« 黒田日銀の大罪<本澤二郎の「日本の風景」(4728) | トップページ | 紙くずの国民と国家<本澤二郎の「日本の風景」(4730) »

2023年3月 1日 (水)

非戦論は100年前に日本人が!<本澤二郎の「日本の風景」(4729)

非戦論は100年前に日本人が!<本澤二郎の「日本の風景」(4729)

<憲法9条が誕生する20年ほど前に松本英子女史が堂々と宣言!>

 恥ずかしげもなく岸田文雄の自公内閣は、こともあろうに非戦の憲法に違反する43兆円の超軍拡予算向けの大型予算案を衆院で強行可決した。本会議場で物理的抵抗をした二人のれいわ議員に国民は感動し、拍手した。

 戦前の大陸侵略時の翼賛議会そのものに国民は「新しい戦前」に震え上がっている。武器弾薬を放棄する非戦の9条は、岸信介や安倍晋三らA級戦犯の亡霊どもが主張する「押し付け」ではない。

 日本国憲法が誕生する20年ほど前に反骨の日本人ジャーナリストが、大きな声を上げて叫んでいた。今からだとおおむね100年前だろう。おそらく公然と非戦論を声高に主張した人物は、明治期に日本最大の公害事件を世に問うて、政商・古河市兵衛を震え上がらせた日本人初の女性ジャーナリストの松本英子である。

 

 彼女の非戦論は、国際社会に浸透していた、それが敗戦後の日本国憲法に明記されたものであろう。岸や安倍らの「押し付け憲法」では断じてない。日本人が第一次世界大戦のころ、アメリカの日系新聞などで公表したものである。その証拠は、府馬清著「松本英子の生涯」にもはっきりと記録されている。

 

<第一次世界大戦下のアメリカで日系新聞に発表=詩歌にも詠む>

 生前の平和軍縮派の宇都宮徳馬さんは、自民党清和会系の右翼議員が口にしていた改憲軍拡論に対して真っ向から反対した。その際、彼は「日本人の平和主義はいい加減なものではない。体に染みついたものだ。破壊されることはない」と叫んだ。

 宇都宮さんの「暴兵損民」(徳間書店)は、当時の東京ヒルトンホテルの小高い丘のような小料理屋「山の茶屋」で、東京タイムズ・徳間書店社長の徳間康快と三人で食事をしたときに構想が生まれたものである。

 安倍・岸田の43兆円という、空想も出来ない世界三位の軍事大国計画は、非戦の憲法に違反する、まさに21世紀の「暴兵損民」そのものである。

 日本国民は、今こそ100年ほど前の松本英子の叫びに目を覚まそう。偉大な平和主義者の日本人に敬意を評し、それを実践して自公の戦争体制に向けた改憲計画を、全国民一丸となって破壊する義務を負っているだろう。

 松本英子の非戦論は、大英帝国の操り人形となった日清戦争と日露戦争の悲劇を目の当たりにしていたことと無関係ではなかったはずだ。軍国主義化に驀進する国家神道と青少年教育の教育勅語に疑念を抱いていたと思われる。

 第一次大戦下のアメリカで彼女の思いは爆発する。非戦論は日系社会からキリスト教会を通じて、アメリカ全土の文化人にも影響を与えたのであろう。

 

<生まれは江戸末期・上総国望陀郡茅野村=現在の木更津市茅野>

 彼女の知性と豊かな教養は、幼いころに育まれていた。 

 生まれは上総国望陀郡茅野村、現在の木更津市茅野である。「かやの」と発音する。茅は人々の住宅の雨雪をしのぐ屋根にふく大事な住宅建設材料で、戦後になって瓦やトタンに取って代わるまで使用された。

 

 このあたりの山から茅が沢山とれた。そこにゼンマイやワラビやフキも自生して食卓にのった。人間は自然と共に生きる動物なのだ。これを破壊してきた西洋の科学文化とは異なる。自然が健康の秘訣で、数千年の漢方学は実践の医学なのであろう。

 望陀郡茅野とは、西方の富士を仏陀と仮定したものか。北京郊外に「望京」という地名がある。人間の思いはどこでも同じなのか。富士見ではなく望陀と命名したあたりは、江戸期の文化の高さなのか。

 英子は、この地で父親の漢学者の松本貞樹から今日でいう英才教育を受けた。中国・東洋思想の真髄である四書五経を学んだ。人間学・平和学である。

父親は娘を津田梅子(津田塾大学創立者)の父である津田仙にあずける。英語を体得し、キリスト教の人権文化にも染まってゆく。

 

<東洋思想と西洋キリスト思想を体得=非戦論を開花させた平和主義者>

 国家による殺し合いと、それに成果を上げた兵士が英雄になる?これはおかしい。狂っている。いまのロシアとウクライナの戦争も、この枠の中で行われている。過去の日清・日露戦争時の大英帝国は、戦後はアメリカに取って代わった。

 NATOのボスとしてのアメリカとロシアの戦争に、前者は武器弾薬を提供してウクライナを支援している。ワシントンの要請に対して、なんと二つ返事で非戦のはずの日本政府が、ロシアと対決してウクライナ支援をしている。

 これもおかしい。日本政府与党は狂っている。事実上ロシアとの戦争に参戦しているのではないか。非戦の憲法を投げ捨てた日本の自公政府を、不思議なことに野党も高見の見物をしている。国民の代表で構成されている国権の最高機関が、狂い咲きしているのか。

 松本英子の国際的条理の非戦論をないがしろにしている日本政府と議会に対して、正直うんざりである。ロシアが日本にもミサイルを打ち込んでも文句言えない。日本人は安閑としているが、可能性はゼロではない。

 偉大な非戦論の国と非戦の憲法の日本が、ワシントンの言いなりで、参戦している。許されない。岸田と山口那津男は罷免の対象である。非戦論者が泉下で怒り狂っている!日米安保の破棄が不可欠であろう。

 

<天皇ファシズムに対抗=日本人初の女性ジャーナリストとして足尾鉱毒事件を徹底追及=言論弾圧に生きる場所を日本よりましなアメリカへ>

 天皇制国家主義の下で生きた日本人に自由などなかった。大衆は奴隷のような生活を強いられた。一部の特権層が横暴を極め、人々の自由に生きる権利を抹殺した。真っ当な自由主義者・社会主義者・無政府主義者が彼らの毒の牙にかかった。 

 松本英子は、そうした中で屈せず、ひるまずに足尾の鉱毒事件に翻弄され、生きる手段を奪われた長良川の人々の救済と真実報道に徹した。これは物凄い勇気を必要とした。当時の記者にとって想像できないことだった。もうこれだけで彼女は、あらん限りの力を出し切っていた偉大なジャーナリストだった。

 「お前にできるか」と問われて「はい」といえる記者がいるだろうか。案の定、英子には官憲の野蛮すぎる弾圧が待っていた。この下りを彼女は記録していない。記録できないほどの拷問だったろう。天皇ファシズムは彼女の生きる場所を完璧に奪ってしまった。

 かくして「自由の地」へと単独渡米を決意するほかなかった。この時、故郷の地・茅野村の母のもとに一泊しただけだった。直ちに単身、寂しすぎる当てもないアメリカ行きの船に乗った。絶望と希望がないまぜの船旅は、彼女の船酔いを厳しいものにさせたはずである。1993年3月に一人でアメリカ行きの航空機に乗ったことがあるが、一人旅は楽しいものではない。彼女の場合は、激しく揺れる長旅なのだから。

 幸運にも語学力に長けた英子を待ち受けていた日系アメリカ人事業家がいた。彼女の才能が開花し、見事な非戦論を爆発させる。この下りを知って多くの英子ファンは安堵させられるだろう。

 

<恥を知れ!神道・統一教会・創価学会の自公カルト教団の改憲案>

 翻って現在の永田町では、異様・異常さを伴いながら天下の違憲の悪法予算案が参院議員で審議されている。正体を見せた安倍・清和会の背後の不気味な統一教会と、戦前からの神道に加えて、平和政党から戦争党に変質した創価学会というカルト教が操る自公政党の跋扈は止まらない。

 恥を知らないカルト教団が率いる自民党と公明党の恐怖政治は、止まるどころか非戦の憲法を解体しようとしている!

 善良な日本人は、松本英子の非戦論に勇気をもらって真っ当な世論の力でA級戦犯の亡霊政権を葬り去る責任と義務を負っている!

2023年3月1日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

« 黒田日銀の大罪<本澤二郎の「日本の風景」(4728) | トップページ | 紙くずの国民と国家<本澤二郎の「日本の風景」(4730) »

恐ろしい国」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 黒田日銀の大罪<本澤二郎の「日本の風景」(4728) | トップページ | 紙くずの国民と国家<本澤二郎の「日本の風景」(4730) »

2023年6月
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
無料ブログはココログ