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2024年8月14日 (水)

本澤二郎の「日本の風景」(5254)

本澤二郎の「日本の風景」(5254)

<学徒遺稿集「きけ、わだつみの声」(東映)若者必見!> 

今を生きる日本人のほとんどは、近現代史を学んでいない。幸い筆者は敗戦後の数々の映画で悲劇の戦中映画を見て育った。田舎の学校にも月1回程度、講堂で見たし、地域の農家の庭で夜間に臨時の映写会があった。

「戦争を憎む心情」は、幼いころ敗戦後の貧困生活と映画教育で体に染みついた。したがって、大学での「憲法言論」の講義で、非戦の9条を学んだ時は、涙が出るほどうれしかった。「二度と戦争しない日本はすごい」と感謝したものだ。護憲リベラル派の原点である。それが今は?

 

こうした経験のない者が、自民党の清和会に結集し、戦争教である神道政治連盟の会員や日本会議にはいって、財閥の死の商人の金にまとわりついている。結果として経済大国と財政を破綻させさせている。

学業を断ち切られ、天皇のために死ねと言われての敗戦直前の死への道を強いられた学徒の怨念を、忘れようとしている日本人がいるのだろうか。改憲新聞に特化した読売新聞の渡辺恒雄の心情はいまどういうものか。いたたまれない心情に追い込まれている日本人は多い。そのようなときに「蟹工船」を見た。昨日は学徒の遺稿集から制作された「聞け、わだつみの声」を観賞した。今の日本人に見てもらいたい映画である。「ナベツネ見ろ」だ。

官邸や国会議事堂での映写会を開くことを勧めたい。

 

<戦争責任者に対する怒り・批判なしに違和感>

学徒の遺稿集で映画化されたものである、というのにもかかわらず、ヒロヒトや東条英機、岸信介ら戦争推進犯罪者に対して、登場人物は沈黙している。制作者の意図なのか。

映画は昭和30年以前の作品だ。ヒロヒトは生きていた。東条は処刑された。岸は政権奪取目前である。CIAの後押しでA級戦犯勢力の岸が代表して、石橋湛山のあとに就任。60年安保を強行した。

三木武夫は「新聞がそろって岸内閣反対との論陣を張れば、実現できなかった」と言って嘆いた。

当時の読売の社説を見れば誰もが納得できるだろう。原発推進派の正力松太郎の読売である。スポーツ新聞に毛の生えた程度の読売が、現在の新聞界をリードしている不思議は、金のある財閥との連携に尽きる。

 

<天皇制国家主義教育に底知れぬ恐怖>

戦前の日本政治は、いうなれば天皇制国家主義もしくは神道国家主義という祭政一致体制である。

日本は天皇のためにあるという、およそ民主主義の観念は一かけらも存在しない警察監視国家だった。幼くして「天皇の赤子」という想像もできない地位の若者が、超国家主義を支えた日本だった。

常識など存在しない国。学業をやめて銃を持って死んで来いといえる国家が存在したという事実を、全国民は再確認すべきだ。いまヒロヒトはいない。代わりがデジタルだ。マイナンバーカードを主権者の首輪にする危険極まりない悪政を、岸田や河野太郎が推進している!

戦前の恐怖政治が再現してることに覚醒しよう。

五輪競技よりもフランス革命を勉強しなければならない。何よりも人権第一である。この点で、北京もいま揺れているようだ。よくなってほしい。もう一度北京を歩いてみたいものだから。

 

<懸念される靖国参拝派の自衛隊員と腐敗の防衛省と軍需産業>

戦前の軍国主義時代でも、軍縮派が存在した。財政破綻を心配する財政家は存在した。いまどうか。43兆円の戦争準備で舞い上がっている防衛省と財閥・株屋に対して、人々の目は厳しい。

 

ここにきてこわいのは戦闘勢力の極右化の動向である。靖国参拝を強行する海上自衛隊員が突出しているようだが、陸も同様だろう。中国への対抗でないことを祈るばかりだ。日中戦争が起きれば、日本は完全にお陀仏である。現在も国連の敵国条項国なのだから。

憲法違反をひけらかす自公政権は危ない。護憲リベラル派の台頭が不可欠である。時代の潮流でもある。

「きけ、わだつみの声」がYouTubeで見れる、見る価値がある。

2024年8月14日記(茅野村の仙人・日本記者クラブ会員)

 

米国も選挙制度がおかしい!

【ニューヨーク共同】米東部ニューヨーク州地裁は12日、大統領選に無所属で出馬している弁護士ロバート・ケネディ・ジュニア氏について、虚偽の住所を申告したとして、同州の投票用紙に候補者として名前を記載することはできないと判断した

 

「フクシマの土地は3000年使えない」と米元大統領!

エネルギー政策に関して東京電力福島第1原発事故を念頭にトランプ元大統領は「フクシマは3千年は土地に戻れない」

また米国やロシア、中国などが保有する核戦力の軍拡や拡散が、気候変動よりも「差し迫った問題だ」と指摘し「かつてない破壊のレベルに達している」と危機感を示した。

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