本澤二郎の「日本の風景」(4817)
本澤二郎の「日本の風景」(4817)
<党利党略の自公に亀裂!修復へのポーズ?本物なら政教分離へ前進>
日本の民主主義は、戦前の悲劇的な歴史の教訓から誕生した日本国憲法だ。従って政教分離を徹底したのたが、現実はさにあらず自民党は神道の氏子組織が戦前の国家神道よろしく、選挙事務所に「神棚」を祀って必勝祈願の選挙戦を演じて恥じない。「神風が吹く」などという根拠のない原始宗教に今も食らいついている。この21世紀の日本の政権党の正体は余りにも幼稚で無様すぎる。それでも不足だとばかり、統一教会や生長の家などの支援、さらに公明党創価学会という政教一致政党まで抱え込んだ。結果、3分の2議席体制で、いまや「戦争準備の43兆円」の超軍事大国を具体化させている。
これは戦前の翼賛体制の再現そのものだから、中国・北朝鮮なども、軍事強国へと突き進んできた。東アジアは地雷の海になろうとしている。危険な政治環境が日々醸成されていることについて国民は認識していない。平和政党の公明党までが、安倍内閣のもとで戦争三法(特定秘密・自衛隊参戦・共謀罪)、おまけにカジノ法まで強行された。そして現在は!
それを天文学的な借金大国が、円を紙切れにする金融政策で強行している。戦前の戦争内閣の手口と変わらない。それでも野党も言論も警鐘を鳴らそうとしていない。「落ちるとこまで落ちる」と覚悟する識者は、もう10年前からだ。もっと言えば森喜朗の「神の国」、小泉純一郎の「靖国参拝」、安倍晋三の「戦争三法」によって、戦前への基盤が確立した。
祭政一致の戦争国家の全容を見せつけているではないか。だが、言論が腐ると、議会も司法も腐敗し、国民は浮き草のように、政府の円激安政策による物価の急騰を、怯えながら生活苦を強いられている。
<神道・統一教会(自民)と創価学会公明が政教分離違反政党の日本証明>
振り返ると倒幕後の維新の薩長政府は、京都に蟄居させられていた皇室を江戸城に移し、現人神にして人々の精神を狂わせていく。天皇のために死んでもらう国民改造。その手先が神道を国家神道にして神棚・神社を強行し、幼児期から拝礼させた。田舎に限らないだろう、今でもこの漫画のような原始宗教がこびりついている家庭が存在する。かてて加えて、教育勅語でも強要した。精神も肉体も天皇に吸い取られる異様な侵略国家の戦前である。
天皇制に反対、抵抗する自由・民主主義者、共産主義者や、戦争神社の神道に反対する仏教などにも、国家権力は弾圧(廃仏毀釈運動)を加えた。政党を翼賛体制にして、国債を大乱発・円紙切れ政策で侵略戦争を強行した。これを食い止めるために米国は原爆を2発投下した。因果応報極まれりである。
敗戦後に、天皇ヒロヒトも人道に反する原爆投下を容認する発言をしている。
それでも敗戦後も、天皇と共に神道も生き残った。政権党の自民党の組織に神道政治議員連盟が確固として存在した。自民党候補者は神棚と神社に参拝して選挙戦を戦う。支援者の大半は神道の信者・氏子勢力である。
他方、公明党は創価学会丸抱えの、政教分離に違反しながら100%当選という信じられない実績を残してきた。自民党は警戒した。自身の神道支援を棚に上げて、執拗に政教分離違反を問題にして圧力をかけた。かくして公明党創価学会は、神道・自民党の軍門に下って今日を迎えているが、10増10減問題が、東京で表面化し、大きな亀裂が入った。
これが全国的に拡大することに、平和を願う国民は賛成である。「神の国」戦争国家日本にブレーキがかかるだろう。公明党も政教分離で消滅するかもしれないのだから。
<広島・厳島サミットは祭政一致の証=右翼メディアは自公修復に必死>
安倍晋三の「神の国」路線は、伊勢神宮参拝をG7サミット首脳に強要したが、今回は岸田文雄が厳島サミットに仕立て上げて国家神道への回帰を見事に演じた。双方とも神社神道の日本会議が主導したものだといえる。
「新しい戦前」どころか、21世紀の本格的な戦前回帰、古い戦前だ。天皇制国家主義そのものである。確か平成の妖怪・中曽根康弘の改憲案では「天皇元首論」。英国でも王制に反発が強くなっている。日本はそれに逆行している。
本来の民主主義に目覚める時である。時代は王制や天皇制の時代からの離脱を求めている。政教分離は不可欠な近代憲法の大原則である。占いやカルトでは、国民の安全は確保出来ない、のみならず、反対に不幸を強いられる。もちろんのこと個人の信仰は自由である。信仰しないこともまた自由である。
自公の亀裂が分裂への一歩になれば、民主主義の日本にとって幸いなのだが?
2023年5月27日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)
報道によると「5月25日、公明党の石井啓一幹事長は、衆院小選挙区定数の「10増10減」をめぐる自民党との候補者調整をめぐって、「東京における自公の信頼関係は地に落ちた。したがって、東京での自公間の協力関係を解消する」と明言。公明党は、次期衆院選で東京都内の各小選挙区の自民候補を推薦しないことを決めた」
https://www.kinyobi.co.jp/kinyobinews/2021/09/17/online-3/
I
can がG7に失望 https://www.jiji.com/sp/article?k=2023052000364&g=int
« 本澤二郎の「日本の風景」(4816) | トップページ | 本澤二郎の「日本の風景」(4818) »
「恐ろしい国」カテゴリの記事
- 本澤二郎の「日本の風景」(5316)(2024.10.16)
- 本澤二郎の「日本の風景」(5315)(2024.10.15)
- 本澤二郎の「日本の風景」(5314)(2024.10.14)
- 本澤二郎の「日本の風景」(5313)(2024.10.13)
- 本澤二郎の「日本の風景」(5312)(2024.10.12)
コメント