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2024年4月25日 (木)

本澤二郎の「日本の風景」(5145)

本澤二郎の「日本の風景」(5145)

<福田康夫元首相の日中友好は間違っていない!>

裏金事件関連ですっかり男を下げた二階俊博が、療養中との情報が飛び出した。同時に、後継者問題も浮上し、地元有権者をやきもきさせているという。知らなかったことだが、中国・武漢のコロナウィルス発生当初、都知事の小池百合子に頼んで防護服を相当数贈っていたという。これは人道支援である。両者の人道的支援は評価されるべきだろう。靖国参拝で隣国との信頼関係を破壊した小泉純一郎とは違った。

 

隣国との関係正常化に貢献してきた鳩山由紀夫と福田康夫も、日本外交を考えるうえで、評価される日本の真っ当な政治家であろう。日本経済にとっても、戦争勢力は嫌だろうが、一番大事な国は中国である。巨大な人口と巨大な消費市場としての中国を、ブルームバーグが国際通貨基金(IMF)の最新経済予測データに基づいて公正な評価を下した。

 

<中国の新規の経済活動で中国が米国・C7を抜いて一番と予測>

NHK党の立花は、確か「テレビは核より怖い」と素朴に断罪したが、事実であろう。特に公共放送であるNHKの罪は重い。権力監視を放棄したNHKが、日本人に偏狭なナショナリズムを植え付けた。NHKは「安倍の女」まで提供し、識者の怒りを買っている!新聞テレビも追随し、北京報道はすべて負の情報ばかりで、戦前の「鬼畜米英」報道を連想させている。

 

しかし、IMFは公正な経済分析によって中国経済の優位性を指摘している。日中の経済交流は、確実に日本にもアジア全体にも波及するだろう。アジアの世紀を約束する。間違いない。日本は、外交面で「米中関係の橋渡し役」に徹することが正しい。安倍路線の岸田文雄は間違っている。

「アメリカ帝国の自壊は止められない」と指摘する進藤榮一(筑波大学院名誉教授)の雑誌「月刊日本」5月号のコメントは、常識的な認識である。アメリカ社会の混乱と混迷による目下の大統領選が、そのことを象徴しているではないか。バイデンは、日本を属国にしてワシントンの財布にする岸田を優遇したばかりだ。それに有頂天になった岸田の愚かさ加減は、売国奴首相そのものであろう。

 

<野田佳彦・安倍晋三・石原慎太郎による尖閣国有化が元凶>

そもそも日中関係は、田中・大平連合による戦後最大の外交的成果である。これを破壊した勢力が、岸信介・森喜朗・小泉純一郎・安倍晋三の神道極右の清和会だった。極め付きが、石原・安倍と連携した野田佳彦(松下政経塾)内閣だった。尖閣を一方的に国有化した野田の罪は、重い。現在もバッジをつけ立憲民主党にへばりついている事態が、この野党第一党の地位を危うくさせている。消費税問題や原発処理を含め、野田排除の声が大きいことを指摘しておきたい。野田もまた売国奴であろう。

 

日中関係の破壊者として、安倍や小泉・石原と共に記憶しておくべきだろう。尖閣は日本の固有の領土だと野田政府が決定したことから、中国政府の怒りが爆発して、強硬な海洋政策が具体化した。野田の罪は万死に値する。

 

<読売・NHKなどメディアが中国敵視を煽る=国民の右傾化>

ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカのブリクスは、ことし1月、エジプト・エチオピア・イラン・サウジアラビア・UAEの5か国を加えた10か国体制で、新たに発足した。このことを、進藤名誉教授は注目している。「パックス・アメリカーナの終焉」を裏付けている。

 

国際社会は、アメリカによる一国体制が終わったことを認めている。米国大統領選挙に無所属のロバート・ケネディJrの台頭は、米国の衰退とも関係している。だが、ワシントンの奴隷のような日本のメディアは、地球規模の新しい潮流についてゆけない。日本は相変わらず、改憲軍拡のための中国敵視報道に徹している。

主導権を握ってきた読売の渡辺恒雄の時代は、終わっているのだが、相変わらずゆでガエルのように、世界の大勢に逆らおうとして、バスに乗り遅れている。新聞テレビには、まともな言論人も文化人・学識経験者は一人もいない。

政治の死と言論の死は深く結びついている

 

<日本会議・神道政治連盟の極右対立・戦争外交は戦前回帰>

日本右翼の最大の欠陥は、日本中心主義で他国を顧みようとしない点である。むろんのことで、国民や国民生活への配慮などない。「天皇のために死んで来い。死んだら靖国に祀ってやる」といって赤紙一枚で、将来ある若者の人生を奪うことにためらいすらない。恐ろしい悪魔のような思考の持ち主による政治を踏襲し、その結果に対する反省も謝罪もしない。皇国史観は松下政経塾の高市早苗にも付着して安倍と共に今も。

 

ヒロシマ・ナガサキの原爆投下を「やむを得なかった」と総括した昭和天皇を、多くの国民は、悪魔が乗り移っているとしか考えられないという。反吐が出る。靖国に刀剣を祀って、新たな戦場を作り出すような清和会政治には、国民の幸福という視点が全くない。最近になって防衛省・自衛隊の教育に、これまた恐ろしいことだが、靖国参拝教育が仕組まれていることも分かってきた。戦前回帰は自衛隊という軍人の世界で、既に完結しているのだろうか。

地域で神社神道は、臆面もなく市民の公金からカネを奪って恥じない。危うい日本か。

中国では、日中戦争で性暴力を受けた元慰安婦の遺族が、遂に日本政府に対して謝罪と損害賠償を求めて中国の裁判所に提訴した。中国のニュースサイトで伝えたという。

2024年4月25日記(茅野村の憲法人間・日本記者クラブ会員)



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