 ついでに首都圏紙の東京タイムズだが、こちらは大平正芳首相は官邸で必ず読んでくれたことを確認した。大手紙はほとんど大差がない発表記事が中心だから、自宅で朝日に目を通せば済んでしまう。永田町のインサイドの記事をほぼ毎日書いた。政治部長時代の8年9か月は、反骨記事を書いて実に充実していて快適だった。そのせいかM子記者が「年齢よりも10歳若い」と誉めてくれた。

 

<次男正文の無念の死・読売元政治部長・多田実の自分史=本澤二郎の「日本の風景」10巻の製本>

 彼女の来訪目的は、2009年からほぼ毎日書き始めたblog「本澤二郎の日本の風景」を、昨年になんとか無理して10巻10セットに製本したことと、その事情を取材するためだった。彼女は製本費用を聞いて仰天した。現在市民活動家らが救済に知恵を出してくれる事情も説明した。

 なぜ製本したのか。一つには次男正文の医療事故による無念の死と、反省も謝罪もしない財閥病院のことから、それまでは「自民党のスポンサー」とだけ表現していたことが間違いだったことを、息子の死が教えてくれたこと。311のフクシマ東電原発3号機が問題の財閥製品だったこと、しかも核爆発だったこと。311の4日後の315に大量の放射能が首都圏に流れ込んだこと、このところの日本人死者数は飛びぬけて増えている事情とフクシマ放射能被ばくとの関連など新聞テレビが報道しない事実を、後世の研究者に伝えたいという思いなどを説明した。

 なぜ80代からなのかについては、大学の先輩・多田実さん(元読売政治部長)が80歳から「自分史」を書き始めたものの、間もなく亡くなったという厳しい健康に目を向けたこともあった。長命の家系なので「あと20年」を吹聴しているが、無理しない散歩も心がけている。筆者を育ててくれた人物は、平和軍縮派の宇都宮徳馬さんである。生涯ジャーナリストに徹する人間として人生を送ろうと思う。

 本日のこの記事も製本してゆく覚悟である。反骨ジャーナリストの文章に興味を持つ研究者が現れてくれるかどうか、やや賭けの部分もある。世界は情報が最大の価値を生む時代に突入して久しいのだが。

 その価値の決め手は真実だ。嘘情報は、すぐ馬脚を現す。反骨の勇気と正義のそれが、時代を主導していく。日刊ゲンダイの取材陣は、反骨の塊の記者ばかりだ。松本英子も泉下で拍手してくれている様子が目に浮かぶ。

 我が勇気と反骨も息子がくれたものである。仰天情報が飛び込んできた。安倍の「回顧録」?冗談ではないか?御用記者たちの嘘にまみれた回顧録なのか。日刊ゲンダイの反骨記者の評価に注目したい。

2023年1月30日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

共同通信社の世論調査によると、細田博之衆院議長が、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係を非公開の場で各党に説明したことについて「十分ではない」は84.2%、「十分だ」は11.9%にとどまった。

 

 【ワシントン=田島大志】米空軍のマイク・ミニハン大将が、2025年に台湾有事が起き、米中間で戦争になる可能性があるとのメモを作成し、空軍内で共有していたことが明らかになった。

 

2023年1月29日 (日)

反骨の女性ジャーナリスト(上)<本澤二郎の「日本の風景」(4699)

反骨の女性ジャーナリスト(上)<本澤二郎の「日本の風景」(4699)

<財閥・天皇ファシズムに抵抗し足尾銅山鉱毒事件を徹底追及した松本英子は日本一の反骨の人=千葉県茅野村出身>

 府馬清著「松本英子の生涯」を手に取ってみると、本物の本物は日本男児よりも、平和主義の女性(大和なでしこ)であることに気付かされる。英子は恵まれた才能を、幼くして父親の漢学者によって見いだされ、書や詩歌にとどまらず東洋思想の真髄である四書五経にも手を伸ばし、さらに上京して英語力を駆使してキリスト教(プロテスタント)にも果敢に挑戦した。かのキリスト者の先輩・内村鑑三も彼女には一目置いたほどだった。

 

 その先に戦前の日本最大の公害で知られる足尾鉱毒事件の現場に、日本の新聞記者たちに先行して飛び込んだ。人も大地も死んでしまった常人では目や耳を塞ぎたくなるような鉱毒で暴利をむさぼる信じがたい財閥の獰猛さを、自らの目と耳で吸い取って、渡良瀬川の流域30万人の救済報道にペンをフル回転させた。

 食べるものはなく、住む家も失った骨と皮の農民、乳も出ない母親はそれでも乳飲み子を抱き抱え、むせぶ泣き続ける赤子をあやし続ける姿は、この世の地獄である。「真実を伝える」ことが新聞の使命である。そして政府・世論を動かして人々を救済する英子のペン先は、他の記者の誰よりも鋭く圧倒していた。毎日新聞は他紙をまず猛省させて反骨新聞の存在を高めた。

 時は明治の軍国主義が大英帝国の後押しをよいことに植民地・侵略主義に目覚め始めた天皇ファシズム期である。そこで一身を顧みずに政商から財閥にのし上がる古河市兵衛という悪魔と、背後の人民を奴隷化する天皇制国家主義に体当たりした松本英子の反骨のジャーナリズムは、歴史に名を残した革命派を優にしのぐ偉丈夫だったことが理解できる。彼女の生まれは、現在の木更津市茅野、当時の茅野村。

 松本英子研究を提案する理由である。

 

<当時の「毎日新聞」で見事な大連載「「鉱毒地の惨状」は第一級の記録>

 松本英子編「鉱毒地の惨状」を国会図書館で調べるといいだろう。「松本英子の生涯」(府馬清著・昭和図書出版)を、先に3回連載したが、到底彼女の死闘を表現することは出来ない。府馬清・本名松本英一は、英子の身内に当たる。彼女の偉大さを身近に知る立場だった。もしも、英一がいなかったら、この不世出の偉大な反骨のジャーナリストは、この世に知られることなく蓋をかけられてしまったに違いない。

 確認できたことは、英一の妻・幼子は、今も87歳にして健在であることが分かった。知り合いの弁護士にせき立てられて電話をしたところ、本人が直接電話口に現れた。

 クリスチャン(プロテスタント)としてサンフランシスコで63歳の若さで亡くなった英子の墓地はどこなのか。茅野村の松本宅には20基ほどの墓地がある。そこに英子の両親の墓はあるが、英子にはない。父親の漢学者・貞樹の墓は高さ2メートルほどの立派な石碑となって、今も堂々と鎮座して周囲に威圧感を与えている。91歳まで生きた妻・ふさの墓石もあるが、同じようなものが数個並んでいて区別がつかない。

 

 偉大な人間になるには、必ず立派な両親が存在する。教育がいかに大事であるかを感じさせられる墓地であろうか。

 

<東洋と西洋の思想を体現した道義と博愛がほとばしる不世出作品>

 松本英子を日本一ともいえる反骨ジャーナリストにした原動力は、東洋と西洋の思想・哲学の共存だったことが分かる。仏学・儒学の東洋とキリスト的な西洋思想を体現したものであろう、そこから発する敬天愛人・慈愛・博愛の精神でなかろうか。

 

 余談だが、母方の祖父が亡くなる時のことを思い出す。無学の当時としては80余歳で長生きした祖父が、中学校を卒業する孫に向かって「偉くなれよ」と発した言葉を記憶している。祖父は婿養子で、母の曽祖父が「働き者」という基準で娘に押し付けた。黙々と働く祖父は、生涯祖母に対して文句ひとつ言わず働くような善人として人生を終えた。妻への暴力など想定もできない人だったと思う。

 そのような祖父が「偉くなれよ」といった意味は、おそらく「いい人間になれよ」「他人に迷惑をかけるな」「悪に屈するな」という意味ではなかったろうか。

 ちなみに祖父の姓も松本である。英子の家から一里ほどの山奥で七曲りとか茅野七曲りと呼ばれている。母の曽祖父は山から竹を切り出して、東京・大森の海苔問屋に卸して多少の財を貯めた。母はそのおかげで、幼くして「ちりめん」という着物を着たという。部落では「御兵衛ドン(殿)」と呼ばれていたが、母を案内して「御兵衛ドン」の墓地を何度も行ったことがある。そこは山深い台地にある一族だけの墓地で、眺めると江戸期からの一族の栄枯盛衰の様子が見て取れる。

 御兵衛ドンも貞樹の寺子屋で学んだのかもしれない。このあたりは松本姓が、実に多い。

 筆者が「権力に屈するな」と繰り返し叫んだ宇都宮徳馬さんに「人間として当たり前のことですよ」と応じ、今も実践するのも英子と通じるものがある。

 日本のジャーナリストは、英子の生きざまを学んで実践することが、人類が安全航海する術であることだと信じたい。

2023年1月29日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月28日 (土)

G7戦争神社サミット再び!<本澤二郎の「日本の風景」(4698)

G7戦争神社サミット再び!<本澤二郎の「日本の風景」(4698)

<安倍の伊勢神宮に次いで岸田は厳島神社=神社本庁日本会議の暴走>

 第二次安倍晋三内閣の指令塔は、いうまでもなく神社本庁日本会議だった。戦前の国家神道復活・神の国への野望を爆発させ、比例して改憲軍拡の音頭を声高に叫んできている。この極右の流れは菅義偉・岸田文雄内閣でも継承どころか急拡大して、目下国民や東アジアに不安と緊張をまき散らしている。

 深刻すぎる新たな問題は、広島でのG7サミットを、4年前の伊勢神宮に追随し、ことしは厳島神社で参拝や夕食会を計画している。「G7戦争神社サミット再び」と国際社会や宗教関係機関に衝撃を与えている。

 神社本庁日本会議が、岸田内閣を操っている証拠であろう。7・8安倍銃撃事件によって、隠れていた統一教会があぶりだされている2023年である。カルト教団に対する国民の目は厳しくなっている。既成の宗教界も黙ってはいないだろう。伊勢の場合は、外国メディアの批判をうまくかわしたようだが、一部の教団は現在も厳しく糾弾している。

 今年5月のG7サミットは、4年前と環境が違う。波乱含みといっていい。

 

内閣支持率激減で仏教界やキリスト教会などが強く反発必至>

 今年の「戦争神社サミット」は、4年前と大分様相を異にしている。

 安倍銃撃事件で表面化した統一教会問題と安倍の「国葬」強行に次いで、あろうことか43兆円の戦争準備予算案と311原発爆破事件に蓋をかけての、さらなる大規模な原発推進政策を強行するというのだから、極右・死の商人の課題を一度に始末する、まさに大暴走に次ぐ大暴走である。

 したがって、ゆでガエルの生活に甘んじてきていた多数国民の半数以上が覚醒した。内閣支持率は2割台。死に体内閣である。意図的なアベノミクスなる騙しの経済政策は、意図的な円安政策そのものだから、異常な物価高を招き寄せて国民生活は厳しさを増している。

 先日は散歩中に「子ども食堂」の案内を見て面食らってしまった。田舎町の子ども食堂は、大人300円、子供100円という。無料だとばかり思っていたものだから、お金を取る木更津市の子ども食堂を知って当惑してしまった。共産党天下が目の前にぶら下がっている光景ではないか。

 4年前と今年は、大分変わっているのである。そうだとすると神社本庁が権力を独占壟断する内閣に、人々や他教団が沈黙するとは限らない。

 欧米のメディアは、電通に操られる日本と違う。いま戦争で毎日兵士のみならず女子供も亡くなっている。戦争の悲惨さを理解しない宗教はまず考えられない。そうだとすると、彼らは大声を上げる。国際社会は戦前の国家神道、現在の神社本庁の神道に対して「戦争神社」と表現し、今も恐れている。

 

<日本は神社本庁・日本会議の野望を電通が新聞テレビ操作>

 先般仏教界の日蓮正宗富士大石寺の顕正会が、安倍の神の国と言論界を封じ込めて支援する電通に対して、公然と批判する顕正新聞の記事を紹介した。おそらく広島の厳島神社サミットに対しても警鐘を乱打するに違いない。

 神社神道は原始宗教のカルト教団である。戦前の国家神道の甘い夢を復活させようとして、自民党の支持母体となって改憲軍拡の銅鑼を打ち鳴らしてきた。電通の圧力に屈した新聞テレビは、昨今露骨なほど神社宣伝に力を入れている。これにも他教団は反発している。

 

 問題の電通は、例のフクシマ隠しの4兆円五輪賭博を強行したが、東京地検特捜部は、電通OBの高橋を大腐敗の一環として逮捕した。無論、電通本体の重役逮捕に至らなかった。「岸田がブレーキをかけた。見返りに五輪利権の大元締めの森喜朗は岸田支援へ。清和会の岸田降ろしはなくなった」と永田町でささやかれている。

 したがって電通の魔力は多少は落ち込んだと見られている。本来はここで新聞テレビが目を覚ませばいいのだが、肝心の編集人の信念が揺らいで、反骨と無縁である。

 

<二匹目のドジョウ=欧米諸国首脳と随行記者団を再び騙せるか?

 海外のメディアはどう出るか。海外の反発を封じることに成功した4年前の電通が今年も?果たしてどうなるか。おそらく二匹目のドジョウ狙いは、成功しないのではないだろうか。

 またしても電通は血税を懐にして報道センターに大金をはたいて記者団を格別に優遇するだろう。国民が事前に気付いたら大変なことになるだろうが、それでも電通は、報道人を優遇・歓待して「戦争神社サミット」を無難にやり過ごそうとする。どうなるか、見ものである。

 

<日本会議・神社本庁による政権操作は政教分離違反>

 国家神道復活にかける神社本庁は、古くから自民党本部に神道政治連盟なるカルト教団組織を付着させてきた。吉田茂・自由党時代にはなかったが、岸信介らの民主党と合流した時点で、神道の政治部門は、自民党の正式な組織となった。政教分離違反である。

 そして近年、日本会議という右翼団体を組織した。財閥とも連携しているため資金は豊富という。「ベトナム華僑崩れのおばさんを広告塔にして改憲や台湾有事を叫んでいる」と消息通は指摘している。地方の神道信者の氏子を巻き込んでの、神社による改憲運動も昨今の特徴である。むろん、統一教会と連携しているようだ。なんとも不気味な日本会議である。

 国民の知らないところで暗躍し、政権を壟断する反民主的な組織と見られている。公安当局がどこまで実態を掌握しているのか、注目したい。

2023年1月28日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

(朝日)広島で5月に開かれる主要7カ国首脳会議G7サミット)で、政府が世界遺産厳島神社広島県廿日市市)がある宮島で各国首脳とのワーキングディナー(夕食会)を開く方向で調整していることがわかった。首脳間の連携に加え、観光地もアピールする狙いがあるとみられる。

 

(共同)政府が、5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の際、世界遺産・厳島神社で知られる広島県廿日市市の宮島への各国首脳の訪問を検討していることが分かった。厳島神社の視察や、食事しながらの討議の開催を想定している。関係者が19日、明らかにした。

2023年1月26日 (木)

忘恩の徒<本澤二郎の「日本の風景」(4696)

忘恩の徒<本澤二郎の日本の風景」(4696)

<宇都宮徳馬さんが溺愛、読売に入社させた渡辺恒雄に怒りの言葉>

 今朝の8時、布団の中にいても顔が冷たい。温度計を見ると室温が零度。外は晴れて空は真っ青だ。もはや以前の地球ではない。原発から石炭使用という現代人が、地球を完ぺきに破壊した気候変動の証拠だ。

 他方、NATO北大西洋条約機構がロシアの首を締め上げる政策に、独裁者のプーチンが耐え切れず、戦争による決着にいそしんで11か月。馬鹿げた殺し合いにロシア人もウクライナ人も、共に若者が沢山命を落としている。これを何とする!

 日本右翼は、ここぞとばかり死者を祀る戦争神社の神社本庁日本会議が、善人そうな人物を政権に就けた。世は混乱と混迷の極にいざなわれている。思想も哲学も宗教も無力である。

 

 昨夜は恩師・宇都宮徳馬さんの夢を見た。彼こそが人間らしい人間、いい人間・善人である。政治権力を壟断する政府・官僚に善人がいない現在の日本ゆえに、耐え切れずに夢枕に立ったのであろう。むろん、悪人が跋扈する政界である。昨今、戦争準備43兆円を真っ向から批判する政治家が一人もいない。大軍拡容認派ばかりで、些末な議論で喧嘩している。お話にならない。それを眺めているだけの主権者が目立つのも涙が出てくるほど悲しい。

 

 間違いなく9条憲法のもとで戦争へと突っ込んでいるのだが、そのための世論操作の先陣を切ってきた読売の渡辺恒雄ではないか。数日前にNHKが彼の礼賛映像を制作したらしい。怒って宇都宮さんが夢枕に立ったのであろう。

 平和軍縮派の宇都宮さんは、生涯一度ならず二度人を見る目を誤った。渡辺を溺愛して読売新聞に入社させたことと、日本列島不沈空母と米国大統領レーガンに向けて発した国家主義者の中曾根康弘の二人だ。

 昭和の妖怪・岸信介叩きは正しかった。筆者は平成の妖怪・中曽根康弘叩きに徹し、報恩の誠をささげた。老いても反骨のジャーナリストは健在である。モグラのような人生は性分に合わない。他人を助ける力がないのが残念だが、ペンで励ますことは可能である。

 

 「忘恩の徒」という言葉を知らなかった。宇都宮さんが教えてくれた。「ツネは忘恩の徒だ」と明言した。以来この唾棄すべき言葉を覚えた。渡辺恒雄は忘恩の徒である。この言葉は永遠に刻まれる。消えることはない。断言したい。

 

<左翼から右翼に転向、正力松太郎に食らいつき岸信介・児玉誉士夫・大野伴睦・中曽根康弘に接近・改憲新聞・原発推進に激怒した平和軍縮派>

 渡辺恒雄の保証人になって読売新聞に入社させた宇都宮さん。しかし、本人は恩師とは真逆の人生に舵を切った。左翼から右翼へと鮮やかに転向してしまった。国民を弾圧してきた元内務官僚・正力松太郎の期待に応えて出世階段を上っていく。日本共産党で階段は登れないと判断するや、自身に有利な道に舵を切ると、猪突猛進する渡辺恒雄のことを、彼の政治部長の先輩だった多田実さんから詳しく聞いている。

 ある時宇都宮さんに「なぜ右翼に転向したんでしょうか」と尋ねてみた。「それは権力にぶら下がることだから、ラクな人生が約束されるんだよ」と。そうか渡辺には信念などなかったのだ。風の方向を見極めると、そこへと波長を合わせていく。右でも左でも、その時点での風次第風任せの人生である。もっとも安直で安全な人生行路は、政権交代のない日本政治のお陰で成功したのかもしれないが、そこいらの小役人レベルで国民の尊敬を集めることは不可能である。風見鶏は渡辺が実践した理論だった。中曽根はそれを拝借したのだ。

 

 日本の右翼は戦前派・戦争勢力だ。国家主義も天皇制国家主義である。財閥・軍閥・官閥による国家神道・神国論で統制される反民主的な政治体制だ。しかし、ここを非戦の日本国憲法は太い鎖で封じ込めている。9条の戦争放棄と20条の政教分離である。この歴史の教訓規定である9,20条を土足でぶち壊そうとしているのが安倍・菅・岸田の自公内閣である。

 岸・正力・児玉・中曽根らが涙を流して喜んでいるのは、岸田内閣と支える渡邉恒雄に対してであろうか。

 

<いま岸田文雄は宏池会派閥の池田勇人・大平正芳・鈴木善幸・宮澤喜一・加藤紘一・古賀誠を裏切った忘恩の徒>

 人間らしい人間、いい人間が政界・言論界に現れない。電通に羽交い絞めされてしまっているのであろうが、たかだか広告屋・カネに首を絞められる人間だけであろうか。

 いま新たな「忘恩の徒」が加わった。宏池会の歴史と伝統を破った岸田である。渡辺に屈した可能性を否定出来ない。宮澤喜一が政権を担当する時にも渡辺は「改憲をやれば支持する」と毒饅頭を差し出した。宮澤は相手にしなかった。その後に小沢一郎らのまやかしの小選挙区制に屈してしまったが、宮澤は宏池会の伝統を死守した。今を生きる古賀誠の無念はいかばかりか。

 宏池会を裏切った岸田の前途がどうなるのか、主権者はしかと監視と反撃をしてゆく責任を、憲法上負っている。忘恩の徒に食いつぶされる日本にしてはなるまい。強く警鐘を鳴らす所以である。

2023年1月26日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月24日 (火)

松本英子の生涯(下)<本澤二郎の「日本の風景」(4694)

松本英子の生涯(下)<本澤二郎の「日本の風景」(4694)

<「自由の天地」で非戦の思想を叫ぶ大和撫子=死の直前まで日米語で非戦原稿和歌など書きまくるペンの鬼>

 この父ありてこの子ありか。ともかくすごい女性が、我が家から歩いて10分ほどに住んでいた。地方の漢学者の父のもとで四書五経をそらんじて神童ぶりを発揮するや、上京して洋学者の津田仙のもとで英語とキリスト教に出会った。儒学を学んだ孝行娘は、母親が体調を崩すと、アメリカから湯たんぽを送るというきめ細やかさも見せていた。筆者も気付いて1年ほど休憩していた湯たんぽを取り出し、大寒波予報に備えて今朝を迎えた。

 

 足尾銅山鉱毒事件で生死を奪われる30万農民の悲劇をとことん叩いて叩いた英子は、天皇ファシズムに襲い掛かられ、日本で生きる場を奪わられると、まるで亡命するかのようにして英語圏で自由の叫びを爆発させるべく、悲願の渡米を果たした。40歳ごろか。彼女の英語力に敬服した事業化の永井元との再婚が42歳。主に西岸都市サンフランシスコを拠点にして、まずは米国の大学を実力で正式に卒業すると、昂然と非戦の叫びを爆発させていく。時は第一次世界大戦で、戦争気分に浮かれるアメリカ社会に警鐘を鳴らしていく。

 まるで生きられる時間を承知しているかのように、きりっとした聡明な日本夫人は、夫の保険事業を手伝いながら、寸暇を惜しんで思索し、それを活字に残していった。その数は計り知れない分量だ。英子が62歳で亡くなった後、夫がそれを整理して出版したことから、彼女の米国時代の詳細を「松本英子の生涯」として、身内の小説家・府馬清(本名・松本栄一)が精査し、そのごく一部を紹介している。

 日本語も十分ではない凡人ジャーナリストは、ひたすら頭を垂れるほかない。昨日も英子の父親・貞樹の墓前に立ってみた。英子もここで最後の別れをして渡米したのだが、母親ふさ子の別れの歌が、彼女の墓石に刻まれているというが、確認できなかった。

 一筋に思い立ちたる旅なれば 八重の潮路も神や守らん

 

 ちなみに茅野村近くをのどかに走る久留里線は、木更津―久留里間の開通が1912年(明治45年)。したがって英子が茅野村と最後の別れをしたときは、まだ鉄道は走っていなかった。東京からの往復だけでも大変だった。「女子に学問は不要」の時代に英子は、既に東洋と西洋の学問と言葉をマスターし、特権階級のための華族女学校の教壇にたち、次いで女性新聞記者第一号となって、日本最大の鉱毒汚染に泣く渡良瀬川の30万農民の救済キャンペーンうぃ始めた。当時として最高の知識と頭脳と倫理観でもって、今も変わらない強欲な財閥に殺されていく貧者の群れに、鉄のペンで決死の戦いを挑んだ英子の人間愛に感動しない人間はいまい。

 

<第一次世界大戦から非戦主義を命ある限り叫び続けた英子>

 1917年(大正6年)、米国はドイツに宣戦布告する。第一次世界大戦(1914年)に参戦、旅先のニューヨークで数万の義勇兵の市中行進に市民は浮かれていた様子に驚く英子。戦争で人が死ぬ、国家が殺し合いをすることに誰が浮かれて居られようか。英子の非戦の詩や文章が炸裂する。

 彼女の非凡な才能が開花する。他方で、病がじわじわと体をむしばんできている。近代の合理主義者は、キリスト教をカルト・狂気と認識していない。神にすがって長生きしようとの架空の精神世界に自己を追い込もうとはしないことが、彼女の日記や詩歌で分かる。理性で信仰を見ていたのであろう。誰人も運命に逆らえないとの覚悟を感じる。

 

 1918年の「ああ戦争」という詩は、在米婦人新報に発表している。彼女のそれは、日本で有名な日露戦争時の与謝野晶子の「君死にたまふこと勿れ」を明星に発表したことに似ている、と著者は指摘する。むろん、日本では天皇ファシズムの制約がアメリカにはないという事情もあったが、彼女は存在する戦争反対ではなく、戦争そのものを根底から否定する非戦の思想である。思想家としての思索の深さを感じる。

 15本も発表した。「ああ戦争」の詩文を抜粋すると「互いに刃を交えて斬りあい 突きあふのみかは 一つの恐ろしき機械もて 一度に多くの生き血を奪い合う」「かくては宗教も教育も はた平和の同盟も何の甲斐がある 人間と生まれつつけだものにも等しき あらくれたることをもて誇りとする」「文明の利器は空しく血を流す凶器となり」「愛国と愛家との 雲と水とのへだたりよ」「なで野蛮の太古を学びて 共に血を流しあふぞ」「平和の国よと思ひしは 昨日の夢」「ああ かくて楽しきホームよ いま何処?」

 

<アメリカ政府を真っ向から批判し続けた松本英子の正義>

 「全世界の非戦記念日」という随筆では、冒頭からアメリカという軍事強国を非難している。「我らが、最も痛切に感ずるは、米国の他国に対する態度である。富と力とを以て世界に覇たる米国が、如何にその権力を濫用せんとするか。

然してこれを直言せんとするものは、識者の中にほとんど雨夜の星の如くである」

 今の岸田内閣の日本にも当てはまるだろう。43兆円の戦争準備に対して、新聞もテレビも真っ向から批判しない。電通に反撃できないマスコミだ。日本の識者はモグラのように隠れてしまっているではないか。英子の慧眼は、いまの日本の識者・政党・議会・司法への痛烈な批判でもあろう。

 「米国が現在の軍事費は如何に莫大であるよ。世に冠たる物質上の豊富ありながら、常に猜疑の眼を以て小国の挙動を嫉視する。真に大国の有すべき態度と寛容とを欠く」

 ワシントンに対する鋭い指摘に誰もが頷く。日本の為政者は松本英子の叫びに耳を傾け、行動に起こすべきだろう。ロシアとウクライナ双方、そして背後のアメリカ中心のNATO諸国の暴走に歯止めをかける時ではないのか。

 英子の指摘は、今のワシントンに対しても通用する。このようなワシントンに追随する日本の岸田内閣を誰が信用できるだろうか。日米安保の破棄が不可欠というべきであろう。

 

 当時、アルゼンチン・ブラジル・チリ―の三国は、陸海軍を排除していた。日本の9条国家である。いまコスタリカはこれを踏襲して、人びとは安全に生活している。英子は軍備全廃を訴えている。そのための力の源泉を「婦人の力」だと呼びかけている。

 

<非戦は婦人が結束して立ち上がれば必ず実現する!>

 「婦人の力大なり。婦人は平和の使者である。婦人が結束して立ち、この使命に率先猛進するの精神を奮い起こさば、この希望は希望にとどまらず、必ずや実行の日を見るであろう」

 

 非戦主義(その二)「(人間の悪い習慣を)改めるには、根本的に何千年の習慣や信仰を改め、先ず教育の第一歩として、幼児より戦争の害とその毒、其の惨、その非人道なることを、柔らかき頭脳に打ち込まねばならぬ」「予は決して今日の米国の教育法を完全と思わぬ。むしろルソーの教育法を取り学ぶべしと信ずる。来たれ、非戦の日、世界の武器、ことごとく焼かれよ」

 

<再び鎌首をもたげた日本の国家神道と財閥で歴史の繰り返し!>


1945年に日本は敗戦、その後に武器弾薬完全放棄の9条憲法が誕生したが、まさに日本は若者や市民が大量に血を流して敗戦した。それによって武器全廃の非戦国となった。しかし、A級戦犯の亡霊徘徊よろしく、再び軍事大国の覇権主義の国になろうとしている。アメリカの策略だと一部の専門家は言う。違う!日本の財閥と原始宗教・国家神道による戦前回帰の大野望にある。

 英子の夢は戦後77年にして元の木阿弥になろうとしている。世の識者は曇り空の星のように、人々の前に姿を見せない。言論界・政界・経済界・司法界も沈黙している。英子の非戦の叫びは、人類の悲願であることに変わりないのだが。

2023年1月25日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

より以前の記事一覧

2023年2月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28        
無料ブログはココログ