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2023年12月 5日 (火)

本澤二郎の「日本の風景」(5005)

本澤二郎の「日本の風景」(5005)

<吉か凶か安倍・清和会の裏金疑獄事件発覚>

コレステロールにも悪玉と善玉があるという。人間にもいえるだろうが、ルーツを間違えると、悪玉に分類される。今の安倍派・清和会は、源流に問題がある。

A級戦犯の岸信介や右翼の笹川良一ら右翼・国家主義の戦争犯罪人が米CIAと協力して復権した戦前派。善玉とはとても言えない。岸・笹川の別動隊が統一教会国際勝共連合と維新である。改憲軍拡派の牙城でも知られる。戦前回帰派は、外交よりも武器弾薬にこだわる。外務省内においても支持派が少なくない。現に隣国との関係は、右翼の韓国政権と仲良くなったものの中国・ロシア・北朝鮮とは、小泉内閣以降、特に対立して久しい。歴史認識などの国際条理に無頓着だから、日本政府の信頼が低い。ワシントンのリベラリストも警戒しているほどだ。

 

その清和会が、政治資金の裏金疑惑をあぶりだされている。珍しく正義の検察と悪党派閥の関ケ原の戦いに、内外の関心が集まっている。岸田内閣は安倍の傀儡政権である。想定される清和会崩壊が吉となるのか、それとも凶となるのか?政局に発展する可能性が大きい。永田町は浮足立っている!

 

<西村・松野失脚で大改造後の解散も>

森喜朗内閣から始まった小泉・安倍・麻生・安倍のA級戦犯の岸信介の血肉を継承してきた自民党も、ついに検察の捜査が入った。派閥の資金は、派閥のトップと事務総長が掌握しているが、実際問題としてかなりいい加減である。そのため、特に安倍一強時代の安倍派事務総長経験者に注目が集まっている。経産相・原子力マフィアの一翼をになってきている西村と官房長官の松野が、すでに記者会見で火だるまになっている。「政府としてコメントできない」とみっともないふざけた対応に対して、国民は「議員辞職」を求めている。

 

なによりも東京地検の大掛かりな捜査に期待が集まる。裏金の事情は、国民がよく知っている。派閥記者は面食らっているようだが、裏金は常識の範囲にある。捜査はやりやすい。清和会の暴走政治を国民は、膚で感じてこの10年を過ごし、超物価高で困窮しているのだから、検察の捜査に期待して当然だろう。海外で「法の遵守」を金切り声で叫んできている岸田も、ブレーキなど踏めない。「清和会の拘束から離れたい岸田は内心喜んでいる」との報道もあるが、どうだろうか。

 

西村と松野の落馬ともなれば、急遽内閣は大改造、清和会排除の人事を強行しなければならなくなる。

 

手抜きなしの検察捜査だと安倍派壊滅>

五輪大疑獄捜査で検察は森喜朗逮捕ができなかった。清和会体制に身動きできなかった検察は、結局のところ雑魚を捕まえて臍をかむしかなかった。

したがって、今回は捲土重来・倍返しの時である。極右片肺内閣によって、日本政治は逆走し、国民生活は破綻に追い込まれてしまった。国民の精神的衰退はただ事ではない。コロナワクチンでも多くの日本人が亡くなり、現在も大衆は後遺症に泣き叫んでいる。

凡人ジャーナリストだけではあるまい。清和会叩きは天の声でもある。

検察が本腰を入れることができれば、悪玉コレステロールを退治することができるだろう。正義の検察が復活する!?

 

<岸田内閣総辞職して野党へ、もしくは国民に信を問う>

首相は12月4日の自民党の役員会に出て「派閥での対応」を繰り返し指示した。ボールを国対委委員長の高木に注目が集まっている。記者団の高木追及も始まった。

 

森喜朗の動向だけでなく、小泉や福田康夫にも取材攻勢が開始されよう。福田は安倍嫌いで有名だ。小泉の靖国参拝にも反対である。自民党きっての日中友好派でも知られる。笹川ギャンブル財団と深い仲の安倍・森主導の派閥に対して距離を保ってきた。それゆえ真相を語れる元首相かもしれない。

 

今回の事態は政局にも影響を与える。清和会一強体制の崩壊は必至の場面である。岸田は内閣を放り投げて、野党に政権を委ねる場面である。野党にその力がなければ、年内でも国民に信を問うべきだろう。憲政の常道に従うほかない。

腹をくくったものかは不明だが、清和会事務総長の国対委員長・高木は「事実関係を確認して適切に対応する」と12月4日記者団に語った。すべての真相を暴露することなど想定できないが、検察の対応次第ではわからない。

 

<裏金の本丸は財閥の裏献金=政治はカネで動く>

政策が先か、裏金が先か?国民は皆知っている。大衆の怒りの核心部分は、財閥の闇献金である。自民党の大物秘書経験者も知っている。むろん、読売のナベツネにとっても常識の世界である。

政治は夜作られることも真実に相違ないが、与党に闇献金が集中する。それらの莫大な金は、すべて闇である。

 

なぜ安倍や高市らが防衛費倍額を叫んだのか。財閥の意向を受けたものである。そして岸田が43兆円の防衛という名の軍事費を閣議決定した。清和会の指令によるものだが、実行者として岸田の政治責任は安倍に匹敵する。

 

財閥に限らない。日本医師会などの圧力団体もそうである。連合もしかりだ。政治資金として正確に規制法に記述されない事例が少なくないだろう。派閥記者10年の凡人ジャーナリストは、最近になってこれらの自民党の不正行為、特に憲法違反の財閥・軍閥(?)の裏献金に注目している。

 

野党は政治資金規正法の大改正を国会に提出する道義責任がある。

2023年12月5日記(政治評論家)

 

追記  一昨日、房総半島に霜が降りた。きれいに咲いていた庭先の皇帝ダリアが一斉に黒ずんでしおれてしまった。桜も梅の葉も落ちて丸裸。梅は小さな芽を出して春を待っている。房総半島の放射能も、自然の循環をまだ破壊できないが、いずれどうなるか。

小さな菜園に遅すぎた無農薬大根の葉が颯爽と育っている。これを雑炊にして食べている。完璧な健康食材だ。雑炊には数種類の野菜を入れるが、大根の葉は文句なしの緑の食材である。小さな根っこは大根おろしだ。主食は、冷えたご飯や稲庭うどん。昨日、初めてきしめんを買ってみた。冷凍の讃岐うどんもある。ともあれ日本の検察も、せめて霜のレベルの力強さがあればいいのだが。

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