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2023年3月

2023年3月31日 (金)

本澤二郎の「日本の風景」(4761)

本澤二郎の「日本の風景」(4761)

<小西洋之発言に問題など全くない=問題は立憲主義に反し、非戦の憲法を破壊・強行するA級戦犯の岸信介と死の商人財閥に与する改憲派の猿芝居>

 長く永田町に腰をすえて生活の拠点にしてきた凡人ジャーナリストでも、現在の21世紀型の翼賛議会について、実に腹立たしい思いを抱いてきた。政治は左右にぶれない中道・中庸が人々にとって「いい政治」である。したがって国民の代表は「いい政治家」であることが不可欠であって、特に日本は戦前の空前絶後の大きな過ちを犯してきたことから、歴史の教訓を踏まえた「いい政治」を心がける責任がある。

 他方、それにもかかわらず戦前の大日本帝国に郷愁を抱く極右の面々は、非戦の平和憲法を排除しようと「改憲軍拡」という財閥・神社本庁が悲願とする「戦争国家」へと舵を切ろうと躍起になっている。いわゆる死の商人グループだ。彼らはあの手この手で世論を右に回転させようとして、言論弾圧に狂奔してきた。霞が関は総務省がその拠点だった。菅義偉や高市早苗らだ。彼らにメディアは恐れをなして、いたずらに屈してきた。現に、新聞テレビから平和主義を擁護する言論が消えて久しい。

 左翼運動は停滞し、護憲リベラルの中道路線も政府与党から消えてしまった。政略的に中道を吹聴してきた公明党創価学会は、あろうことか「戦争党」のレッテルを貼られて久しい。安倍内閣の2013年から15,6年にかけて「戦争三法」(特定秘密保護法・自衛隊参戦法・共謀罪)を強行した原動力は、当時の国交相の太田ショウコウと公明党執行部の山口那津男らの強力な支援があって実現した。自衛隊が米軍の戦争に加担するのだ。ワシントンはびっくりしたが、事実だと分かると腹を抱えて喜んだ。

 明白な非戦の憲法に違反する戦後最悪の法律が出来てしまった。この場面で内閣は総辞職する運命に立たされたがそうしなかった。理由は自公の国会議員の議席が3分の2を占めていたためだ。有権者の20%にも満たない支持で3分の2議席!選挙制度に大きな欠陥があるのである。自業自得とはいえ国民は、20%足らずの支持率で何でも強行する自公の独裁政治に泣かされている。

 

 

<小西議員の怒りの発言に平和を愛する国民は賛同!>

 その極め付きともいえる国会審議が、国民不在の憲法審査会である。改憲軍拡のための憲法審査会は、憲法の根幹を否定するため許されないものである。数の力で「戦争国家」を実現しようという極右勢力・死の商人の野望は、ひたすら世論操作報道に徹してきた成果ともいえる。

 たとえば、1年前からのロシアとウクライナの戦争について、非戦の憲法は政府に対して戦争当事国を仲裁する立場にある。モスクワとキエフを訪問して、停戦を呼びかける使命を帯びていた。戦争を停止させることは、人間の命を救済し、日本はおろか世界の物価高を食い止めるために不可欠だが、岸田内閣はそうしなかった。

 ワシントンの指令のままウクライナ支援に突進した。この戦争の主役はバイデンとプーチンの戦争である。その結果、日本は戦争の長期化に貢献するという許されない道にのめり込んだ。非戦の憲法に対する許されざる冒とくである。

 しかも国会では、自公維民がこの悲惨な戦争を好機とばかり、憲法の改悪に向けて暴走を始めた。与党の悪辣な暴走に対して立憲民主党の小西洋之参院議員が抵抗・奮戦して注目を集めていた。日本の根幹を改めるという死の商人ひも付き議員による改悪審議を1週間に1度も強行開催するという、とんでもない政治屋与党グループに対して小西は「猿真似はやめろ」と息巻いた。当たり前の抵抗である。

 護憲平和の国民は、こぞって小西の奮戦に拍手を送っている。繰り返すが自公維民は、反省も謝罪もしない神道・財閥のひも付き政党の政治屋である。人の命に向き合えない野蛮な恐ろしい死の商人の一翼を担って、点数稼ぎをしているのであろう。それに公然とかみついた小西に平和国民は軍配を上げている。

 

 

<「今だけカネだけ自分だけ」の自公維民打倒が天の声>

 先に総務省の内部文書を暴いた小西の活躍は見事である。安倍と高市の民放テレビ番組に対する言論弾圧を指摘した内部文書に国民は驚かされた。日常的な電通の言論弾圧に加え、さらに官邸と総務相による弾圧にテレビ界は完全に萎縮してしまった。御用評論家だけを起用している。TBSのサンデーモーニングという番組を見たことがある法律家は「スポーツ重視にあきれ返ってしまい、最近は見ない」というが、そのレベルの番組にさえも安倍と高市が圧力をかけてきた公文書に驚く。

 真実を報道させない政府と自公両党は、自由な言論にもっとも怯えている独裁的政党ということになろう。

2023年3月31日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

 


日本維新の会と国民民主党、衆院会派「有志の会」は30日の衆院憲法審査会で、立憲民主党の小西洋之参院議員が、週1回の開催が定着している衆院憲法審を念頭に「毎週開催は憲法のことなんか考えないサルがやることだ」「何も考えていない人たち、蛮族の行為だ」などと述べたことに一斉に反発した。)

以下に送信メール貼り付け

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 


きちんと今の憲法を活かして
絶対貴方と貴方の愛する人が怖い思いをしなくて済む
日本にしましょう🇯🇵💪

#
緊急事態条項反対
#
憲法変えずに政権変えよう
⁦‪@kishida230⁩ pic.twitter.com/QuXD4CcAVD

#何度でも繰り返して言うしかない
#
岸田にメ机又される
#
国民メ机又しの自民党
#
改憲を言うよりまずカルト宗教と手を切れ
#
壺政党の憲法改悪は許さない
#
憲法違反者に改憲はさせない
#
いつになったら自民党ツボ議員が消えるのだろう
毎日言うよ
pic.twitter.com/PEESAaUxlS

 

憲法9条https://twitter.com/kosumosubara/status/1638665377172561920?s=20

自民党改憲草案😱

https://kaikensouan.com/



 

 

 

 

 

 

 

 

   

 

 

 

 

 

 
 

2007年。
筑紫哲也氏「私達の国が、戦争をしやすい国に憲法を変えていく。そういう事は余程慎重に考えなければいけない。私にとって10歳迄の少年時代は、戦争に明け暮れていたが、その後は戦争によって誰も殺さず誰も殺されていない。日本の近代史や他の国を見回しても例がない」

胸に突き刺さる言葉
pic.twitter.com/wtDzXRQl4D



 

 日本国憲法に「緊急事態条項」を入れなかった理由を1946年に憲法担当大臣・金森徳次郎が答弁。

「緊急事態対応の道を残しておくと、どんな憲法でもまた破壊される恐れがある政府一存で行う措置は極力防止しなければならない。国民の意思を無視できる制度はないことが望ましい」
#
緊急事態条項反対 pic.twitter.com/6UeRi4sA1z

2023/03/25
21:59

https://youtu.be/UNuM11uqL6w



 

 

 

日本国憲法に「緊急事態条項」を入れなかった理由を1946年に憲法担当大臣・金森徳次郎が答弁。

「緊急事態対応の道を残しておくと、どんな憲法でもまた破壊される恐れがある政府一存で行う措置は極力防止しなければならない。国民の意思を無視できる制度はないことが望ましい」
#
緊急事態条項反対 pic.twitter.com/6UeRi4sA1z

 

2023/03/26
22:48



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2023年3月30日 (木)

本澤二郎の「日本の風景」(4760)

本澤二郎の「日本の風景」(4760)

<岸田文雄を操る最後のフィクサー・渡辺恒雄の高笑い>

 賢い日本人は、いま地団太を踏んで身の置き所がないほどよろめいている。「まさか」の現実に歯ぎしりしている。「まさか」とは本来であれば安倍・極右政治を否定して、憲法の平和路線へと日本丸の舵を切るはずだった岸田内閣。しかし、現実は43兆円の超軍拡予算へと戦争準備の道へと踏み出した。台湾有事へと舵を切る、と同時にワシントンの戦争であるプーチンとゼレンスキーの戦闘にも舵を切ってロシアとの戦いにものめり込んでいる。

 非戦の憲法を排除する岸田内閣に対して、政府部内も国会もそして言論界も沈黙し、超軍拡予算案をスイスイと成立させた。野党はどこかに消えてしまった。体を張って阻止する正義の人は現れようとしない。少なくとも現在までのところ、誰も声を上げていない。

 してやったりの読売グループのフィクサー・渡辺恒雄がひとり高笑いしている!この様子を知る日本人は不幸にして少ないのも無念至極である。

 

 

<宇都宮徳馬に「忘恩の徒」と糾弾されたツネの暴走>

 言論を武器に敵対する人物を葬り去るという信じがたいジャーナリストと言えない言論人が、過去にいたのかどうか知らない。しかし、大半の者は国民の味方・正義の人として報道し、悪人をやっつけることに快感を覚えてきた。不正腐敗と対決してきたのだが、渡辺恒雄は全く違った。フィクサーとして反省と謝罪をしないことを原理とする財閥が期待する改憲軍拡と原発推進の自民党派閥と連携しながら、読売新聞と日本テレビなどメディアを駆使して野望実現に狂奔してきた悪党である。

 彼は大野伴睦の内閣をつくることに失敗したが、中曽根康弘内閣を誕生させた。そのために田中角栄の支援が必要だった。角栄の秘書だった早坂茂三にまで土下座したほどである。中曽根は児玉の草履取りまでした。同時に平和軍縮派の恩師・宇都宮徳馬を裏切り続けた。宇都宮は筆者に何度も「ツネは忘恩の徒だ」と言ってうめいた。恩師に隠れて、国家主義者の中曽根支援に、大手新聞を使って巧みにテコ入れした。政権が誕生すると、読売新聞は「中曽根新聞」に変質した。こんな芸当をする言論人は少ない。是々非々が言論の立場である。

 恩師を裏切ったツネは、それでも宇都宮葬儀にはちゃっかりと参列し、宇都宮の忠実な支援者を装って世間を騙し続けた。凡人ジャーナリストは、その様子をしかと確認してきた。

 

 

<岸信介・児玉誉士夫・正力松太郎・中曽根の野望に狂奔した悪党>

 最近はNHK記者が渡辺とのインタビューをして、それが本にもなった。金儲け専門の出版社は飛びついたらしい。自分を宣伝する番組をNHKに指示してつくらせ、虚構のツネを後世に残そうというのだ。事情を知らない歴史研究者は、それを信じて真逆の人物を描くことを期待してのことだ。その問題本を読売本社の会長室に呼びつけて「読め」と岸田首相に指示したという。ツネの様子を知る読売グループの元幹部は「ナベツネ最後のお芝居」と酷評している。

 

 

 他方で、自ら汗をかいた安倍晋三内閣の回顧録を、忠実な狛犬を起用して出版させたらしい。そこに渡辺が登場するのかどうか確認する気はない。第二次安倍政権が発足すると、言論界の代表格と称して安倍との食事会を強行した。官房機密費は血税である。安倍の長期政権にも深く関与した渡辺は、それ故に回顧録を出させたのだ。自らの実績誇示のためだろう。

 戦争責任者である岸信介・児玉誉士夫・笹川良一・正力松太郎らの野望の多くは、まずは中曽根内閣・森内閣・小泉内閣・安倍内閣においてほぼ実現したものだ。中曽根の後継を、岸の後継者に移行させることで「原発国家」「改憲軍拡国家」の日本改造へと舵を切らせた。

 読売の改憲論など知らないが、戦争国家へと舵を切った路線を、反清和会のはずだった護憲リベラルの宏池会の岸田にも走らせている。宏池会関係者は失望し、清和会は安堵する日本政治が、危険な地獄への道へと突き進んでいる。

 「昭和の妖怪」の岸から、「平成の妖怪」(筆者命名)の中曽根を経由して、ツネによる言論を悪用したフィクサー稼業は、間もなく終わるだろうが許しがたい。

 

 

<中曽根康弘・森喜朗・小泉純一郎・安倍晋三の内閣誕生の黒幕>

 「ウクライナに行こうと思っていますが」「いいだろう」

 ツネと岸田の会話の一コマであろう。言論を武器にしたフィクサー稼業は、大野伴睦の失敗を経て中曽根で開花した。つまりはロッキード事件が中曽根とツネの最大の危機だったことが理解できる。これを乗り越えて清和会の森喜朗を男にすると、一気呵成とばかり小泉・安倍へとつないだ。そして今や宏池会の無能無責任男で、名誉と地位に狂奔する岸田を手なずけた。それがウクライナ介入と安保3文書の閣議決定による「戦争国家」「軍国主義完全復活の日本」ということになる。そこは放射能が舞うどす黒い闇だけが垂れこむ世界が見えてくる。

 

 

<言論界を朽ち果てさせた反憲法人間>

 朝日新聞を叩きのめした阪神支局襲撃事件の背景を知ったばかりの凡人ジャーナリストである。統一教会とツネの関係はどうか。国際勝共連合と笹川ギャンブル財団の台頭にも寛容さを示す読売報道も頷けるだろう。ツネと韓国の右翼との連携は長くて深い。

 日本の言論を食い散らし、悪党のたまり場にしたツネの悪行の数々を賢者は、今後も監視を続けねばなるまい。国民の知る権利・国民に奉仕する新聞の復権が急務だ。朝日は猛省して言論界の雄として立ち上がる責任がある。

2023年3月30日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年3月29日 (水)

本澤二郎の「日本の風景」(4759)

本澤二郎の「日本の風景」(4749)

<軍国主義完全復活へ舵を切った岸田内閣をロシアが徹底的に非難>

 毎度の繰り返しだが、日本の報道機関は完全に狂ってしまっている。昨日になって、ようやくモスクワの様子が目に飛び込んできた。岸田は習近平のモスクワ訪問に併せて、キエフへとまるで泥棒猫のようにして列車で滑り込んだ。露中の間に割って入ってプーチンと習近平をけん制したのだが、岸田ウクライナから帰国すると、不人気の防衛大学校の卒業式で「ウクライナがアジアにも起きる」と日本にも危機到来をあおり、国民を洗脳し宣伝した。

 ワシントンから見ると、バイデンの番犬・岸田を演じている。そうして昨日は、事実上野党不在をよいことに、途方もない超大型の114兆円予算を参院本会議で成立させた。してやったりの安倍後継者の日本に対して、モスクワの怒りは頂点に達していた。

 「日本は再び軍国主義化の道を歩んでいる」とかなりまともな批判を、外交の責任者であるラブロフ外相が、43兆円超軍拡の安保3文書に対して発言した。ことし1月18日のことである。年頭の記者会見だ。

 

 

 1972年の日中国交正常化前の北京政府の反日報道を連想させるものだ。岸田がウクライナ支援をG7議長国として、ヨーロッパの北体制条約機構(NATO)の先頭に立ってロシア攻撃をしていることに、モスクワももはや「犬の遠吠え」視することが出来なくなったのだ。

 日本国民は気が付くと、日本は核超大国の中国とロシアに対して、宣戦布告直前まで突き進んでいたのである。既に歴史は「核の脅威」に神道・神の国の「神風」が吹かなかったを証明している。

 

 

<岸田の火遊びにロシアが対日警告と対日警戒=中ロとの激突も浮上>

 日本国民は、神社神道・統一教会の極右・日本会議の尻馬に乗った岸田内閣の憲法違反内閣の用意した紙ボートで航海を始めていることに対して、どう対応すべきなのか、真に重大で深刻な課題と向き合わされている。問題の第一は、カルト教団が米国のトランプ前政権にかしずいたように、いまはバイデンの手駒となっている恥ずべき憲法違反外交を確かに理解しているのかどうか、である。法治国家として許されない恥ずべき超軍拡による既成事実を、自衛隊発足時のように受け入れていいのかどうか。ことと次第では放射能の黒い雨が降る話だが、これに覚悟しているのかどうか。

 安保3文書の閣議決定をよいことに43兆円超軍拡路線を走り出した2023年度予算は、軍事費は26%増、合わせて10兆円を超える。一気に倍増させる予算を自民党と公明党のカルト宗教の支援で強行した罪は、文字通り万死に値する。戦争には必ずカルト宗教が関与する。史実が証明している。

 台湾や朝鮮半島を植民地にして中国などアジア侵略を強行し、遂にはアメリカと激突して死の灰を浴びた戦前を、21世紀の今も、復活した財閥と国家神道の後裔・神社本庁が、アメリカを後ろ盾にして中国・ロシアと対峙する!おぞましすぎる悪魔の戦略が浮上したことに正直、事情を知ればうろたえるばかりだ。

プーチン氏の最側近「米国が日本に軍国主義を復活」…神風特攻隊引き合いに日米連携批判>

 ロシアのプーチン大統領の最側近、ニコライ・パトルシェフ安全保障会議書記は、日米の防衛連携強化に対し、「米国は日本に軍国主義の精神を復活させようとしている」と反発した。露政府紙「ロシア新聞」が27日に公開したインタビューで表明した。旧日本軍の神風特攻隊を引き合いに、日本国民は「他国の利益のためにカミカゼをしたいように見える」と一方的に主張した。


 以上の記事は、昨日のニュース報道から拾ったものである。また昨年の9月、ラブロフは国連総会でも日本をこき下ろす演説をしていた。「日本軍国主義が犯した罪に時効はない。決して忘れてはならない」と。プーチン政権の与党は9月3日を「軍国主義日本に対する勝利と第二次世界大戦の終結の日」とする法案を議会に提出したという。  安倍晋三は台湾有事という幻想をまき散らして北京との対決姿勢を具体化させた。岸田はモスクワとの激突に狂奔している。危ない!くわばらくわばら、である。

2023年3月29日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年3月28日 (火)

桜花の山里<本澤二郎の「日本の風景」(4758)

桜花の山里<本澤二郎の「日本の風景」(4758)

<鶯鳴き山桜は白くぽかりぽかり浮かんで木々が燃え盛る桃源郷だが>

 冬が過ぎて花咲く春爛漫の季節。植物も生き物も冬眠から覚めてじっとしていない。目まぐるしく動き回っている。春は田舎の季節が最高だ。野も山も灰色の衣を脱ぎ捨て明るい色に身を包んで、まるで足が生えたように躍動しているのだから。ひと雨降る度に速度をはやめ、一喜一憂する人間は追いつけない。山里暮らしに感謝する季節だ。

 

 車検が終わったと近くの自動車屋から連絡が入った。いつまで運転できるか。パソコン人間は、目の状態で決める。急いで郵便局に向かった。お金を降ろすのに手数料110円。お金を預けてカネを取られる不思議な時代である。緩やかな坂道を歩いていくと、左手に富来田中小学校がある。樹齢100年の桜が満開だ。我が家は50年。電線に接触するかもしれないというので、半分ほど切った。片腕をもぎられ、往年のソメイヨシノはさえない。昔は蕾が出たころ枝を切って、花瓶に刺したものだが。咲いたと思ったらすぐ散る桜かな。

 

 車屋の金庫番のおばあさんは話好きだ。昨年の盆に墓参りを兼ねて1000キロも離れた島根県に行ってきた、という話を始めた。フクシマの放射能も1000キロ離れていると被ばくしないと東芝筋の話を聞いた。多分、本当だろう。ここは300キロ。風向き・風力次第では危ない。首都圏の大半が引っかかる。専門家は奇形児を心配している。子供はおろか結婚すらできない東京圏か。

 「島根県は県外車を入れないので1000キロの旅は一苦労しました。あちらはどこかで感染者が出ると、隠すどころか有線放送で全住民に警戒警報を出していました」という。コロナの話である。

 

 昼過ぎに家を飛び出した。鶯が鳴いていて気持ちがいい。子供のころは里に下りてさえずることはなかった。人間のせいである。自然破壊を平気でやる最悪の動物だ。高速道路を山の中にもつくる。トンネルを掘るし、袖ヶ浦市の水源地では無許可で山林を伐採し、文化財が埋まっていても平気でやる悪党がいくらでもいる。やくざ政治屋の地盤だ。いまは息子の代。運転手は参院議員。県知事を操る房総半島はやくざの世界である。今だけカネだけ自分だけのためなら何でもする、悪党が跋扈する社会である。。核のゴミを太陽光発電の下に大量に埋設して、上から砂をかぶせて知らぬ存ぜぬと言い張る産廃業者ばかりだ。

 鶯は知らない。生きるために里山に下りてくるしかないのだ。房総半島ではギャングのようなイノブタも大地を荒らす。ミミズが好物という。ということは健康食のイノブタは、人間にとってもっとも健康的な肉なのだ。一度は体験してみたいものだ。中国・広東省の料理人に任せると最高の肉料理になるだろう。

 さて鶯の鳴き声も、春先の今はぎこちない。上手に「ホーホケキョ」とさえずってくれないので、聞いている人間の方がやきもきしてくる。教えてやりたいが、言葉が通じない。「ケキョ」を繰り返している鶯も。そのうちに「ホーホケキョ」で成人式を迎える。

 最近の新発見は、ヒヨドリが前庭の椿の花の蜜を吸っている様子を目撃したことだ。今ではカラスのフンが白いことも。蜜は蜂だけではなかった。蜂は人間を殺す兵器から、今では人間が生き物を殺す農薬に化けて殺されて少ない。目下、桃の花がきれいすぎるのだが、なかなか実がならない。ハチがいないせいか?実がなっても虫や病気になってしまう。今年はサクランボが出来るか?賭けである。

 

 久しぶりに七曲部落に足を向けた。小さな川を挟んで両側が山である。幼いころの思い出は、撃墜された戦闘機の残骸が長く放置されていた。若い戦闘機乗りの不運に思いを巡らせることなど出来なかった。この山道では山桜が道路に突き出ている。太陽をめがけて枝を伸ばしているのだ。道路沿いの小川は、水分たっぷり含んだ山々からの贈り物だ。4月の中旬から田植えの時期。この水はコメ作りのためのものだ。

 市野沢部落を歩いてみた。山の北側にへばりつく部落である。冬場は昼間から太陽と縁がないか薄い。人は環境によく耐えられるものだと感心するのだが、家々はそれなりに立派だ。庭も花々できれいである。我が家の花は、中国名の玉蘭が紫色の大きな花を咲かせて見事だ。ただし、植え替えたので木は小さい。紫色の春一番もいい。

 

 今年は次男正文の岩つつじの仲間が増えた。親類の豊平さんが、種から育てたという高さ1メートル程のものを5本もくれた。数年もすれば紫ががった花を咲かせて、泉下の正文を癒してくれるかもしれない、と無信仰人間も思い込んでいる。養老渓谷をドライブした時の思い出の正文写真の背景が大きな岩つつじだった。3本の苗木を買ってきて1本がついた。その仲間が新たに5本増えたことになる。

 

<人間社会は山里にもオスプレイやフクシマの放射能汚染ゴミが>

 1972年から自民党の名門派閥・宏池会を見聞してきたジャーナリストは、いまの岸田文雄君を見ていると、東条英機かヒトラーそのものに見える。背後の神社本庁(戦前の国家神道)日本会議の操り人形だ。A級戦犯の岸信介や笹川良一、児玉誉士夫の亡霊に誘惑されてしまったかのようである。宏池会が抵抗してきた戦争勢力である。

 

 43兆円の超軍拡計画をやくざの倅に任せた岸田君。すると案の定、野党議員は震え上がってしまった。まともに質問さえもしない。やくざに震え上がる国会議員ばかりだ。そのせいかどうか、ネット上のコメントに本名で投稿する人間は皆無だ。堂々と胸を張って意見を言う人間がいない。右翼も左翼もそうである。ネット情報の質を下げている。テレビ芸者も総務省の電波監理人に忖度するようなものばかりだ。主権者のはずの人間は、正に羊の群れだろう。

 名前を出されたら迷惑だと思う人間は、沈黙に徹することだ。困ったことに日本社会は、憲法を読まない人々によって構成されている。せっかく世界一の憲法を擁しながら「9条は死んだ」と嘆く。憲法は生きている。元気だ。日本人がそのカギを握っている!

 

 木更津市の上空を危険物のオスプレイが飛行している。やくざの地元だ。米軍の原子力空母は小泉純一郎の地元の横須賀が母港である。沖縄は米軍基地そのものだ。77年経っても変わらない。日本人は人間なのか?悲しい、くやしい。なぜ日米安保を破棄する運動が表面化しないのか。亀井静香でさえも力説しているのに。

 

 かくして房総半島はフクシマの核のゴミに魅入られてしまった。かれこれ8年も経つ。水源地に投棄された核の汚染ゴミは河川・地下水を通して水田を汚染する。君津郡市の30万人の飲み水にも影響する。最後は東京湾へ流れ込む。東京湾の海苔や魚介類も壊滅するだろう。それを千葉県も袖ヶ浦市も「心配ない」と嘘で誤魔化している。人間が自然を破壊し、人間の命を奪っている21世紀の日本!

 

<高市・言論弾圧閣僚を岸田がかばい出した!日本会議に屈した証拠>

 マイナンバーカードによる国民監視制度が確立寸前である。反対運動の盛り上がりは少なかった。誰が恩恵を受けるか。自由を奪うことで戦争を起こすことを死の商人は知っている。

 緊急事態条項も9条解体も「戦争する国家」への一里)塚である。

 フランスを見よ!年金改革にフランス国民は立ち上がっている。ゼネストへと向かっている。マクロンSOSだ。どこの国の為政者もよたついているが、わが岸田君は元気がいい。ウクライナ支援を当たり前と豪語して恥じない。

 野党が存在しないせいだ。いっそのこと山本太郎のもとに野党は結集して、日本会議に挑戦してはどうか。相手は原始のカルト教団・神社神道である。岸田も高市言論弾圧事件で屈し、擁護する姿勢をみせ始めた。防大卒業式で「アジアにもウクライナが」といち早く戦闘態勢の必要性を叫んだ。

 非戦の憲法か戦争か死か!春の花々や生き物たちが凝視している。上空から天も見つめている。自然を愛する日本国民も、生死をかけた戦いの渦中に追い込まれていることが理解できる。一人一人に覚悟を求めている!

2023年3月28日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年3月27日 (月)

原子力ムラ殺人事件を暴き続ける西村トシ子さんに脱帽<本澤二郎の「日本の風景」(4757)

原子力ムラ殺人事件を暴き続ける西村トシ子さんに脱帽<本澤二郎の「日本の風景」(4757)<もんじゅ西村謀殺事件の真相を知る田中真紀子・梶山弘両氏の証言を強く要望>

 証拠の捏造によって冤罪を強いられた袴田巌さんは、昨日のネット映像で「戦いは勝たねばならない」と叫んでいた。もんじゅ西村成生謀殺事件の遺族

の妻・トシ子さんも同じ思いであろう。それこそ原子力ムラの陰謀によって、殺害されたであろう夫の無念を晴らすため、既に20年以上も法廷に立って悪魔のような原子力ムラに対して「夫の遺品を返せ」と訴えてきた。

 当初は、トシ子さんの訴えを理解できなかった。「遺品を返せ」という当たり前の要求を原子力ムラは拒否し、それを受け入れてきた裁判所の判事の面々。

 この当たり前であるが、不思議な要求を拒否する経産省・文科省・警視庁と現場の原子力機構!しかも、正義のはずの裁判官が不正の側に軍配を上げてきている。信じがたい原子力ムラ擁護に徹する司法は、すべて最高裁の意向が反映されている。行政と司法がグルになって原子力ムラの陰謀を隠ぺいしている。三流国の独裁政治を露呈しているのではないか。 

 

 しかし、殺害を自殺だと捏造された恐ろしい原子力ムラの陰謀を、被害者である妻のトシ子さんは、断固として撥ねつけて屈しない。「お上の犯罪」に一人挑戦している。すごい、改めて敬服するばかりだ。

 政界を引退した当時の科技庁長官だった田中真紀子、また殺害された西村成生の部下だった梶山弘(原子力ムラの梶山静六の息子)は、この謀殺事件を知る立場であろう。両者の真相発言を強く要求したい。本事件を支援する全国民の要望でもある。

 

<生きてる限り!20年以上の法廷闘争に脱帽する無数の支援者>

 犯人は特定されている。当時のもんじゅの関係者である。彼らは自殺を演出

するために大規模な「葬儀」まで用意した。そこに当時官房長官だった梶山静六も、そして組織上、直接の関係があった田中真紀子科技庁長官も参列して、トシ子さんを驚かせている。

 「高層ホテルからの転落自殺」という警視庁による捏造物語に西村家は、間もなく死体解剖医などからの説明などによって「転落死はおかしい」と気付く。

原子力機構職員の親切を装う「監視」にも疑問を抱く。そして「遺品返還願い」を蹴飛ばしてた関係機関。そこから明白な殺人事件の追及に人生をかけるになる。運命とはいえ、あっぱれな対応であろうか。

 もんじゅ西村成生謀殺事件が正しい。もんじゅナトリウム漏れ重大事故の調査を命じられている場面で、それらの問題をすり替えるための犠牲者・スケープゴートにされたものだ。断定できる。

 田中・梶山両人の真相証言に期待したい。真っ当な政治家であれば、法廷証言に協力してほしい。凡人ジャーナリストは、当初のいきさつを全く知らなかった。市民活動家が届けてくれた資料を読んで目を覚ました。正義の心があれば、この事件を軽視することは出来ない。官邸と最高裁判所は次々とヒラメ判事を投入して「遺品の返還阻止」をしてきた。ヒラメ判事とその後の出世階段の行方を知りたい。

 筆者の次男・正文の医療事故を「不起訴」にして、闇に葬った東京地検の松本朗は今どこにいるのだろうか。判事も検事らも不正腐敗の徒の監視は重要である。税金泥棒として放置することは許されない。罷免の対象者だ。

 

<311無反省の岸田内閣の原発復活推進に国民の抵抗はやまず>

 プーチン戦争を好機とばかり岸田内閣は、ヒロシマ・ナガサキそして311のフクシマの教訓を忘却するという、愚かな決断をして、危険で操作不能の原発復帰を宣言した。岸田は安倍以上に危険極まりない人物だ。信念のある、恥を知る政治家ではない。

 早くもNHKは原発推進の記事を流した。「原発の流れは変わった」と宣伝を始めた。NHKも政府の犬である。

福島第一原発事故から12
「原発」をめぐる流れは変わった
NHK

福島甲状腺ガンの異常多発が隠蔽されています拡散して下さい

https://m.facebook.com/story.php/?story_fbid=pfbid02i4EHpKQL8qyHTa8Rv8UbtEC9xSHbKGS7JCheh5QNzDLqT7CXSToSK7AzNR6TCELSl&id=100002166040201

blogは正力松太郎・岸信介・中曽根康弘に屈しない西村トシ子さんの遺品返還要求を強く支持する!>

2023年3月27日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

差出人: alpha.t@nifty.com
日時: 2023322
15:53:37
JST
宛先: nisimura3232@gmail.com
件名: もんじゅ・西村裁判ーⅣ 第1回のお知らせと傍聴のお願い。日時2023年4月26日(水)10:30~ 場所 東京地裁803号 提訴「個人情報審査請求棄却取消請求」

 ご支援を頂きありがとうございます。
もんじゅ・西村裁判ーⅣ 第1回
のお知らせ
 日時2023年4月26日(水)10:30~
場所東京地裁803号 提訴個人情報審査請求棄却取消請求被 告  東京都原 告  西村トシ子
  傍聴を宜しくお願い致します。裁判日程変更は下記ブログURL参照。
        https://4nso9mei.seesaa.net/
概要 
1995(H7)12.08 もんじゅナトリウム漏えい事故発生
1995(H7)12.22 原子力機構はもんじゅ事故の内部調査特命を 西村成生等
              に命ず
1996(H8)1.13  原子力機構の大畑宏之理事が、西村の遺体をホテル
             駐車場で発見、警視庁は死因を「ホテルからの飛び降り
             自殺」と公表。
 しかし、遺体の損傷は30mの高さからコンクリートに飛び降り自殺ではなく、
遺書は書かされたような文書、遺書を書いた筆記用具が無い。
警視庁は変死事件を隠蔽する為に,全着衣及び遺品の約97%を持ち去り、
遺品の約3%しか遺族に返還しなかった。
 (一方、原子力機構は遺族に遺品の100%を返還しなかった。)
西村の変死により、遺族は慌ただしい状況の中、警視庁と原子力機構に対し、
変死の説明と全遺品の返還を求めたが無視され、未だに対応がない。
 そこで、西村変死の「個人情報開示」を申請したが却下処分とされ、
その後、その審査請求したが、棄却された。
「処分取消棄却の訴訟」提起できると通知書が届いた。
 この度、「個人情報開示請求棄却 取消請求」を提訴しました。
2022(R4)7  裁決書  東京都公安委員会 
                「個人情報開示請求」棄却
                  東京都公安委員会 → 西村
2023(R5)1  個人情報開示請求棄却 取消請求事件 提訴
              提訴  東京都     ← 西村
追伸:
もんじゅ西村裁判-Ⅲ 進捗状況      
        被告 原子力機構と大畑理事の遺族
        訴訟 遺品返還等請求
2023.   最高裁へ上告し、判決待ち状態。
もんじゅ・西村裁判の会

2023年3月26日 (日)

恐ろしや備前市議会<本澤二郎の「日本の風景」(4756)

恐ろしや備前市議会<本澤二郎の「日本の風景」(4756)

<保育料・給食費・学用品費の無料はマイナンバーカード取得が条件>


「馬の鼻面に人参か」「主権者である市民を農奴か動物扱い。ヒトラー作戦か、許されない」-。岡山県備前市で恐ろしい条例が誕生して、市民を震え上がらせている。安倍内閣以降から開始された徹底した監視社会・警察国家つくりに対して憲法人間は、本気で抵抗したい。その代表格がマイナンバーカードだ。これ一枚で主権者を丸裸にし、人々を自由に操ろうとしている。まさに戦争体制に狂奔している政府だろう!

 防犯カメラどころか私的な日常生活さえも、自由な市民生活を根こそぎ監視する社会か。プライバシーのない国民は、主権者でありながら動物並みの羊レベルであろう。人権侵害も極まっている。どうしても、というのであれば真っ先に議会人・官僚や富裕層など1%族に網をかけて様子を見てもらいたい、と注文をつける識者もいる。

 「戦争体制の一環だ」と厳しく指摘する向きも多い。それなりに説得力があるだろう。事態を深刻に判断する市民は、マイナンバーカードを拒否している。ネットにも反対意見が多く寄せられている。

 そんな中で恐ろしい条例が、現実に岡山県の備前市当局と議会が強行した。僅差での強行可決だった。既に全国的に波紋を投げかけている。「しんぶん赤旗」を見たという法律家からも連絡が入った。「違法な条例ではないか。岡山県弁護士会や日弁連が警鐘を鳴らしてきた深刻な法的案件だ」との指摘に立ち上がる市民も出てきた。

 

<市議会で反対7賛成8=憲法と教育基本法に違反する条例>

 マイナンバーカードを取得しない市民は、税金を納めている市の福祉政策の恩恵を受けられない、排除されるという悪しき条例である!

 こんな差別行政は、民主主義の国や社会では想定さえも出来ない。「背後に統一教会の蠢きを感じる」との声も。備前市議会は15人の市議で構成されているのか。7対8で最悪の条例案が可決した。信じられない条例が施行されるとなると、途方もない反響を呼び起こすだろう。

 

<憲法違反条例に日本弁護士連合会の対応に注目>

 マイナンバーカードを持っていないと保育料・給食費・学用品費という教育福祉の恩恵を受けられない!明白な差別である。憲法の教育の機会均等原則を全面的に否定した最悪の条例である。教育基本法の違反でもある。

 備前市はいつから極右勢力に乗っ取られてしまったのか。日本会議・統一教会の暗躍が見て取れそうだ。恥ずべき条例である。備前市の政治分析に興味がある。無所属を名乗る市議の多くは買収されたものか。

 憲法も教育基本法も理解していない輩がバッジをつけているのであろうが、それにしてもお話にならない。地元の新聞テレビの報道はどうだったのか。それにしても驚愕すべき事態だ。言葉も出ない。

 マイナンバーカードに強制力はない。最近ようやくポイント制度を確認したばかりの凡人ジャーナリストの情報網は大したことがない。猛省するばかりである。

 岡山県弁護士会や日本弁護士連合会も警鐘を鳴らしていたという。新聞もテレビもない生活者は知らなかった。

 

<法廷闘争で撃破するしかない=安倍後にヒラメ判事が減少>

 それにしてもこわい時代の反映かもしれない。1年前からのプーチン戦争を機に、不気味な極右の動きが加速してきていることを強く感じる。「安倍後の反乱」とも読める。

 4月の統一地方選に重大な鍵が隠されているのか。主権者の憲法感覚が、今回の事案から特に問われている。かれこれ10年前になる。香川県では労働組合が中心となって憲法を学ぶ勉強会が繰り広げられていた。大平正芳さんの地元でもあったので、一度現地で講演をしたことがある。

 はっきり言わせてもらうと、今の政治屋や地方議員は憲法を読んでいない。得体のしれない人物が国会議員になる。無知蒙昧の徒が少なくない。今回の備前市議会が、その無様すぎる正体をさらけ出した、とも分析が可能だろう。

 

 他方で、安倍後に司法の変化も見て取れるのも確かだ。五輪疑獄の関連で電通の高橋という悪党が逮捕された。袴田冤罪事件では裁判長が検察の証拠捏造を指摘した。ヒラメ判事ばかりではないことが分かってきた。

 あぶれすぎている弁護士の中には、正義に目覚めた勇気ある弁護士も出てきているものだとも信じたい。五輪疑惑で森喜朗を取り逃したことは無念だったが、言論界においても朝日新聞が危機的な状態から、本来の勇気ある報道に徹するしか道はない、という環境が生まれたことも注目したい。

 不正腐敗に屈しない、権力に屈しない朝日へと先祖返りを期待したい。今回の備前市議会の問題は、阪神支局襲撃事件とも関係している?また43兆円の超軍拡担当大臣に対して、遠慮せずに勇気ある批判報道をしてもらいたい。

 民意を反映する新聞とテレビを国民は待望している。言論と議会の活性化がこの国の前途を左右するだろう。そのことを備前市議会が全国民に訴えている。

2023年3月26日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

 

2023年3月25日 (土)

太郎は話術の天才<本澤二郎の「日本の風景」(4755)

太郎は話術の天才<本澤二郎の「日本の風景」(4755)

<国会から野党が消えた!=21世紀の翼賛議会=有り余る国対費?>

 「日本の国会は、憲法を中心に据え、与野党が理念・信念を戦わせる言論の府ではない。永田町から野党が消えてしまっていた」

 日本国首相である岸田文雄が、国権の最高機関である国会に黙って、戦争当事国のウクライナに飛び込んで継戦支援をしてきた。非戦の日本国憲法違反・国家犯罪である。むろんのことでワシントンの了解を得たうえでのことだが、対して司法は帰国した岸田ほか随行者を逮捕拘束する責任を放棄した!

 

 帰国すると国会が開かれた。だれひとり「岸田逮捕」を口にしなかった。のみならず法曹界から激しい怒りの告発も起きなかった。日本から憲法も野党も消えてしまっていた。市民デモも起きなかったらしい。

 この国の為政者も主権者である国民も、そして言論界もゆでガエルを決め込んでしまっていた。岸田の帰国報告を兼ねた予算委員会を2023年3月23日の午前、パソコンに国会審議の様子が実況放送されていたのが判って、同日午前は珍しく付き合ってしまった。

 昨日もゼレンスキー土産の広島産しゃもじ論争が、今朝のインターネット情報に氾濫。電通の暴走は相変わらずだ。それにしても自民党から共産党までが、国権の最高機関で、日本の前途を危うくさせる岸田の狂った暴走に釘を刺さなかった。ロシアとのことを無視していた。

 

<死んだ日本を証明した岸田帰国報告予算委員会>

 国会の腐臭は、三権の腐臭として日本列島にまき散らした。行政府も立法府も最高裁など司法府も腐ってしまった日本を、これほど露骨に証明した事例は過去になかった。しかも、これらのことを新聞テレビは報じなかった。日本は死んでしまっていた!

 日本国憲法は、戦前の歴史の教訓を反映した見事な憲法である。その一つは、二度と戦争を起こさない、しないという非戦の宣言である。二つ目がカルト宗教からの分離・政教分離である。双方に厳しいカンヌキをかけて戦後を生きてきたはずだが、現実は全く違った。政府の憲法違反に立法府・司法府もマヒしてしまっていた!

 

 日本国憲法を読んだ法学士は皆知っている。だから怒っている。「腹が立つ」どころの話ではない。法務検察の面々も内心は忸怩たる思いであろう。本来であれば、岸田を国家の破壊者として東京拘置所に送り込む場面であろうから。 

 

<山本質問にあっけに取られる岸田ら閣僚人=漫才聞くより面白い>

 「日本はアメリカの属国ですね」から始まった山本太郎の質問が面白かった。漫才師の演技をはるかに上回っていた。昨日も確認したがYoutube動画には登場していなかった。彼の周辺に人材がいないのか。

ともかくもう一度見てみたい。太郎は話術の天才である。

 ことほど日本政治は落ちるところまで落ちてしまった。歴史の教訓をかなぐり捨てた日本会議・神社本庁・財閥の極右勢力は、腹を抱えて狂喜している様子が目に浮かぶ。

 「既成事実による改憲」を、ドイツのヒトラーも仰天しているはずだ。嘘の連鎖は安倍と高市だけではない。菅も岸田も同じ貉である。主権者である国民は、これほどの仕打ちにも耐え忍んで、これまで通りやり過ごして行くのであろうか。

 

 人間と動物の差異は心・精神の有無にある。過ちを改める。反省もするし謝罪もする。反省謝罪もしない東芝をはじめとする財閥は、人間集団ではない。悪魔の集団である。国家神道の後裔である神社本庁のカルト教団も、だ。反省も謝罪もしないで、日本の戦後の要である憲法を、自公の3分の2勢力で押しつぶしている。野党の維新や立民・国民も束ねてしまった。日本共産党はもはや存在価値を失っている。

 野党の存在価値はゼロだ。太郎を党首にして自公を退治してはどうか。

 

<中山太郎死去と悪辣な憲法軽視の外務官僚に気付け>

 福田・清和会の中山太郎が亡くなったとの報に、むしろ彼の秘書だった有澤志郎君に電話した。彼こそが中山の後継者のはずだったが、世襲議員の太郎は、息子を担いで有澤君を排除した。結局のところ、倅の後継に失敗した。

 何度か書いたが、清和会はA級戦犯の岸信介の色が強すぎた戦前派閥のため、取材する興味の対象でなかった。当たり前のように右翼を嫌った凡人ジャーナリストだった。日本国憲法が要請する護憲リベラルではなかったのだから。

 そうした中で、中山は清和会の中でリベラル色が強かった関係で、彼が参院議員時代から医務所に出入りした。小児科医は命を大事にするという思いも手伝った。しかし、外相になると、彼は突如として改憲を口にした。「日本の常識は世界の非常識」と言いだした。改憲右翼に転じたのだ。

 彼を手なずけたのは外務官僚だった。「武器弾薬がなければ外交は出来ない」という右翼官僚が霞が関に多い。野田英二郎のような真っ当な外交官は少ない。彼らは「天皇の官僚」(データハウス)である。かくして小児科医は、極右に持ち上げられて改憲派の代表格になってしまった。以来、中山との関係はこちらから断った。

 

<秘書の有澤志郎は護憲リベラルの中国通の人だった!>

 しかし、有澤君との関係は違った。彼こそが自民党リベラルを背負っていくべき人物だと判断した。性格は明るく、腰は低い。バランス感覚は自ら培ったものだろう。彼は一緒に中国に行きたいと言い出した。

 外相秘書として鄧小平人脈も手にしていた。既に総理府総務長官秘書官などを歴任していた。「政治はバランス」を信念とする本格派の自民党政治家の資質を備えていたものだから、交流はずっと続いてきた。

 鄧小平の長女・鄧林(画家)や名前を出すことが出来なかったが、鄧小平を「おじさん」と呼んでいた党内事情に詳しい人物との長時間会見など広範囲に及んだ。1955年に駿々堂出版から「中国のニューリーダー」を出版した。有澤君の出版会には、大阪のホテル宴会場を支援者が埋めた。目下の問題人物の森喜朗も来ていた。

 北京取材では日中で活躍するオペラ歌手の左威が通訳ガイドを務めてくれた。中国青年報社長の徐祝慶、清華大学の曲徳林ほか祝智慧、孫文清、何林など今から考えると、実に多くの友人らが、北京の中南海の様子を語ってくれた。久しぶりに今朝、その本を開いてみた。改めて有澤志郎君の北京人脈に感心してしまった。この本は、中国研究の学者らに相応の参考文献となっているはずである。

 

<岸田も同じ手口で改憲派に洗脳されていた=外交は武器弾薬>

 話を戻すと、中山太郎の改憲活動がその後の関西地区の右傾化に貢献したかもしれない。笹川ギャンブル財団と維新の関係などだが、翻って現在を眺めてみると、岸田文雄も中山太郎の二の舞であることが理解できる。

 

 無知無能の倅を強引に後継者に擁立しているが、中山の二番手になるかもしれない。政治の世襲は、社会の進歩を阻害する。有澤志郎秘書を外した中山のツケは、間違いなく出てくる。宏池会の伝統・理念を放棄した岸田の罪は軽くない。広島の護憲リベラルの旗手・溝手顕正を落馬させた岸田の裏切りは今では天井知らずといえる。古賀誠は知っている。

 「非戦の9条改憲はしない」と公約していた岸田の改憲強行論は、天に唾するものだ。一握りの安倍・清和会に心を捧げた岸田を、野党や新聞テレビが見過ごしても、天は必ず見ている。池田勇人・前尾繁三郎・大平正芳・鈴木善幸・宮澤喜一・加藤紘一の宏池会領袖らは許さないだろう。

2023年3月25日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年3月24日 (金)

猛毒トリチウム海洋投棄困難<本澤二郎の「日本の風景」(4754)

猛毒トリチウム海洋放出困難<本澤二郎の「日本の風景」(4754)

<韓国・北朝鮮だけでなく中国・ロシアも!30年かけて垂れ流す恐ろしい恐ろしい日本政府と東京電力に前門の虎>

 中国政府が正式に猛毒トリチウムの海洋投棄に反対する方針を打ち出した。核・放射能を操作できる人間はいない。猛毒トリチウムの恐怖が浸透すれば、原子力ムラの野望は潰えることになろう。たとえ韓国の右翼政府が理解しても、国民は賛成しない。朝鮮半島の人たちは反対することがほぼ決まっている。

 残るロシアも反対する。ウクライナにNATOを代表して支援を惜しまない憲法違反の岸田内閣を敵国と判断するだろうから、ロシア国民も猛毒トリチウムの垂れ流しに反対するはずだ。

 片や推進派の東大原子力工学科の知恵では、廃炉も手がつかず、ただ30年かけて汚染水を垂れ流しするという。最近、日本の漁業者や原発反対派が大規模な反対運動を開いた。日本の新聞テレビは報道しても小さい扱いだったろうが、中国の新華社通信は動画で大きく報じた。ネット情報で気付かされた日本人は多かっただろう。

 「希釈して飲める状態にして放出する」という嘘の説明に頷く日本人も外国人もいない。当然のことながら、猛毒トリチウム垂れ流し問題は、国際問題になっているのである。

 

<日本政府・東電は14億人が反対する猛毒垂れ流しを決断できるか>

 東南アジア諸国も、政府が了解しても市民は抵抗するだろう。正にインド太平洋が被害対象区域だ。南洋諸国民も反対だろう。日本政府の手口は決まっている。札びら外交だが、多くの国民を騙すことは出来ない。

 既に10年以上前から日本政府は、極右・安倍清和会と日本会議・統一教会路線のもとで、中国敵視政策を強行してきた。特に親台湾派の安倍内閣は、台湾有事をがなり立てて中国をけん制する行動を、意図的に推進してきた。

 むやみやたらと「台湾有事は日本有事」と喧伝してきた。安倍がいなくなると、萩生田光一を先頭に清和会の面々が次々と台湾独立派の蔡英文支援を繰り返してきた。北京への嫌がらせは突出していた。

 これにG7議長国となった岸田文雄は、43兆円の超軍拡をぶち上げる一方で、ひたすら「法の支配」を安倍に劣らずがなり立ててきた。

 あたかも「眠れる獅子」を起こしてしまった岸田に対抗する手段の一つに猛毒トリチウムの海洋汚染にNOという決断をした。14億人の中国の政治体制は、日本と異なる。14億人の抵抗は予想もできないが、大変な事態を引き起こすだろう。

 

 果たして岸田・原子力ムラが決断できるか。閣内の極右女大臣の罷免にさえも手こずって無様な姿をさらけ出しているようでは、14億人の抵抗に屈するしかないだろう。

 

<不正腐敗の改憲政治を捨て、護憲の民主主義の日本丸を>

 不都合なテレビ番組を潰してきた言論弾圧内閣の一角が、なんと総務省の行政文書で明らかになった。二人の張本人のうち一人は狙撃手の銃弾に倒れた。一人は岸田内閣に陣取っているが、一人孤立無縁の有様で誰も助けようとしていない。当人の化粧も十分ではなく最近の顔はなんとなく痛々しい。急ぎ身支度をして辞めたらいいと思うのだが、松下政経塾と安倍側近が邪魔してか決断できないでいる?

 健康を害さない前に岸田が罷免の引導を渡すしかない。思うに10年前からの日本政府は、NHKと電通の暴走による内閣批判封じのお陰で崩壊を免れてきた。安倍の場合がそうだ。菅義偉は余りにも短命に終わったが、岸田は二匹目の安倍を目指して挑戦している。

 やってることは、安倍よりも悪質な憲法違反内閣である。なんとしても主権者を叩き起こして政権交代を実現し、本来の憲法が期待する護憲の民主主義を実現しなければ、この国は地獄への速度を速めるだけだ。食い止めるためにも、統一地方選で自公維民の議席を半減させたい。

 ウクライナの継戦能力を高めるという岸田内閣の取り組みは、要するに「もっと死ね」である。非戦の憲法を真っ向から否定している。渦中の市民や兵士の哀れさは言葉にならない。そのことが岸田には分っていない。

 伝えられるところでは、岸田はゼレンスキーに「必勝しゃもじ」を贈ったという。これぞカルトである。神社神道の「神風」レベルだろう。カルトの為政者にそそのかされて二つとない命を奪われる非情さに思いが至らない日本国首相は、1日も早く退陣させるしかないだろう。

 目前の猛毒トリチウム作戦でどうなるか。つまずくかもしれない。

2023年3月24日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

スクープ!東海第二原発で「非常用電源喪失」!岸田政権の「原発推進政策」に赤信号
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FRIDAY
デジタル

https://friday.kodansha.co.jp/article/296641

<中国の国営通信がフクシマの猛毒トリチウム反対集会を報道>

【新華社東京322日】日本各地から集まった5千人近くが21日午後、東京で集会を開き、東京電力による福島第1原発放射能汚染水の海洋放出計画に抗議し、日本政府の原子力エネルギー政策などに反対した。 日本に海洋放出以外の汚染水処理の研究を促す
中国外交部

【新華社北京322日】中国外交部の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は21日の定例記者会見で、日本の原発放射能汚染水放出計画について、客観的かつ科学的な観点に基づき、安全かつ国際的な義務と安全基準、優れた取り組みにかなった方法で処理することを日本に促すと表明、海洋放出以外の選択肢の十分な研究と実証も含まれるとした。

<中国の立場>

【新華社北京322日】中国外交部軍備管理司の孫暁波(そん・ぎょうは)司長は16日、中国公共外交協会が北京市内で開いた記者説明会で、日本の放射能汚染水海洋放出問題における中国の立場について説明した。要旨は次の通り。

 日本は2021413日、福島原発事故の汚染水を処理して海洋に放出することを一方的に決定した。中国はそれに深刻な懸念と断固反対を表明した。福島の放射能汚染水には大量の放射性核種が含まれている。その多くは有効な処理技術がまだなく、海洋環境と人々の健康に予測できない危害をもたらすことになる。海洋放出は今後30年続くとされており、国境を越えた影響を持ち、世界の海洋環境と人々の健康に関わっている。放射能汚染水問題を海洋放出で解決するという日本の決定は、リスクを全人類に転嫁することになる。中国や韓国、ロシア、朝鮮、太平洋島しょ国などは繰り返し懸念を表明しているが、日本はいまだに利害関係国と十分かつ有意義な協議を行わず、海洋放出計画の正当性、データの信頼性、浄化装置の有効性、環境への影響の不確実性などの問題について科学的で信頼に足る説明をしていない。

 

2023年3月23日 (木)

不条理蔓延の永田町<本澤二郎の「日本の風景」(4753)

不条理蔓延の永田町<本澤二郎の「日本の風景」(4753)

<岸田文雄は唾棄すべき政治屋=歴史認識・憲法を踏みにじる忘恩の徒>

 あなたが事件に巻き込まれ、証拠を捏造されて死刑判決、そして45年もの長期間、獄につながれたらどうするか。気が狂い、病にかかって命をなくすだろう。この世の人間の試練では想定できない。検察はようやく目を覚まし、特別抗告を止めたようだが、被害者の袴田巌さんは、もはや事態を正確に理解できない状態にある。この国の法治の正体について、苦しみ抜いてとうの昔に精神が壊れてしまっている。

 

 検察はどう責任を取るのか、どのように償おうというのか。それが見えない。それでも通用する検察は、明らかに血税で生きる資格はない。悪魔だ。改めていいたい。検事総長以下関係した検事は、袴田さんの面前で土下座して許しを請うしかない。それぞれの資産をすべて投げ出して、過ちを悔いて二度と冤罪事件を起こさないと誓う。これくらいのことは人の道である。天の声である!

 

 袴田冤罪事件はまだ何も終わっていない。

 

 NHKと出版社と読売新聞のツネにいいたい。平和軍縮派の宇都宮徳馬さんは、ツネを我が子のように面倒を見て、読売新聞の入社時に骨折った。保証人にもなって、素晴らしい結婚式の仲人も買って出た。このような親は最近はいないだろう。しかし、気が付くとツネは右翼財閥の世界に飛び込んでいた。読売と日本テレビの、本来は国民に奉仕するはずの言論を、正力松太郎や岸信介・児玉誉士夫・中曽根康弘の原子力発電所推進宣伝新聞に格下げし、はては平和の日本国憲法解体の改憲軍拡新聞にも格下げした。

 

<忘恩の徒は渡辺恒雄どころか岸田文雄もそうだ!>

 ツネは言論人ではない。人はフィクサーと呼んでいる。「改憲軍拡の自民党総裁候補」を選任してきた黒幕に変身していた。護憲リベラルの宏池会の宮澤喜一が、総裁選において「中原の鹿を追う」と宣言した際、改憲軍拡派なら応援するという悪魔のボールを投げてきた、と聞いた。

 宮澤は応じなかった。政権は短命に終わったが、護憲リベラルの旗は何とか守った。小沢一郎はこの時の様子を知っていたはずである。真相を明らかにして「ツネに屈するな」といいたい。

 

 宏池会の伝統は、国民の声を政治に反映させるために歴代会長は、言論界から人材を集めた。その一人が西日本新聞記者だった伊藤昌也。池田勇人は彼を秘書官に起用した。

 二代目の宏池会会長の前尾繁三郎は、京都新聞の安田正治を起用した。三代目の大平正芳の宏池会ブレーンともなった。アメリカ大使館前の自転車会館に長く宏池会事務所があった。筆者は、数えきれないほどそこへ通い詰めた。安田との無数の意見交換の場面で気になったことがある。それは4代会長の鈴木善幸の後継総裁選びにおいて、宏池会と田中角栄派は中曽根康弘を擁立した。この時、安田は初めて中曽根と中曽根派の正体に気付いた。

 彼は右翼・国家主義の中曽根について初めて恐怖を覚えた。「最後は宏池会と改憲派の攻防戦になる。護憲リベラルが破れたら、歴史は逆転する」と筆者に打ち明けた。宏池会の護憲リベラルは、神の国の清和会・森喜朗の政権打倒に走った加藤紘一の時代で、事実上、幕を下ろしていた。安田の不安が実現して、極右・清和会路線がその後に小泉・安倍へと継承された。

 

 最近亡くなった毎日新聞OBの西山太吉は、宏池会担当で大平の信頼が厚かったようだ。例の沖縄密約事件を暴いたことから検察に捕まるという不条理に泣いた西山が、もしも大平の秘書官から政界に転じていたと仮定すると、清和会の暴政はなかったろう。佐高信インタビューで西山は自身の悲願を明かしていたと、昨日月刊タイムスの香村啓文編集長から連絡があった。西山の地元は下関、安倍・岸一族の地盤だ。西山の悲願が消えたことが、安倍の長期政権につながったことになろう。筆者は小心者だから、地元がやくざ代議士の地盤という最悪の民度に衝撃を受けて「こんな場所が故郷でいいのか」と強く反発して政治への野心を自ら断った。お陰で浜田幸一のやくざ関連の地方議員が今も跋扈し、とうとう水源地に核のゴミが埋設される非情事態を突き付けられ、住民は泣いている。将来は住めなくなる地域になろう。民度の低さが民主主義の危機の元凶なのだ。

 三木武夫ではないが「男は一回勝負する」でなければ、本懐を達成することは出来ない。

 ちなみに宏池会事務局で池田・前尾・大平・鈴木・宮澤に仕えた木村貢は、確か北海道大学OBの人で、人柄がとてもよく誰にも好かれていた。大平が倒れたころは、毎日電話で彼から様子を聞きながら一喜一憂したものだ。彼の最後の仕事は「品格のある政治」(徳間書店)。産経新聞政治部長だった阿部が手伝って完成した。安倍・極右政権に一撃を加えたものだ。池田に仕えた木村からは「(娘婿の)池田行彦を頼む」と言われていた。行彦は官僚臭のない豪胆なリベラル派だから、凡人ジャーナリストに異論などなかった。夕刻に行くと洋酒で乾杯しながら、あれこれと雑談に花を咲かせた。健康であれば、清和会極右の森喜朗の政権ができたかどうか?

 

 裏切り者・忘恩の徒はツネだけではなかった。まさかツネの仕業なのか不明だが、今の岸田文雄もまた「忘恩の徒」である。晩年の西山太吉が歯ぎしりしながら岸田をののしっていたというが、その気持ちは筆者も同様である。

 「総理大臣・宮澤喜一」(ぴいぷる社)を書いたときに世話になった宮澤のスポンサーでさえも岸田に失望していた。宏池会の理念が全くない、そのためである。宏池会の理念・伝統をすべてかなぐり捨てて、安倍の清和会に潜り込んでいる。そのためだ。

 中国敵視政策・43兆円の超軍拡計画・原発推進の復活・改憲路線など政策のすべてが安倍譲りである。これらは不条理そのものである。日本国憲法を踏みにじる暴政そのものでもある。彼にとって歴史認識など皆無だ。最近の日韓首脳会談の成果を、韓国の元首相は「惨事だ」とこきおろしている。

 

<ウクライナ訪問は非戦の憲法に対する冒涜=内閣瓦解の場面>

 「どのツラ下げて帰国するのか」「まるでガキのような岸田外交」「国会を無視した愚挙」との岸田批判が渦巻いている。当然のことであろう。

 ウクライナは戦争当事国だ。そこへと飛び込んで「連帯だ」とわめいて帰国する。ウクライナにテコ入れするNATOと共闘することを映像で見せつけて、本人は満足げだ。狂気だ。精神が狂っている。

 ウクライナのテコ入れは、戦争を長引かせるだけであろう。それを露中首脳会談に合わせて強行した。しかも、国権の最高機関を無視した。これぞ緊急事態条項の実験というのであろうか。

 

<国民はこの非常事態に立ち向かえるか>

 歴史認識とその教訓から誕生した非戦の平和憲法を踏みにじった暴挙である。内閣が瓦解する場面である。公明党はどうか。それでも大臣にしがみつくのか。野党は徹底抗戦するのか。財閥・日本会議・統一教会は大喜びなのだろうが、岸田は虎の尾を踏んでしまった。直ちに政権を投げ出すしかない。

 岸田の裏切りを、歴史と憲法は到底容認することは出来ない。議会と言論もまた、厳しく問われ続けることになる。恐ろしい、本当に恐ろしい事態の発覚に真っ当に対応することが、この国の主権者に不可欠である。

2023年3月23日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年3月22日 (水)

検察は猛省謝罪せよ!<本澤二郎の「日本の風景」(4752)

検察は猛省し謝罪せよ!<本澤二郎の「日本の風景」(4752)

<袴田冤罪事件に真摯に反省することが不可欠=適切対応では繰り返す>


1966年に4人の殺害事件の犯人にされ、45年もの長期間、死刑囚として東京拘置所に収監拘束されるという悲運を強いられてきた袴田巌さんが、ようやくにして屈辱の検察犬の首輪から解放された。東京高検は2日前に特別抗告を断念した。

 この当たり前の結論に知り合いの弁護士は「よかった」と伝えてきた。当たり前のことが当たり前でないこの国の不正腐敗に対して、主権者である日本国民にうんざりするばかりだ。山元裕史次席検事は「静岡地検と共に再審公判に適切に対応する」とだけ釈明した。日本検察の傲慢さを露呈して余りあろう。無実の者を捕まえ、他方で犯罪者を逃亡させる検察を、安倍事件で繰り返し見せつけられてきた。恥を知れ、である。反省と謝罪をしない日本検察もまた、韓国の徴用工問題でも逃げる日本財閥や、目下の国会での極右議員・高市早苗レベルであろう。検察は袴田さんに深く謝罪をすることが不可欠だ。過ちを認めることが、二度と繰り返さない人の道である。

 この事件には証拠の捏造もあったようだ。こちらの犯罪捜査はどうなのか。検察の逃げられない責任と義務である。検察は、国民のためにある正義の検察に立ち返るしかない。司法修習を根本から見直せ、と訴えたい。

 

<国の番犬返上して国民の味方に=疑わしきは罰せずが正義>

 外側から見ると、韓国の検察はよく頑張っている。議員の不正に対して容赦しない。検察の出身者が大統領にもなれる国だから、この点は評価したい。だからといって徴用工の解決案は、いただけない。新たな火種を作った。

 日本財閥の反省と謝罪が、何としても不可欠である。この一点を国際社会は厳しく見つめている。岸田とバイデンは喜んでいるだろうが、そうは問屋がおろさない。

 まだ冤罪事件はある。まずは袴田事件を検察は猛省し、反省と謝罪が出来ないようでは、主権者である国民は安心して犯罪捜査を警察と検察にカネを払って任せることは出来ない。

 政府や国の番犬から国民の番犬としての検察に衣替えする必要がある。強く指摘しておきたい。「疑わしきは罰せず」の刑事司法の原則を徹底して確認する必要がある。

 

<赤嶺さんら市民運動家の狭山冤罪事件再審に弾みつける!>

 冤罪事件では、背後に「差別」が捜査当局の判断に影響を与えている。気になるのは狭山事件である。冤罪事件として「再審請求」が法廷で争われている。数か月前に純朴な市民運動家と連絡がついて気付いたのだが、袴田冤罪事件が関係者の運動に弾みを与えるだろう。

 以下に支援者の声を紹介したい。

 「私達支援者がやらなければならないことは、裁判所に再審開始を求めて行く事と、石川さんご夫婦がお元気で闘い続けられるよう、応援する事だと思っています。石川さんの不屈の闘いが続く限り、狭山闘争は負けていないと思っています。運動としてはとうの昔勝利しているのですが、裁判ではまだ勝てていないだけです。狭山を闘うことは、国家権力と闘う事と同時に、自分自身との闘いであり、自らの解放を勝ち取る闘いだと思っています。(狭山冤罪事件の市民運動家・赤嶺さんの訴え)」

<東芝病院の医療事故死を不起訴にした東京地検の松本朗を許さない>

 日本の官僚組織の大きな欠点は、そこで繰り広げられる判断について「無謬性の論理」を踏襲している点に尽きる。この世に間違いはないことなどありえない。人間のやることには、常に間違い・過ちがつきものである。

 筆者は自ら体験させられたことから、自信をもって決めつけることが出来る。断固として元東京地検の松本朗を許さない。彼は悪党である。財閥に屈した検事として、永久に忘れることはない。

 反骨のジャーナリストの原点は、恩師の宇都宮徳馬さんの「権力を監視して断じて屈するな」と、もう一つは「次男正文が、財閥・東芝病院に誤嚥性肺炎で1週間の入院計画で入院したものの、入院数時間後に窒息死という重大な業務上過失致死事件を、東京地検の松本朗は不起訴にした。その後の検察審査会も松本に屈した。検察審査会委員11人も同罪である。息子の命を奪った財閥病院は無論、反省も謝罪もしない。松本朗は東芝に屈して不起訴にした悪質極まる検事だ。松本朗を決して許さない」。

 正文の顕彰碑を建てることが2023年の父親の義務となった。反省と謝罪のない社会では、一個の命は地球よりも重く、次の世代へと継承する、との思いが、小さい簡素な顕彰碑建立の目的である。

 「医療事故で死産した赤子のことが老いても忘れられない。そのために自分なりに供養を続けている」というM子さんの告白も痛烈すぎる。怨念が渦巻く社会を癒すためにも「反省謝罪」は不可欠である。

2023年3月22日記(東芝製品不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

袴田事件(はかまたじけん[
2])は、1966昭和41年)630静岡県清水市横砂[1](現:静岡市清水区横砂東町[
1][2])の民家で発生した強盗殺人放火事件。味噌製造会社の専務一家4人が殺害され、住宅を放火された上、集金袋を奪われた事件の通称である[2]被告人として起訴された袴田巌に対し、1980昭和55年)に死刑の有罪判決確定したが、袴田は冤罪を主張しており、死刑確定後の1981年(昭和56年)から2度の再審請求を行った[6]2014平成26年)3月、第2次再審請求審で静岡地裁が再審開始と、袴田の死刑および拘置の執行停止を決定し、袴田は釈放された[6]。その後、検察側が東京高裁即時抗告したところ、同高裁は2018(平成30年)に再審開始決定を取り消し、再審請求を棄却する決定を出したが、同決定を不服とした弁護側が特別抗告したところ、最高裁2020(令和2年)12月に同決定を取り消し、審理を同高裁に差し戻す決定を出した[6]。差し戻し後の審理で、東京高裁は2023(令和5年)3月に静岡地裁の再審開始決定を支持(同決定に対する検察側の即時抗告を棄却)する決定を出し[7]東京高検がそれに対する特別抗告を断念したため、死刑確定事件としては戦後5件目となる再審開始が確定した[4][8]日本弁護士連合会が支援する再審事件である。(以上はウィキペディア資料)

 

 

 

 

 

 

2023年3月21日 (火)

緊急事態条項は史上最悪の悪法<本澤二郎の「日本の風景」(4751)

緊急事態条項は史上最悪の悪法<本澤二郎の「日本の風景」(4751)

<日本版ヒトラーの全権委任法(緊急事態)に追随する自公維民議員が大暴走する2013年危機>

 以前、吉田茂の孫・麻生太郎がヒトラーの全権力掌握作戦のことを口走っていたことが、まさかの衆参の憲法審査会に登場している!ヒトラー主義を巧妙に用いて、戦前の国家神道・教育勅語の日本に改造させようという狙いであろう。特に神社本庁の日本会議や国際勝共連合の統一教会が、改憲の主軸に「緊急事態条項」の加憲案を提示している。主権者の恐怖である。

 

 問題の改憲案は、ヒトラーの全権委任法そのものであろう。首相が議院内閣制を止めて、大統領になって議会を封じ込める、憲法の人権保障を緊急事態を大義に掲げて戦争することも可能という、戦後の民主主義を根幹から否定することが出来る、いわば魔法の杖である。

 若いころから核兵器を持つべきだと主張していた日本の危険すぎる人物が、ヒトラー研究をしていたかどうか定かではないが、歴史認識さえ無視する野蛮すぎる政治屋らしい言い分が、今の自公維の改憲案に浮上している。国民をこれほど驚愕させる事案はない。

 

<緊急事態は人為的に起こすことが出来る悪魔の杖>

 戦争は突然、理由もなく起きるものではない。ウクライナに軍事侵攻したロシアのプーチンは、米欧の軍事同盟であるNATO(北大西洋条約機構)が隣国のウクライナにじわじわと進出、NATOの一員に加えようとしていることに警鐘を鳴らし続けてきたが、期待する成果が出なかった。やむなく軍事決着というアメリカに匹敵する覇権国として行動を起こした。力で問題の決着を図ろうとした。世界に混乱と混迷をもたらしている。

 許されることではないが、既にウクライナ財閥とワシントンが連携して、ロシアに対抗する態勢がほぼ確立していた。プーチンの思惑は見事に外れた。国際世論はNATOによって牛耳られていた。プーチンの決断は、大きな過ちとなって双方の若者たちと婦女子を、想像を絶する21世紀型の戦争で悲劇的惨禍

を生じさせている。

 戦争は双方に責任がある。ゼレンスキーもプーチンも戦争犯罪者である。日本にとって大問題は、この戦争を好事とばかりに改憲超軍拡を推進していることである。戦争する日本へと財閥の意向と死の商人らの策略に乗って「新しい戦前」「天皇制国家主義の日本復活」へと舵を切ったことである。

 

<第一次大戦後に誕生した民主のワイマール憲法をナチス・ヒトラーが崩壊させた手段を自公維民の極右勢力が推進>

 財閥・死の商人の手の内で蠢く自公維民の輩は、真っ向から9条改憲が困難だと知ると、作戦をヒトラー作戦に切り替えた。それが「災害時の緊急事態条項」「戦争(有事)の時の緊急事態」という屁理屈を喧伝して、平和国民を騙そうというのだ。そのための策略が「日本版ヒトラー作戦」だ。

 

 第一次世界大戦で敗北したドイツ帝国に民主的な選挙による体制が生まれた。そして当時としては「国が国民の生存権を認める民主憲法」を誕生させた。これがワイマール憲法だ。ヒトラーはそこから人々の心をつかんでゆく。繰り返される総選挙でじわじわと党勢を伸ばしてゆく。

 注目すべきは、ヒトラーが「財閥」と「軍部」に取り入った点である。今の自民党がそうである。同党の基盤は、戦前のカルトの国家神道、そして岸の戦犯内閣から統一教会を先頭に立てた。さらに創価学会を巻き込んで、自公体制を確立、別動隊として維新を、その維新がいまや野党第一党の立憲民主党にまで羽を伸ばしている。戦前の翼賛体制の21世紀版である。

 国民はしかし、非戦の9条を放棄しない。そこで生み出されたのが、緊急事態条項である。日本国憲法の根幹を全て崩壊させることが出来る。一夜にして人類の宝が紙くずになるかもしれない。これほど恐ろしい改憲案は他にない。

 自公維の極右議員の策略と彼らを操る財閥・日本会議など死の商人の野望に愕然とするばかりだ。

 

<9条改憲どころか憲法の上位に位置づけて議会と司法を封じ込める!>

 近代法は司法立法行政と権力を分立して、独裁封じをしている。三権分立は憲法の基本原則である。すなわち独裁者の存在を許さないことが、法治の基本原則である。

 だが、緊急事態条項が発動されると、国権の最高機関である国会も、法治の司法も首相大権に抑え込まれる。戦前の「天皇大権」である。緊急事態が発動されると、官邸の大権が憲法の上位に位置づけられることになる。

 今のウクライナでさえも、60歳までの男性は徴兵されて命を奪われているではないか。平和国民は一夜にして人殺しの前線に立たされる。政府に批判的な日本人は、真っ先に「死ね」である。これは天皇大権時代の戦前にも起きていたことである。

 人権無視に抵抗を許されない、自由の言論も完璧に封じ込められる「戦前」の復活である。緊急事態条項阻止は、誰もが命を懸ける責任を負う。安倍やプーチンはどこにでもいる。岸田だって護憲リベラルを一夜にして超軍拡改憲派になって、悪魔の世界に飛び込んでいる。文鮮明の反共主義者もいる!

2023年3月21日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

20回「憲法の本質と緊急事態条項」(20229月号)
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東京弁護士会

https://www.toben.or.jp/know/iinkai/kenpou/column/2020229.html

(市民の声)複雑に入り組んだものでなくシンプルな条項と思うんです。

魔法の杖、首相が緊急事態だと認めたら→国会停止、選挙永久停止、人権停止、私有財産廃止等々で閣議決定で何でも決められる独裁国家、としか言いようがない。後は大日本帝国の4つの緊急事態にナチスの全権委任法、国家緊急権の過去の歴史の例を挙げることだと思いますがーーー

緊急事態条項の実態は「内閣独裁権条項」である
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木村草太|論座 -
朝日新聞社の言論サイト

https://webronza.asahi.com/politics/articles/2022070200003.html

 

2023年3月20日 (月)

公明党創価学会の因果<本澤二郎の「日本の風景」(4750)

公明党創価学会の因果<本澤二郎の「日本の風景」(4750)

<平和主義を放棄して戦争党に変身した結果、停滞から衰退へ>

 2023年3月20日の20年前、ワシントンの死の商人はイラクに襲い掛かった。「大量破壊兵器を抑え込む」という嘘の大義を掲げてバクダッドを灰燼と化した。緊張も戦争も意図的に創られるものだ。戦争に大義はない。ロシア・ウクライナ戦争の片棒を担いでいるアメリカの繁栄は、混乱の危機の真っ最中で、金融危機に追い込まれている。日本政治もまた死の商人の手にある。目下の戦争準備のための43兆円に議会は目をつむる!因果はめぐる!

 

 公明党創価学会も戦争勢力に加担した。そこから停滞が始まり、衰退へと突入している。因果応報である。安倍晋三の銃撃事件からカルト教団が露出し、非難を浴びている。国際勝共連合の統一教会だけではない。幸福の科学というこれまたイカサマのカルト教の教祖が66歳の若さで亡くなったようだ。

 国家神道の復活を諦めない神社本庁は、日本会議という不気味な非公開組織を駆使して、自民党議員を改憲軍拡派一色に染めて、意図的に中国敵視政策を推進している。沖縄の悲劇の教訓など無視している。背景に言論の自由が崩壊。民主主義の根幹の役目を担う言論界もまた、衰退産業と化している。

 

 本日は、久しぶりに公明党創価学会の因果関係に触れてみたい。統一教会と同様金集めはすごいカルト教団だ。「平和のため」の献金が、現在は「戦争のため」に変質している。統一教会と変わるところがない。返金運動が起きるか。

 先に民主主義の危機を毎日指摘する小論を公表している本blogを、まずは10巻製本した。清水の舞台から飛び降りるような決断をし、それが日刊ゲンダイ(2月7日付)に載った。するとしばらくして「北関東の人」を名乗る創価学会関係者から電話が入った。数日前に不思議なYoutube動画を送信してきた。

 なかなか痛快な動画である。悪ふざけの手合いかと思ったのだが、必ずしもそうではない。真面目に素朴な有権者の疑問を解決するため公明党創価学会と、媚びする朝日新聞・毎日新聞・読売新聞に対して、懸念を厳しく鋭く指摘・追及している。しかも、面白いことにその電話取材の場面を画像にして配信している。

 

<公明党創価学会と朝・毎・読を手玉に取る取材=電通の裏をかく作戦>

 筆者を含めて大半の国民は知らない。知ろうとも思わないのだが、13年前に姿を見せなくなった生死不明の池田大作さんが、今年の1月11日に「提言」を発表したという。ぎょっとするような芸当を、平然と演じた政権与党・宗教法人を喧伝したのである。

 ありえないことをあり得るように演じて恥じないカルト教団政党に、改めて驚愕するばかりだ。信濃町の激変を裏付けて異様そのものだ。

 90代の人間の「提言」をあまり聞いたことがない。中曽根康弘や宇都宮徳馬さんから「忘恩の徒」と激しく糾弾された渡辺恒雄でも出来ない芸当である。池田さんの出自を云々する向きもあるようだが、中曽根やツネと同じただの人間である。この世に神仏はいない。弱すぎて群れる羊レベルの人間ばかりだから、少し賢い者たちが遊んで大金を集め、法律で保護される宗教法人をつくって、それこそ天文学的な金をしこたま集めている。ただそれだけのことだろう。多少の科学的知識と合理主義の人間であれば、そう思う。あえて断言したい。むろん、思想良心の自由・信仰は自由であるが。

 

 しかしながら、大事なことは要は「人をだますな」である。それに便乗する新聞には重大な詐欺の共犯者という罪名がかかるだろう。選挙にも影響を及ぼすだろう。純朴な追及取材に公明新聞・聖教新聞も逃げる、朝毎読の広報担当者も逃げる。釈明出来ない。嘘つきは、追及されると逃げる。安倍もそうだった。高市早苗も同じ貉である。

 

TTBジャーナル・岩渕政史は勇気と正義の元ボクサー>

 このYoutube動画の主宰者は岩渕政史。30代後半か。両眼が揃っていない理由が分かった。元ボクサーだった。ボクシングを止めて正解。そもそも競い合いは、人殺しと無関係ではない。人の精神をおかしくさせる五輪もいいとは言えない。マラソンも、そうである。肉体を鍛えるのは自由だが、それを他人に行使することは憎しみを育てる。よくない。

 人殺しを職業とする兵士は最低である。「戦争しない自衛隊」はもとより、自公による「戦争する自衛隊」法は、憲法に違反する。安倍と太田ショウコウによる集団的自衛権の行使は、非戦の憲法に違反する。非戦は反戦と異なる。おわかりか。

 戦争は国家的人殺しである。プーチンとゼレンスキーは共に戦争犯罪者である。それはさておきTTBジャーナルの動画は、一見の価値がある。すごすごと尻尾をまいて逃げる信濃町と大手の新聞による共闘は、詐欺罪に問われるだろう。暇な人間は法廷闘争をしてはどうか。北関東の人間も堂々と顔を出したらいい。

2023年3月20日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

https://www.youtube.com/watch?v=rcQ9zgxWNQc

https://www.youtube.com/watch?v=D8EtmEaW23Q

不都合を隠蔽、利用しながら、とっくに魂は売ってしまっているのに小細工を重ねて会員を操っている創価学会執行部。そのほうが都合いいと、そこにくっついている大手マスコミ。

https://www.youtube.com/watch?v=aF00Tks-MhQ

2023年3月19日 (日)

往生際が悪すぎる高市早苗<本澤二郎の「日本の風景」(4749)

往生際が悪すぎる高市早苗<本澤二郎日本の風景」(4749)

<役人(霞が関)と政治屋(永田町)の嘘比較論=軍配は前者>

 一般論として放送法に関する解釈変更についての総務省作成の行政文書は、人間のやることだから100%はともかくとして、政治屋の記憶と比較すると誰もが役所が作成した公文書に軍配を上げる。当時の担当大臣の記憶が正しいと主張する国民はほとんどいない。

 特定民放局番組による政府批判報道を意図的に退治できるような、いわゆる言論弾圧は許されないのだが、安倍ならばやると信じられている。しかも安倍と格別の関係にある閣僚も、声かけがあればやってはいけない法解釈変更もやる。安倍と高市の関係であればやるし、現にやっていた。当時のテレビ芸者を含めて高市批判をしていたデータも出てきた。従って政治屋の言い分である「捏造」発言には嘘がある。撤回して辞任するしか道は残されていない。

 

<安倍一強体制下=政治屋に服従する官僚>

 小選挙区体制のもとで自民党の自由言論は、ほぼ消滅していた。執行部批判は無くなった。批判する反対給付は公認しない、寄って選挙に落選する。途端に「ただの人」になるのだから。

 安倍の一強体制での事案である。永田町から政治が死んだのだ。民主主義の危機の始まりだった。現に、その後に言論封じの特定秘密保護法が強行された。安倍に反対するはずの公明党創価学会の太田昭宏が国交相として共闘した。安倍と太田の共闘の恐ろしさを見せつけた。2013年12月である。

 当時の記憶として、木更津市の学会栄養士が太田に対して「池田・創価学会の裏切り者」と叫んで注目された。彼女は翌年の4月28日、学会やくざの富津出身の浜名に脅迫される。数時間後に、その衝撃で大動脈りゅう破裂、正確には突発性の大動脈りゅう破裂で非業の死を遂げている。君津中央病院にヘリコプターで搬送されたが、医師の手に負えなかった。彼女は戦争遺児である。「木更津レイプ殺人事件」として繰り返しblogや雑誌に書いた。殺人に時効はない。太田や山口那津男の関与、捜査妨害はなかったか?

 

 日本の官僚・役人たちは政治に忠実である。人事に横やりを入れられることを極端に警戒する人たちである。ありもしないことを安倍一強時代において、役人が意図的に公文書を「捏造」することなど想定できない。いわんや高市と安倍は、前回の総裁選で反岸田で対決している。高市の捏造論は、まさに高市の捏造に相違ない。

 

<政権発足直後にNHKを陥落させた経験者=二匹目のドジョウ>

 菅義偉に聞くといいだろう。彼こそが総務省を足場に大暴走し、公共放送のNHKを安倍と共に陥落させた。高市は菅の手口を真似たかもしれない。

 高市は安倍政権の存続のために安倍から、その地位を任されたものである。安倍の意向は即座に実行に移される。彼女の国会答弁も放送法の変更解説発言として記録されている。安倍はNHK攻略に続いて二匹目のドジョウを高市に指示したのだ。その指示に従ったことが、安倍の総裁候補擁立の原動力ともなった。知る人ぞ知る、である。

 

<安倍はいない!なぜ踏ん張る?愛弟子の知事誕生を夢見ている?>

 政治屋は嘘つきである。役人にもいるが、高市の嘘は安倍譲りだろう。嘘の天才かもしれないが、今回の件は彼女にとって突発的な事案だった。事前の準備がなかった。しかし、テレビ局は知っている。彼女の悪事は先刻知られている。

 それなのになぜ踏ん張り続けるのか。彼女の厚化粧ややつれた表情からも、正体が見える。痛々しいほどだ。原因は総務相時代の愛弟子の奈良県知事選にある。周辺は愛弟子の知事誕生まで踏ん張り続けていると見られている。しかし、いまや安倍はいない。いや毎夜夢枕に立っているというのだろうか?

 

<嘘もほどほどに=任命権者岸田文雄の引導渡しまじか>

 将棋ならもうつんでいる。相撲なら片足が土俵の外についてしまっている。勝負は最初から判っていた。任命権者の岸田は、総裁選を戦って彼女の性格を百も承知だ。下手に動くと返り血を浴びる。

 高みの見物としゃれこんだ。いうところの蛇の生殺し作戦である。彼女の応援団は極右の日本会議や、統一教会だが、表に出てくる相手ではない。第一、後者は文科省に監視されている。笹川ギャンブル財団も動けない。菅義偉もそうである。

自民党女性群も冷ややかだ。

 結局のところ、任命権者の岸田が引導を渡すことになる。そのタイミングを狙っているのであろう。

 

<3月16日配信「創」にテレビ芸者までが高市をぼろくそに批判していた>

 新聞の内情は多少理解しているが、民放のテレビ局については素人の筆者である。電通の言論弾圧が日常茶飯事に繰り広げられている世界だということも、以前は知らなかった。無知の無知がいうなれば凡人ジャーナリストの特権だった。

 当時のテレビ局内の様子を雑誌「創」が特集していた。3月16日にヤフーニュースが流したのだろう。著名なテレビ芸者の面々が、高市をぼろくそに批判していた。安倍一強体制の下で高市は、親分に忠誠を尽くす大活躍をしていた。それに対して名だたるテレビ芸者が怒りの告発をしている。

 高市の敗北はもはや確実である。彼女の言論界への圧力は極端だったのだ。興味があれば「創」を開けばいい。それでいて「捏造」だと繰り返しわめき続ける安倍側近に正直驚く。安倍の神通力なのか。

2023年3月19日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

安倍政権からの揺さぶりにテレビ現場からの反撃

3/16() 15:05配信

安倍政権下で放送への政治介入がいかにひどかったか、総務省の内部文書が公開されて連日議論になっているが、そもそも問題になった20152016年にかけての高市早苗総務大臣の答弁や「電波停止」発言はどういう状況でなされ、報道現場はどう反応したのか。だいぶ前のことなので、ここで当時の月刊『創』(つくる)の記事を再掲載することにした。「私たちは怒っています!」という横断幕を掲げたキャスター会見など断片的に記憶している人も多いと思う。その前後にはキャスター降板問題などいろいろなことが起きていたのだが、それらをこの記事は会見発言などをそのまま紹介する形で詳しく報じている。ここに掲げたのは201656月号に掲載したものだが、8月号にも関連記事を載せているので、そちらも別に再掲載する。(編集部)

pic.twitter.com/jP4hqciy3B

http://nobuyoyagi.blog16.fc2.com/blog-entry-805.html

 

 

 

2023年3月18日 (土)

悲観的楽観論<本澤二郎の「日本の風景」(4748)

悲観的楽観論<本澤二郎の「日本の風景」(4748)

<右も左も真っ暗闇=それでも人々の希望の火は消えない!>

 鶴田浩二の歌に「右も左も真っ暗闇」という台詞があった。今がそうだ。以下は友人の話だ。「天気の良いときに散歩する。市民公園に梅が咲いていた。芝生にご座を敷き寝転ぶ。真っ青な空を白い雲が音も立てないで泳いでいる。傍らで幼児が滑り台に乗って嬉々として遊んでいる。かわいい!このまま白い雲に乗ってどこかに飛んで行きたい!その瞬間、ウクライナで若者が死んでいる。殺し合いに熱中する悪魔のような為政者の顔が浮かんでくる。同じことが日本の子供たちにも襲い掛かってくる!そう思うと、心臓がどきどきして落ち着かなくなる」と。

 戦争を知る日本人の誰もが感じる光景であろう。昨日、筆者は50年前の隣地の畑で、フィリピンのレイテ戦から無事に帰国した学徒兵が、精神を病んでしまって日がな一日、茫然と故郷の変わらぬ山を眺めて晩年を過ごした無念を思い出した。

 彼らの無念の結晶が非戦の憲法9条である。いま永田町では、神社神道の自民党や創価学会の公明党どころか、笹川ギャンブル財団や安倍らの別動隊と知られた物騒な極右の維新、自民党入りを画策する国民民主の、憲法改悪に向けた暴走を目撃している。こんな勢力に肩入れする立憲民主党に怒りを覚える。

 右翼の罠にはまって右往左往する日本共産党も存在価値を失ってしまっている。この世は「右も左も真っ暗闇」だ。悲観論が日本列島を覆いつくしている。

 

<名古屋市河村たかしの不条理>

 今朝の報道で、河村たかしが市長を続ける名古屋市が、突如として市民の憲法記念日の恒例集会支援をやめると言い出した。国会にいたころの河村はややましな政治家だと思っていたが、実際は右翼人間だった。歴史認識は石原慎太郎や安倍晋三の清和会と同じ貉だった。彼の周囲には、維新や国際勝共連合がまとわりついていた。人殺しの鉄砲に傾斜して、何が節税なのか。ミサイル一発でトヨタも名古屋も崩壊する時代に、武器弾薬の軍需産業に取り込まれてしまって恥ずかしくないのか。

 

<日韓右翼政権の不条理>

 悲観論が舞う日本列島は、日韓首脳会談でも表面化した。例の徴用工問題は、韓国の司法・最高裁の判断で決着し、日本財閥が破れた。反省と謝罪を求める被害者の当然すぎる韓国の正義を、国際社会は高く評価した。

 しかし、日本財閥は過ちを認めない、否定する。韓国への経済制裁を発動するという暴挙を始めた。それは我が次男の東芝病院での東芝の態度そのものだった。彼ら悪魔の財閥に「過ち」「反省」という文字はない。神社神道の強者の論理だ。かくして韓国に誕生した新たな右翼政権は、韓国の財閥に肩代わりさせるという、世にも不可解な司法判決を覆す手口で決着をつけようとした。その前提条件で日韓の右翼首脳が握手した。こんなイカサマが国際社会で通用するはずもない。

 日韓の右翼政権が永遠に存続しない限り、必ず破綻する。戦後77年を経ても、日韓の反共右翼政権は、相変わらず国民に足場を置いていない。

 

<日米韓の不条理=産軍体制(死の商人)=日米安保の破棄不可欠>

 日米韓体制のもとでの決着でもあった。ワシントンの後押しによる。日韓条約の時もそうだった。反共右翼政権下の決着である。非戦の憲法をないがしろにした、安倍・菅・岸田の政権の正体を暴いている。ここが見えると、外交の不条理も見える。

 ウクライナにテコ入れする日本政府の不条理は、日米韓の反共トリオによる。ロシアに敵対し、戦争を長引かせることに必死だ。ロシアの衰退狙いだ。そこに日本を巻き込んだ。欧米のNATO体制を、アジアにもNATO化を持ち込もうというのだ。ロシアの次は、中国との対決へと移行するだろう。ワシントンの産軍体制は、アジアでは日本韓国を巻き込んで、さらに印度と豪州を仲間にして、あと50年以上も飯を食うことが出来ることになろう。

 アジア諸国民の愚民化政策である。

 非戦の憲法破壊を、自公維の極右勢力は、統一教会主導による「非常事態条項」を憲法に挿入することで、非戦の9条を葬り去ろうとしている。日本に憲法学者はいるのか?日中韓米に罠を仕掛ける笹川ギャンブル財団の狙いとも見たい。今回の日韓関係正常化の根回し役は、笹川一味と統一教会と読めるのだが。

 

 77年前に決意した非戦の憲法による平和で安全な航海は、帆船日本丸である。武器弾薬不要の地球の自転に合わせて航海する、これが最善である。アジアを非戦の輪に巻き込む。武器弾薬を排除すれば、すなわち死の商人財閥を排除すれば、人々の暮らしは安定する。100%の確立で実現する!夢でも幻想でもない。日米安保破棄が決め手となる!

 悲観的楽観論が、人類が生き延びる真っ当な知恵である。

2023年3月18日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

 旧優生保護法下の強制不妊手術を巡る訴訟で札幌高裁は16日、大阪、東京高裁に続き原告勝訴の判決を言い渡した。判決を受け、原告側は「国は自らが犯した非人道的な行為を反省すべきだ」と、上告を断念するよう求めた。【ニューヨーク聯合ニュース】韓国の故全斗煥(チョン・ドゥファン)元大統領一家の秘密資金や犯罪疑惑をSNS(交流サイト)で告発した全氏の孫のチョン・ウウォン氏が15日(現地時間)、聯合ニュースの電話インタビューに応じた。

 

 【ソウル共同】韓国の元徴用工訴訟で、政府の解決策に反対する原告側弁護団は16日、三菱重工業が韓国内で保有する債権を回収するため、ソウル中央地裁に15日提訴したと発表した。

 

2023年3月17日 (金)

桜花に黒霞煙る劣等か<本澤二郎の「日本の風景」(4747)

桜花に黒霞けむる列島か<本澤二郎の「日本の風景」(4747)

<鍬持ち一息ついて東山を茫然と眺める晴耕雨読の春爛漫>

 梅の花が散ると、横合いから椿の花が咲き出した。隣地の梅林で紫の玉蘭

が天に向かっている。庭の隅には水仙が春を待ち構えていて、女性のように清純さを競っていていい。ボケの花も素敵だ。我がパソコンを観察している菜の花は、以前から風雨を蹴散らして咲いたままだ。地上は何もかもが燃え滾っている。桜花の便りも聞こえてきた。春爛漫である。だが、我もかれも心はすっきりと晴れない。

 

 春霞というよりも黒霞がお似合いだ。50年前を思い出す。隣地の畑を耕すおじさんのことだ。毎日鍬をもって畑の雑草取りをしていた。目が合っても、彼は茫然自失の体である。何やら口ずさんでいる。1キロ先の山をながめているではないか。その繰り返しだった。茫然と東山を見る!

 先日、彼の親類の60歳になった夫人が教えてくれた。「フィリピンのレイテ戦から帰国したものの、精神の病にかかっていた」「中央大学に入ったあと学徒出陣して廃人にさせられた」という。マラリアに違いない。戦争の恐怖を今に伝えている。学校ではどうか?

 おじさんもヒロヒトの戦争に狩り出された被害学徒の一人だった。ヒロヒトの官僚としてA級戦犯になった岸信介の亡霊政権が、目下、戦後77年を経て再び43兆円かけて戦争準備を始めた。春霞がたなびく日本列島ではない。

 

 先にナカトミのエンジン耕運機のことを紹介した。エンジンがかからない。自動車レベルと勘違いしていた人間に問題があったのか。まだ2年足らずだ。自動車ではこんなことはない。猫の額ほどの家庭菜園だ。大して使ってもいない。それでいて故障。購入したコメルは「うちでは修理不可能。長野県の本社に宅送して修理。時間もかかる。大金もとられる」に衝撃を受けてしまった。日本のものづくりの劣化を象徴する出来事である。

 

 やむなく鍬やスコップなどを取り出した。油断すると、腰を痛める。ヘルニアは石原慎太郎の専売特許と思い込んできた人間である。往年の馬力などない。

軽いマンガにしても疲れが速い。腰を上げてしばし山を見る。啄木のように「故郷の山はありがたきかな」と都合よく心が晴れることはない。レイテ戦のおじさんのように「茫然と山を見る」である。その先に江澤ブルーベリーランドがあるはずだ。

 おじさんは死屍累々のレイテ戦の仲間の戦死者のこと、命令したヒロヒト以下の侵略指導者のことで頭がいっぱいだったのだろう。

 

<司法試験合格の弁護士も失業する弁護士氾濫の21世紀>

 関西方面で夫婦円満そろって真面目な弁護士活動をしてきた珍しい御仁は、

中央大学OBである。「せっかく資格を取りながら仕事がなく廃業する弁護士が少なくない」「弁護士もピンからキリまでいる」という、最近まで知らなかった

哀れな実情を語ってくれた。

 というのも、レイテ戦から生きて帰国したものの、精神が壊れていた身内のおばさんは「夫の弟の子供が早稲田大学社会学科に入学し、司法試験を目指して頑張っている」と目を輝かせて話してくれた。しかし、現実はたとえ資格を取ってみても厳しい、厳しすぎるらしい。

 事務所を開設しようにも先立つカネがないと困難。既設の法律事務所で働く「イソ弁」から始める。いくつかの企業団体の顧問弁護士にならないと生活ができない。

 弁護士も金次第という。第一、能力は不明だ。新聞記者でも10年、大工も10年である。経験豊富な弁護士、真面目に働く弁護士を見つけるのは容易ではない。肩書に誤魔化されると詐欺に遭遇しかねない。

 筆者でさえも「医療事故のプロ」という宣伝文句に引っかかって30万円を無駄にした。いい加減すぎる弁護士がいくらでもいる。実力と真面目と正義を兼ね備えた人物を見つけないと、勝てる勝負にも敗れることになる。

 安直に依頼するととんでもないことになる。

 

<房総半島の木「岩つつじ」を豊平・福江夫妻からいただく>

 数日前から「春一番」が見事な花を咲かせて散歩する人たちの目をくぎ付けにしている。このあたりで20町歩近い水田と換金野菜で注目を集めている柴崎分家からいただいたものだ。

 不思議な縁で柴崎本家の豊平・福江夫妻が「岩つつじ」を持ち込んでくれた。我が家では、この木を東芝病院で不運な最期を迎えた次男正文の木と称して

大事にしてきた。彼が早稲田の学生のころ、珍しく養老渓谷近くの旧家の背景で写した写真に、この木が紫色に輝いていた。拙著「医師失格」(長崎出版)にこの写真も載せたという経緯もある。

 樹木の育成に特別の才能を発揮する柴崎本家の豊平さんが、この木を種から育てていた。既に2本ほどいただいて植えていたのだが、また5本も追加してくれた。

 

 昨日は「上(かみ)」との屋号もある本家の墓の掃除を手伝わさせてもらったのだが、そばの大きな塚にもこの岩つつじが沢山植えてあった。さすがは本家の墓地は立派である。福江さんの実兄・故良平さんが建立したものだ。周囲の墓碑銘に目をやると、信女が多く目に付く。概して日本では女性の地位・生活ぶりの困難さを象徴している墓標か。女性の自立はやはり遅れている日本である。

 

 フランスの著名な経済学者は「生産性の高い持続可能な経済を作るために財源を確保して、医療や教育へ大規模な投資をしていかなければならない。社会の一体感を維持するには、最も裕福な層が税を負担することが不可欠なのだ。その際、税の負担は所得や資産など、客観的でわかりやすい指標にもとづいて決めなければならない」と。しかりだ。

 黒霞から本来の春霞たなびく日本列島にする責任が、今を生きる世代に課せられている。

2023年3月17日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

 最近届いたメールの数々(参考資料)

 

マイナンバーカードのウソ

https://twitter.com/ranranran_news/status/1633572986187034624?s=20

マイナンバーカードの恐怖

https://twitter.com/ranranran_news/status/1624674256067133441?s=20

マイナンバーカードのウソ=電子政府の嘘

https://twitter.com/ranranran_news/status/1633572986187034624?s=20



:
保険証廃止しマイナ一本化、閣議決定
| 共同通信

https://nordot.app/1005620683941707776





 

 


 

マイナンバーカードの契約書

https://twitter.com/rose_lenten/status/1632634863810646016?s=53&t=FJEcVkVHbrHqGva9ODvW-w

 

2023年3月16日 (木)

石原慎太郎の野望実現!<本澤二郎の「日本の風景」(4746)

石原慎太郎の野望実現!<本澤二郎の「日本の風景」(4746)

<戦争の危機に怯え始めた沖縄県民=岸信介別動隊・青嵐会暗躍>

 アジア系の人たちは、おしなべて政治的におとなしい、むしろおとなしすぎるため、時に為政者、特に極右の政権の場合だと、人びとは棄民へと貶められる。革命の地・パリでさえも政治は、財閥・富裕層に傾斜するため、人びとは決起して政権を揺さぶることを当たり前にしている。アジアの人々は、依然として政治的目覚めが少数の人々に限られている。比例して言論の役割が大きいのだが、為政者はことあるごとに自由な言論を抑制するため、事態は深刻化する一方である。

 また、アジア系の女性の人権意識の低さも原因の一つだろう。教育の貧困も原因だが、日本もまた同様である。いったん右翼が政権を担うようになると、人々の抵抗力が小さいため、既成事実に屈してしまい気が付いたときは、打つ手が無くなっている。いまの沖縄県民が、目の前の危機にたじろいで右往左往しているのもしかりだ。

 何事も因果・本末が関係する。「つくられた危機」「改憲軍拡の危機」「電通・財閥の策略」といえるのだが、沖縄問題の主導的な役割を担った人物は、右翼政治屋の石原慎太郎だった。彼に餌を投げたのは女性・山東昭子。

 参院議長にもなった山東を政界に引っ張り上げた人物は田中角栄、参考までに扇千景は反田中の福田赳夫である。扇は散ったが、参院議長時代に泣いていた女性がいた。いまようやく精神に落ち着きがみられるとか。

 日中友好というと、一般人は田中を思い出す。その田中が育てた山東が、日中関係を亀裂させた尖閣問題を石原に投げた。単なる金儲けだったのか、それとも?女性議員の不可解な行動は、時に説明がつかない場合が少なくない。

 

 石原の仲間は、安倍晋三の後見人の森喜朗だ。この3人が4兆円五輪賭博の首謀者である。レールを電通が用意した。いずれもA級戦犯の岸信介の一味で知られる。極右・松下政経塾出身の野田佳彦という当時民主党の首相が尖閣の国有化を決めた。これが日中関係を1972年前に引き戻す鍵となった。

 安倍の国会での弔辞を読んだ野田・政経塾とA級戦犯の岸信介の一味との連携は、水面下で固く結ばれているのだった。

 親台湾派の清和会が、日中激突にワシントンの産軍複合体・死の商人を巻き込んだことから、危機は一段と強まってきている。他方、北京も強行派の習近平体制が、3期目に入った。唯一の救いは、台湾政治が民進党・独立派から現状維持派の国民党に流れている点である。

 

<棚上げ合意してきた尖閣を起こし政経塾・野田佳彦内閣が国有化>

 松下幸之助があぶく銭70億円かけた政経塾の思想は、偏狭な民族主義に特徴があった。現に自民党に移籍した細野とかいう政治屋は、数日前に原発推進発言をして原子力ムラ入りした。

 日本国憲法は非戦の9条を明文化して、軍拡を断固として禁じている。武器弾薬放棄による完璧な平和主義である。岸は、この分厚い壁を破れと孫に厳命していた。そして丁稚奉公で有名になった幸之助は、戦前の軍需産業を担った人物で、岸や福田の清和会と同じ貉である。「ナショナル」が松下幸之助の自負でもあった。

 野田は護憲リベラルではない。安倍の仲間の一人だった。石原の尖閣問題を引き取って国有化し、中国との軍事的衝突へと舵を切った。ちなみに野田の父親は自衛隊員。軍拡のための消費税値上げだったことも見える。

 

<沖縄の米軍基地強化と南西諸島の基地化が大掛かりに推進>

 防衛省は今日3月16日に石垣島に陸上自衛隊初の石垣駐屯地を大々的に開設するという。台湾と尖閣諸島に近い。「陸上自衛隊の空白地域」がこれで解消されると防衛省は自負しているというが、沖縄県民にとって逆に「鬼の到来」とみる。

 

 報道によると、地対艦誘導弾などミサイル部隊を中心に570人規模という。当然、中国の圧倒的なミサイル部隊と対峙することになろう。570人の隊員は貧乏くじを引いたことになる。「浜田のことだからやくざ部隊ではないか」との憶測も。

 この南西諸島への配備は、2013年に閣議決定したという。野田のあとに内閣を組織した安倍は、即座に対中戦略を打ち出していたのだ。安倍の「台湾有事」論は10年前からだった。石原の投げた黒いボールは、安倍政権を経由して、菅から岸田になった時点で具体化したことになる。

 2016年に与那国島、2019年に奄美大島と宮古島にも自衛隊は配備されている。大軍拡である。比例して沖縄県民の不安は増大する。財閥と防衛省は涼しい顔をしている!

 

<沖縄の分離独立論も台頭、統一地方選の行方に注目>

 311のフクシマ東電原発爆破事件の当時、東芝関係者は「核爆発も1000キロ離れていれば心配ない」と言っていた。首都圏民は相当数命を失っているが、中には沖縄県に逃れた住民もいた。

 要は、死の商人を満足させるような清和会政治を潰さないと、日本とアジアの危機は強まるばかりである。統一地方選の行方が注目されるのも当然だろう。同時に沖縄の分離独立運動も台頭してきていると聞く。

 石原の死を礼賛報道で飾った新聞テレビの罪は大きい。

2023年3月16日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

以下に最近送信されてきたメールなどの資料を貼り付ける。

沖縄は全国の2
最高裁判官への罷免要求
14.8
最も高かった
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/857526

ウェブ2021113日 · 最高裁裁判官の国民審査の結果が1日発表され、辞めさせたいと×を付け罷免を求める率が沖縄は平均148%と、全国(68%)の2倍以上に達した。対象11人のうち、罷免率の上位には辺野古新基地建設の訴訟で県に不利な判断をした裁判官が

https://www.asahi.com/articles/ASPC53W3NPC2ULEI008.html

ウェブ2021116日 · 罷免票の割合について、合憲派の平均から違憲派の平均を引いて差をとると、東京都が225ポイントで全国最大。
ついで
沖縄県が152ポイント
...

沖縄で多い無効票
全国平均の
2.5倍に
最高裁の国民審査 罷免
...

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/849697

ウェブ20211020日 · 沖縄で多い無効票
全国平均の2.5
倍に 最高裁の国民審査 罷免なら「×以外書かないで」.
衆院選公示と同時に19日告示された国民審査。最高裁の裁判官

社説[罷免率]
全国の倍
司法への不満の表れだ
|
社説
|
沖縄
...

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/863088

ウェブ20211114日 ·
衆院選と同時に実施された最高裁裁判官の国民審査は、対象となった11人全員が信任された。
信任されたとはいえ、
沖縄罷免要求の高さは突出してい

沖縄の重要訴訟に関わった裁判官は7
最高裁「国民審査
...

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/851541

 

2023年3月15日 (水)

偉大な非戦論者は日本人!<本澤二郎の「日本の風景」(4745)

偉大な非戦論者は日本人<本澤二郎の「日本の風景」(4745)

<茅野村の松本英子女史が提唱した史実を国民は記憶せよ!>

 永田町の無知なる議員諸兄に強く訴えておきたいことがある。それはA級戦犯の岸信介の一味がわめき続けてきた「9条押し付け論」は、捏造されたもので、史実に反する。江戸末期の上総の国望陀郡茅野村の漢学者・松本貞樹の娘・英子が提唱した史上初めての非戦論が根っこにある。

 戦前の侵略者による戦前回帰の策略に騙されてはならない。9条非戦論は日本製である。人類の悲願がここに集約されている。

 戦後の民主教育のもとでも、こうした本物の史実は蓋をされてきた。しかし、もう気付くべき時である。日本国民はロシアのプーチンとウクライナのゼレンスキーに対して、非戦論をしっかりと伝える必要がある。在日のロシア人とウクライナ人に9条憲法の素晴らしい非戦の法理と、人類最初の非戦論者・松本英子の慧眼を伝えてもらいたい。

 戦前戦後を通して一番真っ当な、自立した日本人女性は松本英子だろう。二番手は山田盟子だと思えるのだが。戦争が人類の最悪の惨事をもたらす悪魔の所業であることからすると、それを阻止する平和主義の根本を提唱した松本英子に軍配を上げるべきだろう。偉大な人類の先駆者として称えたい。

 「松本英子研究」を提唱したい。生家には父親の貞樹の墓石が立派に建っている。そこに英子の顕彰碑を、いずれ記念館を建てて平和主義の根本道場を誕生させたいものである。

 現在の木更津市はやくざが跋扈する土地柄だ。「木更津レイプ殺人事件」の

被害者の近くに生家がある。やくざ系の市議が目立つ悲しい土地柄であるが、自公体制が永久に継続することはない。

 

<9条憲法誕生20年前に武器弾薬放棄の史上初の非戦論が米国で誕生>

 松本英子は、漢学者の父親から四書五経を学んだあと、上京して洋・キリスト教の洗礼を受けた。東洋と西洋の教養を身につけた二刀流で、天皇ファシズムの公害問題と対決した。日本人初の女性ジャーナリストとして本領を発揮、戦前戦後を通して日本最大の公害問題・足尾銅山の鉱毒事件に身を挺して報道し、他の記者の追随を許さなかった。

 その結果、官憲の弾圧に襲われる。この下りは悲惨と屈辱の拷問を受けたようで、本人の記録はないが、当時の毎日新聞は彼女の取材をもとに一冊の本にまとめた。圧巻の資料であろう。

 日本から追い出されるようにして渡米を決意する。得意の英語を駆使して生活苦を乗り越え日系新聞界で、自由に発言してゆく。既に日清・日露の殺し合いの悲惨を東京で目撃していた英子は、アメリカの地で第一次世界大戦と遭遇、戦争という悲劇を回避する方法・手段について思索・研究したうえで非戦論を声高らかに叫ぶ。それは不治の病のベッド生活のもとでも継続して、遂に力尽きて逝った。実に崇高極まりない人生に幕を閉じた。彼女の活躍した文書を夫が整理し出版した。その存在が後世に伝えられるのだ。

 英子が神童として幼少期を過ごした茅野村(現在は木更津市茅野)で、同じく育った松本英一が、作家・府馬清として「松本英子の生涯」を出版し、人々の耳目を集めたのだが、永田町では知られていない。繰り返し活字にする理由である。

 

<岸信介や安倍晋三ら日本会議の野望(戦前復帰)実現に屈するな!>

 武器弾薬を持たない。陸海空軍を放棄する。これなら戦争しようとしても戦争はできない。すごい縛りだ。憲法の第9条は、まさに非戦の憲法である。

 A級戦犯の岸信介の一味が、この規定に風穴を開けようとしている。目下、維新や民主を操って「緊急事態条項」という変化球を投げて、立民攻略に狂奔している。永田町は既に財閥・死の商人らの黒いカネで買収されている。

 

 「緊急事態条項」を巧みに運用することで、戦争を始めようとしている岸田文雄の自公内閣に驚愕するばかりだ。護憲リベラルの宏池会を操って戦争体制を構築していることに日本国民は、猛然と対決し、阻止することが悲願でなければならない。自暴自棄は家族・社会すべてを根こそぎ破壊することを意味するのだから。円がゼロになった1945年の悲惨さを想起せよだ。

 

<日本国民の平和主義は極右の「緊急事態条項」に騙されない!>

 現在のネット世界では、危機的な永田町の様子を相次いで発信している。

本気で心配している。統一地方選で自公排除を訴えている。ずる賢い維新と民主の野望についても。

 恩師・宇都宮徳馬さんの「日本人の平和主義はいい加減なものではない」という叫びが泉下から飛び出してきている。頑張ればその先に希望が見える!

2023年3月15日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

緊急事態条項

https://twitter.com/dandelion32373/status/1633746501053849600?s=53&t=FJEcVkVHbrHqGva9ODvW-w

ナチスに学べ緊急事態条項

https://twitter.com/PWHtjeSXLzmvMIQ/status/1634419418406203392?s=20

ヌーランドが来日したら即条項案作りに急ぐ自公維新国民民主

https://twitter.com/TomokoShimoyama/status/1635377435540873230?s=20

電通

https://twitter.com/ranranran_news/status/1632719796386299905?s=20

 

これだけはマジで阻止しないと後が無い
普通に日本国憲法があるはずの今でさえ毎日のように憲法違反を繰り返している自民党が、憲政史上最悪の権力を持ってしまったら『アメリカの犬・統一教会の犬・日本会議の犬』が権力を持ったら終わるぞ‥#緊急事態条項断固阻止
pic.twitter.com/RngZjHwxJC

 

2023/03/14
1:01



 

 

2023年3月14日 (火)

安倍回顧録が法廷へ<本澤二郎の「日本の風景」(4744)

安倍回顧録が法廷へ<本澤二郎の「日本の風景」(4744)

<郷原信郎弁護士が「名誉棄損に該当」理由を詳述=法廷闘争必至>

 多くの国民は、森友事件の渦中、籠池夫妻が安倍夫妻から100万円を受け取った事実を承知している。国会の証人喚問でもはっきりと証言した籠池泰典氏。この問題について刑事司法に詳しい郷原信郎弁護士は、安倍回顧録に重大な懸念を小論にまとめ公表し、新たな波紋を投げかけている。

 安倍と麻生財務相によるタダ同然の国有地払い下げ事件の鍵を握る証拠だ。現在、詐欺罪で収監された籠池夫妻に反撃材料を与えたようだ。はたまた死者に対する名誉棄損論争にも影響を与えかねない。

 首相退任後の安倍証言の数々を点検する必要性を専門家に投げかけてもいる。史上最低の内閣と認識し、批判してきた筆者は、問題の回顧録を読んでいない。読むに値しない代物と理解しているのだが、確実に籠池夫妻による次なる法廷闘争は、統一教会問題と共に国民の関心を呼ぶことになろう。

 

<昭恵未亡人の足元を揺るがす!=死者の名誉棄損も争われるか>

 100万円事件は、安倍から森友学園の理事長夫妻に渡った。昭恵からだ。

戦前の侵略戦争の原動力となった国家神道と教育勅語の心酔者夫妻は、戦後においても教育勅語を教えている森友学園に感激・感動し、これが火付け役となって国有地払い下げ事件は起きる。

 そのはずで籠池理事長(当時)は、かの安倍内閣を陰で操る「日本会議」のメンバーだった。全面的に国家神道を復活させたい極右・日本会議は、教育勅語教育によって、天皇を神と崇める「戦争国家」を志向している。まさに神道は戦争神社そのものである。A級戦犯の岸信介もまた同じく、それが根本理念、長州は田布施の野望であろうと推認できる。

 

 彼らが非戦の憲法を改悪させ、大軍拡による戦争国家を目指すことを、自民党のスポンサー・黒幕である財閥の期待・野望で知られる。財閥と神道の日本会議の同盟軍が、岸や笹川良一が育成した文鮮明の統一教会国際勝共連合なのだ。その岩盤は強固である。朝日新聞阪神支局襲撃事件もその過程で生じたものだろう。いい加減すぎる戦後教育は、政教分離の重要性を学ばせない。現在の自民党の政治屋や共闘を組む公明党も、さらには笹川一派の維新なども理解していない。安倍自民党と笹川一派と統一教会の連携は、まさに戦前の天皇制国家主義による軍国主義の完全復活にあると理解すべきだろう。

 平和を欲する日本人の最大の敵対勢力が、神道と統一教会と創価学会のカルトに懐柔された自民党・公明党創価学会・維新だといえる。この機会に、日本会議の反論を聞きたい。

 

<戦いにひるまない籠池夫妻の監獄からの大反撃=出版差し止めだけか

 森友事件の闇は深い、深すぎて検察の歴史認識で分析するのは困難であろう。その頂点に君臨してきた安倍長期政権の回顧録を精査する価値は大きいが、それにはA級戦犯の岸信介の時代に遡ってみないと判らない。この根幹の部分についての籠池夫妻の声を聞きたい。是非とも日本会議の心臓部を暴く責任があるだろう。

 隣国や欧米の日本研究者の一番の注目点である。

 収監された籠池夫妻はとても元気なようだ。日本会議も手を焼いている様子が垣間見えてくる。周囲の関係者を籠絡させても夫妻は無理だ。全世界が知りたい神道・日本会議の正体を暴くことが目下の役割であろう。

 安倍回顧録に対する名誉棄損事件から、安倍の60兆円バラマキ外交やプーチンとの深すぎた仲を明らかにする必要がある。安倍側近の今井やNHK記者の真実の証言にも関心が集まっている。

 中公新社の出版差し止めなどの処罰で、ことは終わらないだろう。

 

<渡辺恒雄の指示受けた回顧録出版?にも注目が集まっている!>

 「渡辺恒雄はもはや読売・日本テレビなどに影響力はない」と元幹部は断言する。確かに97歳では無理だ。しかし、安倍回顧録を出せと指示した人物は渡辺に相違ない。側近の橋本五郎らの内部告発本に興味が集まっている。

 今回の郷原小論を読めるかどうか疑問だが、渡辺会見したNHK記者なら語らせることが出来るかもしれない。日本国民はアベノミクスというとんでもない金融政策で、生活破綻を強いられている。黒田東彦の罪も重い。明らかにさせなければならない安倍内閣の闇の解明には、菅義偉もいる。キングメーカーになろうとしているが、とんでもない。「安倍犯罪の共犯者」との国民の判断は正しい。安倍回顧録の波紋は、安倍関連の高市早苗との言論弾圧事件にとどまらないだろう。

 まだいるかもしれない反骨のジャーナリスト・研究者の決起を期待したい。なんとしても日本丸の安全航海をするために!以下に郷原小論の一部を抜粋して添付する。

2023年3月14日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

2023年2月上旬に、中央公論新社から、【安倍晋三回顧録】が出版された(以下、「回顧録」)。2022年7月8日に、参議院選挙の街頭演説中に銃撃されて死亡した安倍晋三氏が、首相退任後の202010月から202110月までの間に、読売新聞特別編集委員の橋本五郎氏と尾山宏論説副委員長の18回にわたるインタビューで語っていた内容を、安倍晋三氏自身の著書として公刊したとのことだ

 

 

回顧録で、森友学園元理事長の籠池泰典氏に関して、名誉棄損に該当する疑いがあるのは以下の記述である(252頁)。

理事長(籠池泰典氏)は独特な人ですよね。私はお金を渡していませんが、もらったと言い張っていました。その後、息子さんが、私や昭恵との100万円授受を否定しています。この話が虚偽だったことは明確でしょう。理事長は野党に唆されて、つい「もらった」と口走ったんでしょ。理事長夫妻はその後、国や大阪府などの補助金を騙し取ったとして詐欺などの罪に問われました。もう、私と理事長のどちらに問題があるのかは、明白でしょう。

この記述は、一次的には、安倍氏が、橋本氏らのインタビューでそのような発言をした、ということを内容とするものであるが、それによって、籠池氏の社会的評価を低下させる具体的事実を指摘したと認められれば、籠池氏に対する「名誉棄損」に該当することになる。同記述で書かれているのは、泰典氏が「(100万円を、安倍氏ないし安倍昭恵氏から)もらったと言い張った」という事実、そして、その話が「虚偽だった」ということである。

2023年3月13日 (月)

なぜ書き続ける?<本澤二郎の「日本の風景」(4743)

なぜ書き続ける?<本澤二郎の「日本の風景」(4743)

<恩師・宇都宮徳馬さんへの報恩と財閥東芝病院で命を奪われた次男正文の無念が起爆剤=月刊タイムス4月号寄稿文本日発売>

 2009年からほぼ毎日ブログ「本澤二郎の日本の風景」を書き始めた。その一部を製本して10巻にまとめた。老後の生活費を削っての決断だ。国会図書館に所蔵してもらった。まだ続くだろう、続けねばならない。平和軍縮派の宇都宮徳馬さんへの報恩の意味である。もう一つの理由は、財閥東芝病院で看護されずに無念の死を遂げた次男正文が、命を捨てて教えてくれた財閥の恐怖を伝えるためともいえる。同時に、当面は森喜朗から始まった自民党極右派閥・清和会の暴政を記録するジャーナリストの使命を果たすためだ。なお月刊タイムス4月号は3月15日に新宿の紀伊国屋書店でも発売される。

 

<平和軍縮派・宇都宮徳馬さんとの出会い=政府自民党の不正腐敗>

 宇都宮さんの平和軍縮活動の晩年は、後継者を育て日本が二度と同じ過ちを繰り返させないためだった。またA級戦犯の岸信介に徹底して抗戦してひるまなかった。日中友好という戦後外交を解決するため、米国議会対策を一人で敢行するという見事な実績を上げた。田中角栄と大平正芳の悲願を先行して敢行した宇都宮さんの無念は、特別に面倒を見てきた読売新聞の渡辺恒雄に裏切られたことだった。

 渡辺に対して「忘恩の徒」と断罪する一方で、彼は筆者には「権力に屈するな。屈すればジャーナリストではない」と厳しく諭した。「議会と言論が健全でないと、民主主義は正常に機能しない」とその理由を説明した。何度も何度も繰り返し語ったことを忘れない。以来「生涯ジャーナリスト」との決意を固めた。

 

 思えば1972年に政治部に配属されのだが、当時の政党政治認識は「自民党は悪の権化」だと思い込んでいた。政府や自民党の不正や腐敗が日常化していたためでもある。野党が自民党政府を批判するのは当たり前であるが、自民党議員が政府を批判する事例は少なかった。

 宇都宮さんだけは違った。公然と政府自民党の不正に対して手厳しい批判を加える政治家の存在を知ると、政治記者1年生は宇都宮事務所にいつも駆け込んだ。運命的出会いというと大げさになるが、ごく自然の成り行きだった。

 

<「日中友好はアジアの平和と安定の基礎」は永久に普遍>

 筆者は、宇都宮と大平正芳らから日中友好の大事さを取材を通して受け入れた。憲法を尊重し、アジアの平和と安定に不可欠だったためでもある。岸の後継者の福田赳夫は受け入れたが、岸の薫陶を受けた森喜朗ら反共主義の青嵐会は違った。

 森は戦前の神道「神国論」を喧伝し、戦前への回帰を叫び、それを実現しようと計っていた。小泉純一郎や安倍晋三らに異論はなかった。彼らは歴史の教訓を排除しようとして、ワシントンの右派・産軍複合体・死の商人との接近に力を入れてきた。背後を自民党内に巣食う神社本庁の神道政治連盟・日本会議を足場に不気味な行動をとり始めた。

 真っ先に大平の秘蔵っ子・加藤紘一が察知して森打倒に走ったが、無念にも中曽根康弘や、あろうことか野中広務らに反撃されて矢尽きた。しかも小泉は、靖国参拝派として岸の孫である安倍晋三を後継者にしたため、日本政治は一挙に右翼・極右へと突っ走った。

 

A級戦犯の岸信介の亡霊政権が台湾有事を口実に逆転>

 防護服は、なんと公共放送のNHKだった。財閥会長にNHK労組も屈してしまった。護憲リベラルの記者は排除される。読売のナベツネ戦略がNHKにおいても具体化した。そして総務省と電通が、民放テレビと新聞を抑え込むという信じがたいことが公然化した。言論の自由は、小選挙区制下の自民党同様に言論界でもなくなってしまった。

 そして今、A級戦犯の岸信介の亡霊が永田町を徘徊している。人々は「新しい戦前」「天皇制国家主義の復活」「軍国主義の日本」と呼んでいる。大衆はアベノミクスという金融政策(物価急騰)で追い詰められて厳しい生活を強いられている。311のフクシマを返上する新たな原発の復興・回帰にも舵を切った。43兆円の戦争準備さえも始めた。

 意図的につくられた「台湾有事」によって、日中関係は国交正常化した72年前に引き戻されてしまった。中国敵視政策が政府・防衛省の指針に格上げされてしまっている。この恐ろしい時代の極右化をしっかりと分析、それを50年100年後の日本人に伝え残すという大事業に取り組むことが、平和軍縮派の宇都宮への「報恩」と心得ている今である。

 「50,60は鼻たれ小僧、男盛りは真っ八十」という恩師の言葉が五体にみなぎっている。

 

<次男正文は新聞配達し早稲田卒業の努力家=無念の医療事故死>

 311の前年の2010年4月7日、次男正文は誤嚥性肺炎の疑いで東京・品川区大井の財閥・東芝経営の東芝病院に入院した。診断の結果、1週間の入院計画で同日夕刻に入院したのだが、その数時間後に自宅に緊急電話が鳴った。10分後に妻の眞知子が駆け込んだ時には、既に息が切れていた。

 「痰がのどに詰まった窒息死」と担当医は説明した。帝京市原病院ではばい菌を脳腫瘍と誤診して植物人間にされたが、家族はその後自宅介護を含めて13年共に頑張ってきた。だが東芝病院は、誤嚥性肺炎で入院させながら100分も、個室に放置した。正文窒息死の無念は言葉に表すことなど出来ない。信じられない病院内での孤独死だ。 

 

<反省謝罪なしの財閥東芝の不条理と311の東芝製3号機の核爆発>

 しかし、そこから財閥の不条理を次々と見せつけられる。反省も謝罪もしない。担当した看護師との面会を病院長は言下に拒絶した。運よくカルテを入手したが、話し合いも出来なかった。やむなく警視庁・大井署に刑事告訴した。しかし、横やりが入った。電通である。東京地検は不起訴にした。週刊新潮での「告発記事」さえも無視された。

 東芝財閥研究を余儀なくさせられるのである。その結果、2011年3月11日のフクシマ原発崩壊には、東芝製原発3号機が存在していたことを知り、さらに核爆発を起こしていたことも判明した。黒企業はいまだに謝罪も反省もしない。息子への仕打ちは、首都圏民にも及んでいた。

 

<「正文は元気になったよ」と母に嘘を連発した哀れ我が人生>

 今でもつらい思いをすることがある。老いて心配をする母に何度も嘘をついたことである。政治屋にとって当たり前の嘘を、普通の人間がすることはひどく辛く厳しいものである。

 実家に行くと、必ず母は正文の様子を聞く。老いた母親の愛情の深さに頭が下がるばかりだが、その都度嘘をつく。亡くなっているのに「元気になったよ。おばあさんによろしくといっていた。もう歩けるよ」と。この嘘がいかに悲しくつらかったことか。事実を伝えれば、もうそれだけで母の寿命は縮むだろう。

 初めてつく嘘だった!

 

<315の大量放射能被ばく?で妻も肺腺癌で非業の死>

 もんじゅ西村謀殺事件を取材中に、フクシマ原発事件に一番詳しいとされた竹野内真理さんと連絡がついた。なかなか連絡を取ることが出来なかったが、正文の医療事故を取り上げた「医師失格」(長崎出版)を読んで、心を開いてくれたという。

 そこで彼女から新たな事実を知った。311の4日後の315にフクシマから大量の放射能が首都圏を襲った。同日午前10時から12時ごろ戸外にいた市民が内部被ばくに遭ったというのだ。妻も?非業の死だったのか。315被ばくについて東京医師会も東芝もだんまりだ。

 315被ばく被害者は多くいるはずだが、厚労省も日本医師会は蓋をしている可能性が強い。

(日刊工業新聞)電機8社の20233月期連結業績予想は、為替の円安の追い風もあり東芝を除く7社が増収となるものの、利益面では明暗が分かれる。

 

<泉下で反骨ジャーナリストに財閥研究を求める息子?>

 正文は大変な努力家だった。新聞配達をしながら早稲田大学を卒業した努力家。知り合いは「なぜ帝京に入院させたのか」「なぜ東芝に入院させたのか」と詰問する。釈明出来ない。生きられる命を奪った医師・病院と共に責任を親も負うしかない。

 彼はいま「財閥をしっかりと監視してほしい」と反骨ジャーナリストに訴えている。ブログを続ける義務が、宇都宮さんと正文に対してある!

2023年2月19日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年3月12日 (日)

フクシマ315被ばく死異聞<本澤二郎の「日本の風景」(4742)

フクシマ315被ばく死異聞<本澤二郎の「日本の風景」(4742)

<フクシマ取材か315!突発性白血病で亡くなったペンの盟友・長沼節夫>

 2019年11月6日に覚悟の死を遂げた長沼節夫(元時事通信記者)の無念を忘れられない。彼の生涯を故郷の南信州新聞が2022年7月「ジャーナリストを生きる」を販売した。456ページと分厚い。今朝書棚から取り出してめくってみた。朝日ジャーナル1989年3月3日号の「初公開された天皇―マッカーサー」第3回会見の全容に目がとまった。元帥「陛下なくんば憲法もなかったでありましょう」に天皇は「戦争放棄の大理想を掲げた新憲法に日本はどこまでも忠実でありましょう」。

 いま天皇を神として担いだ長州のA級戦犯の岸信介に従順な自民党と公明党+維新民主の右翼政党は、21世紀の翼賛体制よろしく平和憲法破壊に死力を尽くしている。侵略戦争に狂ったヒロヒトは、A級戦犯の亡霊政権によっても破壊されようとしている。神道の神は、人々を死に追いやる不気味な原始宗教そのものであろう。

 

 それはさておく。長沼を中国訪問を誘ったことがあった。彼は時事通信で唯一のまともなジャーナリストの一人だった。信州の先輩である朝日新聞OBの本多勝一を紹介してくれた。かれとは南京大虐殺記念館でしばし談笑した。日中友好派の日本ジャーナリスト同盟の最後の継承者でも知られたが、突然「白血病」といって東京・虎の門病院に入院した。友人に訪ねると「フクシマの放射能だ。厳しい」と言った。覚悟の入院生活は、彼の人生の整理の時間だった。フクシマ取材も確認した。

 梅が散る311か312,それとも315によるものではなかったのか、との思いを強く抱いている。我が妻の人生も同じだ、と思う。先だった東芝病院で2010年4月7日に医療事故死した次男正文が泉下から叫んでいる。

 315のことを誰も知らない。誰も語らない。NHKは知っていても明かさないのだから。昨日のNHK動画を確認した。廃炉不能と猛毒トリチウム報道は隠ぺいされていた。

 

<昨年1月に肺がんで亡くなった品川区のA社長>

 元気だった東京・品川区で健康商品の販売で成功したA社長は、昨年1月に突然、肺がんで亡くなった。こちらは315被ばくに違いない。

 

<世田谷区在住の元信濃毎日新聞記者の斎藤さんも突然死>

 朝日新聞記者から信越化学や日経連を経て政界に転じた護憲リベラルの小坂徳三郎や、実兄の善太郎の懇談があると、よく誘ってくれた信毎の斎藤さんが昨年、亡くなった。突然死の報に驚いた。地元では稲門会の歩く会などで健康に気を使って、悠々自適の暮らしをしていた。たまに日本記者クラブで会うこともあったのだが。

 いまコロナと無関係に人々が多く亡くなっている、と警鐘を鳴らすYoutube動画を見たことがある。医学者の怠慢か政府に媚びているのか。311フクシマ関連は闇から闇へと葬られている。315もその仲間にされている。

 

<2013年11月23日に肺腺癌で非業の死を遂げたわが妻>

 315放射能の首都圏襲来の事実を筆者に真実を明かしてくれた被ばくジャーナリスト(竹野内真理)に感謝したい。次男の医療事故に触れた「医師失格」(長崎出版)を読んでくれた彼女の解説に納得した。息子の後を追ったような妻の肺腺癌についても315関連と判断出来る。

 「3月15日午前10時ごろから11時ごろ。世田谷に設置してある測定器(スピーディー)が証明している」という初めて聞く315放射能襲来。もしも、この時の危険性を事前にNHKその他が大々的に報道していれば、都民など首都圏民の被ばくを回避できた。

 筆者は現在住んでいる築50年余の家の様子を確認するために木更津にいたため、難を逃れた。妻は当時、品川区のマンションに住んでいて、戸外に出ていたかもしれなかった。

 311の翌年2012年から咳が止まらなくなる。本人は「風邪か」と判断して耳鼻咽喉科に通っていたが、効果はなかった。近くの大井中央病院の内科を勧めた。レントゲンの結果、女医は「咳喘息」と誤診した。とうとう本人がしびれをきかした。「精密検査をしたい」と言いだして、ようやく五反田の大病院に行って検査すると、なんと肺腺癌のステージ3。即座に一流という有明のがんセンターに飛び込んだ。

 次男で泣いた父親は、それでも医師の判断に任せるしかなかった。当初この大病院に全国からガン患者が殺到していたことに不思議な思いをした。入院し、勧められるままに抗がん剤を服用すると、一挙に体力に大異変が起きた。

 この場を借りて大声上げて「抗がん剤を打つな」と叫びたい。「おいしいものを食べてのんびり」が命を長引かせると信じている。日本の医療である西洋医学は大したことはない。いまはそう思う。最期は悲劇的すぎた。2013年11月23日に非業の死を遂げた。余りの苦しみに「安楽死を」と担当医に告げたが一蹴された。

 次男の死と東芝病院の反省謝罪しない対応に精神をすり減らしていたさ中の315の被ばくとの思いは強くなるばかりだ。東芝にふたりも殺されたものか。厚労省も日本医師会も嘘と隠ぺいの塊である。悲しい日本である。

 

<東芝3号機は3月14日核爆発、1号機は12日、2号機15日チェルノブイリを超えた大量の放射能が首都圏襲う>

 日本テレビが東芝製3号機のキノコ雲を撮影している。ネットでも確認できる。核爆発であるが、政府も東電も、むろん東芝もかくしている。報道も「水素爆発」として恥じない。3号機核爆発は世界の常識である。

 315は風が首都圏に向かっていたのだが、この事実を最近まで全く知らなかった。被ばくした首都圏民は多い。それぞれに人びとは命を奪われて行っている。コロナだけではない。だが、議会も言論も沈黙している。電通の仕業以上に、身勝手な官僚主導の統制された、自ら自由を封じ込める言論界規制と断罪できるかもしれない。

 315被害者はこれからも続くことになる!

2023年3月12日記(政治評論家・日本記者クラブ会員) 

 

法廷闘争の間違い=原因は巨大地震で津波ではない。

 10日の仙台高裁判決は、東京電力福島第一原発事故の損害に対し、一審判決を覆して国の賠償責任を認めなかった。裁判長は判決理由で、国に対して厳しい言葉を次々と並べたものの、国の責任を否定した最高裁の判断に下級審が拘束される構図は崩れなかった。

原発ゼロに舵を切れ

(共同)小泉純一郎元首相と菅直人元首相が、東京都千代田区の日比谷公園で開かれた東日本大震災の追悼の催しにそろって登場し「原発をゼロに」と訴えた。小泉氏が「与野党共同でやっていきたい」と呼びかけると、聴衆から拍手が湧き起こっ

福島国際研究教育機構はまやかし施設

(東京)東京電力福島第一原発事故で被災した福島県の沿岸部、いわゆる浜通り。新産業創出の中核として、政府が同県浪江町に開設するのが「福島国際研究教育機構」だ。モデルにされたのは米国の核施設の周辺地域。原子力や核兵器を礼賛する地だ。「こちら特報部」はかねて問題視してきたが、四月の開設に向けて準備が進み、誘致合戦も起きた。こんな形の「復興」でいいのか。(木原育子、宮畑

野生キノコから基準超 富士と富士宮で/静岡 http://mainichi.jp/articles/20160910/ddl/k22/040/345000c

2023年3月11日 (土)

311放射能社会<本澤二郎の「日本の風景」(4741)

311放射能社会<本澤二郎の「日本の風景」(4741)

<無責任政府原子力ムラと無知国民が連携する放射能核共存社会か>

 2011年3月11日がやってきた。その教訓は政治や行政に全く生かされていない。それどころか「放射能核共存社会」を強要している。庶民の目線だと、無色無臭の放射能社会が定着しているとしか思えない。莫大な311東北復興のための血税はどこへ消えたか。

 

 ぶっちゃけて言わせてもらうと、人間性がひとかけらもない学術会議や血税目当ての学者群ばかりが目に付く。政界や言論界は、容易に電通や財閥にひれ伏す。巨大地震国に原子力発電所はいらない。建設してはならない。核兵器の原料となるプルトニウム確保に突進したA級戦犯・岸信介の亡霊に清和会の安倍晋三どころか、菅義偉はたまた宏池会の岸田文雄までが服従して、原発回帰の政策を強行するという。

 54基どころかアメリカ並みに100基建設しようというのか。放射能まみれ、放射能核共存社会にしようとしているとしか思えない。「美しい日本」はどこに消えてしまったのか。

 

<放射能下の生活を強いられている多数のフクシマ県民(福島エートス)>

 それにしても、市民が立ち上がらない無知な福島県民にも驚愕させられる。神奈川県や千葉県にはやくざが跋扈して、警察行政を破壊しているが、はるかに恐怖の放射能に対して甘すぎるフクシマ県民は、311事件を忘れてしまって、こともあろうに現地の知事に、原子力ムラの震源地である経済産業省のOBを選んでいる。これもすごいことであろう。

 フクシマ原発に反対した佐藤栄作知事(元宏池会参院議員)は、東電など原子力ムラによって排除された。それを後押しした言論界!この国の狂気に言葉もない。

 

 「福島エートス」という言葉を少し前までは、全く知らなかった。それに反対した被ばくジャーナリストが刑事告訴されたことも。文鮮明の言う「悪魔の国」ということなのか。原子力ムラの科学者は悪魔の人間で構成されているのか。

 

 すなわち「放射能の下で生活しなさい。放射能は大したことはない。安心していい」などという嘘で固めた屁理屈を住民に押し付けて放射能共存を強いる悪魔の行政のことである。被ばくを強要する原子力ムラの手口を容認させられている福島県民は、正に棄民そのものである。悪魔の行政に従う子羊に声をかける言葉などない。

 これに日本医師会も正義のはずの民医連も服従している。人々の声はかき消されているのである。健全な言論の不存在の恐怖を物語っている。一党独裁国と変わらないフクシマである。

 

<婦女子の健康管理は大丈夫か=奇形児の扱いが心配>

 甲状腺がん患者らが裁判を起こしたことは承知しているが、その後の消息は伝わってこない。チェルノブイリの教訓さえも学ばない原子力ムラ主導の地方自治に対して、司法は目を覚ますかどうか。根本の住民自治は抑え込まれている。

 本末転倒する福島県といえるだろう。平(たいら)出身の正木清や大平正芳の盟友・伊東正義の二代目は、誕生していないのだ。

 チェルノブイリでは、当然のことながら被ばくした乳牛のミルクを飲んだりした婦女子から、沢山の奇形児が生まれてきている。フクシマはどうか。強制的に堕胎させているのだろうか。

 原子力ムラが支配する国は、闇の世界である。真実は闇から闇に葬られるのだ。甲状腺被爆者に対して、担当医は「放射能とは関係ない」とわざわざ念押しすることも公表されている。人間の命を救う崇高な使命を医師は放棄している。ハルビンの生体実験で知られる関東軍の731部隊が、新たに誕生しているのであろうか。

 

 余談だが、房総半島の袖ヶ浦市の水源地・林地区に埋設された放射能ゴミ近くの住民にも癌多発が報告されている。袖ヶ浦市も千葉県も環境省も科学的な検査をしない。嘘で住民を誤魔化している。

 

<被爆地での食糧生産や生き物は?猛毒トリチウム投棄で魚介藻類危機>

 除染作業は承知しているが、それを100%処理できるわけがない。人間のやることだ。手抜きもあろう。森林には手をつけることが出来ない。安全な大地や住宅は望むべくもない。被爆地は依然として放射能汚染危険地区だ。

 そこでの野菜づくりや果樹・コメ作りは無理である。採れた食材が安全であるわけもない。汚染地区での生活や畑作水耕は無理だ。諦めるしかない。東電に負担させるほかないのだが、第一いまも東電が存続していること自体がおかしい。

 人類には廃炉技術はない。ロボットを駆使しても無駄である。今は猛毒トリチウムを海洋投棄するのだという。朝鮮半島や大陸の住民は反対している。いい加減な国際原子力機関IAEAを懐柔できても、無駄なことである。電通やNHKを使って安全宣伝しても無理だろう。

 それでも強行すれば、海産物を食べることが出来ない。食卓から魚介類は消える。漁業者は生きられない。

 

<廃炉は幻か!それでも原発回帰の政府原子力ムラの暴政>

 廃炉は無理だ。東大原原子力工学科には出来ない。欧米も無理だ。チェルノブイリのように蓋をかけて放出を抑さえるしか方法はない。そもそも核に手を出す方が大きな間違いなのだ。

 それでも原子力ムラは、原発回帰に舵を切った。岸田の無責任な政治にもあきれる。従うだけの公明党創価学会カルトも脅威である。神道は戦争屋そのものだが、仏教は虫も殺すなと教えている。神道と共闘した変質した創価学会は危険極まりない。

 

 政権交代が無理ならば、この国の主権者はすべて棄民となる運命に置かれてしまっている。

2023年3月11日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年3月10日 (金)

怪しげな「徴用工」解決案<本澤二郎の「日本の風景」(4740)

怪しげな「徴用工」解決案<本澤二郎の「日本の風景」(4740)

<反省と謝罪をしない日本の財閥=日韓右翼連携に懸念拡大>

 徴用工問題の本末は、日本の財閥が反省と謝罪を拒絶するという、信じがたい傲慢な態度・体質にあると分析できる。それは2010年4月7日に入院直後の次男・正文の看護放棄という、これまた信じがたい財閥・東芝病院が、いまだに反省も謝罪もしないことから悟ったものだ。「財閥の無謬性」である。

 そこには人間性が根本的に欠落している。過ちを認めない姿勢が、戦後も貫かれている。一般的に極右の反共主義者に共通する。目下の永田町での言論弾圧事件を裏付けた総務省の公文書に対する高市早苗も、余りにも見苦しくてわびしい。

 

 筆者は幸運にも「短歌に込めた在日朝鮮人の叫び」「朴貞花第二歌集・無窮花の園」(花伝社)の関係者からの指摘で学んだ。「日韓右翼はいつの時代もつながっていることを忘れるな」である。

 

 確かにリベラルな文在寅政権から、今の反共右翼政権が誕生すると、過ちを認めない日本財閥を救済する「解決策」を尹現政権が打ち上げた。これを橋渡しにして来日し、岸田と首脳会談を開く。残念ながらうまくいくはずがない。戦前の侵略植民地政策による被害者の無念は、反共右翼政権の連携で処理することは不可能である。本末をはき違えている。

 無論、在日朝鮮人も同様であろう。

 

<日米韓の反共右翼による韓国司法判断を破壊=失敗が目に見える>

 既に以下のような指摘がある。「日本財閥の肩代わり」に間違いがある。被害者と被害者遺族は、日本政府と財閥の反省と謝罪を求めている。カネだけではないのだ。札びらで強行する手口は、原発や米軍基地対策と同じもので、到底受け入れられることはない。安倍内閣で外相を歴任した岸田が、一番理解している点であろう。

 

(最も大きな問題は、韓国の裁判所が日本企業に課した債務を「肩代わり(代位弁済)」する財団が、将来、日本企業に求償権を行使しない保証があるのかどうか、明確でない点だ。

「肩代わり」支払いが終わったら、差し押さえられている株式や商標権は、日本企業の手に戻るのか、それとも財団の所有物になるのか、「解決策」全文を見ても載っていない。

そもそも、日本企業の「肩代わり」というところから間違っている。

 1965年の日韓基本条約にしても、ワシントンの反共右翼に突き動かされた代物で、被害者を納得させられるものではなかった。ワシントンによる日韓米による「反共の砦」つくりの一環であった。日本の植民地支配に全ては根源が潜んでいる。日韓両政府が、被害者の無念をしっかりと認識した政治的条件を満たした中でしか、真の解決策はないだろう。

 

<首脳会談の隠れた議題が統一教会問題か=韓国の右翼政権と連携> 

 日韓首脳会談のもう一つの課題が、統一教会問題である。現韓国政権とつながりのある文鮮明の統一教会に対する日本政府の対応に対して、どのようなボールを投げてくるのか?統一教会は韓国右翼政権の隠れた資金源である。日本企業・財閥の肩代わり向け資金はないのかどうか。注視する必要があろう。同時にそれは清和会問題でもある。安倍べったりの菅義偉が日韓議連の会長に近く就任するという。菅の動向も不気味である。

2023年3月10日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

(追記)

 肩が凝った。昨日はナカトミのエンジン耕運機が壊れたままなので、農家のTさんに見てもらったが駄目。やむなく重い鍬ではなく、軽いマンガで畑を耕作した。油断すると腰を痛める。ヘルニアになると、怖い。動けなくなる。しかし、今はじゃが芋を植える季節だ。白梅も散っている。鶯の鳴き声を初めて聞いた。山から里山に下りてきたのだろう。Tさん宅の米を食べ始めた。うまい。スーパーの無洗米は太刀打ちできない。とはいえ近くの水源地に放射能瓦礫を埋設したことが判った。住民は必死で袖ケ浦市や千葉県に掛け合っているが、環境省までが逃げまくって住民を泣かせている。猛毒トリチウムの海洋投棄と放射能汚染物資の水源地埋設で、日本列島の死のカウントダウンは、100%の確立で進行している!

韓国のパク・チン外相が記者会見で発表

韓国のパク・チン(朴振)外相が6日午前発表した、「徴用」をめぐる問題の解決策では、2018年の韓国最高裁判所の判決で賠償を命じられた日本企業に代わって、韓国政府の傘下にある既存の財団が原告への支払いを行うとしていて、財源は韓国企業などの寄付で賄う見通しです。

 

2023年3月 9日 (木)

右翼転向の渡辺恒雄独白本<本澤二郎の「日本の風景」(4739)

右翼に転向した渡辺恒雄独白本?<本澤二郎の「日本の風景」(4739)

NHKは右翼大好き捏造記者ばかりか、安倍ファンは渡辺ファン>

 史上最低の安倍晋三の宣伝に、20年間も女性記者をはべらせたNHKに驚く国民は今も多い。人権派弁護士は問題の人物による最近の文春記事をよんで「男女の関係」と直感した。すると今度は、あろうことか賞味期限切れの読売の渡辺恒雄を宣伝する人物が現れた。元大手出版社のX氏がメール送信してきたので書評一に部目を通した。NHKは公共放送であるはずだが、今は全く違う。ごますり記者ばかりだ。ジャーナリストがいない。泉下で平和軍縮派で、ナベツネの恩師で知られる宇都宮徳馬さんがびっくりしている。「ツネは忘恩の徒だ」と断罪した宇都宮さんは、A級戦犯の岸信介や児玉誉士夫・笹川良一・文鮮明の岸・福田の清和会政治による、目下の戦争体制構築の憲法違反に対して、目を吊り上げて怒っている様子が瞼に浮かぶ。

 それにしてもNHKの安井とかいう人物は、ナベツネの正体を知っているだろうか。左翼から右翼に転向した元読売記者をほめちぎっているのであろうが、送信されてきたメールには、田原とか後藤とかの、いわゆるテレビを腐敗させたようなテレビ芸者のべた誉め書評もうんざりする。むろん、読む価値はない。

「独占告白 渡辺恒雄~戦後政治はこうして作られた~

NHKチーフ・プロデューサー安井浩一郎の「独占告


渡辺恒雄〜戦後政治はこうして作られた〜」(新潮社)

<戦後政治を語る資格なし=左から右へ転向した忘恩の徒を「体制にぶら下がっていると楽なんだよ」と宇都宮さんの酷評>

 言論界にジャーナリストが消えて久しい。特に新聞人に人がいない。穴埋めに週刊誌が活躍しているが、注目記事のすべてが枝葉ばかりで、自公を揺さぶるような本丸を追及する記事はない。

 左翼運動から足を洗ったツネは、平和憲法を足蹴にして一挙にA級戦犯の岸の暴力装置となっていた児玉誉士夫に食らいついて、彼の側近となった。児玉の軍事利権に関与していた可能性を否定出来ない。NHK記者はここを徹底的に追及したのであろうか。本を読まなくてもわかる。

 岸と共に原発推進に猛進した読売の正力松太郎の知恵袋となって何をしたのか。ここが知りたい。311福島東電原発の遠因である。

 次は大野伴睦のスポークスマンだ。訪韓した大野に同行した特派員に「ワタツネがカネを配っていたと部下から報告を受けて驚かされた」とはツネの前任者の政治部長・多田実さんの、筆者への証言である。派閥の親分のカネを同行記者に配る!どう考えてもおかしい。彼は政治記者時代から、記者の道を踏み外していた落第生だった。大野から目撃した政界の裏側について知る立場とはどういう中身だったのか。児玉から見た岸はどうだったか。60年安保に暴力団を動員した下りを証言したのか。この点は筆者も注目するが、安井NHK記者は、厳しく厳しく問い・追及したのであろうか。この様子は、テレビ芸者にも理解できない点であろう。

 ツネは中曽根の知恵袋にもなっていく。児玉を従えて。中曽根・児玉・ツネの怪しげな行動も伝えられているが、どう告白しているのか。そして彼と中曽根と児玉を窮地に陥れたロッキード疑獄こそが、戦後政治史として価値ある点である。自宅での児玉証人喚問の直前に主治医が児玉邸を訪問して、彼を眠らせた手口・経緯にも興味がある。

 このころ、読売社内でも「ツネの人生は終わった」とされていたのだが、この最大の危機的壁をどう乗り越えたものか、その手口も知りたい。多田は「ワタツネの周囲には児玉の配下がまとわりついていて、社内は騒然としていた」とも証言した。ロッキード事件の本丸は、児玉と中曽根だった。中曽根危機を救ったのはツネなのか。野党を篭絡させた手口にも興味がある。

 彼は中曽根政権実現へと必死となる。そのために読売を中曽根新聞化するのである。政治部から反中曽根記者を窓際に追いやり、社内体制を中曽根派一色にしてゆく。左翼から右翼に転向した人物の権力的な対応は、尋常ではなかったが、そのワルの手口を告白したであろうか。

 そうして中曽根新聞と中曽根向けの読売改憲論へと、公平公正な新聞を右傾化させる世論操作の武器にしてゆく。財閥との連携・電通との連携と広告取りにも手腕を発揮していく。創価学会も攻略、もはや敵なしの読売と他方でライバル朝日新聞の凋落。朝日新聞阪神支局襲撃事件と統一教会についての読売報道は?

 ツネの改憲軍拡原発への策略は、新聞テレビを活用した世論操作でもって、国民の目線を変えてゆく。自公体制構築にも成功し、そしていよいよ悲願目前に、車いすでの岸田文雄との最後の接触?問題の本の贈呈式?だったのか。



<「権力に屈する記者はジャーナリストではない」と繰り返し叫んだ戦闘的リベラリストの宇都宮徳馬さんは真の愛国者>

 宇都宮さんが「ツネは忘恩の徒だ」と厳しく断罪したことを、生涯忘れることはない。ツネは右翼に転向し、体制に癒着することで新聞経営を無難に処理し、社内の体制を強固にした。それは新聞協会や日本記者クラブまでも。筆者はもう記者クラブに顔を出していない。時間の浪費になる。

 体制に媚びる新聞は、もはや新聞ではない。左翼転向組は、新聞ではない新聞でもって、体制のための新聞に徹して権力に食らいついてきた。宇都宮さんは「権力に屈することなかれ」と口を酸っぱくして筆者に訴えた。むろん、当たり前にそれを貫徹してきた。ツネは莫大な資産の後始末で悩んでいるだろう。どうするか見聞してみたいものだ。

 ジャーナリストの権力監視機能は、主権者に対する崇高な義務である。宇都宮さんの叫びは、永遠の人類の原理・鉄則である。テレビ芸者もまたツネの傘下の人であろう。

 以前こんなことがあった。共同通信に内田健三というリベラルな記者がいた。宇都宮さんのことを「戦闘的リベラリスト」と評した御仁で、大いに評価した。ところが中曽根政権になると、彼はその輪に加わった。なぜか?ツネの仕業だった。

 彼がいかに中曽根・国家主義の改憲軍拡政権に奔走したか。というのも筆者の東京タイムズOBで田中角栄秘書になった早坂茂三にも土下座して「中曽根の面倒を角さんに頼んでほしい」と直訴した。

 彼の金儲けを紹介したい。宇都宮さんは「軍縮問題資料」という月刊誌で、改憲軍拡の流れに抗した。大手の新聞の題字下に広告を出した。読売にも出していたが、あまりの軍拡新聞に怒った宇都宮さんは、読売から広告を外そうとした。すると「忘恩の徒」ツネが直接宇都宮さんに電話してきた。「外さないで」と恩師に哀願・直訴してきた。小さな広告にも目をとがらせて、新聞の金儲けに徹していたツネの一面である。

 改めて言う。ツネは恩師を裏切った人間失格者である。そんな人物に戦後政治を語らせたNHK記者の衰退が気になって仕方ない。テレビ不要ジャーナリストは今後も続くことになる。他にも書きたいことがあるが、本日はこれだけにする。

2023年3月9日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000910.000047877.html

2023年3月 8日 (水)

安倍・高市の言論弾圧<本澤二郎の「日本の風景」(4738)

安倍・高市の言論弾圧<本澤二郎の「日本も風景」(4738)

<野党の徹底追及次第で政権が転ぶ重大な権力言論弾圧事件>

 総裁候補の中川一郎が自害する直前に筆者に明かした心境をまた思い出した。「政界には心友はいない。政友ばかりだよ」。今の高市早苗にも通じるだろう。出る杭は打たれる永田町でもある。

 思うに、今回の総務省の重要な内部文書の中身はすごい。安倍と高市の言論弾圧事件である。あってはならない憲法違反行為であって、したがって内閣総辞職に相当する。到底容認できるものではない。そのことを文書は克明に記録し、その文書が総務省文書であることを総務相が認めた。

 岸田首相も逃げられない。安倍晋三のように防護服などない。いさぎよく主権者である国民に謝罪・反省するほかない。

 政府に批判的な番組に対する圧力は、明白な言論弾圧そのもので、高市の罪も余りにも重い。本人も承知しているために「捏造文書」と開き直ったのだが、事実関係の全体像を総務相が認めると、大見えを切った「議員辞職」に蓋してしまった。昨日までの動きで、高市は逃げ場を失った。

 法的責任を負わねばなるまい。法務検察の出番となる。

 

<外堀を埋めた総務省=追い詰められた窮地の安倍のいない高市早苗>

 官邸の岸田側近に人物はいない。既に明らかにされている。311への反省はない。非戦の憲法9条をないがしろにした超軍拡計画は、新たな歴史の繰り返しを約束している。

 岸田がやっていることは、A級戦犯の岸信介の遺言そのものである。孫の安倍が手を付けようとしても平和国民は許さなかった。安倍がやろうとしていたことを岸田は、あれこれとへ理屈をつけて、遂には無知な国民の「つくられた世論調査」で強引に強行しようとしている。日本分断だ。事情が分かれば、必ず覚醒する日本国民である。死を選択する人間はいない。

 

 残された悪魔の手口は、新聞テレビなどの「言論弾圧」である。政府に警鐘・批判する言論を封じ込めることに尽きる。安倍と高市の言論弾圧の日常化である。狙われたTBS番組に以前は、何度も取材を受けたものだ。大した政府批判番組ではないが、それでも安倍と高市は、阿吽の呼吸で法律を捻じ曲げた許しがたい暴挙であろう。

 電波行政の役所に最低限の憲法感覚を持ち合わせていた官僚が存在したことに安堵したいが、油断は禁物である。霞が関が狂うと日本が狂う。既に防衛省は狂いまくっている。死の商人がまとわりついている、と誰もが理解するようになっている。

 前にも触れたが、高市の防護服は壊れかけている。季節的にも「散る梅の花」であろう。引導を渡すのは岸田である。

 

<磯崎・安倍総理補佐官の証人喚問で高市の運命が決まる!>

 問題の超軍拡予算計画予算案を、驚くべきことに衆院は可決している。成立は目前である。野党の抵抗力の弱さは如何ともしがたい。国会審議すら止められない無様な野党である。

 国会を止めて磯崎元安倍首相補佐官の証人喚問と高市証人喚問をするべきだろう。ことは言論弾圧事件である。いい加減に処理すると、同じことが繰り返されるだろう。安倍が高市と連携して交渉役に補佐官を入れて、総務省官僚を押さえつけた事件である。

 民放テレビは、この危機的言論弾圧事件によって絶壁に立たされている。最近のテレビ番組の視聴率は低い。低すぎる原因を彼らは知っている。もはや一線を越えている当局に対して、必死の抵抗と確実な勝利を手にしないと、テレビの公共電波の存在価値は無くなる。磯崎・高市の証人喚問で国会は結束するしか、民放の生きる道はない。

 

<札付きの神道日本会議・統一教会・笹川ギャンブル財団ら動けず>

 高市の支援者は、言うまでもなく日本を代表する極右の組織・団体であるが、神道日本会議も公然と動くことが出来ない。統一教会に対して国民の不安と怒りは消えていない。笹川ギャンブル財団にも公安当局は監視の目を向けているようだ。無論、清和会も動けない。

 この際、高市の最後の砦である松下政経塾も、幸之助が亡くなって大分経っている。安倍の弔辞を読んだ立憲民主党の野田佳彦とて、次期選挙で危うい。人助けどころではない。

 「往生際の悪い極右の懲りない面々」に頭を痛めている岸田文雄の助っ人役は誰か?

2023年3月8日記(政治評論家・日本記者クラブ会員) 

高市早苗経済安全保障担当相は6日、参院予算委員会で放送法の「政治的公平」を巡る文書について立憲民主党石橋通宏氏から高市氏が「捏造(ねつぞう)だ」とした文書の、どの部分かを問われ、「ご指摘の文書のうち、私の発言や、そして私と安倍総理の電話にかかる内容だ、とされる文書計4枚。もしも(石橋)委員のお時間をいただけるんでしたら、11つこれが事実ではないと、しっかりと申し上げさせていただきます」と答弁した。

 

2023年3月 7日 (火)

ものつくり落第国<本澤二郎の「日本の風景」(4737)

ものつくり落第国<本澤二郎の「日本の風景」(4737)

<すぐに壊れる日本製は以前の中国製のレベルに落下>


1979年12月の大平正芳首相の中国訪問以来、軽く100回を記録、一人満足している凡人ジャーナリストは、中国人の日本を高く評価したことの一つが日本のものつくりだった。「これは日本製」が、彼らの合言葉のようだった。特に家電製品のそれは圧倒していた。日本製の便器も人気だった。

 

 元建築技師のチヨウさんは、北京市内の高層ビルで働いたことが自慢の種だった。日本の建設会社が請け負ったもので、今も市内の主要道路の長安街の東地区にそびえ建っている。彼は自宅で、今では超がつく本物の茅台酒を

ご馳走してくれた。生涯の思い出となった。

 中国製はよく壊れ、修理に頭をひねる中国人を見ながら訪中歴を重ねてきた。その中国は飛躍的に経済発展した。原動力が大平訪中時のODA援助だった。「もう必要ない」とブレーキを踏んだのが、清和会・台湾派の小泉純一郎内閣である。彼は国家神道を引きずる神社本庁の意向を受けて、戦争神社

として国際社会で知られる靖国神社参拝を繰り返した。日中関係の逆転は、小泉内閣を経て安倍内閣で完璧に1972年前に戻った。清和会は岸・A級戦犯の意向が反映した自民党極右派閥である。

 清和会路線のもとでの日本経済は衰退し、ものつくり大国は沈没してしまった。そのことを、いま我が家で試練の体験をさせられている。

 

<2年ほど前に購入したナカトミのエンジン耕運機=エンジンかからず>

 反省も謝罪も出来ない東芝の製品の質はよくない。買うのをやめて久しいが、目下のところ、猫の額の広さの家庭菜園のために購入したミニ耕運機のエンジンがかからない。1年に10数回程度しか使用していない、学生なら2年生である。その前には中古の耕運機を中国人が見つけてきたが、これが全く役立たず。仕方なくコメルという店で、ナカトミのエンジン耕運機を購入した。

 日本製の車は、いまも元気なようだが、ガソリン車から電気自動車になるとどうなるのか?耕運機も自動車並みと思って使い始めたのだが、どうもエンジンがかかりにくい。使っていても暴走するので、気楽に転がすことが出来ない。

 今年はやや春めいてきたので始動させようとしたが、一度だけ点火したものの2度とかからない。説明書を初めて取り出した。「オイル不足か」と思ったが、大して使っていないため、それはない。マフラーの汚れは半分程度。プラグを見たが、素人にはよく分からない。

 やむなくナカトミ本社に電話したのだが、同じ点検をもう一度やってほしい、という程度のアドバイス。試したが効果なし。購入したコメルに苦情を言うしかないのか。修理代金が高いだろう。車はこんなことはないのだが。

 

<東電ブレーカー故障=火災炎上寸前にエアコン設置で命拾い>

 君津中央病院に3月3日に付き添いで出かけた。帰りにFAXのインクを購入しようとして、ヤマダ電機を回避してケーズデンキに寄った。ついでに、この1年動かなくなったエアコンが気になって見てしまった。幸い見たくもなかった東芝製品が置いていない。目の前の日立に注目した。店員が今が買い時と宣伝するものだから、夏場で買うよりもいいはずだと一人合点して6畳用を買ってしまったのだが、これが幸運を運んでくれた。

 取り付けるためのケーズデンキの業者が、昨日の3月7日に来て取り付けてくれたが、いざ試運転の場面で動かない。理由は電気が流れていなかった。そんなバカなことがあるだろうか。

 8年前にエアコンを増やしたさい、電源盤を20アンペアから30アンペアに変えた。東電の業者が工事をしてくれた。エアコン用のブレーカーもついており、間違いなく電流が流れているはずだが、工事担当者は「電気が通じていない」と首をひねりながら、ブレーカーを開いて仰天してしまった。

 接続不良が見つかったのだ。「運が悪いと火災が起きて大変なことになるところでした」という腰を抜かすような説明に納得した。

 

<幸運=ケーズデンキ木更津店の向山さんに助けられる!感謝>

 彼は、茂原市から木更津のケーズデンキに通っているという電気修理屋の向山さんといった。突然止まってしまったエアコンを昨年、掃除をした途端、動かなくなった。電流が流れて居なければ、動くわけがない。そうして夏と冬をやり過ごしてきたのだが、それにしても電源盤の接続が外れていたとは?原因は地震のせいか、それともいい加減な手抜きのせいなのか。

 311で東電の関係者はおかしくなっていたのか?はっきりしない。しかし、万一漏電やショートして火事?それが真夜中だと命の危険性も想定された。

 まだ冬場の季節は続いている。わが狭い書斎は本を大量に処分したものの、まだかなりある。その部屋が暖かくなった。一息ついたがそれにしても、電源盤の不良を見つけてくれたケーズデンキの向山さんには感謝感謝である。

 まさに幸運だった。次男も妻も悲劇の運命に敗北したが、夫はまだ健在で、こうして生きている。

 

<日本車はかろうじて合格だが、他に何があるのか?>

 日本を代表する軍需産業の三菱重工は、国産初のジェット旅客機の開発から撤退した。経産省の敗北ともなった。日本の技術は、ものつくりは、もはや過去の話となっている。

 「日本製」は、国際社会では通用しなくなってきている。官僚も政治屋も腐敗の権化である。この10年のアベノミクスの実績は、投資もしないゼロ点だ。そんな安倍政治の回顧録をナベツネ配下の読売が出版し、安倍晋三の嘘をまとめた。これが今の日本の実像なのであろう。

 極右・清和会は岸田という看板を替えてみたが、やってることはアベノミクスの延長である。国民は沈没をじっと見ているだけでいいのか。

2023年3月7日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

  

 

2023年3月 6日 (月)

岸田の放射能まみれ作戦<本澤二郎の「日本の風景」(4736)

岸田の放射能まみれ作戦?<本澤二郎の「日本の風景」(4736)

<13年目の311=原発本格化+核兵器開発+戦争準備=滅びの日本>

 楽観論もいいが、真の人間(賢者)は最悪の可能性を想定しながら、今を安全航海し、孫や子供たちに引き継いでいく動物である。ヒロシマ・ナガサキの教訓を学ぼうとしなかったA級戦犯の岸信介や読売の正力松太郎・中曽根康弘・渡辺恒雄らの暴走が遠因となって、2011年3月11日の大地震で新たな史上最悪の東電フクシマ原発の大惨事が起きた。それでも懲りない面々が、いうところの原子力ムラだ。

 原子力ムラは特に自民党清和会・改憲軍拡派に集中している。細田博之・萩生田光一・西村康稔らで、いずれも岸の孫の安倍晋三の後継者らである。いま統一教会と原子力ムラが一丸となって、山口の衆院補欠選挙に力を入れている。昨日は安倍の傀儡となった岸田文雄までが下関入りしている。

 

 13年目の不条理といえば、岸田・原子力ムラの新たな原発推進計画を打ち出した危険な方針だ。狙いは核兵器開発のためだろう。アメリカ・ロシア・中国に対抗する核兵器大国狙いか。核軍拡レースに参戦するつもりなのだ。そのための43兆円の超軍拡予算計画だ。戦前を越える世界第三位の軍国主義国家へと踏み出した。結果は判りきっている。日本列島が放射能まみれ、生き物が住めなくなる「醜悪な日本」が、仮定ではなく現実味を帯びてきた。これは絵空事か?

 カルト教団の神道・統一教会・創価学会の危険すぎる行き着くサタンの日本ではないのか。漫画の世界が本物になろうとしている。しかし、誰も警鐘を鳴らそうとしていない。学術会議も宗教界も政界も高見の見物である。

 

 しかも1972年の宇都宮徳馬・田中角栄・大平正芳らが、極右台湾派の清和会との命がけの戦いに勝利して実現した日中友好を、森喜朗・小泉純一郎・安倍晋三ら清和会がこれらの成果をズタズタにして、あろうことか中国敵視政策を打ち出して、戦後の外交的成果を破壊してしまった。

 

 極右作戦は、台湾独立派を決起させることで、北京と台湾の緊張を招き寄せ、ことあるごとに「台湾有事」を喧伝している。油断すると、いまの習近平の武断主義のもとで、それが発動される懸念も宣伝している。米軍のアジア最大の軍事基地である、要塞化した沖縄周辺にSOSが発せられるのも当然であろう。

 滅びの岸田文雄の極右戦略は、極右・日本会議の策略であろう。日本は確実に危険水域にはまり込んでいる。清和会・統一教会の悪魔の策略である。

 

<東大原子力工学科OBの小野明は廃炉やめて猛毒トリチウム投棄>

 13年目の311について、東京電力はフクシマの廃炉に手を付けられない状況にある。東大原子力工学科の肩書第一の小野明もお手上げだ。廃炉も使用済み核燃料の処理さえ出来ない原発を、54基も建設した岸・正力・中曽根・渡辺らの不条理極まりない核兵器開発の野望は、すでに頓挫したはずだが、それでも小野ら東電は猛毒トリチウム汚染水を太平洋に流し込むことに専念している。

 

 海を放射能で汚染しながら、さらなる原発推進を強行するという岸田の無責任は重い。地震と戦争で爆発炎上し、放射能が地球を汚染する危険性に飛び込んでいく。まさに狂気としかいいようがない。

 

<東芝製核爆発を隠ぺいして恥じない東芝経営陣に怒る泉下の次男>

 筆者は2010年から、息子の命を奪って反省も謝罪もしない東芝という財閥の不条理と戦い続けている。東芝には、電通が防護服となっていることも分かった。原子力ムラの悪魔の権力がまとわりついていることも。依然として東芝病院による看護放棄による窒息死に反省も謝罪もしない東芝の、恐ろしいまでの犯罪性を、次男の正文が泉下で泣いて父親に訴えている。

 40歳で無念の生涯を終えた正文の怨念が、東電フクシマの東芝製3号機の存在を教えてくれた。その3号機で水素爆発ではなく核爆発を起こしていたことも判明したが、東芝も東電もむろん、原子力ムラの政府も隠ぺいして、全く恥じない。

 東芝との戦いが、筆者に正義と勇気をより与えてくれている。歴代の東芝経営陣の道徳性のなさ、人間性の欠如との我が闘争である。

 

<魚介藻類が食卓から消える=ノーテンキな公明山口の11年ぶりの現地>

 不思議な記事をみた。公明党創価学会の政教分離違反の党首が、11年ぶりにフクシマの現地に出向いたという。廃炉の現場を見たわけではない。放射能にカルト教も無力である。安倍もそうだったが、山口那津男も覚悟などない。

 無責任・無能な政治屋に成り下がって、小さな声にも耳を傾けない。無様な野党と昼寝が大好きな市民のお陰で存続しているようなカルト政党でしかない。

 もしも、小野明が猛毒トリチウムを太平洋に投棄すると、日本の魚貝藻類が食卓から消える。風評どころの次元ではない。恐ろしい事態にアジアの人々が怒りを現地の日本大使館に押し寄せるだろう。

 海洋投棄など論外である。東大原子力工学科は利権目当ての学問だろう。

 

<戦争党・翼賛議会勢力の自公維民との対決が統一地方選挙の焦点>

 2013年2015年ごろから、筆者のペンは軌道修正した。公明党の太田ショウコウ(昭宏)と安倍が共闘して戦争三法を強行した。非戦の憲法を破って戦争する自衛隊・日本に改編したのだ。この驚くべき国家改造に人びとは驚愕した。以来、自公との対決がペンの標的となった。 

 パソコンに感謝している。まだ高齢者にパソコンを使えない哀れな人たちがいるが、なんとか文字をかける人間になれた。スマホは無理だが、これも息子のお陰である。

 統一地方選は、第一に311の総括をする、第二に安倍の統一教会排除、第三に原発NO、第四に戦争党NOの判断を有権者に求めている。戦争党との決別は、日本の前途を占える試金石・歴史的使命といっていいだろう。まだまだ筆を折るわけにはいかない。極右政治はとうに破綻しているのだから。先日は日本テレビの元編集幹部に「まだナベツネいるの」とからかわれてしまった。正真正銘の原発派はいない2023年である。

2023年3月6日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

スクープ!東海第二原発で「非常用電源喪失」!岸田政権の「原発推進政策」に赤信号
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FRIDAY
デジタル

https://friday.kodansha.co.jp/article/296641

 

2023年3月 5日 (日)

円紙切れ政策を阻止せよ!<本澤二郎の「日本の風景」(4735)

黒田の円紙切れ政策阻止!<本澤二郎の「日本の風景」(4735)

<遅すぎた前日銀総裁・白川方明の現総裁大批判!それでも?>

 確か半月前だった。自民党議員が衆院予算委で日銀の黒田東彦をほめちぎる質問をしていた。野党でさえも、真正面から異様な金融政策による物価急騰を批判しなかった。依然としてアベノミクスにひれ伏す永田町にうんざりしていたが、ここにきて様相に変化が出てきた。

 金融政策の専門家である前日銀総裁・白川方明が、上品な言葉を駆使しながらも、最大級の黒田批判をしたからである。遅すぎた黒田批判に対しても違和感を抱く民衆は少なくない。「黒田を叩きのめすのが遅すぎる」は確かにそうだろう。

 人びとは当たり前の金融政策で、海外旅行をしたり、おいしい食事が出来た。子ども食堂もずっと少なくて済んだ。黒田の犯罪的金融政策で、路頭に迷っている人々は多い。倒産した企業も少なくなかった。

 それでも新聞テレビは批判しなかった。政府と電通の圧力に屈していたのだろう。ようやく黒田が辞める。その時になっての白川前総裁の批判!拍手ばかりは出来ない。民衆の偽らざる心境に違いない。

 

<10年の異次元緩和=国際競争力低下と物価高=それだけか>

 この10年の日本経済は、落ち込んでばかりいた。「韓国にも負けた」といって悔しがる友人もいた。「日本は外国に国債を買ってもらっていない。いくらでも円を刷ればいい」という馬鹿者さえ現れた。山本太郎まで言っていると聞いて仰天してしまった。案の定、人気が落ちてしまった。

 

 いまや国の借金は1000兆円を軽く超えた。50年、100年かけて返済していかねばならない。未来を生きる子供たちは悲劇であろう。「いや、返さなくていいのだ」という暴論が通用するわけもない。借りたら返す、当たり前のルールだ。

 黒田は1万円札を刷りに刷りまくった。10年も、である。円は紙切れ同然へと羽が生えていく。「黒田よ、どう責任を取る気か」とまともな国民は怒り狂っている。「アベノミクス・安倍様の指示だから」と責任を転嫁できるのか。

 

 日本の価値は3流国並みに落下した。国際競争力も低下した。上がりに上がったのは物価の高騰。ウクライナ・ロシアの戦争が原因ではない。円を紙切れにした罪ある金融政策のお陰である。

 

<円激安の物価高騰と株買いで経営陣は自社株買いでボーナス数億円>

 エコノミストを信用するな。この深刻すぎる10年を、国民が納得するような解説をしなかった。円激安による物価の高騰を分かりやすく説明しなかった。黒田日銀が国債どころか、株式を買い支えるという、禁じられた手段を用いたことに対しても、それを黙認した。

 円安効果は財閥に恩恵を与えた。これが黒田の狙いだった。国民生活を考えない特権者向けの金融政策によって、財閥の内部留保は500兆円かそれ以上に蓄積した。財閥経営陣の声は全く聞こえなくなった10年だ。お腹が膨らんでパンク寸前なのだから。政府にあれこれ言う必要がなかった。

 しかも、株式までも買い支えてくれる。海外の投機筋を喜ばせた。ゼロ金利だから、タダで円を借りて株買いして大儲けできた。リスクがゼロの10年間だった。利益は財閥と海外の投機筋に流れた。

 

 昔は聞いたことがなかった自社株買い?知らない日本人はまだ多い。日銀が株を大量に買い込んでくれるため、財閥経営陣は自社の株を買い込むと株が確実に上がる。自社株買いで株が上がると、ボーナスが出るのである。その金額が数億円、途方もない高収入が懐に入る。

 4、5年も経営陣を歴任していると、もうそれだけで莫大な資産家になっている。彼らはリスクのある投資はしない。昼寝していても数億円が年収なのだ。貧者のために盗みを働く義賊が横行する時代なのか。

 投資をしない財閥日本の競争力は著しく低下した。白川の指摘である。

 

 白川は、黒田日銀の異次元金融緩和を「壮大な金融実験」と揶揄した。最大急の後輩への皮肉と批判である。日本人は黒田という人物によって、モルモットにされてきたのである。これ以上、ゆでガエルを継続していると、これからも命を奪われる市民が増えることになろう。

 

<後任の植田和男次期総裁にも衝撃!どうなる日本>

 黒田の後任は、生きた経済が分からない学者馬鹿で、名誉と肩書欲しさの植田和男という。異次元緩和を継続すると議会で答弁している。

 日本丸沈没政策をこれからも続けるというのである。

 主権者である日本国民は、日本銀行の円紙切れ政策に敢然と怒りをぶつけ、これを食い止めなければならない。海外にも出られない。留学もできない。外食も出来ない。円は激安政策で紙切れになっている。阻止せよ!

2023年3月5日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

 

2023年3月 4日 (土)

墓穴掘った高市早苗<本澤二郎の「日本の風景」(4734)

墓穴掘った高市早苗<本澤二郎の「日本の風景」(4734)

<巧妙な言論弾圧が総務省内部文書で発覚!捏造答弁に議員辞職も>

 世紀の超軍拡計画の予算案が無風で成立するという21世紀型の翼賛議会のもとで、昨日の参院予算委員会は珍しく緊張した。岸田文雄も知らなかった安倍と最側近の高市早苗がらみの重大案件の発覚である。

 安倍が政権を担当すると、一番重視した役所が総務省。昔の郵政省だ。電波行政を駆使することで、テレビラジオに介入できるポストだ。安倍はそこに最側近の高市を起用した。事件はそこで起きるべくして起きた。放送法介入事件である。TBSの番組に対する弾圧狙いだった。

 いわば無風国会に一陣の風が吹いた格好だが、発覚した総務省の内部文書を極右女は真っ向から否定した。「捏造である」と公然と突っぱねた。おなじことは安倍の森友事件でも起きたが、この時は内閣上げて嘘と隠ぺいで逃げ切った。しかし、高市に今は安倍の印籠はない。

 「捏造ではなく本物の文書であれば、議員を辞める」と開き直ってしまった。かくして言論界を巻き込む重大事件が、今国会の注目される案件となった。「高市は墓穴を掘った」ようだ。地元の県連でも知事選候補者問題でも揺れている。この新たな火種は大きい。歓迎する向きは少なくない。

 

<安倍の印籠なし、清和会顧問の森喜朗は無力=五輪疑獄で岸田に借り>

 そこで問題の核心は、言論の自由に官邸と総務省が関与したという弾圧事件であるのだが、もうひとつは高市の盾と矛になるものが誰なのか、何かという点だ。高市を重用した人物というと、誰もが安倍晋三を思い出すが、彼はいない。安倍の印籠はない。

 安倍の後見人である森喜朗が、岸田を抑え込んで防護服になれるのか。無理だろう。「五輪疑獄事件で森は逮捕される運命にあった。岸田に頼み込んで、検察を抑えてもらったばかりだ。岸田に借りが出来てしまった。とても高市を守れる余裕も力もない」といっていい。

 そもそも高市は清和会を飛び出した人間で、派内の評価はない。「安倍との

個人的な関係で閣僚や総裁候補になっただけの捨て石にすぎない」とも見られている。

 

<高市は清和会脱会組のため清和会は動かない>

 「清和会に高市派はいない。ゼロだ。特別に面倒を見た役人を地元の知事選に押し出そうとして、県連内部でも反発が強い」と見られている。

 清和会が高市擁護に動く気配はないのだろう。第一、政界は嫉妬・やっかみが特段に強い世界である。安倍がいなければ、単なる極右女でしかないのも事実という。自民党内の女性議員は全て安倍好みの極右の面々である。自民党の女性議員が高市を助けるということも考えられないか。

 

<安倍の重用に派内に根強い反発が続いている!>

 嫉妬は一般の社会にも存在している。最近も意外なことに気付かされたばかりであるが、地域ではお互いが無視し合っていれば済むが、狭い権力が渦巻く永田町は恐ろしい世界だ。油断すると落馬が待ち構えている。

 世間は首相や大臣だからと言って、尊敬の対象などではない。利権のつながりに過ぎない。自殺した中川一郎が、その直前に吐いた言葉は「政界は政友しかいない。心友が一人もいない」だった。

 高市の場合は「もう賞味期限切れ」と認識されてもおかしくない。

 

<議員辞職に地元県連は大歓迎>

 高市が議員辞職して喜ぶのは、沢山いると見られている。若いころ、彼女とのインタビューを雑誌の編集長に頼まれて会見したことがある。驚いたことに、彼女は極め付きの皇国史観を平然と口にしたので注意したが、駄目だった。松下政経塾の政治信条だった。

 野党の辻元清美とは対照的だった。そんな人物を安倍は自民党総裁候補に担ぎ上げたわけだから、安倍の長期政権で日本が極右崩壊した理由が分かろうというものだ。

 地元県連は大喜びとの報も届いてきた。議員辞職は十分ありうるだろう。

2023年3月4日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

礒崎陽輔元首相補佐官3日、放送法を巡る野党公表の文書に記載された当時の総務省担当局長らとのやりとりに関し「政治的公平の解釈について意見交換したのは事実だ」と共同通信の取材に答えた。一方で「文書は見たことがなく、信ぴょう性についてコメントする立場にない」とした

高市早苗経済安全保障担当相(衆院議員)は3日の参院予算委員会で、番組の政治的公平性などを定めた放送法の解釈を巡り、安倍政権で首相官邸側から圧力がかかったことを示す総務省内部文書とされる資料について、「信ぴょう性に大いに疑問を持っている。全く捏造(ねつぞう)文書だ」と述べた。高市氏は当時、総務相を務めていた。立憲民主党の小西洋之氏への答弁

立民・小西氏「放送法を私物化」 政治的公平性巡り、内部文書公表

(時事)小西氏が「捏造でなければ閣僚、議員を辞職するということでよいか」と尋ねたのに対し、高市氏は「結構だ」と応じた。政治的公平性の解釈については、個別番組ではなく放送局の番組全体で判断するとされてきたが、2016年に総務省が一つの番組でも判断し得るケースがあるとの解釈を補充した。文書は小西氏が2日の記者会見で公表。放送法の解釈に関し、安倍政権当時の礒崎陽輔首相補佐官と総務省とのやりとりが記され、高市氏も登場する。15年2月には礒崎氏が「この件は俺と総理が2人で決める話」「ただじゃあ済まない。首が飛ぶぞ」などと発言したとされる。

 

2023年3月 3日 (金)

何が不規則か<本澤二郎の「日本の風景」(4733)

何が不規則か<本澤二郎の「日本の風景」(4733)

<まともな国民の代表者なら「当たり前」の叫びではないか>

 腸が煮えくりかえるような事態が毎日起きてくる。そのいくつかを紹介したい。


その一つは国会のぶざまな審議のことだ。非戦の憲法に違反した空前絶後といえる超軍拡のための予算案が、スイスイと衆院で自公によって可決、参院へ送付された。2月28日の衆院本会議の進行役は、統一教会まみれの清和会前会長で原子力ムラの細田博之。役者がそろっていた。

 怒りに震える国民の声を、れいわ新選組の二人の議員が忖度したらしく「牛歩戦術」で小さな抵抗を示した。当たり前の議会での抗議行動に対して、問題議長が文句をいった。冗談ではないとばかり抵抗する大石議員が「愚か者めが」と反発した。これに溜飲を下げた国民は多かった。ところが議長配下の委員会が二人を「処罰する」と言い出したという。

 多くの国民のいら立ちを行動で示したもので、懲罰にかけられるような問題ではない。こうした事態こそが翼賛議会の恐怖の正体をさらけ出したものだ。極右・清和会の意向だとすると、これはもうお話にならない。 

 突如、日本に軍事政権のような議会が生まれたのだろうか。まさに驚愕すべきことではないか。腹立たしい。

 

<けん制した清和会・統一教会の細田博之が辞任する立場>

 本来であれば、議長席に細田はいないはずである。辞めさせられて空席となった議長選びで大騒ぎしている場面であろう。どっこい細田は、今も議長に居座り続けていた。「愚か者め」と言われて当然であろう。

 まともな国会であれば、衆院は細田退治をしていなければならないだろう。既に閣僚をやめた自民党議員が複数いるではないか。細田に議長継続の大義はない。さっさとけじめをつけてバッジを外すのが筋であろう。岸田・自民党総裁に問題がある。

 

<林外相は安倍一族退治が一番大事な使命ではないか>

 林外相が印度でのG20の会議に遅れて参加したようだ。このことに異論があったようだが、国民の多くは違った?林に安倍退治の使命を果たすように期待しているためだ。林以外の人物に適当な人物がいない。いうなれば「毒をもって毒を制す」だろう。たとえは悪いが、ことほどに根こそぎ安倍退治を期待する国民は多い。G20に遅れたり、議会をさぼっても人びとは大目に見るだろう。

 安倍の御用聞きのような報道関係者は理解できないだろうが、国民は安倍の統一教会国際勝共連合のカルトの暴政に、物価高一つとってもこれからも強く反発するだろう。文科省のもたもたぶりの統一教会退治にやきもきさせられているためでもある。

 もはや清和会はいらない。清和会の御用聞きのような岸田もいらない。

 

<「東電の小野明を監視し、猛毒トリチウム海洋投棄をさせるな」が天の声>

 東京大学工学部原子力工学科には、無能で乱暴な人物が多いという。現に東電に入りながら、311後の廃炉問題に手が付けられず、危険極まりない汚染水の海洋投棄に集中しているという小野明なる「科学者」が、そうした人物の代表格らしい。

 まともな科学者であれば、原発廃止論者のはずである。小野は違う。太平洋や日本海の,ひいては印度洋や大西洋の魚介類を放射能で汚染することが目標の科学者だといいたいらしい。断じてNOだ。

 

<世界一高給取りの国会議員の宿舎家賃の引き下げは衆議一決>

 日本の国会議員は、世界一高い報酬を懐に入れて反省することがない。これは人の命を奪った東芝の東芝病院レベルである。反省も謝罪もしない東芝と国会議員とどれほどの差があろうか。

 

 事務所や宿舎まで、至れり尽くせりの日本の国会議員の待遇は、もうそれだけでこの国の民主政治の低下を裏付けている。人びとは世界恐慌のような大不況下とコロナ禍で、満足な収入もなくなっている。倒産して失業している哀れな市民も少なくない。一部の者は犯罪に走る。強盗殺人事件も珍しくない。

 

 だが、民衆の苦悩をよそにカルト教団に背乗りしている議員のみならず、与野党議員のすべてが優遇に異論がない。不思議な議会人ばかりである。この国の前途が見えてくるだろう。

2023年3月3日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

麻のごとく乱れる日本<本澤二郎の「日本の風景」(4732)

麻のごとく乱れる日本<本澤二郎の「日本の風景」(4932)

<梅花の宴でも聞こえてきたやくざ+神道・統一教会・自民公明>

 子供のころ机もなくごろ寝しながら読んだ時代劇小説には、必ず「天下麻のごとく乱れる」という文字が出てきたものだが、世の中の様子を知るようになると、どうやら現在の日本が「戦乱」の渦中に入り込んでいる。「新しい戦前」はその通りだろうが、カネがないのに43兆円かけて武器弾薬を、非戦の憲法をないがしろに買い込むカルト勢力に怒り狂う日々だ。

 当たり前の民主国家であれば議会審議はストップし、内閣は瓦解するはずだが、翼賛議会の下では何でもスイスイと成立する。議会は自民党から共産党までが腐りきって、責任を果たそうとはしない。むしろ、そのことを読売産経どころかNHKまでもが支援している。

 この国は完全にやくざ議員に牛耳られている。カルトの神道・統一教会と創価学会によって、戦前の軍国主義をより巨大化しようとしている。反対する市民の声はかき消されている。腕力・暴力が先行する野蛮な三流国へと落下している。昨日の「梅花の宴」でも、そのことが聞こえてきた。パソコン人間は、周囲の世界との交流がいかに大事かを教えてくれた「梅下の餃子宴」だった。

 

<「太陽光発電説明会」を牛耳るやくざ=昼寝する警察>

 先に南房総をドライブした時、今も繰り返されている砂利採取現場に圧倒された。市内の住民の目を盗んで地球を破壊する行為が、バブル経済が崩壊して40年も経つというのに、おかまいなく森林と山と大地が掘り返され、そこへと有害な産業廃棄物が投棄されているという。これは普通の人間では出来ない。やくざである。政党も役人もやくざ化している!

 

 わが松本英子の生まれ故郷の茅野村にも、大規模な太陽光発電計画が持ち上がり、そのための住民説明会が何度か繰り返されたという。参加した住民は水田耕作者、つまり水利組合の農家の面々だ。

 住民の安全をはかるために自民党や公明・共産の地方議員が参加して、様子を見るということは決してない。業者の説明会の監視役は、ほぼ決まってやくざが腕組みして、農民を監視しているというのだ。

 警察が監視すればいいのだが、警察はやくざと関係を持っているため、昼寝をしているのだという。江戸期の十手捕縄の世界だろう。米国だと西部劇の場面ではないか。ヤクザ監視の説明会に出た農民は、ぶつぶつ言いながらすごすごと帰宅する!これが偽らざる法治国家の日本の風景である。

 やくざが取り仕切る地方での乱開発に役人は沈黙し、警察も逃げている。そのため、この国の美しい大地は破壊・汚染されていく。

 

<林地区の放射能汚染物質の大量埋設疑惑事件が次々と>

 憲法は住民自治を約束し、それを政府・自治体に命じている。実際は、言葉だけの世界であることも判明してきた。千葉県袖ヶ浦市の水源地・林地区と高谷地区の住民は、憲法を無視する行政に泣いている。もう2年以上も太陽光の地中に埋設された放射能汚染物資や、有害な産廃瓦礫による深刻すぎる土壌汚染に、住民は命の危険にさらされている。

 産廃場からの汚染水から有毒危険物質が多数見つかっても、行政は悪党業者に対して法的措置をとろうとしない。むろん、この業者もやくざかその関連の面々で、違法行為を公然と敢行する。しかも、住民は相手の存在を知っているため、住民運動は停滞している。都市部のように活動的ではない。

 しかも、昔なら新聞テレビが飛びつく大事件であるが、今は全く違う。筆者はやくざによる「木更津レイプ殺人事件」を公開しているが、警察も動かないし、新聞も逃げてしまった現場経験者だから、現状を理解できる。そうはいっても産廃場からの放射能や有毒物質が、水田や河川に流れ込み、それを飲料水にしている君津・木更津・袖ヶ浦の市民の命は、耐えることが出来ない。

 

 50年前に300万円を借金して家を建てた頃の水道は、安全そのもので夏は冷たく、冬は暖かかった。原因は地下水のためだった。いまは汚染水そのものの小櫃川から汲み上げたものだ。とうの昔に安全を奪われてしまっている。放射能埋設物や有毒瓦礫埋設物が襲い掛かっている房総半島の危機は拡大しているだろう。

 放射能埋設物は、既に君津市の水源地にも1万トン以上が投棄され、それが現在も法廷で争われている。やくざ産廃業者はウケに入っているのである。地方もまた「乱」の時代に突入している。

 

<高給と肥大化する責任放棄の行政組織・霞が関>

 林・高谷地区の住民の話では、霞が関の中央官庁が肥大化・無責任化しているとの指摘にも驚く。たとえば環境省には、全国から産廃・太陽光・放射能など多くの問題が問合せてくる。昔は担当者が応じたが今は違う。「こちらのコールセンターに電話しなさい」と指示してくる。

 ところがそこは聞置くだけの、みなし公務員が担当して「問題を処理する役所ではない」と突っぱねる。それでいて国からのカネで生活している。責任なしの無責任な組織に幹部が天下りしている。したたかな霞が関が昨今の役所なのだ。知らなかった!住民の声は聞こえない肥大官庁に変身しているのである。「小さい声を聞く」政党も怪しいことが判明している。騙しだまされる日本に変質した21世紀の霞が関は、高給だけが保障してくれる無責任官庁だ。

2023年3月3日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年3月 2日 (木)

梅の下で餃子小宴<本澤二郎の「日本の風景」(4731)

梅の下で餃子小宴<本澤二郎の「日本の風景」(4731)

<メジロは白梅の蜜を吸うために群れて梅から梅へを初めて確認>

 昼前にラジオをつけた。例によって些末な審議の様子を確認して聞くのをやめた。午後4時過ぎにもつけてみたが、大局論ではなかったのでスイッチを切った。国権の最高機関らしい国家審議をしていない。

 友人を招いての春節餃子小宴のほうが大事である、と勝手に判断して、普段は汚れ切っているベランダの掃除を始めた。雑巾の汚れはひどい。繰り返し洗い流してささやかな小宴の場を設けた。

 柴崎夫妻が来るまで我が家の白梅を物珍しそうに見つめ続けていると、そこに黄緑の羽の色をした小鳥が5,6羽。懐かしいメジロだ。彼らはじっとしていない。蜜を吸っては枝から枝へ。白梅とメジロに因果関係があるものらしい。蜜を吸うメジロを初めて確認した。ただし長居はしない。そこが見事だ。ギャングのようなヒヨドリとは違う。わきまえた行動ぶりに感心してしまった。

 

<初めての白梅の下での宴に餃子をたらふく>

 中国本場の餃子は、水餃子で日本の焼き餃子と異なる。慣れていない日本人は、酢などのタレを使うことになるのだが、本日は辛くないキムチ用の唐辛子を使った。これもなかなかいい。食べても食べても食べられる。しかも、消化がいいのでお腹がもたれることがない。最高の中国料理である。

 西方シルクロードの焼きもち(ナン)と、中国・東北地方の料理から生まれたと聞いたことがある。中国を代表する餃子は、春節に食べる機会が多いようだ。

具にはニラやキャベツに豚肉。肉も脂身がある方が味がいい。そして塩で餃子全体の味を調和させるため、最初の段階で塩味の具合を見て、大目か少なめをみるのである。

 中国では家族団らん、みんなで協力して餃子の皮(メリケン粉)を練ってつくり、そこへと具を入れて包むのだが、慣れない日本人には難しい。

 

 ゆで上げたばかりの餃子が次々と卓に運ばれてくる。熱く揚げた餃子を口に入れると、正に餃子の最高の味を胃の中に送り込むことになる。舌のありがたさを感じる瞬間である。

 純白の梅の花の下で食べる餃子の宴は、無論初めての贅沢である。自然の中で談笑しながらの食事はすばらしい。

 

<人生いろいろ、元小学校のおしどり教師も複雑な家庭だった!>

 小学生のころ、戦争帰りのX先生に教わった。夫人は美貌を振りまく優しそうな先生だった。3人の男の子らも母親似で格好がよかった。さぞかし素晴らしい人生を送っていたであろうと想像していた。

 20年以上も前に会った時には「世界一周旅行は済んだし、二人の年金は月に70万円。もうやることもない」と語っていたのだが。

 「二人の晩年は大変だったらしく、よく夫婦喧嘩をしていた。貴婦人のようなはずの感じのいい先生も、身に着ける洋服やスカートや靴などはみすぼらしかった」「男のX先生は毎月お酒を一升瓶10本を買っていた。10本買うと1本サービスといっていた。長生きできなかった」「3人の子供さんも既に二人亡くなっている。人生は判らない」

 以上の話を聞いているうちに気分が暗くなってしまった。東芝病院で殺されたような次男正文のことを思い出した。いまコロナワクチンで亡くなった市民もいる。人生はいろいろで片づけられるものではないが、多くの国民は苦しみながら生きているのであろうか。

 

<健康食品・米ぬかを炒ったモノを試食してもらう>

 ネットにはコオロギを食べさせる話が出ている。昔はイナゴは食べていたようだが、我が家では鶏に食べさせていた。それでもなかなか産卵してくれなかったという苦い思い出がある。

 猫が大好きな夫人に「チャボを買って安心な卵で納豆とネギで食べるといい」と声をかけてみた。「タンポポの効能もすごいらしい」といったことなども。

 我が家の意外な新製品は、米ぬかを炒って食べることを覚えたばかりだ。二人に試食してもらった。

  

<二人で缶ビール2本で満足>

 この日の白梅の宴は4時間近く続いた。時間が過ぎるのも忘れてしまったのだが、アルコールは缶ビール2本。これも長生きの秘訣であろう。

 1か月一升瓶10本は多すぎる。思い出すと、義父・廣岡慎次は戦後の東宝争議のころ、酒でカバーしていたらしく、50代の若さで胃がんで亡くなっている。強ミノの威力を教えられていれば、70や80くらいまで生きられたはずだ。

 禍福はあざなえる縄の如し?

2023年3月2日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

紙くずの国民と国家<本澤二郎の「日本の風景」(4730)

紙屑の国家と国民<本澤二郎の「日本の風景」(4730)

<非戦の憲法破壊予算案の衆院通過を当たり前に報じる新聞テレビ>

 新聞を読まない筆者のもとに危険な予算案が衆院を通過した様子を、友人が伝えてくれた。新聞テレビがどう報じたか、以前なら朝日新聞なのだが、ずっと前から中日新聞の読者となった友人が、紙面全てを点検し、確認したという。中日は、東京では東京新聞である。朝日をやめてブロック紙に切り替えた市民は多い。だが、ややましなはずの新聞も、日本国の将来を決定づける超軍拡危険予算案に対して「ありきたりの報道でしかなかった」という。

 非戦の日本国憲法を土足で踏みつけるような新聞報道を、平和国民はどう判断したらよいのか。子供や孫たちの戦争を心配する人たちに対して、危険な政府どころか国権の最高機関も権力の監視役の新聞テレビまでが超軍拡を当たり前に考えているのである。

 誰しもが「新聞購読をやめよう」と思って当然だろう。憲法の規定によって、危険極まりない予算案は、自動的に成立するとも報じていた。不安と心配の市民との、この落差はどういうことなのか。

 

 議会と言論が狂ってしまうと、国民は自暴自棄に走る、その証なのか。円は紙切れになって飛んでいる。日本という国は紙のように軽くなっている。それを人々は平然と受け入れているのだろうか。

 紙くずの国民と国家ということか。これに労働者も沈黙している。学生も就職先探しに賢明で、政治のことなど無関心なのだ。大工が削るかんなくず人間ばかりの日本に落下してしてしまっている!

 

<43兆円超軍事大国化予算案をまともに審議しない国権の最高機関>

 43兆円という天文学的な血税が武器弾薬に化ける国家とは、戦前の侵略覇権狙いの国家改造である。アメリカの地盤沈下を裏付けているのだが、ワシントンには、いい人間などいない証拠である。

 敗戦後の米ソ冷戦期になると、日本を反共国家に改造しようとして、彼らは極右の戦争犯罪人を監獄から助け出した。安倍晋三の祖父の岸信介や右翼暴力団の笹川良一や児玉誉士夫らだ。彼らの子孫が、清和会という極右の自民党派閥を形成している。この派閥の下請け人が宏池会という、元は護憲リベラルの派閥の岸田文雄が、日本政府の看板を背負っている。

 

 支え役が物騒な日本会議。母体は戦前の国家神道の流れをくむ神社本庁という狂信的原始宗教だ。靖国派でもある。源流は姿かたちからみて朝鮮半島からの渡来人たちだ。中国でも似たような時があった。モンゴル族支配のモンゴル帝国、満州族の清朝などの異民族支配だ。今の日本の支配層も同じといえるかもしれない。

 薩長人脈を詳細に分析すれば、よく見えてくるはずである。原始宗教にまともな教義などない。これに韓国・文鮮明の統一教会だ。そこに割り込んだ創価学会という、三者によるカルト教団が日本政府を支えている。

 カネもないのにアメリカ衰退を好機とばかりに本性をさらけ出して、非戦の憲法に挑戦、叩き潰そうというのだ。再び危険すぎる覇権国家に向けて始動を始めた。そのための円刷りまくりによる紙切れ政策の強行であった。黒田東彦の罪は重い。

 社会党が消滅した後に、いま悲劇的な翼賛議会が実現し、まともな野党さえ存在しない。ヒトラー・ナチス台頭と比較できるだろう。

 

<哀れ翼賛議会に哀れ日本国民は棄民扱い>

 安倍銃撃事件のあと、見えなかった闇の勢力が国民の目の前に現れてきた。日本国民にとって、たとえようもない大きな利益となった。正しい歴史を学べる機会を作り出してくれたのだが。

 日本国民のための政治制度の確立が不可欠であると誰もが思う。いずれ野蛮すぎる異民族支配を抜け出すことも出来るだろう。平和を愛する日本人の、日本人のための民主的な政府を誕生させることが、近い将来の国民的課題であろう。それにしても、いまの議会も国民も哀れ過ぎる。ゆでガエル人生から卒業する機会を安倍銃撃事件がつくってくれたのだから。

 

<非戦の発祥地・松本英子の茅野村に顕彰碑建立の夢>

 今朝は不思議な夢を見た。春嵐のような大地を叩く雨で目が覚めた。「松本英子の顕彰碑を彼女の父親である漢学者・松本貞樹の墓石のそばに建立しなければならない」という夢をくれた。

 非戦の発祥地に英子を迎える!むろん無宗教の顕彰碑である。悲劇は木更津にある。最も危険な戦闘機・オスプレイがたくさん駐機している。そこにやくざ代議士が誕生し、その倅が自公の力で、43兆円の危険な予算案を強行している。やくざがらみの市会議員が跋扈している君津や袖ヶ浦だ。

 非戦の地にやくざはいらない。同じ過ちを繰り返す自公関係の地方議員はいらない。千葉県・房総半島からやくざを排除する運動を、引き続き継続しなければならない。やくざを囲い込んでいる自公や警察は、裏切り行為である。

 いずれ非戦論を唱えた松本英子の顕彰碑は、茅野村に建立されるだろう。日本国民の希望・期待である。昼間に豊平・福江夫妻を呼んで本場の餃子会を計画した。春は3月花見時だ。白梅が今朝ほどの大雨で散って大地が白くなった。きれいである。

2023年3月2日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年3月 1日 (水)

非戦論は100年前に日本人が!<本澤二郎の「日本の風景」(4729)

非戦論は100年前に日本人が!<本澤二郎の「日本の風景」(4729)

<憲法9条が誕生する20年ほど前に松本英子女史が堂々と宣言!>

 恥ずかしげもなく岸田文雄の自公内閣は、こともあろうに非戦の憲法に違反する43兆円の超軍拡予算向けの大型予算案を衆院で強行可決した。本会議場で物理的抵抗をした二人のれいわ議員に国民は感動し、拍手した。

 戦前の大陸侵略時の翼賛議会そのものに国民は「新しい戦前」に震え上がっている。武器弾薬を放棄する非戦の9条は、岸信介や安倍晋三らA級戦犯の亡霊どもが主張する「押し付け」ではない。

 日本国憲法が誕生する20年ほど前に反骨の日本人ジャーナリストが、大きな声を上げて叫んでいた。今からだとおおむね100年前だろう。おそらく公然と非戦論を声高に主張した人物は、明治期に日本最大の公害事件を世に問うて、政商・古河市兵衛を震え上がらせた日本人初の女性ジャーナリストの松本英子である。

 

 彼女の非戦論は、国際社会に浸透していた、それが敗戦後の日本国憲法に明記されたものであろう。岸や安倍らの「押し付け憲法」では断じてない。日本人が第一次世界大戦のころ、アメリカの日系新聞などで公表したものである。その証拠は、府馬清著「松本英子の生涯」にもはっきりと記録されている。

 

<第一次世界大戦下のアメリカで日系新聞に発表=詩歌にも詠む>

 生前の平和軍縮派の宇都宮徳馬さんは、自民党清和会系の右翼議員が口にしていた改憲軍拡論に対して真っ向から反対した。その際、彼は「日本人の平和主義はいい加減なものではない。体に染みついたものだ。破壊されることはない」と叫んだ。

 宇都宮さんの「暴兵損民」(徳間書店)は、当時の東京ヒルトンホテルの小高い丘のような小料理屋「山の茶屋」で、東京タイムズ・徳間書店社長の徳間康快と三人で食事をしたときに構想が生まれたものである。

 安倍・岸田の43兆円という、空想も出来ない世界三位の軍事大国計画は、非戦の憲法に違反する、まさに21世紀の「暴兵損民」そのものである。

 日本国民は、今こそ100年ほど前の松本英子の叫びに目を覚まそう。偉大な平和主義者の日本人に敬意を評し、それを実践して自公の戦争体制に向けた改憲計画を、全国民一丸となって破壊する義務を負っているだろう。

 松本英子の非戦論は、大英帝国の操り人形となった日清戦争と日露戦争の悲劇を目の当たりにしていたことと無関係ではなかったはずだ。軍国主義化に驀進する国家神道と青少年教育の教育勅語に疑念を抱いていたと思われる。

 第一次大戦下のアメリカで彼女の思いは爆発する。非戦論は日系社会からキリスト教会を通じて、アメリカ全土の文化人にも影響を与えたのであろう。

 

<生まれは江戸末期・上総国望陀郡茅野村=現在の木更津市茅野>

 彼女の知性と豊かな教養は、幼いころに育まれていた。 

 生まれは上総国望陀郡茅野村、現在の木更津市茅野である。「かやの」と発音する。茅は人々の住宅の雨雪をしのぐ屋根にふく大事な住宅建設材料で、戦後になって瓦やトタンに取って代わるまで使用された。

 

 このあたりの山から茅が沢山とれた。そこにゼンマイやワラビやフキも自生して食卓にのった。人間は自然と共に生きる動物なのだ。これを破壊してきた西洋の科学文化とは異なる。自然が健康の秘訣で、数千年の漢方学は実践の医学なのであろう。

 望陀郡茅野とは、西方の富士を仏陀と仮定したものか。北京郊外に「望京」という地名がある。人間の思いはどこでも同じなのか。富士見ではなく望陀と命名したあたりは、江戸期の文化の高さなのか。

 英子は、この地で父親の漢学者の松本貞樹から今日でいう英才教育を受けた。中国・東洋思想の真髄である四書五経を学んだ。人間学・平和学である。

父親は娘を津田梅子(津田塾大学創立者)の父である津田仙にあずける。英語を体得し、キリスト教の人権文化にも染まってゆく。

 

<東洋思想と西洋キリスト思想を体得=非戦論を開花させた平和主義者>

 国家による殺し合いと、それに成果を上げた兵士が英雄になる?これはおかしい。狂っている。いまのロシアとウクライナの戦争も、この枠の中で行われている。過去の日清・日露戦争時の大英帝国は、戦後はアメリカに取って代わった。

 NATOのボスとしてのアメリカとロシアの戦争に、前者は武器弾薬を提供してウクライナを支援している。ワシントンの要請に対して、なんと二つ返事で非戦のはずの日本政府が、ロシアと対決してウクライナ支援をしている。

 これもおかしい。日本政府与党は狂っている。事実上ロシアとの戦争に参戦しているのではないか。非戦の憲法を投げ捨てた日本の自公政府を、不思議なことに野党も高見の見物をしている。国民の代表で構成されている国権の最高機関が、狂い咲きしているのか。

 松本英子の国際的条理の非戦論をないがしろにしている日本政府と議会に対して、正直うんざりである。ロシアが日本にもミサイルを打ち込んでも文句言えない。日本人は安閑としているが、可能性はゼロではない。

 偉大な非戦論の国と非戦の憲法の日本が、ワシントンの言いなりで、参戦している。許されない。岸田と山口那津男は罷免の対象である。非戦論者が泉下で怒り狂っている!日米安保の破棄が不可欠であろう。

 

<天皇ファシズムに対抗=日本人初の女性ジャーナリストとして足尾鉱毒事件を徹底追及=言論弾圧に生きる場所を日本よりましなアメリカへ>

 天皇制国家主義の下で生きた日本人に自由などなかった。大衆は奴隷のような生活を強いられた。一部の特権層が横暴を極め、人々の自由に生きる権利を抹殺した。真っ当な自由主義者・社会主義者・無政府主義者が彼らの毒の牙にかかった。 

 松本英子は、そうした中で屈せず、ひるまずに足尾の鉱毒事件に翻弄され、生きる手段を奪われた長良川の人々の救済と真実報道に徹した。これは物凄い勇気を必要とした。当時の記者にとって想像できないことだった。もうこれだけで彼女は、あらん限りの力を出し切っていた偉大なジャーナリストだった。

 「お前にできるか」と問われて「はい」といえる記者がいるだろうか。案の定、英子には官憲の野蛮すぎる弾圧が待っていた。この下りを彼女は記録していない。記録できないほどの拷問だったろう。天皇ファシズムは彼女の生きる場所を完璧に奪ってしまった。

 かくして「自由の地」へと単独渡米を決意するほかなかった。この時、故郷の地・茅野村の母のもとに一泊しただけだった。直ちに単身、寂しすぎる当てもないアメリカ行きの船に乗った。絶望と希望がないまぜの船旅は、彼女の船酔いを厳しいものにさせたはずである。1993年3月に一人でアメリカ行きの航空機に乗ったことがあるが、一人旅は楽しいものではない。彼女の場合は、激しく揺れる長旅なのだから。

 幸運にも語学力に長けた英子を待ち受けていた日系アメリカ人事業家がいた。彼女の才能が開花し、見事な非戦論を爆発させる。この下りを知って多くの英子ファンは安堵させられるだろう。

 

<恥を知れ!神道・統一教会・創価学会の自公カルト教団の改憲案>

 翻って現在の永田町では、異様・異常さを伴いながら天下の違憲の悪法予算案が参院議員で審議されている。正体を見せた安倍・清和会の背後の不気味な統一教会と、戦前からの神道に加えて、平和政党から戦争党に変質した創価学会というカルト教が操る自公政党の跋扈は止まらない。

 恥を知らないカルト教団が率いる自民党と公明党の恐怖政治は、止まるどころか非戦の憲法を解体しようとしている!

 善良な日本人は、松本英子の非戦論に勇気をもらって真っ当な世論の力でA級戦犯の亡霊政権を葬り去る責任と義務を負っている!

2023年3月1日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

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