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2023年1月

2023年1月31日 (火)

反骨の女性ジャーナリスト(下)<本澤二郎の「日本の風景」(4701)

反骨の女性ジャーナリスト(下)<本澤二郎の「日本の風景」(4701)

<憲法9条を先取りした松本英子の慧眼=A級戦犯の押し付け論崩す>

 昨夜Youtube動画で、防衛省が軍拡への情報と世論操作を、民間に資金を流して研究させているという恐ろしい話を目撃した。同時に、抵抗するジャーナリストを封じ込める動画を防衛省が作成し、それをYoutube動画で宣伝しているこざかしい事実も判明した。43兆円超軍拡工作は以前から進行していたのである。野党の徹底した追及を期待したい。

 いわゆる戦争準備のための政府・防衛省・防衛利権アサリの民間研究機関が連携して、防衛3文書の閣議決定から殺し合いのための43兆円予算獲得作戦を強力に推進しているのであろう。電通やNHK・読売主導の戦争体制の構築も、目前といえるかもしれない。

 

 こうしたことは明治期も同じで、英子はこれに果敢に抵抗して、天皇ファシズムによってしたたかな弾圧を受け、誇れる知性は徹底的に非難され、屈辱を受けてやむなく渡米した。反骨の女性ジャーナリスト・松本英子は、訪米後に第一次世界大戦のころのワシントンを目撃し、心を痛めると同時に死のベッドから、あらん限り非戦の声を上げ続けた。これもまたすごい闘争であろうか。毎日非戦の詩歌を詠んだり、日系新聞に小論を次々と発表して、おぞましすぎる戦争の非を訴えた。しかし、米国では官憲の被害に遭遇しなかった。

 彼女の叫びは、信仰していたプロテスタント系のメソジスト教会にも影響を与えたであろう。現に1945年に敗北したあとに誕生した日本国憲法9条の非戦の規定は、日米双方に非戦の思想が存在していたのであろう。日本の知識人の一部からアメリカの学者・法律家にも浸透していたものだ。安倍晋三らの押し付け憲法論は、彼らの世論操作のために意図的に用意された9条批判の戯言である。

 

 米国西岸カルフォルニア州から発信した非戦・無戦の思想は、子供や夫を失った欧米社会にも、深く影響を与えていたはずだ。1993年3月、1か月にわたる訪米取材でうれしかったことは、サンフランシスコで出会った白人弁護士が「9条がアメリカにもほしい」といってくれた時の言葉である。非戦の思想は、日本人女性ジャーナリストの叫びが、戦争国家のアメリカ全土にも静かに教会から日系人に浸透していたと仮定すると、松本英子の慧眼にただただ脱帽するばかりだ。一昨日、茅野の埴生の宿を訪れた日刊ゲンダイの峰田理津子記者は、非戦を常識と受け止めている反骨のジャーナリストだし、彼女の仲間たちの小塚・坂本の女性記者らもそうであろう。

 宇都宮徳馬さんの「日本人の平和主義は、財閥や利権アサリの機関や世論操作に耐えられる。いい加減なもんじゃない」との指摘も忘れてはならない。非戦は日本人の精神として昇華している。国民は自信をもって次回の選挙に一票を行使するだろう。

 

 戦争ごっこで暴利を得る米国の産軍複合体制とそこにぶら下がる日本財閥など死の商人たちは、機会さえあれば危機と緊張を煽る。宇都宮さんは「軍人は勲章欲しさに戦争をしたがる」と喝破した。

 

<戦争は政治・政府が引き起こす=ゆえに武器弾薬保持否定した9条>

 政府や官界・司法界の公人はすべて憲法に従わねばならない。当たり前である。立憲主義の憲法なのだ。だが、今の自公体制3分の2の圧倒的多数が、ゆでガエルのような野党を蹴散らして独裁政治を演じても恥じない。

 311の反省が微塵も見られない原発大作戦の強行策から、43兆円の戦争準備はその典型である。

 繰り返す、日本国憲法は非戦憲法だ。戦争そのものを否定して戦争を禁じて認めない。武器弾薬を放棄し、戦争を禁じた見事な憲法である。すなわち外交力で国民の財産と命を守るという、実にこの世の最高かつ崇高な憲法であって、財閥のための戦争そのものを否定した素晴らしい憲法なのだ。

 

 非戦の憲法を死守する責任を政府・議会・裁判所に課している。これほど安心安全な国は存在しない。

 

<いま議会や官界に司法界に財閥など死の商人を阻止する反骨の人はいないのか!>

 日本で言論の自由がなくなっている。新聞テレビの世界に反骨のジャーナリストはいない。いても声を上げることが出来ない。特定秘密保護法・自衛隊参戦法・共謀罪の戦争三法が、言論の自由を封じ込めてしまっている。加えて電通による締め付けによって、日本の編集人たちは萎縮し、非戦を叫ぶことを自身で封じ込めている。

 それどころか、読売やフジサンケイなどは率先して政府の改憲軍拡を推進している。国民の知る権利を封じ込める新聞テレビに驚愕するばかりの日本国なのだ。例外が日刊ゲンダイである。自公内閣必読の夕刊紙という。報道を担当する記者たちは、全て反骨のジャーナリストらである。

 

 ただし、NHKが政府に完全屈服した10年前から世論操作・情報操作が悪辣すぎて声も出ない。安倍以降の内閣はNHKを駆使して真実を隠すことに見事に成功している。人々を偏狭なナショナリズムの世界に追い込んでいる。NHK記者の反乱が起きるか、起きないのか?

 

<人はすべて戦争嫌い!非戦の英子ばかりだ!声を上げ行動を!>

 岸田は息子を戦場に送り込むことが出来るだろうか。出来るはずがない。憲法は読んでいるだろう。読んでいなければ秘書官が教えてくれる。いえることは、自分が出来ないことを他人に押し付けるな、である。

 この世の人たちは、非戦の松本英子の叫びを理解するだろう。ロシア人もウクライナ人も。非戦の日本が、ウクライナを支援して、戦争を長引かせていることは憲法違反である。そこに大義はない。

 日本人は戦争を止めさせるため声を上げ、行動することを非戦の9条は強く求めている。 

 

<「全ての婦人が立ち上がれば出来る」と英子の枕辺の遺言に脱帽>

 英子は叫ぶ。「戦争を食い止めるための唯一の方法は、婦人のすべてが立ち上がることだ。婦人が決起すれば戦争を止めることが出来る」と叫び続けて63歳の若さで亡くなった。

 反骨の女性ジャーナリストの遺言は、戦争そのものを否定し、止めさせることだった。その秘策は女性が握っていると断じた。日本の婦人団体よ、立ち上がれ、そして連帯してプーチンとゼレンスキーに釘を打つのである。

 人々の命を守るために遠慮など不要だ。

2023年1月31日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月30日 (月)

反骨の女性ジャーナリスト(中)<本澤二郎の「日本の風景」(4700)

反骨の女性ジャーナリスト(中)<本澤二郎の「日本の風景」(4700)

<21世紀の松本英子・日刊ゲンダイのM子記者が来訪>

 2023年1月29日の正午から我が老人夫妻の築50年の埴生の宿が華やいだ!21世紀の松本英子に違いない日刊ゲンダイの、目の大きな八頭身美人が、粗末な居間に陣取ってくれたからである。最近になって気付いた大型と思われるネズミも、天井裏で驚いたであろう。

 紫のコートでさえも似合う彼女の趣味は和服だと知った。出身は愛知県、徳川の三河出身。憶測だが、明治が誕生させた官僚養成の東京帝国大学、戦後の東京大学は、明治以降の藩閥天皇制国家主義や、戦後の自民党官僚政治を支えてきた。三河の識者らはそのことに屈服することはないだろう。

 同じ東大生でも愛知県のエリートは、従順に屈することなくそれぞれが考えるところがあるかもしれない。それにしても、我が家の来訪者・M子記者のセンスの良さは、服装からして抜群である。当方の取材で判明したのだが、彼女は特別な教育を受けたわけではなかったが東大に合格した俊才、その後に除籍された。理由がすごい。「マージャンばかりしていて講義も試験もパスした」という。想像しなくてもわかる。つまらない授業にやる気が消え失せた。その程度の東大に三下り半を突き付けたのだ。これはやはりすごい人物である。

 まさに21世紀の松本英子に見立てたことにブレはない。しかし、両親の衝撃はたとえようもなかったろう。親孝行に気持ちを切り替えてほしいのだが、M子記者の孝行とは、反骨のジャーナリスト・松本英子のような人間として生き抜くことなのであろう。健康管理を特に心がけるように忠告した。

 とはいえ初の美人の訪問に普段は縁の薄い缶ビールを出して乾杯した。

 

<少数精鋭!きつい深夜勤務・全て反骨の男女ジャーナリストばかり>

 ともかく日刊ゲンダイの記者は、筆者同様に反骨の人ばかりで、悪しき権力に真正面から体当たりして追及する。居眠り野党に代わって民意を汲み上げて、容赦なく政府や自民党を批判する。小気味いい。

 

 昔はこんなことがあった。政府が新聞や雑誌に消費税をかけるといい出した。

新聞は読売新聞の渡辺恒雄らが抑え込んだ。週刊誌・雑誌は徳間書店の徳間康快を先頭にして、時の自民党幹事長の小沢一郎と総務会長の渡辺美智雄、政調会長の西岡武夫に陳情することになったのだが、東京タイムズ社長を兼務していた徳間が政治部長の筆者に段取りを要請してきた。

 週刊新潮の佐藤社長や講談社の服部社長ら雑誌出版連盟の面々が雁首をそろえて自民党3役に助けを求めた。この時の印象の一つが遠慮知らずの渡辺が、講談社の服部にかみついた。日刊ゲンダイの発行元に圧力をかけたのだ。むろん、そんなことでひるむような講談社ではなかった。しかし、ことほど日刊ゲンダイの威力は、相当なもので政府自民党の耳目を揺るがしていたことの何よりの証拠と言えた。

 ついでに首都圏紙の東京タイムズだが、こちらは大平正芳首相は官邸で必ず読んでくれたことを確認した。大手紙はほとんど大差がない発表記事が中心だから、自宅で朝日に目を通せば済んでしまう。永田町のインサイドの記事をほぼ毎日書いた。政治部長時代の8年9か月は、反骨記事を書いて実に充実していて快適だった。そのせいかM子記者が「年齢よりも10歳若い」と誉めてくれた。

 

<次男正文の無念の死・読売元政治部長・多田実の自分史=本澤二郎の「日本の風景」10巻の製本>

 彼女の来訪目的は、2009年からほぼ毎日書き始めたblog「本澤二郎の日本の風景」を、昨年になんとか無理して10巻10セットに製本したことと、その事情を取材するためだった。彼女は製本費用を聞いて仰天した。現在市民活動家らが救済に知恵を出してくれる事情も説明した。

 なぜ製本したのか。一つには次男正文の医療事故による無念の死と、反省も謝罪もしない財閥病院のことから、それまでは「自民党のスポンサー」とだけ表現していたことが間違いだったことを、息子の死が教えてくれたこと。311のフクシマ東電原発3号機が問題の財閥製品だったこと、しかも核爆発だったこと。311の4日後の315に大量の放射能が首都圏に流れ込んだこと、このところの日本人死者数は飛びぬけて増えている事情とフクシマ放射能被ばくとの関連など新聞テレビが報道しない事実を、後世の研究者に伝えたいという思いなどを説明した。

 なぜ80代からなのかについては、大学の先輩・多田実さん(元読売政治部長)が80歳から「自分史」を書き始めたものの、間もなく亡くなったという厳しい健康に目を向けたこともあった。長命の家系なので「あと20年」を吹聴しているが、無理しない散歩も心がけている。筆者を育ててくれた人物は、平和軍縮派の宇都宮徳馬さんである。生涯ジャーナリストに徹する人間として人生を送ろうと思う。

 本日のこの記事も製本してゆく覚悟である。反骨ジャーナリストの文章に興味を持つ研究者が現れてくれるかどうか、やや賭けの部分もある。世界は情報が最大の価値を生む時代に突入して久しいのだが。

 その価値の決め手は真実だ。嘘情報は、すぐ馬脚を現す。反骨の勇気と正義のそれが、時代を主導していく。日刊ゲンダイの取材陣は、反骨の塊の記者ばかりだ。松本英子も泉下で拍手してくれている様子が目に浮かぶ。

 我が勇気と反骨も息子がくれたものである。仰天情報が飛び込んできた。安倍の「回顧録」?冗談ではないか?御用記者たちの嘘にまみれた回顧録なのか。日刊ゲンダイの反骨記者の評価に注目したい。

2023年1月30日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

共同通信社の世論調査によると、細田博之衆院議長が、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係を非公開の場で各党に説明したことについて「十分ではない」は84.2%、「十分だ」は11.9%にとどまった。

 

 【ワシントン=田島大志】米空軍のマイク・ミニハン大将が、2025年に台湾有事が起き、米中間で戦争になる可能性があるとのメモを作成し、空軍内で共有していたことが明らかになった。

 

2023年1月29日 (日)

反骨の女性ジャーナリスト(上)<本澤二郎の「日本の風景」(4699)

反骨の女性ジャーナリスト(上)<本澤二郎の「日本の風景」(4699)

<財閥・天皇ファシズムに抵抗し足尾銅山鉱毒事件を徹底追及した松本英子は日本一の反骨の人=千葉県茅野村出身>

 府馬清著「松本英子の生涯」を手に取ってみると、本物の本物は日本男児よりも、平和主義の女性(大和なでしこ)であることに気付かされる。英子は恵まれた才能を、幼くして父親の漢学者によって見いだされ、書や詩歌にとどまらず東洋思想の真髄である四書五経にも手を伸ばし、さらに上京して英語力を駆使してキリスト教(プロテスタント)にも果敢に挑戦した。かのキリスト者の先輩・内村鑑三も彼女には一目置いたほどだった。

 

 その先に戦前の日本最大の公害で知られる足尾鉱毒事件の現場に、日本の新聞記者たちに先行して飛び込んだ。人も大地も死んでしまった常人では目や耳を塞ぎたくなるような鉱毒で暴利をむさぼる信じがたい財閥の獰猛さを、自らの目と耳で吸い取って、渡良瀬川の流域30万人の救済報道にペンをフル回転させた。

 食べるものはなく、住む家も失った骨と皮の農民、乳も出ない母親はそれでも乳飲み子を抱き抱え、むせぶ泣き続ける赤子をあやし続ける姿は、この世の地獄である。「真実を伝える」ことが新聞の使命である。そして政府・世論を動かして人々を救済する英子のペン先は、他の記者の誰よりも鋭く圧倒していた。毎日新聞は他紙をまず猛省させて反骨新聞の存在を高めた。

 時は明治の軍国主義が大英帝国の後押しをよいことに植民地・侵略主義に目覚め始めた天皇ファシズム期である。そこで一身を顧みずに政商から財閥にのし上がる古河市兵衛という悪魔と、背後の人民を奴隷化する天皇制国家主義に体当たりした松本英子の反骨のジャーナリズムは、歴史に名を残した革命派を優にしのぐ偉丈夫だったことが理解できる。彼女の生まれは、現在の木更津市茅野、当時の茅野村。

 松本英子研究を提案する理由である。

 

<当時の「毎日新聞」で見事な大連載「「鉱毒地の惨状」は第一級の記録>

 松本英子編「鉱毒地の惨状」を国会図書館で調べるといいだろう。「松本英子の生涯」(府馬清著・昭和図書出版)を、先に3回連載したが、到底彼女の死闘を表現することは出来ない。府馬清・本名松本英一は、英子の身内に当たる。彼女の偉大さを身近に知る立場だった。もしも、英一がいなかったら、この不世出の偉大な反骨のジャーナリストは、この世に知られることなく蓋をかけられてしまったに違いない。

 確認できたことは、英一の妻・幼子は、今も87歳にして健在であることが分かった。知り合いの弁護士にせき立てられて電話をしたところ、本人が直接電話口に現れた。

 クリスチャン(プロテスタント)としてサンフランシスコで63歳の若さで亡くなった英子の墓地はどこなのか。茅野村の松本宅には20基ほどの墓地がある。そこに英子の両親の墓はあるが、英子にはない。父親の漢学者・貞樹の墓は高さ2メートルほどの立派な石碑となって、今も堂々と鎮座して周囲に威圧感を与えている。91歳まで生きた妻・ふさの墓石もあるが、同じようなものが数個並んでいて区別がつかない。

 

 偉大な人間になるには、必ず立派な両親が存在する。教育がいかに大事であるかを感じさせられる墓地であろうか。

 

<東洋と西洋の思想を体現した道義と博愛がほとばしる不世出作品>

 松本英子を日本一ともいえる反骨ジャーナリストにした原動力は、東洋と西洋の思想・哲学の共存だったことが分かる。仏学・儒学の東洋とキリスト的な西洋思想を体現したものであろう、そこから発する敬天愛人・慈愛・博愛の精神でなかろうか。

 

 余談だが、母方の祖父が亡くなる時のことを思い出す。無学の当時としては80余歳で長生きした祖父が、中学校を卒業する孫に向かって「偉くなれよ」と発した言葉を記憶している。祖父は婿養子で、母の曽祖父が「働き者」という基準で娘に押し付けた。黙々と働く祖父は、生涯祖母に対して文句ひとつ言わず働くような善人として人生を終えた。妻への暴力など想定もできない人だったと思う。

 そのような祖父が「偉くなれよ」といった意味は、おそらく「いい人間になれよ」「他人に迷惑をかけるな」「悪に屈するな」という意味ではなかったろうか。

 ちなみに祖父の姓も松本である。英子の家から一里ほどの山奥で七曲りとか茅野七曲りと呼ばれている。母の曽祖父は山から竹を切り出して、東京・大森の海苔問屋に卸して多少の財を貯めた。母はそのおかげで、幼くして「ちりめん」という着物を着たという。部落では「御兵衛ドン(殿)」と呼ばれていたが、母を案内して「御兵衛ドン」の墓地を何度も行ったことがある。そこは山深い台地にある一族だけの墓地で、眺めると江戸期からの一族の栄枯盛衰の様子が見て取れる。

 御兵衛ドンも貞樹の寺子屋で学んだのかもしれない。このあたりは松本姓が、実に多い。

 筆者が「権力に屈するな」と繰り返し叫んだ宇都宮徳馬さんに「人間として当たり前のことですよ」と応じ、今も実践するのも英子と通じるものがある。

 日本のジャーナリストは、英子の生きざまを学んで実践することが、人類が安全航海する術であることだと信じたい。

2023年1月29日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月28日 (土)

G7戦争神社サミット再び!<本澤二郎の「日本の風景」(4698)

G7戦争神社サミット再び!<本澤二郎の「日本の風景」(4698)

<安倍の伊勢神宮に次いで岸田は厳島神社=神社本庁日本会議の暴走>

 第二次安倍晋三内閣の指令塔は、いうまでもなく神社本庁日本会議だった。戦前の国家神道復活・神の国への野望を爆発させ、比例して改憲軍拡の音頭を声高に叫んできている。この極右の流れは菅義偉・岸田文雄内閣でも継承どころか急拡大して、目下国民や東アジアに不安と緊張をまき散らしている。

 深刻すぎる新たな問題は、広島でのG7サミットを、4年前の伊勢神宮に追随し、ことしは厳島神社で参拝や夕食会を計画している。「G7戦争神社サミット再び」と国際社会や宗教関係機関に衝撃を与えている。

 神社本庁日本会議が、岸田内閣を操っている証拠であろう。7・8安倍銃撃事件によって、隠れていた統一教会があぶりだされている2023年である。カルト教団に対する国民の目は厳しくなっている。既成の宗教界も黙ってはいないだろう。伊勢の場合は、外国メディアの批判をうまくかわしたようだが、一部の教団は現在も厳しく糾弾している。

 今年5月のG7サミットは、4年前と環境が違う。波乱含みといっていい。

 

内閣支持率激減で仏教界やキリスト教会などが強く反発必至>

 今年の「戦争神社サミット」は、4年前と大分様相を異にしている。

 安倍銃撃事件で表面化した統一教会問題と安倍の「国葬」強行に次いで、あろうことか43兆円の戦争準備予算案と311原発爆破事件に蓋をかけての、さらなる大規模な原発推進政策を強行するというのだから、極右・死の商人の課題を一度に始末する、まさに大暴走に次ぐ大暴走である。

 したがって、ゆでガエルの生活に甘んじてきていた多数国民の半数以上が覚醒した。内閣支持率は2割台。死に体内閣である。意図的なアベノミクスなる騙しの経済政策は、意図的な円安政策そのものだから、異常な物価高を招き寄せて国民生活は厳しさを増している。

 先日は散歩中に「子ども食堂」の案内を見て面食らってしまった。田舎町の子ども食堂は、大人300円、子供100円という。無料だとばかり思っていたものだから、お金を取る木更津市の子ども食堂を知って当惑してしまった。共産党天下が目の前にぶら下がっている光景ではないか。

 4年前と今年は、大分変わっているのである。そうだとすると神社本庁が権力を独占壟断する内閣に、人々や他教団が沈黙するとは限らない。

 欧米のメディアは、電通に操られる日本と違う。いま戦争で毎日兵士のみならず女子供も亡くなっている。戦争の悲惨さを理解しない宗教はまず考えられない。そうだとすると、彼らは大声を上げる。国際社会は戦前の国家神道、現在の神社本庁の神道に対して「戦争神社」と表現し、今も恐れている。

 

<日本は神社本庁・日本会議の野望を電通が新聞テレビ操作>

 先般仏教界の日蓮正宗富士大石寺の顕正会が、安倍の神の国と言論界を封じ込めて支援する電通に対して、公然と批判する顕正新聞の記事を紹介した。おそらく広島の厳島神社サミットに対しても警鐘を乱打するに違いない。

 神社神道は原始宗教のカルト教団である。戦前の国家神道の甘い夢を復活させようとして、自民党の支持母体となって改憲軍拡の銅鑼を打ち鳴らしてきた。電通の圧力に屈した新聞テレビは、昨今露骨なほど神社宣伝に力を入れている。これにも他教団は反発している。

 

 問題の電通は、例のフクシマ隠しの4兆円五輪賭博を強行したが、東京地検特捜部は、電通OBの高橋を大腐敗の一環として逮捕した。無論、電通本体の重役逮捕に至らなかった。「岸田がブレーキをかけた。見返りに五輪利権の大元締めの森喜朗は岸田支援へ。清和会の岸田降ろしはなくなった」と永田町でささやかれている。

 したがって電通の魔力は多少は落ち込んだと見られている。本来はここで新聞テレビが目を覚ませばいいのだが、肝心の編集人の信念が揺らいで、反骨と無縁である。

 

<二匹目のドジョウ=欧米諸国首脳と随行記者団を再び騙せるか?

 海外のメディアはどう出るか。海外の反発を封じることに成功した4年前の電通が今年も?果たしてどうなるか。おそらく二匹目のドジョウ狙いは、成功しないのではないだろうか。

 またしても電通は血税を懐にして報道センターに大金をはたいて記者団を格別に優遇するだろう。国民が事前に気付いたら大変なことになるだろうが、それでも電通は、報道人を優遇・歓待して「戦争神社サミット」を無難にやり過ごそうとする。どうなるか、見ものである。

 

<日本会議・神社本庁による政権操作は政教分離違反>

 国家神道復活にかける神社本庁は、古くから自民党本部に神道政治連盟なるカルト教団組織を付着させてきた。吉田茂・自由党時代にはなかったが、岸信介らの民主党と合流した時点で、神道の政治部門は、自民党の正式な組織となった。政教分離違反である。

 そして近年、日本会議という右翼団体を組織した。財閥とも連携しているため資金は豊富という。「ベトナム華僑崩れのおばさんを広告塔にして改憲や台湾有事を叫んでいる」と消息通は指摘している。地方の神道信者の氏子を巻き込んでの、神社による改憲運動も昨今の特徴である。むろん、統一教会と連携しているようだ。なんとも不気味な日本会議である。

 国民の知らないところで暗躍し、政権を壟断する反民主的な組織と見られている。公安当局がどこまで実態を掌握しているのか、注目したい。

2023年1月28日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

(朝日)広島で5月に開かれる主要7カ国首脳会議G7サミット)で、政府が世界遺産厳島神社広島県廿日市市)がある宮島で各国首脳とのワーキングディナー(夕食会)を開く方向で調整していることがわかった。首脳間の連携に加え、観光地もアピールする狙いがあるとみられる。

 

(共同)政府が、5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)の際、世界遺産・厳島神社で知られる広島県廿日市市の宮島への各国首脳の訪問を検討していることが分かった。厳島神社の視察や、食事しながらの討議の開催を想定している。関係者が19日、明らかにした。

2023年1月27日 (金)

衆参議長人事に重大懸念<本澤二郎の「日本の風景」(4697)

衆参議長人事に重大懸念<本澤二郎の「日本の風景」(4697)

<細田博之は清和会・統一教会・原子力ムラ、尾辻秀久は神社本庁・靖国参拝派のボスという不気味な布陣>


うかつにも昨日昼前に参院議長の尾辻秀久の声を聞くまで気付かなかった。衆参議長と官邸の主の人事を決めたであろう安倍晋三・神社本庁・日本会議の布石に舌を巻いてしまった。正に戦争準備の予算その他憲法違反の悪法を成立させるための危険な体制である。

 そうした中で、お尻に火のついた共産党の志位和夫は、財閥500兆円問題に触れたが、財閥という言葉をまだ使用していなかった。財閥はいくらでも賃上げが出来るが、99%の中小企業はどうなる?格差の拡大が庶民レベルで進行するが、財閥の方は43兆円の戦争準備金で笑いが止まらない。武器弾薬の輸出に意欲満々であろう。

 衆参の代表質問に興味などないが、やはり日本共産党のそれが野党らしさを誇示していた。立憲民主党は安倍や笹川の別動隊のような維新と共闘を組んでしまいお話にならないが、何と1年生議員を登壇させたという。世の中のことも議事堂内のことも知らない1年生議員起用という、奇をてらう手口を見せられては、もはや野党第一党の資格を自ら放棄しているかのようだった。

 

 そして大問題なことは、中立公正の議会運営の責任者が、統一教会まみれの細田博之と靖国参拝派の尾辻秀久だが、この布陣はきわめて危ない。官邸の主は「忘恩の徒」だ。案の定倅の坊主が先の長旅中、遊びほおけていたことが週刊誌にすっぱ抜かれた。同行記者が売り込んだもので、よほど腹に据えかねていたのであろう。同行記者の叩く相手は、ワシントンのポチ・岸田文雄本人ではないか。反骨のジャーナリストがいない。電通にすべて頭をなでられてしまっているのであろうか。

 

<細田の統一教会派、非公開で死んだ安倍になすりつけるしたたかさ>

 安倍内閣時代ずっと清和会の会長を務めてきた島根の細田は、統一教会

と安倍を取り持つ間にすっかりカルト教団の支援を受けて選挙をしてきたと見られている。

 父親のマージャン好きを聞いているが、息子は萩生田光一のようなはったり演技は出来ない地味さが持ち味。世襲議員はそれを武器にして、教会との関係の深さは知る人ぞ知るだ。原発派の第一人者だから反原発派の抵抗も強い。

 度胸がないため雲隠れが得意だ。無力野党を幸いとばかりに釈明会見をすると思いきや、非公開での偽り発言の連発で逃げ切った。

 

 問題がなければ、堂々とテレビの前で会見すべきだが、それも怖くて出来なかった。なんとしてもあと3年議長の座に居座りたい、ただそれだけに執着する政治家失格の細田博之だった。死んだ安倍に擦り付けた嘘発言は、後世の語り草か。

 

<尾辻は靖国300万人の死者を増やす大軍拡推進の指揮棒?>

 一見して実直そうな尾辻秀久も、なかなかの曲者だと一部の専門家は指摘している。どこの派閥に所属しているか知らないが、毎年8月15日になると、靖国神社を昂然と闊歩する姿を思い出す。

 300万人の死者を祀るという靖国のトリックに呆れてしまうが、近代の合理主義を学んだ現代人は、理解不能である。むろん、歴史の教訓を知る者たちにとっても、侵略戦争を謳歌してやまない靖国・戦争神社に出向くことはないだろう。そもそも原始宗教の占いに拘泥する日本人は、本当のところいない。

 「天皇のために命を捨てる日本人」は、国家神道と教育勅語、天皇制国家主義に羽交い絞めにされない限り、死んで靖国に逝こうとする現代人はいない。安倍晋三・小泉純一郎・森喜朗らの「神国論者」はそうそう探しても見つけることは不可能であろう。

 尾辻の靖国参拝は、戦争準備の危険きわまりない大軍拡法案成立に期待する財閥や官邸にとって好都合なのだ。

 

<政府の大原発推進に国権の最高機関も悪用か>

 「忘恩の徒」岸田文雄は、安倍に劣らないほど暴政にのめり込んでいる。与野党が拮抗している政治環境であれば、即退陣に追い込まれるのだが、女性の自立や国民の覚醒が期待できない中では、日本の財政が破綻しようがしまいが、戦争に巻き込まれようが、正にやりたい放題である。

 

 311のフクシマ東電原発大爆破事件は、いまや世界最大の公害となってフクシマから全国へと拡大している。プラスチックごみに加えて、核のゴミが日本列島から太平洋印度洋に広がろうとしている。

 先日ヒジキを食べた。おいしい。しかし、今春からの猛毒・トリチウム汚染水の海洋投棄で食べられなくなると思うと、余計に愛おしくておいしかった。どこの家庭でも魚・海産物とお別れだ。

 それでも衆院議長の細田を先頭に岸田内閣は、原子力発電所の大拡大路線も打ち出した。岸や正力、中曽根の核兵器計画と連動している。史上最大の悪政が、岸田・細田・尾辻の三馬鹿トリオのもとで強行されるのか。2023年危機は2022年危機を越える。「落ちるとこまで落ちろ」の悪魔のささやきが聞こえてきている!

2023年1月27日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月26日 (木)

忘恩の徒<本澤二郎の「日本の風景」(4696)

忘恩の徒<本澤二郎の日本の風景」(4696)

<宇都宮徳馬さんが溺愛、読売に入社させた渡辺恒雄に怒りの言葉>

 今朝の8時、布団の中にいても顔が冷たい。温度計を見ると室温が零度。外は晴れて空は真っ青だ。もはや以前の地球ではない。原発から石炭使用という現代人が、地球を完ぺきに破壊した気候変動の証拠だ。

 他方、NATO北大西洋条約機構がロシアの首を締め上げる政策に、独裁者のプーチンが耐え切れず、戦争による決着にいそしんで11か月。馬鹿げた殺し合いにロシア人もウクライナ人も、共に若者が沢山命を落としている。これを何とする!

 日本右翼は、ここぞとばかり死者を祀る戦争神社の神社本庁日本会議が、善人そうな人物を政権に就けた。世は混乱と混迷の極にいざなわれている。思想も哲学も宗教も無力である。

 

 昨夜は恩師・宇都宮徳馬さんの夢を見た。彼こそが人間らしい人間、いい人間・善人である。政治権力を壟断する政府・官僚に善人がいない現在の日本ゆえに、耐え切れずに夢枕に立ったのであろう。むろん、悪人が跋扈する政界である。昨今、戦争準備43兆円を真っ向から批判する政治家が一人もいない。大軍拡容認派ばかりで、些末な議論で喧嘩している。お話にならない。それを眺めているだけの主権者が目立つのも涙が出てくるほど悲しい。

 

 間違いなく9条憲法のもとで戦争へと突っ込んでいるのだが、そのための世論操作の先陣を切ってきた読売の渡辺恒雄ではないか。数日前にNHKが彼の礼賛映像を制作したらしい。怒って宇都宮さんが夢枕に立ったのであろう。

 平和軍縮派の宇都宮さんは、生涯一度ならず二度人を見る目を誤った。渡辺を溺愛して読売新聞に入社させたことと、日本列島不沈空母と米国大統領レーガンに向けて発した国家主義者の中曾根康弘の二人だ。

 昭和の妖怪・岸信介叩きは正しかった。筆者は平成の妖怪・中曽根康弘叩きに徹し、報恩の誠をささげた。老いても反骨のジャーナリストは健在である。モグラのような人生は性分に合わない。他人を助ける力がないのが残念だが、ペンで励ますことは可能である。

 

 「忘恩の徒」という言葉を知らなかった。宇都宮さんが教えてくれた。「ツネは忘恩の徒だ」と明言した。以来この唾棄すべき言葉を覚えた。渡辺恒雄は忘恩の徒である。この言葉は永遠に刻まれる。消えることはない。断言したい。

 

<左翼から右翼に転向、正力松太郎に食らいつき岸信介・児玉誉士夫・大野伴睦・中曽根康弘に接近・改憲新聞・原発推進に激怒した平和軍縮派>

 渡辺恒雄の保証人になって読売新聞に入社させた宇都宮さん。しかし、本人は恩師とは真逆の人生に舵を切った。左翼から右翼へと鮮やかに転向してしまった。国民を弾圧してきた元内務官僚・正力松太郎の期待に応えて出世階段を上っていく。日本共産党で階段は登れないと判断するや、自身に有利な道に舵を切ると、猪突猛進する渡辺恒雄のことを、彼の政治部長の先輩だった多田実さんから詳しく聞いている。

 ある時宇都宮さんに「なぜ右翼に転向したんでしょうか」と尋ねてみた。「それは権力にぶら下がることだから、ラクな人生が約束されるんだよ」と。そうか渡辺には信念などなかったのだ。風の方向を見極めると、そこへと波長を合わせていく。右でも左でも、その時点での風次第風任せの人生である。もっとも安直で安全な人生行路は、政権交代のない日本政治のお陰で成功したのかもしれないが、そこいらの小役人レベルで国民の尊敬を集めることは不可能である。風見鶏は渡辺が実践した理論だった。中曽根はそれを拝借したのだ。

 

 日本の右翼は戦前派・戦争勢力だ。国家主義も天皇制国家主義である。財閥・軍閥・官閥による国家神道・神国論で統制される反民主的な政治体制だ。しかし、ここを非戦の日本国憲法は太い鎖で封じ込めている。9条の戦争放棄と20条の政教分離である。この歴史の教訓規定である9,20条を土足でぶち壊そうとしているのが安倍・菅・岸田の自公内閣である。

 岸・正力・児玉・中曽根らが涙を流して喜んでいるのは、岸田内閣と支える渡邉恒雄に対してであろうか。

 

<いま岸田文雄は宏池会派閥の池田勇人・大平正芳・鈴木善幸・宮澤喜一・加藤紘一・古賀誠を裏切った忘恩の徒>

 人間らしい人間、いい人間が政界・言論界に現れない。電通に羽交い絞めされてしまっているのであろうが、たかだか広告屋・カネに首を絞められる人間だけであろうか。

 いま新たな「忘恩の徒」が加わった。宏池会の歴史と伝統を破った岸田である。渡辺に屈した可能性を否定出来ない。宮澤喜一が政権を担当する時にも渡辺は「改憲をやれば支持する」と毒饅頭を差し出した。宮澤は相手にしなかった。その後に小沢一郎らのまやかしの小選挙区制に屈してしまったが、宮澤は宏池会の伝統を死守した。今を生きる古賀誠の無念はいかばかりか。

 宏池会を裏切った岸田の前途がどうなるのか、主権者はしかと監視と反撃をしてゆく責任を、憲法上負っている。忘恩の徒に食いつぶされる日本にしてはなるまい。強く警鐘を鳴らす所以である。

2023年1月26日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月25日 (水)

岸田文雄の施政方針を斬る!<本澤二郎の「日本の風景」(4695)

岸田文雄の施政方針を斬る!<本澤二郎の「日本の風景」(4695)

<戦後最悪の独裁!戦争準備43兆円で確実にアジア危機到来>

 1月25日は未明から大寒波襲来というので、事前に灯油を買い入れていたのだが、実際は台風並みの暴風も加わった。家の周りの物が飛ぶ被害を受けた。人間と自然も予報を間違えると、とんでもないことになる。いわんや人と人、国と国になると、殺し合い(戦争)が起きる。武器弾薬がなければ外交という武器を使えばいいから安全だが、相手を攻撃する武器を持つと、戦争を回避することは出来ない。

 

 理由は戦争で大儲けをしたい死の商人が控えているからだ。彼らこそが政治権力に接近し、周辺国との緊張を煽り立てる主役で、官僚や政治屋にまとわりついている。日本では死者の霊を祀る?巨大な靖国神社が存在し、次なる死者を待ち構えているかのように、戦争憲法にしようと画策してきている神社本庁日本会議も暗躍している。最近までは安倍晋三がそのトップ、後見人が森喜朗や小泉純一郎ら自民党清和会という最右翼派閥だったが、いまでは岸田文雄がその地位に座り、大軍拡・戦争準備の2023年度予算案を国会に提出、自ら施政方針演説を行った。

 

 神社本庁日本会議と統一教会+創価学会のカルト教団が足場を固めていて強固である。43兆円大軍拡に隣国は、日本列島のや米軍や自衛隊基地・原発にミサイルの照準を合わせていると推測される。

 日本の危機はもう10年も続く。特に2022年危機到来に身構えるしかなかったが、7・8安倍銃撃事件で安堵した国民は多かった。だが、2023年はより具体的な形で大波乱が待ち受けている。

 日本国民がゆでガエルから目を覚ますかどうか。戦後77年にして、戦後史上最大最悪の危機に立たされている。既に世論調査から5割から6割の国民は、岸田の戦争準備に反対している。

 野党が昼寝している状態でこの数字である。世界最高の報酬に満足している国会議員の様子が気になる。足尾銅山鉱毒事件で決起した田中正造のような人物は、まだ見えない。大日本帝国憲法下でも反軍演説の斎藤隆夫がいた。なぜ、国会議員は惰眠をむさぼっているのか!

 

<子や孫を思う老人たちは既に決起している!>

 この世に子や孫のことを考えない人間はいるだろうか。確か自民党や公明党、さらに維新や国民新党、立憲民主党の一部かすべてにいる。

 43兆円大軍拡は、アメリカのような軍事経済による武器の輸出で暴利を得ようとする財閥の悲願である。彼らは国民らしい国民で構成されてはいない。平和主義者は、まず一人もいない。戦争経済で血税のすべてを吸血鬼ドラキュラのように呑み込もうとしている強欲な悪魔の軍団である。

 戦争憲法に改悪することが、彼らの悲願だが、それが無理だと分かると、43兆円の大軍拡という既成事実で、事実上の改憲を強行しようとしている。その先頭に立ったのが岸田という安倍に次ぐ第二の悪魔人間であろう。

 

 一見善人の顔を持つ岸田、護憲リベラルの宏池会派閥に期待をかけているのは、いうまでもなくカルトの原始宗教・神社本庁日本会議である。いかにも自然豊かな森の中に身を潜める白装束の軍団と、東京・新宿の信濃町を制圧した創価学会公明党である。不気味なカルト教団と日本のカネを収奪する財閥の共闘に対して、人びとはようやく注目するようになってきている。

 こうした事実と政治環境を新聞テレビは報道しない。電通の仕業である。歴史を知る老人たちは、既に決起している。

 

<既成事実に弱い国民を愚民と称して事実上の改憲強行=覇権国狙い・アジアを火薬庫へ>

 電通が羽を伸ばしている日本は、あまりにも危険すぎよう。43兆円大軍拡の構想は電通の仕業に違いない。死の商人のための悪魔の道を切り開いている国策企業である。

 日本の軍国主義完全復活を狙うしたたかな手口は、満洲国以来ずっと継続してきたのだろう。日本国民を愚民と認識し、既成事実に屈する民度と判断しての43兆円策であろう。

 その先にインド太平洋での覇権国の野望がのぞく。そのための目下の中国・ロシア退治作戦との指摘は、あながち空論ではない。アジアを火薬庫にする策謀は、かならずや破綻するだろう。賢明なる日本国民は、その前に太い釘を刺すしかないだろう。

 

<異次元少子化対策に隠された悪魔の陰謀>

 戦いの駒にされるのは、きまって貧しいが、賢明に生きている子弟である。少子化対策に奔走する右翼の面々の陰謀は、戦争の駒を確保する点にあろう。ズバリ靖国神社向けの青年の確保である。

 特に男子の教育に翻弄されている家庭は、異次元少子化対策という、いかがわしい策略に疑問を抱いている。アメリカでは黒人の若者が真っ先に投入される。弱者貧者の若者を餌食にする作戦を、安直に喜んではいられない。賢明な日本人は理解できるだろう。

 以下は、電通の大株主の通信社が報道した岸田の施政方針についての抜粋記事である。

 首相は各政策課題の中で「防衛力の抜本的強化」を最初に取り上げ、2027年度までの5年間で43兆円の予算を確保し、反撃能力(敵基地攻撃能力)保有や南西地域の体制整備に取り組むと説明。新たな安定財源が毎年度4兆円必要になるとし、行財政改革で3兆円程度を捻出しても不足する約1兆円について「将来世代に先送りしない」と訴えた。ただ、「増税」など直接的な表現は避けた。
 今回の防衛力強化を「安全保障政策の大転換」と指摘。同時に、非核三原則や専守防衛の立場は「いささかも変えるものではない」と強調した。

2023年1月25日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月24日 (火)

松本英子の生涯(下)<本澤二郎の「日本の風景」(4694)

松本英子の生涯(下)<本澤二郎の「日本の風景」(4694)

<「自由の天地」で非戦の思想を叫ぶ大和撫子=死の直前まで日米語で非戦原稿和歌など書きまくるペンの鬼>

 この父ありてこの子ありか。ともかくすごい女性が、我が家から歩いて10分ほどに住んでいた。地方の漢学者の父のもとで四書五経をそらんじて神童ぶりを発揮するや、上京して洋学者の津田仙のもとで英語とキリスト教に出会った。儒学を学んだ孝行娘は、母親が体調を崩すと、アメリカから湯たんぽを送るというきめ細やかさも見せていた。筆者も気付いて1年ほど休憩していた湯たんぽを取り出し、大寒波予報に備えて今朝を迎えた。

 

 足尾銅山鉱毒事件で生死を奪われる30万農民の悲劇をとことん叩いて叩いた英子は、天皇ファシズムに襲い掛かられ、日本で生きる場を奪わられると、まるで亡命するかのようにして英語圏で自由の叫びを爆発させるべく、悲願の渡米を果たした。40歳ごろか。彼女の英語力に敬服した事業化の永井元との再婚が42歳。主に西岸都市サンフランシスコを拠点にして、まずは米国の大学を実力で正式に卒業すると、昂然と非戦の叫びを爆発させていく。時は第一次世界大戦で、戦争気分に浮かれるアメリカ社会に警鐘を鳴らしていく。

 まるで生きられる時間を承知しているかのように、きりっとした聡明な日本夫人は、夫の保険事業を手伝いながら、寸暇を惜しんで思索し、それを活字に残していった。その数は計り知れない分量だ。英子が62歳で亡くなった後、夫がそれを整理して出版したことから、彼女の米国時代の詳細を「松本英子の生涯」として、身内の小説家・府馬清(本名・松本栄一)が精査し、そのごく一部を紹介している。

 日本語も十分ではない凡人ジャーナリストは、ひたすら頭を垂れるほかない。昨日も英子の父親・貞樹の墓前に立ってみた。英子もここで最後の別れをして渡米したのだが、母親ふさ子の別れの歌が、彼女の墓石に刻まれているというが、確認できなかった。

 一筋に思い立ちたる旅なれば 八重の潮路も神や守らん

 

 ちなみに茅野村近くをのどかに走る久留里線は、木更津―久留里間の開通が1912年(明治45年)。したがって英子が茅野村と最後の別れをしたときは、まだ鉄道は走っていなかった。東京からの往復だけでも大変だった。「女子に学問は不要」の時代に英子は、既に東洋と西洋の学問と言葉をマスターし、特権階級のための華族女学校の教壇にたち、次いで女性新聞記者第一号となって、日本最大の鉱毒汚染に泣く渡良瀬川の30万農民の救済キャンペーンうぃ始めた。当時として最高の知識と頭脳と倫理観でもって、今も変わらない強欲な財閥に殺されていく貧者の群れに、鉄のペンで決死の戦いを挑んだ英子の人間愛に感動しない人間はいまい。

 

<第一次世界大戦から非戦主義を命ある限り叫び続けた英子>

 1917年(大正6年)、米国はドイツに宣戦布告する。第一次世界大戦(1914年)に参戦、旅先のニューヨークで数万の義勇兵の市中行進に市民は浮かれていた様子に驚く英子。戦争で人が死ぬ、国家が殺し合いをすることに誰が浮かれて居られようか。英子の非戦の詩や文章が炸裂する。

 彼女の非凡な才能が開花する。他方で、病がじわじわと体をむしばんできている。近代の合理主義者は、キリスト教をカルト・狂気と認識していない。神にすがって長生きしようとの架空の精神世界に自己を追い込もうとはしないことが、彼女の日記や詩歌で分かる。理性で信仰を見ていたのであろう。誰人も運命に逆らえないとの覚悟を感じる。

 

 1918年の「ああ戦争」という詩は、在米婦人新報に発表している。彼女のそれは、日本で有名な日露戦争時の与謝野晶子の「君死にたまふこと勿れ」を明星に発表したことに似ている、と著者は指摘する。むろん、日本では天皇ファシズムの制約がアメリカにはないという事情もあったが、彼女は存在する戦争反対ではなく、戦争そのものを根底から否定する非戦の思想である。思想家としての思索の深さを感じる。

 15本も発表した。「ああ戦争」の詩文を抜粋すると「互いに刃を交えて斬りあい 突きあふのみかは 一つの恐ろしき機械もて 一度に多くの生き血を奪い合う」「かくては宗教も教育も はた平和の同盟も何の甲斐がある 人間と生まれつつけだものにも等しき あらくれたることをもて誇りとする」「文明の利器は空しく血を流す凶器となり」「愛国と愛家との 雲と水とのへだたりよ」「なで野蛮の太古を学びて 共に血を流しあふぞ」「平和の国よと思ひしは 昨日の夢」「ああ かくて楽しきホームよ いま何処?」

 

<アメリカ政府を真っ向から批判し続けた松本英子の正義>

 「全世界の非戦記念日」という随筆では、冒頭からアメリカという軍事強国を非難している。「我らが、最も痛切に感ずるは、米国の他国に対する態度である。富と力とを以て世界に覇たる米国が、如何にその権力を濫用せんとするか。

然してこれを直言せんとするものは、識者の中にほとんど雨夜の星の如くである」

 今の岸田内閣の日本にも当てはまるだろう。43兆円の戦争準備に対して、新聞もテレビも真っ向から批判しない。電通に反撃できないマスコミだ。日本の識者はモグラのように隠れてしまっているではないか。英子の慧眼は、いまの日本の識者・政党・議会・司法への痛烈な批判でもあろう。

 「米国が現在の軍事費は如何に莫大であるよ。世に冠たる物質上の豊富ありながら、常に猜疑の眼を以て小国の挙動を嫉視する。真に大国の有すべき態度と寛容とを欠く」

 ワシントンに対する鋭い指摘に誰もが頷く。日本の為政者は松本英子の叫びに耳を傾け、行動に起こすべきだろう。ロシアとウクライナ双方、そして背後のアメリカ中心のNATO諸国の暴走に歯止めをかける時ではないのか。

 英子の指摘は、今のワシントンに対しても通用する。このようなワシントンに追随する日本の岸田内閣を誰が信用できるだろうか。日米安保の破棄が不可欠というべきであろう。

 

 当時、アルゼンチン・ブラジル・チリ―の三国は、陸海軍を排除していた。日本の9条国家である。いまコスタリカはこれを踏襲して、人びとは安全に生活している。英子は軍備全廃を訴えている。そのための力の源泉を「婦人の力」だと呼びかけている。

 

<非戦は婦人が結束して立ち上がれば必ず実現する!>

 「婦人の力大なり。婦人は平和の使者である。婦人が結束して立ち、この使命に率先猛進するの精神を奮い起こさば、この希望は希望にとどまらず、必ずや実行の日を見るであろう」

 

 非戦主義(その二)「(人間の悪い習慣を)改めるには、根本的に何千年の習慣や信仰を改め、先ず教育の第一歩として、幼児より戦争の害とその毒、其の惨、その非人道なることを、柔らかき頭脳に打ち込まねばならぬ」「予は決して今日の米国の教育法を完全と思わぬ。むしろルソーの教育法を取り学ぶべしと信ずる。来たれ、非戦の日、世界の武器、ことごとく焼かれよ」

 

<再び鎌首をもたげた日本の国家神道と財閥で歴史の繰り返し!>


1945年に日本は敗戦、その後に武器弾薬完全放棄の9条憲法が誕生したが、まさに日本は若者や市民が大量に血を流して敗戦した。それによって武器全廃の非戦国となった。しかし、A級戦犯の亡霊徘徊よろしく、再び軍事大国の覇権主義の国になろうとしている。アメリカの策略だと一部の専門家は言う。違う!日本の財閥と原始宗教・国家神道による戦前回帰の大野望にある。

 英子の夢は戦後77年にして元の木阿弥になろうとしている。世の識者は曇り空の星のように、人々の前に姿を見せない。言論界・政界・経済界・司法界も沈黙している。英子の非戦の叫びは、人類の悲願であることに変わりないのだが。

2023年1月25日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月23日 (月)

松本英子の生涯(中)<本澤二郎の「日本の風景」(4693)

松本英子の生涯(中)<本澤二郎の「日本の風景」(4693)

<女性記者第一号・反骨ジャーナリストとして足尾銅山鉱毒事件追及>

 近くで津田仙の娘・梅子の恵まれた環境での相次ぐ訪米を横目で見ながら、松本貞樹の娘・英子も華族女学校で教鞭をとりながら、東京高師女子部を卒業した。その後に東京女子高等師範学校と改称されたお茶の水女子大の前身だ。当時では女性にとっての最高学府。文明開化の到来とはいえ、女子の教育はごく一部の特権層に限られていた時代、上総国望陀郡茅野村出身の松本英子が、築地海岸女学校(青山学院大学の前身)なども卒業し、華族女学校で教鞭をとるなど想像を絶することだった。

 

 若くして漢学・日本語に精通していた英子は、米人宣教師と共にキリスト教聖歌集を出版している。英子26歳の時、外務省翻訳官・家永豊吉と結婚し、一児をもうけたが間もなく家永家が破産し、一家は路頭に迷い、バラバラになってしまう。その原因を著者の府馬清も不明としている。

 そのころの1900年ごろ、彼女は新たな人生に船出した。当時の毎日新聞記者になった。現在の毎日とは異なり、優れて進歩的な新聞で大手の仲間入りしていた。彼女は日本で最初の新聞記者第一号となった。

 キリスト教の影響か、近代合理主義を体得していた証拠ともいえる。彼女は日本の政商・財閥と対決することになる。権力に屈しない、正義の塊である反骨のジャーナリストよろしく、日本の公害第一号の足尾鉱毒事件の取材に身を投じた。筆者の大先輩が足元の「茅野村」に存在したことに、何かしら因縁を感じさせられる。

 

<鋭い現地ルポ記事に犯罪的財閥・古河鉱山も明治政府も悲鳴>

 戦前の政商は、それ自体が構造的な腐敗体質を意味する。戦争を機に政商は財閥化する。古河財閥が経営する足尾銅山による大地と生き物を殺しつくす鉱毒事件に突っ込んでいく英子の姿は、普通の女史には到底考えも及ばないことだったろう。

 毎日新聞の編集方針も英子に勇気を与えた。抽象的な報道に甘んじていた当時の新聞は、いまの電通支配に甘んじて真実を報道しないナベツネの御用新聞を連想するしかないのだが、英子は毎日新聞を拝借して国民に覚醒を求めていく。

 大英帝国の尻馬に乗って清国との戦争、ついでロシアとの戦争特需にのめり込んでいく明治天皇を後押しすることで、莫大な利益を上げていく財閥・古河鉱山にブレーキをかける議会人は、地元の悲惨な事情を知る田中正造くらいだ。田中の天皇直訴事件はその先だが、英子は足尾に何度も足を踏み入れ、鉱毒により家屋敷や田畑も無くなって生きるしかばねとなっている、まさに棄民を強いられた住民の生々しい声を活字にした。しかも、大連載で世論を動かそうとする反骨ぶりに圧倒される。

 この時の清流・渡良瀬川が古河銅山の猛毒に覆いつくされる様子や、対抗する英子の勇敢な新聞記事の一部を著者は紹介している。

 

 現地入りした時の現地の様子を「驚くのは2、3日いた内に僅かに高地の1、2箇所のほかは、鳥の声も聞かぬ、虫の声も聞かぬ。魚も見ぬことである。被害地の人民が、誰もかれも顔青ざめて殊に眼病とか胃病とか虐病とか、甚だしきに至っては死亡者、盲目者出で、寄留、行方知れずの者、狂者など非常に多いので」「死んでもこれを弔う僧の居所もないありさま、実に激甚地と言わずにおられようか」「この恐ろしい原因は何であろう。この哀れな有様は何から来たのであろう。この罪なき民は何とてかくまで苦しまれるのであろうぞ」

 

 野沢和吉さんという54歳の盲人との対話では「一人で寂しかろう。不自由であろう」「はい、元からこういうありさまではありませんでした。以前は家もあり、地面もあり、ご存知の通り、鉱毒以来この地は私ばかりでなく、皆元の風はありませんが、私などは眼は見えませんが、幸い体の丈夫なお陰で、どうにかこうして参りますから」「お前さん、一人ではどんなにかお困りだろうから東京に来なされ」「へい、ありがとう存じますが、矢張り住みついた処の方が安心でございます」

 

 松本勝造さんという40歳の家を訪ねた時の英子の記事。「妻のおくまは43歳だが、どうしても60以上の老婆に見える程苦労に老けてみえる。おくまは「鉱毒の前はね、田地も2町歩余持っていやしたが、鉱毒で今は一反もなくなって、何にも取れなくなってしまって、食うことも出来なくなったもんだから、亭主は気がヘンになりやんした。毎日なにも取れねい取れねいといって、おこって、方々を泣いて歩くんでやす」

 「泣きつつ語るお袋の窶れやつれて糸のようになった骨と皮ばかりの膚から出ているしなびた乳に縋って泣いている赤子を騙しながら、くまがいうのは、こうして乳にくっついでいるやんすが、乳がでねいで難渋でやんす」このあとに「医者にかかるどこのこっちゃねえ」と続く。

 今も涙無くして読めない。英子の文才に脱帽である。

 

<背景に日清・日露の戦争と政商・財閥の暴走が侵略植民地戦争へ>

 もう誰もが理解できるだろう。明治が推進した戦争である。民がその被害者だ。自然も。生きとし生けるものすべてが戦争の犠牲者だ。ひとり古河市兵衛ら財閥が暴利を懐に入れるシステムは、この後に大陸や半島への侵略と植民地支配、そして日独伊の三国同盟から日米戦争へ突き進んで、原爆投下とロシア参戦で明治の天皇制国家主義は破綻する。

 

 それでもいま再び神社本庁日本会議と自公内閣+維新と立憲と国民の民主党は、国家神道復活と改憲へと戦争準備を開始した2023年である。財閥と軍閥は敗戦後まもなく解体されたが、いまや完全に復活した。戦争体制構築のために国家神道復活を目論む神社本庁と日本会議に屈してはなるまい。歴史は繰り返すものだ。

 

<激しい批判記事に官憲が英子と新聞社に襲い掛かる!>

 松本英子編の優れて貴重な足尾銅山鉱毒事件大連載は、明治大正昭和にかけての一大最高傑作であろう。いま彼女ような不屈の言論人は存在しない。

 筆者が指摘した2022年の危機はことしさらに本格化する。戦前の近衛内閣の大政翼賛会の21世紀版は、既に実現してしまっている。せめて日本共産党とれいわ新選組と社民党の鉄の結束で、財閥とカルト政党と日本会議の野望をぶちのめす必要があろう。そうでないと日本は同じ愚を繰り返すことになる。

 

 毎日新聞も英子も官憲の弾圧に悲鳴を上げることになる。英子が自由の天地と思い込んだアメリカへの脱出である。彼女の生きる武器は、不滅の勇敢な正義のペンと才能豊かな語学力だった。日本の近代とされたイカサマの国家に、彼女の才能を生かす場所はなかった。あえていうと、それは現在も、であろう。

 

<「自由の天地」憧れのアメリカ行き決断・茅野村との決別>

 英子の覚悟の人生は、津田梅子を傍らで眺めながら抱いてきた「自由の天地」と信じ込んできたアメリカへの旅立ちだった。その直前に故郷・茅野村で待ち受ける賢母・房子と亡き厳父・貞樹の墓前に「行ってきます」という最後の別れの挨拶だった。

2023年1月23日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

<恐ろしや安倍の伊勢神宮に次ぐ岸田の厳島神社G7サミット>

広島サミットでは各国首脳が初日の519日に平和公園と資料館を訪問する方向で調整が進んでいるほか、世界遺産・厳島神社のある宮島で会議を開催する方向で検討されています。

 

2023年1月22日 (日)

松本英子の生涯(上)<本澤二郎の「日本の風景」(4692)

松本英子の生涯(上)<本澤二郎の「日本の風景」(4692)

<偉大な人物ほど多くの人・社会に知られずに生涯を終えていく運命か>

 旧暦大寒の季節だ。アジアの人びとは、今も旧暦に従って行動している。東洋の天文学者は誰だったのか?数千、数万年以上かけた実証的データの集大成に違いない。いま東南アジアから大陸・半島の人びとは、春節を祝って巨大な人間の束となって、コロナ禍をものともせずに大移動している。房総半島の中心のわが木更津市は、大寒・春節に梅の蕾が赤みを帯びてきている。蠟梅は一足先に黄色い花を咲かせている。春節とは、人々を本当の正月の気分にさせてくれる。

 だが、筆者の心は重く暗い。気分が晴れない。原因は我が郷土・茅野から生まれ育った「松本英子の生涯」を読み終えて、改めて世の中はいい人間ほど社会が認めようとしなかった事実と、偉大すぎる英子を4,5歳で四書五経、大学という中国の古典を学ばせ、幼くして書家として歌人として、さらには今の「津田塾大学」を創立した津田梅子以上の実力を備えさせたにもかかわらず、62歳の若さで米サンフランシスコで才能を発揮することなく人生を終えねばならなかった悲運に圧っしられたせいだ。

 

 昨日、寒風の中、英子の父親・松本貞樹の墓石の前に立った。身内の人が、「松本英子の生涯」(昭和図書出版)を世に送り出した府馬清(本名・松本英一)の墓石も教えてくれた。江戸末期から明治を生きた開明的漢学者の貞樹は、自宅のそばに寺子屋を開き、近隣の子弟を教える傍ら、そこで幼少の娘を男並みに英才教育を施し、幼くして書家・歌人の才覚を開花させた。彼はさらに、上京して娘を津田仙のもとへ預けた。そこで英子は英語とキリスト教と出会うことにもなるのだが。

 

<「松本英子の生涯」(府馬清著)を読み心暗く歯ぎしりするばかり>

 中国の古典をそらんじた英子は、一つ年上の津田梅子と出会う。彼女は文明開化の東京でいち早く注目を集めていた。彼女は機会あるごとにアメリカに旅立ち、多くを学んでいた。傍らでそんな梅子を眺める英子は、いつか自分もアメリカに行ってみたい、と希望を膨らましていく。

 著者の府馬は、英子と直接対面する機会はなかった。英子の父・貞樹は1820年生まれ、英子は1866年生まれ、府馬(本名・英一)は1922年生まれだ。しかし、晩年の英子は日記を書いた。病にもめげずに書き続けていた。

 ずば抜けた俊英の上に衰えることのない向学心は、亡くなるまで続いた。生涯勉強の人だった。才能と向学心の英子の精神は、平和を愛する人間性の塊だった。貧者の救済活動は、人の務めと思い、それを信じ込んでいた。これには彼女がメソジスト教会と関係を持ったこととも関係があるかもしれないが、それ以前の中国古典の最高峰である四書五経の教えとも合致していた。

 今日の日本人の多くは、為政者を含めて事業者・労働者・年金生活者ともども、誰が喝破したものか、今だけ、自分だけ、カネだけの腐敗の渦に巻き込まれて久しい。もっとも優雅な財閥は、依然として強欲な存在として、その恥ずべき代表者として政治を操っている。

 戦争を禁じた日本国憲法さえもないがしろにする政府自民党と、それに連なる野党が、世界一の報酬を懐に入れて、ゆでガエル人生に甘んじて覚醒することがない。敗戦から立ち上がり、独立国になったはずだが、実際は戦勝国アメリカの属国に甘んじ、これを当たり前にしている日本人である。

 

 英子が今の日本とアメリカの事情を知ったら、おそらく発狂するに違いない。 

 

<62歳の若さで亡くなる寸前までフランス語とスペイン語を勉強>

 70年代の日本の永田町では、英語使いの宮澤喜一の評判が悪かった。東大の先輩は、後輩に英語を使うなと指導していた。宮澤英語は、父親が国会議員として海外の国際会議に参加した時、英語が分からなくて悔し涙を流した。帰国して「息子たちに英語を勉強させなさい」と妻に指示した。

 宮澤は米国人の家庭教師から、生きた英語を取得した。彼の英語での電話のやり取りを、宮澤事務所の目撃した筆者はひどく驚いたものだ。彼はフランス人からもフランス語を学んでいた。これまたびっくりだが、英子もまた東京で生の英語をマスターして、40代で訪米して夢をかなえたが、それでも米国の大学を卒業し、それで満足せずにフランス語とスペイン語をマスターしようとしていたというから、すごいの一語に尽きる。

 

 筆者は同窓の知り合いが、大学3年もしくは大学4年の時に司法試験に合格したことに驚いた。最近も在学中に合格した知り合いに、どのような勉強をしたのかと聞いてみると、やはりあっけにさせられた。「2年生になって研究室に入ると、そこで法律書と共に毎日毎日食事以外は、そこで本を読んだ。学校の授業に出ることはなかった」といった。

 仰天するような勉強ぶりに目を向けられなかった自分を誉めるしかなかった。このようにして判事、検事、弁護士になった人間が、果たして世の中の事件や人々の争いを公正に解決できるわけがない。ヒラメ判決・ヒラメ検事と金儲けの弁護士ばかりの司法で、人びとは泣かされることになる。英子は違った。 

 

<数え切れないほど詩歌を詠む抜群の才能に脱帽>

 英子は日記をつけたし、日系新聞によく原稿を書いた。最後の記事は、亡くなる寸前に記事を書き終えて、新聞社に郵送、それが遺稿となった。語学力と作文力と数えきれない詩歌を各国語で書いていた。

 夫が英子の死後、それを日本語関係をまとめて出版した。府馬の本は、ここから原稿を書いたものである。彼女の無数の記事や様々な文章・歌は、いまも眠っている。明治から大正、昭和初期を生きた松本英子の本格的な研究が待たれるところである。

 郷土の大先輩の隠れた偉業に対して、深く敬意を表したい。彼女の父母の墓地は、我が家から歩いて10分。苔むした貞樹の墓石は高さ2メートルほどある。「女子に学問は不要」の時代に娘の才能を見つけた夫妻も立派だった。芽を出すこともなく、しかし本物の偉大な人物が生まれていたこと、その人を見いだせなかった日本に哀れさを感ぜずにはいられない。

2023年1月22日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月21日 (土)

潰えた「神の国」大野望<本澤二郎の「日本の風景」(4691)

潰えた「神の国」大野望<本澤二郎の「日本の風景」(4691)

<安倍が電通を使って日本会議・神社本庁と結託、改憲を断行し国家神道を復活させようとした一大画策失敗を反神道の顕正会が証明>

 最近郵送されてくる顕彰新聞(1600号)に興味深い記事が載っていた。「安倍・自民党と電通の癒着構造」と題した独自記事で、それは安倍がG7サミット(平成28年)を悪用画策して、伊勢神宮のある伊勢で強行開催した裏工作を暴いたものだ。自民党支援カルト教である神道さえ知らない日本人のために公開したものだろうが、宗教無関心派含めて大いに参考になる。本ブログでも記事の要点を紹介したい。

 

 冒頭に顕正会の浅井会長の発言を引用している。それは「(安倍は)日本最大の極右団体・日本会議及び神社本庁と結託して、日本を神の国にしようとする魂胆だった。すなわち明治憲法のごとく天皇を絶対化して国家神道を復活させ、戦前の日本を取り戻そうというものであった」「これを具体的に言えば,天照太神を祀る伊勢神宮を日本の本とする、ということである」

 そもそも日本会議も知らない、天照太神が何なのか、を一般人は知らない。神話の世界の話だから。原始宗教カルトのことをまともに聞いていると、頭がおかしくなる。

 「そのため平成28年にG7会議が行われたとき、安倍はわざわざ開催地を東京ではなく、伊勢志摩に決め、会議に先立ってG7の全首脳を伊勢神宮に招き入れ、御垣内参拝?という特別の参拝までさせた。これは日本の国家神道を暗に認めさせようとして、言葉巧みにG7首脳を誘い入れたものである」

 当時のテレビ報道がかすかに浮かんでくる。安倍はG7に政治生命をかけていたのだ。神道は神社本庁として一つも宗教法人だが、戦前は怖い不気味な国家神道だった。日本の若者は、神社に必勝祈願することを強いられて、亡くなっていった。歴史を知るものは、戦争と神社は一体化していることを熟知している。もちろん、天皇も。

 

<「安倍・自民党と電通の癒着構造」を顕正会の浅井会長が断罪>

 G7サミットを強行するための秘策を安倍夫妻が演じていた、というのだ。凡人ジャーナリストは知らなかった。巧妙な罠を仕掛けるために電通が関与していた、と筆者は考えたい。顕彰新聞は「サミット開催地が決定していない平成27年正月、安倍の妻・昭恵は親しい友人に来年のサミット、伊勢で出来たらいいわね、と彼(安倍)といってるのよ。でも三重県が手を上げないのよ」。また安倍は1月5日伊勢神宮を参拝(筆者注・憲法違反)した際に「ここはお客さんを招待するのにとてもいい場所だ」と唐突に述べていたと暴露していた。驚きの作戦である。電通指導に頷くばかりだ。

 その後に三重県知事の鈴木英敬が安倍に「今から間に合いますか」といったという。安倍夫妻の仕掛けは、なかなか手が込んでいた。安倍夫妻はしてやったりと胸をなでおろした。下手に動けば欧米メディアは「戦争神社でG7サミット?おかしい」とかみついてくるだろう。森友事件と同じ組み合わせか。日本のマスコミは電通に批判を封じ込められていた。この種の記事は、日刊ゲンダイにも載っていない。

 この安倍夫妻の巧妙な演技を始動したであろう電通は、NHKとも連携していたと想像できる。こうして歴史的にみて最悪の伊勢サミットが決まった。

 

 顕正新聞は証拠を挙げていた。日本会議の顧問で伊勢神宮大宮司の鷹司尚武の「サミットを機に日本の文化の真髄ともいえる神道が広く理解され、神宮や神社への関心が昂ることを期待したい」などの発言を紹介し、神道布教の意思を極めて露骨に示していた、と決めつけた。国家権力を悪用した政教一致の野望そのものである。憲法違反であるが、日本の新聞テレビは電通に封じ込められていた。事情を知る立場の公明党創価学会も沈黙した。これも驚きである。過去に創価学会は、神道の家での飾り物の神棚を燃やしていたのだから。7・8安倍銃撃事件で統一教会のカルトを含め、政府自民党は三大カルトによる祭政一致の憲法違反政権と断罪できるだろう。

 

 安倍や日本会議・神社本庁は、各国首脳が伊勢神宮に参拝する光景を国内外に発信することで、日本の国家神道(神の国)を暗に認めさせる、国家神道への抵抗を取り除く。三者が結託して推進してきた「神の国」の野望実現にあった。さすがはよく分析している。

 しかも、安倍は「2020年に新しい憲法を施行したい」と一気呵成に憲法改悪を断行し、戦争国家の日本へ直進させようとしていた。腰を抜かすような大野望について、新聞は解説報道をしなかった。NHKの安倍の女記者も沈黙していた。

 

<電通・マスコミは「神国日本」のお先棒・海外メディアは警戒警報>

 当時、海外のメディアは批判していたが、日本では悪徳企業の電通が中立公正な報道を禁じていた。日本の言論の自由度は諸外国と比較してもかなり低い。ならされてきた国民は気付かなかった。顕正新聞は英紙ガーディアンの記事を引用している。すなわち「開催地の選定は、安倍と神道の強いイデオロギー的つながりや」「安倍が神道政治連盟に積極的に関与し、神道を政治の中枢に取り込むことを目的としていることと完全に一致」「G7リーダーが神道を正当化するために利用される様子を見るのは不愉快でしかない」など厳しく批判していた。

 ロンドン特派員がこれを本社に送ってきても、編集局長は掲載を許さなかった。腐りきった日本の報道機関を露骨に演じていたのだが、新聞人だった筆者はその内情がよく理解できる。

 

<電通は血税を引き抜く世にも恐ろしい獰猛な吸血鬼>

 筆者もそうだったが、電通が血税である国の予算を引き抜くという吸血鬼であることに気付かなかった。コロナ予算にも手を出していた。それを良しとする霞が関の官僚だった。

 東京五輪疑獄は、電通事件そのものだったが、東京地検特捜部は電通の玄関を捜索した程度で矛を収めてしまった。4兆円のフクシマ復興隠しの五輪賭博は、電通によって具体化した。フランスの検察は今も追及をしている。腐敗の極みだ。

 

 顕彰新聞は伊勢サミットの「国際メディアセンターの設営及び運営」の最重要業務を20億円以上で電通が、ほかにも委託を受けていたことにも触れている。G7サミットをすべて仕切ったのは電通だった。

 また最近明らかになった仰天事実は、内閣に職員を送り込んでいたことも。官邸の記者会(永田クラブ)のメンバーは全て電通によって掌握されているし、内閣記者会記者の質問も事前に掌握されている。新聞テレビの記者連は「借りてきた猫」同然といえる。

 1970年代に自民党本部の職員になった人は「用もないのに電通の職員が毎日党本部に来ていた」と証言している。官邸と自民党本部も電通に支配されている。

 

<岸田に作戦変更求め・改憲の前に戦争準備43兆円で軍事大国へ>

 安倍は一気呵成に改憲を断行し、日本を戦前同様の「神の国」にしようとしたが失敗した。電通は交代した岸田文雄に対して作戦変更を求めたようだ。改憲の前に既成事実として、日本を戦争国家・軍事大国にする、そのための戦争準備として、43兆円をかけて武器弾薬を蓄積するという外堀を埋める作戦である。

 安倍の野望は潰えたが、岸田の変化球に国民は対抗できるのか。このことについて顕正新聞は触れていない。近年目立つのは、神道・神社宣伝に新聞テレビが貢献している。

2023年1月21日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

 

 

2023年1月20日 (金)

日本沈没が現実味<本澤二郎の「日本の風景」(4690)

日本沈没に現実味<本澤二郎の「日本の風景」(4690)

<貿易立国の巨額赤字20兆円に自信喪失の日本国民>

 大寒に歩調を合わせるかのように財務省が1月19日発表した貿易収支は、赤字も大赤字で20兆円。例によって電通の防護服を着た黒田の日銀の責任を問うことが出来ない無様な新聞テレビは、プーチン戦争によるエネルギー価格の高騰に重きを置いた報道である。

 実際はアベノミクスなるアホノミクスによる、元財務官僚の黒田・日銀の途方もない財閥向けの円激安政策につきる。事情通は以前から「円の価値は100円から110円が相場。それを黒田が意図的に激安政策、すなわち超金融緩和政策で円の価値を下げてきた。黒田をつるし首にしたい」と語っていた。

 愚かな日本国民は、まんまと安倍が起用した愚かすぎる元財務官僚にしてやられたことになる。一時円は150円にも下がった。他方で、超格差社会が定着、さらに拡大している今日、庶民大衆の側に重すぎる物価の急騰が襲い掛かってきている。

 繰り返すが、無知な国民に対してエネルギーの高騰を印象付けて、あたかもプーチン戦争が原因だと押し付けているのだが、実際は違う。円が110円程度であれば、エネルギー高騰もそうひどくはない。

 悪しき官僚と便乗する政府自公内閣に騙されてはなるまい。

 黒田の責任追及が急務だが、議会の様子は違う。議会も電通の魔術に引っかかっているのだろう。悲しいし、情けない。真っ当な政権が誕生する気配がないのが悔しいが、本来であれば国民を操作、だまし続ける電通を退治することが先決であろう。

 

<安倍・黒田の円激安が原因=菅も岸田も追認責任>

 円激安の狙いは、財閥の暴利を目的にしたものだ。現に財閥の内部留保は500兆円前後と報じられている。それでいて財閥は、経済を回転させるために投資をしない。

 もっぱら自社株買いに専念して、財閥の重役たちはそれだけで年間数億円のボーナスを手にしてきている。政界はというと、世界一の報酬を懐に入れて、物価高を感じることがない。議会人の誰もが「高すぎる報酬だ。庶民の生活に合わせて引き下げよう」という政治家が一人も現れない。問題の黒幕・黒田も超高級マンションから日銀に通勤して、すでに10億円以上の収入を得ている。

 

 こんな悪党を菅義偉も岸田文雄も起用している。「墓場の影で安倍晋三もびっくりしている」との非難も。

 しかも、それでも日銀は「大規模金融緩和を維持する」と昨日言明した。政府も日銀も議会も狂ってしまっている。国民生活を真剣に考える為政者は、依然として姿を見せない日本である。

 

<安倍幻想論を具体化した岸田の戦争準備43兆円で日本沈没>

 国民の愚かさに比例し、便乗して政府与党は、借金をものともせずにさらに借金の山を高く高くしている。孫や子供たちの世代に回している。それでいて子供を増やせ、と息巻く。

 その心は、プーチンやゼレンスキーと変わらない。「殺し合いの世界に人間が必要との考え方である。戦前の日本だ。産めよ増やせよは、殺人鬼の生産に力こぶを入れよであろう」と歴史を知る識者は察知して怒っている。

 防衛費2倍論を安倍が叫ぶと、その女も合唱した。筆者は幻想論だとして無視していたのだが、実際は違った。岸田が43兆円の軍事大国論、世界3位の武器弾薬国家として、財閥のために国民が汗と地の結晶を回せと本気で言いだした。

 バイデンに代わって英国・イタリア・フランス・カナダを訪問し、尻尾を振り振り

ワシントン入りして主人に肩を抱かれたが、政府系時事通信の世論調査は支持率26・5%。この数字はおかしい。実際は10%を切っているだろう。

 いかに日本人がゆでガエルだとしても、43兆円の戦争屋を支持する国民はいない。いわんや戦場に狩り出されかねない若者もNOだ。電通の大株主なら、自立した調査をしろといいたい。

 

<「黒田をつるし上げろ」が巷の声=円は本来100円から110円>

 黒田東彦という得意な人物の精神の持ち主を診断するとどうなるのか。巷の「つるし上げろ」の怒りを理解できる。そして円が1ドル100円から110円だとしたら、日本国民の生活は安定する。財閥の儲けは少なくなってもかまわない。主権者主体の国民経済が最善なのだから。

 

 消費税のことを考えると、これは富裕層を救済して貧者から金を巻き上げる政策の強要がどうしても納得できない。消費活動を減速させる消費税をなくすと、この国の経済は正常化する。誰もがそう思っている。

 庶民が政治を刷新・改革する時代の到来であろう。それにしても貿易で年間20兆円の大赤字の日本丸に明日は見えない。本来の均衡のとれた円ドルに引き戻すしか、貿易立国は成り立ちようがない。財閥のための、死の商人のための経済軍事政策を大刷新するほかない。

2023年1月20日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月19日 (木)

強姦の処罰要件<本澤二郎の「日本の風景」(4689)

強姦の処罰要件<本澤二郎の「日本の風景」(4689)

<同意困難=例示として性行為動画・入れ墨・薬物(覚醒剤など)を取り上げることが不可欠>

 報道によると、法相諮問機関の「法制審議会」担当部会(1月17日)が、名称変更した強制性交罪(強姦・レイプ)などの処罰要件を、強姦魔などによる暴行脅迫などで、性行為に同意しないことが困難にさせた場合とする事務局修正案が示された。

 これは一歩前進だと評価したい。そこで「困難にさせる場合」をいくつか例示したい。性行為動画が携帯電話の普及に合わせてやくざのみならず、強姦魔全般で使用されている。これは被害者に対して殺人に相当する脅威となる。現に、その衝撃で被害者は突発性の大動脈りゅう破裂で即死した具体的事案を確認している。

 性行為動画は、被害者の人権を100%奪うものだ。欧米でも、これが原因で被害者が自殺している。やくざの強姦における七つ道具でもある。被害者は数十万人に上る。一般人が真似ているため、被害者はさらに拡大している。

 

 入れ墨は文化では断じてない。誰が見ても不気味そのものである。入れ墨そのものが凶器となる。個室で入れ墨やくざが裸になると、対する女性は恐怖で声も出なくなるし、体が硬直して入れ墨男に抵抗することが出来ない。

 入れ墨やくざの強姦には、必ず性行為動画がまとわりつく。やくざの女は、一生涯、やくざの性奴隷としてお天道様を拝めなくなる。

 

 覚醒剤など薬物も被害女性の抵抗を困難にさせる。最近、図書館から伊藤詩織さんという聡明なジャーナリストの書いた本を借りて読み始めた。まだ途中だが、間違いなくTBS強姦魔は薬物を使用したと語っている。覚醒剤は日本の地方議員などの資産家もよく使っている。日本やくざは大量に密輸して莫大な利益を上げている。悲劇は、取り締まる側の警察が、末端レベルでやくざと癒着している点だ。特に欧米では、レイプドラッグと称する薬物として使われ、強姦事件の多発は止まらない。大学構内でも。日本も?

 伊藤詩織さん事件では、当時の菅義偉官房長官と中村格警視庁刑事部長によるTBS強姦魔事件のもみ消し犯罪が、現在も未解決だ。議会も追及をやめている。どういう神経なのか。この事件を新聞テレビも報道しなかった。犯人は電通と見られている。電通の大株主の共同と時事も記事を流さなかったため、地方紙でも報道されなかった。

 TBSはいまだに強姦魔の処分をしていない。最近、驚いたことに強姦魔がネットのYoutube動画に登場しているではないか。菅がいまも支援しているのであろうか。菅とTBS強姦魔の犯罪関係は、今後も尾を引くことになろう。

 

<「常識知らずの法制審のおじさんに問題」「詩織さん起用せよ」との指摘>

 今では法制審議会の委員について「失格」との指摘が多い。常識知らずの委員が多いのであろう。第一、国民は誰が委員なのか知らない。法務省が都合のいい人物を選んでいることもその理由だろう。政権の交代がない日本ならではの珍現象なのか。

 性犯罪については「伊藤詩織さんを起用せよ」の声が。 

 

<木更津レイプ殺人被害者(戦争遺児)は浜名やくざに「ばらす」と脅され、衝撃で突発性大動脈りゅう破裂で即死>

 何度も繰り返しているが、筆者がこの種の問題に関心を抱くようになったきっかけは、木更津レイプ殺人事件を取材し、女性の置かれている厳しい環境を知ってからだ。やくざと性犯罪・性奴隷について理解してからである。2014年4月7日以降のことだ。

 創価学会やくざ・富津市生まれの浜名による創価学会婦人部の戦争遺児を強姦した性凶悪犯罪を、直接調べ上げて分かった。創価学会が犯人のやくざ浜名を自首させるだろうと判断したが、どっこい大間違いだった。

 創価学会公明党が蓋をかけた。警察に圧力をかけたはずだ。当時は安倍内閣が戦争三法の一番手として、特定秘密保護法を強行採決した直後のことだった。

 

 栄養士の健康管理は徹底していた。その彼女が突発性大動脈りゅう破裂による即死に、事件当初は戸惑ってしまったが、線上にやくざが浮上、即死目前の数時間前から、やくざが携帯電話をしていたことが判明した。被害者の携帯電話を独占していたことから、犯人を容易に特定できた。私立探偵明智小五郎も舌を巻く事件の解明に、一人ほくそ笑んだものである。

 この事件では入れ墨やくざが強姦した際、性行為動画を手に入れ、それを武器に半年余、被害者を性奴隷として操っていたことも分かってきた。木更津署刑事二課の方針転換に公明党の影をしっかりと確認できた。日中友好を評価してきた筆者は、この事件と戦争三法問題で公明党を「戦争党」と決めつけ、関係を100%断って今日を迎えている。

 法制審議会の前進に期待しながら今後を注視していきたい。

2023年1月19日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

法制審は、昨年10月試案で被害者を「拒絶困難」にさせた場合としていたが、「同意しない意思を形成し、表明し、もしくは全うすることが困難な状態」にさせた場合に改めた。

 

2023年1月18日 (水)

田舎でも軍靴ひたひた?<本澤二郎の「日本の風景」(4688)

田舎でも軍靴ひたひた?<本澤二郎の「日本の風景」(4688)

<戦争神社の装い新た=増える神社・皇室報道>

 毎年のことだが、とても親切な友人ジャーナリストに甘えて国会の手帖をいただいている。手元に「国会手帖」が届くと、しかし不思議と違和感で、少し気分が重くなる。有難く頂戴して使用しているが、気になる点は、全国の神社の祭礼がびっしりと書かれている。もちろん、衆参の手帖にそれは当然ない。自民党議員などは、税金で手に入る衆参手帖を使わないで、民間が発行している「国会手帖」を使用しているのであろう。戦前の国家神道の復活の勢いを感じさせられる。明白な政教分離違反をいざなうかのような手帖なのだ。統一教会問題が提起した重大深刻な触れられない問題は、戦前の過ちを糺して政教分離を厳しく律した日本国憲法に違反してることを、無知な国民にしっかりと教えてくれた点である。おわかりか。

 

 そういえば、くだらない話題も含めて皇室報道が沢山増えている。神社関連の報道も、右翼メディアに限らない。千葉県などの広報にも神社報道が幅を利かせ始めている。戦争神社の勢いを感じる。油断大敵だ。

 

<気になる神社群と流されるだけの老人の社会に大きな格差>

 医師から運動不足を指摘され、20年か30年前に歩いていた山間の道を歩いた。ざっと1時間半。歩き過ぎだ。途中でさまざまな変化に気付かされた。荒れる農地は心が痛くなる。人々の高齢化と精神の荒廃を感じさせてくれる。

 

 廃屋が進行する一方で、かつては門前町とおぼしき街道には、実に立派な住宅群を見つけた。地方でもおおきな格差が拡大している。富者は豊かになり、多くの貧者はコロナ禍と大不況で泣いている。道路に人影は少なく、軽貨物車を運転するのは老人ばかりだ。地元の住人とおしゃべりしていると、一部に元気なお年寄りの暴走?ぶりも必ず話題になる。夫婦仲も複雑なのだ。

 幼いころ、家の近くに念仏講のような家があった。お年寄りが集まり、茶をすすりながら巨大な数珠を回す不思議な様子が今も記憶の中に残っているが、現在も一部で行われているらしい。他方で、いたるところで目に付く神社群の装いが新しくなっている。はたと「戦前に生きる21世紀人間」に気付いてたじろいでしまう。

 心和む場所もある。荒れる農地を生かそうとしてブルーベリーの畑があるが、その近くの清水池に巨大な鯉が悠然と泳いでいる。その池の名前は「ほたるヶ池」。農薬農業のせいで、蛍が生きられない農村に変質してしまっていたのだ。

 その昔、オリエンタルランドの接待ゴルフで「蝮の出るゴルフ場」に入ったことがあるが、現在は名前が変わっていた。確か蝮のお陰で、このゴルフ場は場外に飛んできたゴルフボールで、山のようになっているだろう。

 

<水源地「いっせんぼく」の両側の山に大きな太陽光発電>

 この地にたった一つだけ地元の住民が誇れる場所がある。このあたりでは珍しい広々とした湿原地に、地下水がぼくぼくと湧き出ている。その数は数百かそれ以上か。古来の住人は千の泉、すなわち「いっせんぼく」と呼んで、水田耕作から外した。

 いたるところから、ぼくぼくと湧き出る様は見事だったろう。だがこの世は善人だけではない。金目当ての悪党が多い。いまこの「いっせんぼく」の両側の山は木々をはぎ取られ、そのあとに太陽光発電が設置されてしまった。

 「いっせんぼく」は昔の名前をとどめているだけで、いまはものさびしい。それでも山裾から湧き出る清水は、小さな流れから小川となって、近くの武田川に流れ込んで、水田を潤している。

 

 この清水を自然に任せて活用して飲み水として提供すれば、汚染した小櫃川の生活水を補完できるだろう。あるいは清水を好む鮎などの養殖をしてもいいかもしれない。そうでないと宝の持ち腐れだ。地方の役人や首長のレベルの

低さも関係しているだろうか。

 武田川の鴨はことし二匹しか見当たらない。近くの工場からの汚染水の影響か。小役人には関係ないのだろう。

 

<気になる山ひとつ隔てた水源地に「核のゴミ」埋設現場>

 21世紀の房総半島は、貴重な自然の源である山々が削り取られ、建設用の土砂が都心に運ばれた。そこに大量の有害物質が埋設、ごみ溜めと化した。次いで無数といっていいほどのゴルフ場が、自然を破壊し、そこに貼り付けられた芝生に大量の除草剤が使用された。

 房総の大地は、農地も山林も農薬漬けなのだ。「今だけカネだけ自分だけ」の日本人は、ずっと昔からなのだ。やくざ代議士が誕生した土壌である。戦争準備に岸田文雄が、その系列の政治屋を起用した理由でもあろう。

 この「いっせんぼく」の山一つ隔てたところに「核のゴミ」が埋められて、その上を太陽光発電が覆って隠している。国も県も市も沈黙して逃げ切ろうとしている。直感だが、軍靴がひたひたと聞こえる房総半島の今である。日本列島全体がそうだとすると、日本の明日はない!

2022年1月18日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月17日 (火)

コスタリカで学ぼう<本澤二郎の「日本の風景」(4687)

コスタリカで学ぼう!<本澤二郎の「日本の風景」(4687)

<日本華僑報の見事な解説と日本分析に脱帽>

 マイクロソフトニュース?に日本華僑報というほとんど見ることのない記事が登場した。中身は最高である。中南米のコスタリカで学ぼうと呼びかけている。安心安全の航海に船出しようと。日本国憲法をよくよく理解した見事な小論で、筆者がいつも書いてきている内容といってもいい。

 この地球に存在する唯一の非武装・永世中立国に米ロ中も介入できない。帆船日本丸そのものである。ワシントンの使用人・ポチとなって、7日間かけてEU巡り、中ロ包囲網の再構築を訴えてきたことに対して、大統領のバイデンがホワイトハウスで肩を叩いて大歓迎すると、してやったりとはしゃぎ回るポチの姿に、コロナ禍と大不況下の急激な超物価高にあえぐ日本国民の99%は、心をかき乱されてごまめの歯ぎしりをしている。

 緊張と戦争を誘引する安倍・菅路線を踏襲する岸田は、さしずめ戦前の東条英機そのものだ。日本国民は怒りの眼を、プーチン・バイデン戦争に便乗して有頂天の、狂った首相との東京対決に覚悟の構えを見せている。

 正にそんなときに華僑報の記事をMicrosoftニュースが「コスタリカに学ぼう」と流した。

 

<行ってみたい外国は軍隊を放棄した憲法9条が生きるコスタリカ>

 生きている間に一度は行ってみたい国である。本物の軍隊のない教育と福祉重視の国の姿を、この目で確かめてみたい。

 日本の旅行社は、このような視点での旅行に目を向けるといい。何事もいい教育が肝心。皇国史観は願い下げだ。安倍夫妻が好んだ教育勅語は入らない。戦争神社の神道からも足を洗う時ではないのか。

 

 出雲大社などは、信じがたいことだが、友好を口実にして対中工作に取り組んでいるという事実を、最近になって発見した。今の中国は深刻この上ないが、戦争神社の罠にはまるようなことはないと信じたい。

 

<沖縄や横須賀の基地周辺の市民から帆船日本丸で出航!>

 真っ先に米軍基地そのものの沖縄県民や横須賀市民などがコスタリカ旅行を計画してみてはどうか。軍事基地はいらない。いわんや獰猛なアメリカの海兵隊など排除するのである。

 筆者の人生最後の夢は、帆船日本丸で地球を一周することだったが、日本丸沈没が見えてきて、ほぼ絶望となってしまった。せめてコスタリカに帆船日本丸で行ってみたい。自然エネルギーで航海する日本丸で、原子力は危険すぎるため廃棄する。武器弾薬も海中に投げ込む。どうだろう!

2023年1月17日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

華字メディア・日本華僑報は11日、「日本はコスタリカに学んだ方がいい」とする評論記事を掲載した。

日本は「兵士の数だけ教師を」のコスタリカに学んだ方がいい―華字メディア

日本は「兵士の数だけ教師を」のコスタリカに学んだ方がいい―華字メディア© Record
China

記事は、「2022年末のFIFAワールドカップ(W杯サッカー)で、日本がかつての世界王者であるドイツとスペインをどちらも21で破ったにもかかわらず、コスタリカに01で敗れたことで、私はこの中米の小国に一目置いた」とし、「コスタリカ共和国の面積はわずか5万平方キロメートル余りで、これは日本の九州に四国を加えたくらいの大きさだ。人口も520万人ほどだが、国民の『世界幸福度指数』(Happy
Planet Index
)はランキング上位であり、09年、12年、16年、21年は世界1位だった」と紹介した。

「世界幸福度指数」とは、英国のシンクタンク「ニュー・エコノミクス財団(NEF)」が公表している国の幸福度を計る指数。国民の生活に対する満足度、平均寿命、国内の格差、環境への負荷などから算出されている。

記事は続いて、米国の社会学者である南ユタ大学のマシュー・エディ准教授とオレゴン大学のマイケル・ドレリング教授が共同制作したドキュメンタリー映画「コスタリカの奇跡〜積極的平和国家のつくり方〜」に言及。「マシュー氏とマイケル氏の調査では、コスタリカが世界幸福度指数のランキングで1位だった2016年に米国は108位、日本は58位だった」とし、「資源も国家予算も米国よりはるかに少ないこの国で、なぜこれほどまでに高い世界幸福度指数があるのだろうか?」と疑問を提起した。

その上で、同映画の内容を引用し、「コスタリカでは『持続可能な発展とフェアトレード』の理念が全国各地で深く根を下ろしており、学校でも『団結と平和』の価値観を教育することを重視している。それだけでなく、コスタリカは優れた環境先進国だ。土地の24%は自然保護区に属し、動植物の保護と生態観光業を推進しており、電力の98%以上は再生可能エネルギーで供給されている」と紹介した。また、「コスタリカは世界初の軍隊を持たない非武装中立国だ。70年前、コスタリカの初代大統領であり、今も国民的英雄と呼ばれているホセ・フィゲーレス氏は、1948年の内戦に勝利後、軍隊を解散した。1949年の新憲法では、常備軍を禁止し、年間GDP8%を教育に使うという有名な『兵士の数だけ教師を』という理念を規定した。現在、コスタリカは教育分野に投じられた費用が国家予算の21%に達し、大学までの公立教育はすべて無償化されている」と説明した。記事は、「中米諸国に対する米国のさまざまな圧力の中で、『非武装中立』は難しいのではないかと思うかもしれない」とし、これに対するマシュー氏の考えとして「冷戦期に中米が米ソ間の紛争の戦場となり、米国は中米諸国に国境を選ぶよう何度も促したが、コスタリカは強い圧力に抵抗し、1983年に永久中立を宣言した。米国は当時、中立的な道を歩むなら財政支援を断ち切ると脅していた。これに対し、コスタリカ国民は『未来を見据えよう』と訴え、軍事路線に反対する大統領を選出し、他の中米諸国の大統領と一連の外交会議を行い、中米和平合意にこぎつけた」と指摘した。

一方で、日本について「第2次世界大戦以降、若者が戦場で命と引き換えにもたらした『戦争放棄』『戦力不保持』の『平和憲法』はすり替えられ、22年末に出された『安全保障3文書』は『専守防衛』を『敵基地攻撃能力』という形で実質的な“攻撃的防衛”に変えるなど、さまざまな小さな動きによって『平和憲法』は平和の本質を失ってしまった」と主張し、「そればかりか、日本の首相が最近指示した5年後の防衛費は米国の要求通りGDP2%に倍増する。コスタリカでは教育費のGDP比が21%であるのに対し、日本の教育費はGDP28%にすぎず、OECD37加盟国中で36位。コスタリカの『兵士の数だけ教師を』という理念に相反するものだ。そして、その費用を捻出するために、日本政府はどの税収を増やせば問題が解決するのかを議論している」とした。

記事は、「日本国民の間ではすでに多くの反対の声が出ており、“戦前”に戻ってしまうと警鐘を鳴らし反対している。しかし、自民党を与党とする岸田政権は、米国に同調して民意をないがしろにし、周辺国を相手に仮想敵の“攻撃的防衛”を振りかざし民生を顧みていない。こんなことで国民をどう幸せにしていくのだろうか?周辺国との信頼の醸成と良い外交をどのように展開していくのだろうか?」とし、「コスタリカのホセ・フィゲーレス初代大統領は晩年、『戦争は病気で、平和が普通。健康になるために原因を取り去るべき』と述べた。日本はコスタリカを見習い、国民や子孫のためにどうすればいいのか、冷静に考えていくことを心から提案したい」と結んだ。(翻訳・編集/刀禰)

 

2023年1月16日 (月)

地方議員ゼロ社会へ<本澤二郎の「日本の風景」(4686)

地方議員ゼロ社会へ<本澤二郎の「日本の風景」(4686)

<存在しない神だのみの野党第一党の党首は、安倍・自民と同じ>

 小娘に手玉に取られた立民の無様すぎる政治事件を、中部地方の読者がわざわざ伝えてきた。言論が廃れ、政界が腐っている21世紀日本現象だ。途方もない事案が次々と発生する。

 安倍晋三を象徴するような、彼が大事にしていたS女が政府の高官になっていたことが、話題になったばかりだ。「女の敵は女」の日本なのか。ともかく女性議員にまともな人物を探すのが困難なくらいである。

 今回の事例は、世の中のことなど何も分からない25歳の女の子を、立憲民主党が前回の総選挙に出馬させた!知らなかったが、どうやら本当らしい。そうしてみると、野党第一党の体質がどのようなものか、推して知るべしか。

 

 信仰することは自由である。批判するわけではないが、カルト教団は統一教会だけではない。創価学会も神道・神社も同様である。そもそもこの世に神も仏もいない。人間がつくった幻想の存在であろう。弱い人間はそこに群れる。群れることで、ある種の安堵感を抱くことが出来るのも確か?そのための信仰だろう。現代の合理主義者の認識である。世の地獄の戦争は、常に宗教戦争そのものである。

 報告によると、立民党首は乃木神社に参拝したという。将軍・乃木のもとで多くの日本兵が戦死した。そんな所に参拝する野党の党首などたかが知れている。その後に伊勢神宮にも行ったという。彼は1945年を知らないのか。ヒロシマやナガサキを知らないのか。話にならない。

 25歳で立民から選挙をした女の子が、突如、立民を離党して、次は自民党県議選に鞍替え出馬するという。なんと野田聖子が応援するとしゃしゃり出てきた。はっきり言おう。地方議員をゼロにする社会へと改編する必要がある。地方議員をゼロにすれば、地方の財政赤字も助かるだろう。浮いた血税を福祉に回せばいい。

 

<無節操・空っぽ人間は、政党など無関係、当選してカネ目当て>

 ただ小娘の方にも言い分が少しある。立民ではバッジをつけることが不可能だから?たとえそうだとしても無節操にもほどがある。野党は統一候補を擁立して叩き落せばいいだけのことだ。

 今の若者の心理なのか。就職して苦労するよりも、議員になって優雅な暮らしをしたいのであろうが、議員をその程度に理解している点に根本的な問題がある。到底彼女は、地方の市民の代表として資格ゼロだ。

 

<千葉県にもやくざ系市議が一杯=利権あさり専門か>

 話題の選挙区を笑えない事情が千葉県にもある。いや全国的かもしれない。地方議員ゼロ社会へと急ぐ必要がある。

 千葉県内には、れっきとしたやくざ代議士がいた。元千葉県警本部長の渡辺一太郎さん、元警視総監の秦野章さんから、直接確認を取った情報である。いまやくざ代議士の倅が代議士、運転手が自民党参院議員だ。木更津市にはやくざ代議士の秘書をした人物が、長く市議を歴任している。やくざやくざの千葉県で、やくざによる木更津レイプ殺人事件が起きた。

 渡辺さんは参院議員時代、親しかった田中角栄にすり寄ってくるやくざ代議士に警戒せよ、といつも警鐘を鳴らしていた。やくざ代議士の天敵は、大石千八さんと山村新次郎さんと相場が決まっていた。この二人に狙われると、やくざ代議士も尻尾をまいて逃げた。

 剃刀後藤田で知られた後藤田正晴元警察庁長官は「地方議員に土建議員が多すぎる」と警鐘を鳴らしていた。土建屋議員とやくざは結びついて利権アサリをしている。最近話題になっている袖ヶ浦市林地区の「核のゴミ」問題にも、

産廃業者とやくざの問題がからんで表面化している。

 

<「小選挙区制下、人間の屑がバッジ付けている」と悪評芬々>

 問題の根源は、悪評ふんぷんの小選挙区制にある。党の公認が当選の決め手となる。特に自民党の場合、これが決定打となるため、そのために党内に言論の自由はない。世襲かいかがわしい人物が国会議員になる。

 加えて比例代表制を加味しているため、屑のような人物でも代議士になる。そして公明党創価学会は、そんなやくざ系でもお構いなく選挙応援するものだから、いかがわしい人物も閣僚にもなれる。野党はやくざ系を恐れて質問もしない。三流国、四流国の日本なのだ。

 小選挙区制が改憲軍拡の元凶なのである

 

<「杉田水脈だけではない永田町住人の品格」と法律家も>

 最近は見たことも聞いたこともない杉田水脈問題で、議会が揺れたが、岸田は「有能な人物」と持ち上げて擁護していた。そこまで配慮した背景には「杉田一人ではない」という自民党内の実情がある。およそ品格という言葉は、安倍晋三内閣に対して、宏池会事務局長をした木村貢さんが徳間書店から出版して広まったものだ。

 永田町が腐ると、地方議員も腐る。どうするか?地方議員を排除すればいい。いなくても地方自治体は動く。むしろ、利権アサリが消えるだろうから、その分、公正な行政を期待できる。国民運動の対象であろう。むろん、そのことで民主主義が無くなるわけではない。

2023年1月16日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月15日 (日)

岸田は東条の生まれ変わり?<本澤二郎の「日本の風景」(4685)

岸田は東条の生まれ代わり?<本澤二郎の「日本の風景」(4685)

<平和憲法を破壊する超軍拡で大激変=日本破滅を約束>

 周囲に善人ぶりを振りまきながら、その実、憲法破壊の超軍拡政策で日本を破滅に追い込もうとしている首相の岸田文雄。米時間2023年1月13日、EUを走って、息せきったきた様子で米国大統領のバイデンに大風呂敷を広げて歓待された。
主権者の意思や国民の代表(国会)を無視した、単なる閣議決定で、憲法の平和主義を放り投げた歴代最悪の首相を演じ続けた。77年前の歴史の教訓は日本破滅!「日米戦争をヒロヒトと共に突進した東条英機の生まれ変わりか」と多くの国民はおびえている。

 

<アジア太平洋を火薬庫にする米属国の戦争屋内閣>

 1972年から永田町と平河町を見聞してきたが、こんなに恐ろしい破憲・超軍拡計画を実行するという日本国総理を見たことがない。真っ当な歴史を知る日本人は、腰を抜かすほど驚いている。とりわけ孫や子供のいるお年寄りの悲嘆な様子は痛々しくて、話を聞いていられないほどだ。

 「そんなことはない」と思う日本人は、ゆでガエルに甘んじていることになろう。

 世論を主導する新聞テレビは、それでも電通に縛られて目を覚まそうとしないのか。学者文化人は声を上げないのか。学生や労働者、家庭の主婦は街頭に出て、岸田打倒運動をしないのか。「日本は再び歴史を繰り返すのか」と

ごまめの歯ぎしりをする友人は泣き叫んでいる。

 はたして、日本国憲法を尊重し擁護する義務を負っている公務員は、今どうしようとしているのか。

 

 フランス・イタリア・イギリス・カナダを経由してワシントンに辿り着いた岸田文雄を、ロシアのメドベージェフは「米国の付添人」と揶揄したが、標的にされた北京の怒りは頂点に達している。むろん、ワシントンの産軍複合体の死の商人は、途方もない武器弾薬の予約に小躍りせんばかりだ。もう日本からの軍事利権で米国経済は安泰だ、と見る向きもあろう。なんとイソップ物語の21世紀版なのか。日本国民は決起して、岸田・閣議決定、すなわち43兆円という莫大な超軍事大国化路線を阻止しなければならない。憲法が命がけの国民運動を命じている。

 

<大角連合が実現した日中友好の破壊者=岸・福田・安倍の清和会+岸田の宏池会>

 それにしても50年前に実現した日中友好は、A級戦犯の亡霊政権によって破壊されてしまった。たとえ現在の北京に問題があるとしても、敵視政策は正当化出来ない。問題は戦争ではなく外交で処理することが、平和憲法の立場である。

 100歩譲っても、43兆円の血税で中国と対決するという信じがたい政府の誕生に、日本国民どころかアメリカ社会も驚いている。悔しいことはいうまでもない。永田町が日本共産党を除いて自公翼賛体制下にしてしまっている。電通の策略が実現したともいえるだろう。

 50年前の72年を想起すると、そのためのエネルギーたるや物凄かった。大平外相と田中首相も命を懸けた。信じられないだろうが、当時の公明党創価学会も汗を流した。新聞テレビもこぞって応援した。財界も踊っていた。宇都宮徳馬らは私財をはたいて、米国議会人を説得する国際会議を開催して了解させた。

 これらの人的財的エネルギーは天文学的だ。毛沢東・周恩来の中国は、空前絶後の侵略戦争の損害をご破算にしてくれた。岸信介・福田赳夫ら台湾派の抵抗を蹴散らして実現した。日本の戦後外交の金字塔的成果となった。

 

 彼らは今、泉下で泣き崩れている。主犯は安倍晋三の清和会と当時の推進派の宏池会の岸田に対してである。この先の岸田の運命はどうなるのか? 

 

<国民無視・国権の最高機関無視の超独裁者に反撃ののろしが>

 「共通の価値観」という偽りの言葉を連発しながら、反中路線を展開してきた安倍・菅・岸田のA級戦犯の亡霊政権であろう。岸や笹川が育成した統一教会が、神道カルトと連合して、いまでは清和会から宏池会まで巻き込んで改憲軍拡の自民党に改編してしまった。反憲法・反国民的政党が、今の岸田内閣であろう。

 

 主権者を冒涜し、国民の代表機関である国会さえも無視しての超軍事大国路線・戦争国家を誰もが許容できない。巨大軍拡予算は体を張って阻止せよ、である。

 岸田打倒・自公打倒の反撃ののろしに点火するだろう。燎原の火となって日本列島を制圧するだろう。日本人の平和主義が必ずや爆発する!

 

<1993年3月の出会いと約束を忘れない>

 1993年3月、一か月かけてアメリカ全土を旅した。「アメリカの大警告」(データハウス)に報告したのだが、忘れえない思い出が二つある。日系アメリカ人のオクノシロウさんは「日本は二度と戦争してはならない」と悲壮な言葉で日本のジャーナリストに釘を刺した。彼は日米戦争当時、日本占領下の通訳将校となって東京で活躍した。廃墟となった東京やヒロシマとナガサキを見て回った。死んだ祖国にうろたえ、打ちひしがれた。その思いを別れ際に伝えてきた。

 

 ロサンゼルスだったと思う。対話した米国人弁護士は「アメリカも9条憲法がほしい」と心の底から本音を明かした。戦争ほど悲惨なことはない。筆者が追及して止むことがない創価やくざ浜名に殺害された栄養士(木更津レイプ殺人)は、戦争遺児である。母親の戦争未亡人は、硫黄島で亡くなり生還することのない夫を、それでも繰り返し幼子の手を引いて木更津の岸壁に立った。暗くなり帰ろうとする母親の袖を遺児は引いた。「おかあちゃん、まだ帰らない。もうすぐお父ちゃんは帰ってくるよ」と駄々をこねた。万一、戦争がなければ、やくざの介護施設でアルバイトをすることもなかった。やくざの女の誘いに乗ることもなかった。強姦されることなどなかったのだ。

 戦争ほど悲惨なことはない!

2023年1月15日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

(韓国・中央日報)中国政府が自国を「最大の戦略的挑戦」と規定した日米外務・国防閣僚協議(2プラス2)の共同声明に対して「決然と反対する」と明らかにした。

2023年1月14日 (土)

安倍暗殺チーム存在?<本澤二郎の「日本の風景」(4684)

安倍暗殺チーム存在?<本澤二郎の「日本の風景」(4684)

<早くも奈良県警・地検に対して「重すぎて対応不能」との声も>

 奈良地検は、7・8安倍銃撃事件の犯人として2023年1月13日山上徹也を殺人と銃刀法違反で同地裁に起訴したが、正直なところ同地検と裁判所では対応不可能との指摘も。

 昨年7月25日から今月10日までの、異例の長期間にわたる鑑定留置ひとつとっても判る。現場の映像は多数流布している。犯人だとする山上被告は、安倍の背後、それも台に昇って演説する安倍の下から、手製の花火銃でドカンドカンと2回高音を聞くことが出来るが、命を奪ったとする銃弾は不明。

 治療に当たった医師の記者会見や関与した医師の証言から、被害者の背中からの銃創はない。安倍を即死させた銃弾は、高いところから安倍の首・肩から心臓に入って即死していることも判明している。肝心の解剖医による死体解剖をした解剖所見の形跡も不明である。

 取り出された銃弾は、手製の山上銃からのモノではない。この点で白鳥事件でみせたような銃弾の捏造の可能性さえ指摘する専門家も。本物の銃弾だとして法廷に提出すれば、山上銃でないことがバレる。山上の自宅から見つけた銃弾を工作して、本物に見せかけてごまかすことも考えられなくもない。ただし、これは科学的な分析によって偽りは暴かれる。

 狙撃手による銃弾で殺害された可能性が強い。現場近くの建物から狙撃手が狙ったと仮定すると、誰もが理解できるのだが。

 

<山上単独犯では国民を納得させることは困難か>

 既に公開されている事実だと、首相ではない前首相の奈良日程は、銃撃された7月8日の前日の深夜に確定。自民党選対本部が安倍の奈良日程を決めた経緯と事情について知る立場の高市早苗は、本人に対して「わざわざ奈良に立ち寄る必要はない」とブレーキをかけたと語っている。深夜の安倍日程は、翌日未明から朝にかけて現地の自民党県連に届いた。

 奈良県連の対応はどうだったのか。普通の記者の取材では判らない。前首相日程への関心は薄い。いわんや外野の立場にいた山上は知る由もない。彼は、いつどうして演説場所がわかったのか。誰が教えたのか。

 自民党選対内部にも協力者がいたのか、いなかったのか。常識的に見て、現職首相ならいざ知らず、決して評判がよかったわけではない前首相演説の日程が、山上や狙撃手の耳にどうした経緯で届いたのか。大掛かりな安倍暗殺チームの存在?を想定しないと、一般人は理解できない。

 官邸や自民党本部や奈良県連に協力者がいないと入手困難な安倍日程だった。狙撃手のことを仮定すると、自衛隊か警察であろうが?あわてて土地勘のない現場を確認し、近くの高い建物の物陰に潜んだものか。

 一瞬のうちに狙撃手が現場に辿り着いて、安倍の到来を待ち受ける?その道のプロでないと、到底無理である。その無理が現実のものとなったものか。

少なくとも単独犯では説明できないだろう。

 

<弁護団の顔ぶれも特段注目を集めている!国選か民選か>

 国民にはまだ山上弁護団についての情報がない。国選なのか、それとも私選なのか。どんな人物なのか。全てが正義の弁護士なのか。あるいは弁護団をかく乱する目的で潜入した弁護士の有無など、詮索する点は少なくない。

 

 本日の報道などから被告の落ち着いた様子がわかる。気を使う妹に「もう来るな」と釘を刺した。妹を思う被告の情愛がひしひしと伝わってくる。

 法律家を含め、これまでのところ山上被告を悪くいう人物はいない。山上同情論は、天を突く勢いである。差し入れ献金にも、そのことを理解させてくれる。安倍の国葬について、国民の多くは反発した。国賊にその資格はないと。自民党内からも「国賊」とレッテルを貼られた人物だ。

 安倍政治にいい芽はない。A級戦犯の亡霊がまとわりついていた。今の岸田文雄の外交安保・エネルギー政策一つとっても、庶民大衆の幸せとは無縁である。

 

<神社神道と創価学会の強引な金集めにも厳しい視線が>

 そして何よりも安倍銃撃事件が、統一教会の恐ろしい勧誘と信者からの資金強奪ぶりを発覚させて、人々を震え上がらせている。統一教会関連で、神社神道と創価学会もまた、強引すぎる金集めが国民の関心を集めている。誰もが「宗教の税金免除をなくせ」「貧困者救済に向けよ」との叫びは、日本列島を覆いつくしている。

 

 しかも、神道と統一教会と創価学会の政教分離違反と21世紀には信じられないような政教一致のカルト政治のもとで、平和憲法を崩壊させる戦争準備が強行されている。

 統一教会・神社神道(天皇教・日本会議)と創価学会による破憲の内外政治に、主権者である国民は震え上がっている。比例して山上同情論が膨れ上がっている。

 「山上の手製の花火銃の弾ではない」「他の第三者からの銃弾」という現実に対して、奈良地検はどう向き合うのであろうか。被告は通信教育で大学を卒業するだろう。彼の向学心に人びとは頭を垂れている。

2023年1月14日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月13日 (金)

戦後は終わらない<本澤二郎の「日本の風景」(4683)

戦後は終わらない<本澤二郎の「日本の風景」(4683)

<自宅に押しかけて来た公明市議に「戦争党は嫌い」と面会謝絶>

 昨夜はパソコンを開いて学生時代の家庭教師先を探していたら突然、画面が変わった。「ウィルスにブロックされた」「急ぎこの電話(05055324029)に電話しなさい」「指示したキーを押し続けよ」と。次は「3万円をコンビニで支払え」「こちらはMicrosoftだ」。これが噂のウィルス感染なのか?正直なところ、泡を食った。もうこのパソコンは使用不能か。明日のブログを発信できないのか、不安が先走る。

 息子に緊急電話、今忙しいと。感極まった。あとで息子が「そのパソコンはガードしてるから心配ない。オレオレ詐欺だよ」に安堵した。やはり無知は怖い。

 

 昨日は糠味噌漬けの沢庵を出してみた。大根の真ん中からお尻の方は、まずまずの出来だ。辛くはない。いい味だが、反対の部分はまだよくついていない。なんとなく今の日本政治の右翼化と戦争準備に頬かむりするゆでガエルの日本を連想してしまった。

 

 昼間に梅の木の剪定をしているところに突然の来客。「公明創価学会の市議」。木更津市も市議選か?と気付かせてくれたのはいいとしても、歴史を学んできた老人は「戦争党は大嫌い」とはねつけて対話も断った。訪問してきた市議の反論はなかった。本人も知っているのであろう。

 2013年からの特定秘密保護法・自衛隊参戦法・共謀罪と今回の43兆円の戦争準備の、神社神道と統一教会の自民党と創価学会公明党の実績に屈服したら、恐ろしい戦争を覚悟せねばならない。特に平和を吹聴してきた公明党創価学会の裏切りを許すことは出来ない。

 

<勝ち目のないのにトップ当選市議を提訴した信濃町の狂乱>

 創価学会と公明党は、戦争党についての釈明は出来ない。靖国神社・伊勢神宮と文鮮明の統一教会に肩を並べての、軍事大国による東アジア火薬庫路線を、世界の人民は決して許容しない。

 信濃町の混迷は、西東京市の市議選でトップ当選したお笑い芸人を提訴したという。勝ち目のない裁判を起こさなければならない信濃町の混迷ぶりは、まさに漫画であろう。長井秀和は元気溌剌、応戦するとネットに流れている。

https://readyfor.jp/projects/ttbj/announcements/246716

 

<沖縄の野原善正が新年のあいさつを兼ねて製本感謝メール>

 沖縄の野原善正君は「日本の風景」の製本10巻の完成を喜んでくれていた。

 これからも継続することになるが、まずは野原がひとり感謝のメールを送信してくれた。妹に次いで二人目だ。肩の荷も少し降りた。

 

<狭山事件再審開始にかける市民活動家・赤嶺さんが近況>

 こんにちは。メールありがとうございます。本澤さんのブログ、時々拝読させて頂いております。毎日毎日、本当に凄いです❗共感したり感心したり、驚いたりの連続です。長く冤罪狭山事件の支援をしてきたとはいえ、本当に不勉強な私です。そんな私にとって、本澤さんの政治評論は貴重な学習の場です。ありがとうございます。

 さて、狭山ですが、今も検察と弁護団の攻防が続いています。昨年1124日第52回目の三者協議が開催されました。検察は相変わらず、弁護団が求める証拠開示については、「不見当」と開示しようとしません。自分たちに都合の悪い証拠は「応じる必要がない」と、不誠実な対応を続けています。

 又、8月末に弁護団が提出した事実取り調べ請求書については、検察は「2023年の2月末までに意見書を提出する」としました。それに対して、弁護団が又、意見書を提出するということになります。なので、裁判所の判断は春から夏の終わり頃までの間になるだろうと思われます。

 9月末から始まった緊急署名は10月末に10万筆を超え、裁判所に提出しました。その後更に署名活動を進め、昨年の暮れにも新たに10万筆を超える署名を集めることが出来ました。この署名活動は3月の上旬まで続けられます。

 署名がどれだけ力になるかは分かりません。中には否定的な方もいます。でも、やれることは何でもやろと思います。それに、石川さんとお連れ合いの早智子さんには、とても大きな力となりました。私達支援者がやらなければならないことは、「裁判所に再審開始を求めて行く事」と、石川さんご夫婦がお元気で闘い続けられるよう、応援する事だと思っています。石川さんの不屈の闘いが続く限り、狭山闘争は負けていないと思っています。運動としてはとうの昔勝利しているのですが、裁判ではまだ勝てていないだけです。狭山を闘うことは、国家権力と闘う事と同時に、自分自身との闘いであり、自らの解放を勝ち取る闘いだと思っています。



<福沢諭吉の正体を暴いた安川寿之輔さんから「無窮花の咲く道」の朴貞花第二歌集感想文集(94ページ)が届く>

 恩師・宇都宮徳馬さんは「明治には改革のいい芽もあったが、みな潰されて悪い芽だけが残った。今一度見直す必要がある」と語っていた。その悪い芽とは、福沢諭吉の「啓蒙思想」だった。名古屋大学名誉教授の安川寿之輔さん。そして在日歌人の朴貞花さんも、正体を暴いた一人だ。

 「無窮花の咲く道」の感想文集が自宅にも届いた。これに山田盟子さんが書いた、明治天皇や三菱の岩崎弥太郎、福沢諭吉の驚愕すべき女性奴隷貿易を重ねると、1945年8月15日の敗戦日本がくっきりと浮かんで見える、本当の日本が見える。いま7・8安倍銃撃事件がパンドラの箱を開けた!

 我が家の木槿は本当にきれいだ。朴貞花さんそのものである。

2023年1月13日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月12日 (木)

清和会に隠れても無駄<本澤二郎の「日本の風景」(4682)

清和会に隠れても無駄!<本澤二郎の「日本の風景」(4682)

<立民など野党は衆院議長・細田博之など清和会追及に本腰>


「逃げられると思ったら大間違い」と立民の国対委員長が、まもなく開かれる通常国会を前に声を上げた。安倍と共に韓国のカルト教団にのめり込んできた細田博之に対しての宣戦布告だ。清和会前会長の衆院議長は、政局含みの混乱に期待していたが、野党は「そうはさせない」と議長辞任に追い込む構えだ。ワルは誰も往生際が悪い。

 図体は大きい清和会も、実際のところは安倍が消えてしまって後継者争いの最中だ。「破れ傘」でしかない。

 

 時を同じくして、外遊中の前首相の菅義偉が珍しく顔を出した。

 

<神社神道・創価学会のカルト教団にも波及=統一地方選挙も視野>

 自公内閣は、いってみれば神社神道と統一教会と創価学会の3大カルト教団の上にのっかっている政教分離違反の政党内閣である。屋根からの雨漏りは如何ともしがたいありさまだ。

 7・8安倍銃撃事件が統一教会・国際勝共連合問題を表面化させた。カルト教団は信者を狂わせ、そこから大金をむしりとるという詐欺・公序良俗違反行為そのものである。主権者の人権を叩き潰すことから始まっている。

 どう転んでもカルト教団を正当化することは困難である。

 同じことが創価学会だし、神社神道でもある。後者は準公的機関の自治会などから、半ば強制的にカネを奪い取って恥じない。戦前の国家神道、現在の神社本庁だ。自民党内に神道議員連盟を有し、日本会議という不気味な組織でカルト教団を束ね、暴政を政府与党に押し付けてきた。国際社会からは戦争神社と恐れられている。

 300万人の若者の死に関係しているのだが、77年経っても反省も謝罪もしない原始カルト教団である。

 統一教会問題では、同じような仲間のカルト教団に対して、国民世論は厳しくなっている。春先の統一選挙に影響を与えることになる。統一教会効果は計り知れない政治的影響力を、2023年にも見せるだろう。

 このことは影の薄くなった野党にとって「千載一遇の機会」なのだ。政府系通信社・時事通信は昨日(立民の安住淳国対委員長は11日、細田博之衆院議長を含む自民党議員と教団の接点に関する説明など3点を要求していく方針を示した。安住氏は国会内で記者団に、自民党と教団の関わり方について「説明が全くなされていない。特に地方議員との関係は(4月の)統一地方選前に党として説明責任を果たすべきだ」と主張。「その延長線上に細田氏の話がある」と語った)と報じた。まず細田は清和会の傘をかぶっても逃げられないだろう。

 

<菅が「派閥云々」と言いだし、岸田に軽いジャブ=宏池会は反論続々>

 岸田を応援する気はさらさらない。彼は史上最低の安倍内閣に次ぐ政権で、国民の声を全く聞いていない。日本国憲法の立場からすると、もっぱら安倍・清和会の路線を踏襲している国賊・売国奴の類である。しかし、菅は「宏池会の会長として、宏池会の声を聞いて、国民の声を聞こうとしていない。結果、内閣の支持率は低い。辞めてはどうか」とぼそぼそと言いだした。

 

 宏池会A議員「菅さんはおかしなことをいう。なぜ面と向かって言わないのか。こそこそと外国に隠れて、ぼそぼそ言っている。男らしくない」

 同B議員「あなたは元宏池会に所属した人物。宏池会の理念に改憲軍拡論はない。いわんや43兆円かけての戦争準備は想定外。すべてあなたが8年も支えた安倍の言い分を、仕方なくやらされているだけ。あなたはよくご存知のはずだ」

 同C議員「森友事件や(生物兵器疑惑のある)獣医学部新設の加計学園事件などのもみ消しをした官房長官ではないか。1・5億円の河井事件ももみ消した張本人ではないか。伊藤詩織さんを強姦したTBSの山口を救済した中村格は、あなたの指示ではなかったのか。国民は8年間使った官邸の金庫の行方に関心を、今も抱いている。このさい、全てを明らかにしてはどうか」

 以上の宏池会関係者の言い分に反論してもらいたい。国民は安倍も菅も岸田も国賊と認識している。ぜひ反論を寄せてもらいたい。

 

 菅がまともな政治家であれば、戦争準備を止めることだ。目下の岸田外交が武器弾薬外交という異常さを食い止めることが正義である。統一教会問題についても、進んで告白して、細田博之ともども議員をやめる道義的責任を果たすべきであろう。

 もうひとつは清和会という化け物派閥を解体するのもいい。加えて細田の原子力ムラによる岸田暴政を止めることだ。直ちに行動して民意に反映させる政治責任を果たす時である。政治家への道である。

2023年1月12日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月11日 (水)

千葉三郎「45年の今昔」<本澤二郎の「日本の風景」(4681)

千葉三郎「45年の今昔」<本澤二郎の「日本の風景」(4681)

<パンドラの箱を開けた7・8安倍銃撃事件=統一教会支配の日本政治>

 少しずつ記憶が戻ってきた。7・8安倍銃撃事件がパンドラの箱を開けたためだ。安倍の祖父の岸信介や暴力団を率いた児玉誉士夫や笹川良一や、原子力ムラや改憲派の読売新聞の正力松太郎らのことも。

 小泉純一郎の後見人の松野頼三いわく「岸さんは周囲にいかがわしい人物を沢山集めていた」。本当だった。A級戦犯の亡霊が永田町を徘徊していることも理解できる。ゆえに財政悪化は世界一というのに、それでも戦争準備に43兆円!

 ゆでガエルの歴史に無知な日本人に衝撃を与えているが、新聞テレビの反応は弱すぎて悲しい。戦争を知らない世代は、軍靴の足音も無視する?歴史は繰り返されるのであろうか。

 発覚した文鮮明の統一教会は、岸が韓国の朴正熙大統領と連携していたことも分かってきた。文鮮明のいかがわしいカルト教団の犠牲者になった60万人前後の、主に婦人たちの悲劇は今も変わっていない。

 山田盟子が記録した明治以降の日本女性の悲劇は、形を変えて21世紀の今も継続している。その上に胡坐を書いてきた自民党、特に岸・福田・安倍の清和会の罪は万死に値する。

 

<国際勝共連合顧問=派遣運転手と「笹川さん」と「岸くん」>

 先ごろ、見知らぬ人が自宅に電話してきた。千葉三郎研究者を名乗った。すっかり記憶の外だった千葉さんを思い出した。72年から半世紀に渡る永田町取材の入り口で、千葉三郎というれっきとした政治家の事務所に飛び込んだことを。寺部かつさんという、日本の母親の代表ではないかと思うくらい素敵な秘書が優しく応対してくれたし、主の千葉さんも実に丁重に取材に応じてくれた。

 岸側近の自民党タカ派の代表ということなど知らなかったし、彼がAPUという国際的な反共議員連盟を組織したことも。ただ素心会というタカ派集団のボスというくらいだった。

 最近分かったことだが、この素心は保守派が敬愛した安岡正篤が中国の思想家の文章からとったもので「初心」の意だ。宏池会の名称も彼が見つけたものである。保岡も千葉に一目置いていた点は注目していい。

 実は「45年の今昔」千葉三郎という分厚い本を書棚から見つけた。千葉三郎顕彰記念出版刊行会(昭和44年5月)が編集したもので、そこには千葉とかかわりの深かった人物も寄稿している。

 一高―東京帝大の1年後輩の岸が首相経験者ゆえに一番手、保岡は8番手だ。出光佐三、西村栄一、賀屋興宣、佐藤喜一郎、船田中の後である。

 東京タイムズ会長の岡村二一も寄稿していた。岡村は同盟通信の社会部長から、戦後に東京タイムズを発行した。千葉は福沢諭吉が興した時事新報の取締役にもなっていた。その関係か。道理で岡村の東京タイムズ政治部の筆者を喜んで迎え入れた理由が分かった。

 

 驚いたことは、この本の序文を三人が執筆していた。当時の首相の佐藤栄作、と衆院議長の石井光次郎、そしてもう一人が何と司法のトップである最高裁長官の石田和外である。衆院在籍25年の表彰に最高裁長官が三権の長としてだ。今では想定できない。石田も佐藤、石井も大学の後輩だった。学閥のすごさを物語っている。「岸くん」「笹川さん」と呼んでいたが、ギャンブル利権のドンである笹川は、本に登場することを許さなかった。

 

 清廉の士である千葉さんは、慕って来ていた林大幹や玉沢徳一郎らがカネに汚いと分かると、事務所に寄せ付けなかった。旧千葉3区にやくざ候補が出馬したことをひどく悲しんでもいた。今その倅が防衛相で、運転者が自民党参院幹部になっている。政界の不正が極まっている証拠である。

 「今度新しく入った運転手は勝共連合からきた人よ」とわざわざ教えてくれた寺部さん。当時は理解できなかった。統一教会など知る由もなかったし、国際勝共連合顧問だった千葉さんのことも。

 

<武藤山治と千葉三郎と番町会と帝人事件の謎>

 寺部秘書が何度も武藤山治の名前を挙げたことを思い出した。なるほど分かった。彼は若くして政界と経済界で大変な活躍をしていた。その関係で大正14年に武藤の実業同志会から補選に出て当選。31歳の若さだった。恩師の武藤が、時事新報の再建を始めると、取締役として入社した。武藤は不正腐敗にメスを入れることを忘れなかった。それ故に凶弾に倒れた。これには驚いた。知らなかった。無知は犯罪だ!

  

 2019年3月9日に公益社団法人国民会館会長の武藤治太が「武藤山治と帝人事件」について講演、その概要をネットで見つけた。

 政商と政治屋の怪しげな動きを察知した武藤は、政商のたまり場である「番町会」にメスを入れる大取材を指揮した。文部大臣・鳩山一郎や読売の正力松太郎らも暗躍していたようだ。以下に講演の一部を添付した。

 

第二章
時事新報のキャンペーン記事『番町会を暴く』

第1節
『番町会を暴く』の連載が始まる

  
台湾銀行が保有していた鈴木商店系の帝国人造絹絲(帝人)株22万株のうち11万株が政界、財界の要人達に不当に安い価格で譲渡されたという情報が、武藤山治の耳に入ってきた。かねてから政商の暗躍に問題意識を持っていた彼の正義感はこれを見逃すはずはありませんでした。具体的には、昭和9年の1月18日から3月14日まで、時事新報の紙上で『番町会を暴く』という記事を56回にわたり連載することになりました。武藤山治が直接指示して、紙上の記事を指揮したのが編集局長の森田久、記事を執筆したのは「大森山人」のペンネームを使った敏腕記者の和田日出吉でありました。一方、番町会のメンバーは、郷誠之助を中心に山叶証券社長で東京商工会議所議員の永野護と福徳生命専務で東京商工会議所議員の河合良成の2人が出色の切れ者で、言い換えれば非常に悪辣な手段を講じる人達でした。さらに番町会の正式なメンバーではありませんが斎藤内閣の文部大臣
鳩山一郎、読売新聞社長の正力松太郎の
2人が力を持っていました。また郷の秘書役で斎藤内閣の商工相
中島久万吉男爵、成田鉄道副社長の後藤圀彦、国際通運社長で東京商工会議所副会頭の中野金次郎、関西に縁の深い伊藤忠商事・呉羽紡績社長の伊藤忠兵衛、大阪セメント社長・浅野セメント専務の金子喜代太、中日実業・東亜土木専務の森田茂躬、渋沢栄一の息子で昭和鋼管・富士製鋼社長の渋沢正雄、岩倉具視の孫で合同運輸専務の岩倉具光などが入っていました。また客員として、大蔵次官の黒田英雄、元大蔵大臣の三土忠造、日清紡社長宮島清次郎など、政財界の有力者や実業家が名前を連ねていました。(以上、講演の一部)

 

<武藤受難について「原因全く不明」と千葉日記>

 この時の事情についての千葉日記に注目した。昭和9年(1934年)3月9日について彼は「午前十時、北鎌倉において武藤山治先生は狙撃され、同伴の青木少年も即死し、犯人は自殺した。私は大庭病院にかけつけた。原因は全く不明」と。3月18日は「一世の偉人を失った」とだけある。

 この事件が爆発していれば、その後に鳩山一郎が首相になることもなかったし、正力松太郎の読売もなかったかもしれない。番町会を壊滅させていれば、政商が戦後も暴れまくることもなかったろう。

 思うに、肝心の日記の内容を削ったかもしれない。本をいただいたときはまだ本人は健在だった。酒をやめていた清廉の士との食事は一度きりだったように思う。そばに警視総監から参院議員になった町村金吾がいた。町村の倅の信孝は、総裁選において安倍晋三の横やりに屈して野望実現はならなかった。

 

 番町会による帝人事件は、リクルート事件を想起させるが、気付けば真相解明に少しは貢献できたかも。凡人ジャーナリストの不甲斐なさに呆れるしかない。

2023年1月11日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月10日 (火)

電通は犯罪組織化<本澤二郎の「日本の風景」(4680)

電通は犯罪組織か<本澤二郎の「日本の風景」(4680)

<言論の自由封殺・世論操作は満州国傀儡政権時代の国策今も!>

 何事も自分で直接体験しないと、本当の事情がつかめない。新聞社にいても営業幹部でもないと、日本最大の独占的広告会社・電通の悪徳が見えない。昨今は統一教会報道量と五輪疑獄で表面化した、電通の犯罪性に国民の関心は一段と高まっている。

 幸か不幸か筆者は、次男正文を医療事故死を強いられた東芝経営の東芝病院を業務上過失致死で警視庁に刑事告訴したが、東京地検の悪徳検事・松本朗にうっちゃりを食わされた。検察審査会に訴えても無駄だった。

 

 財閥病院への初の刑事告訴を警視庁担当の報道現場は、取材したにもかかわらず記事にしなかった。出来なかったのだ。電通大株主の時事通信と共同通信も。日本テレビ元幹部に尋ねると、犯人は電通だよと示唆した。元経産大臣秘書官は「東芝は役所内で別格扱いだった」と明かした。東芝と電通と政府は仲間だった。

 しかも、行政・議会・司法さえも牛耳っていたのである。反省も謝罪もしない東芝に対して、手も足も出なかった無念を忘れない。自民党の商工族の知り合いは「刑事告訴しない前に言ってくれないと無理だ」と妙な釈明をした。

 

 以上の残酷な生きた体験によって、電通が日本全土に張めぐらした「犯罪組織」であり続け、これに警察も検察もお手上げ状態であることが分かった。しかし、4兆円五輪賭博は少し違った。元電通顧問の高橋治之を検察が逮捕したが、その時期は多少ずれていた。保釈金8000万円を高橋はポンと用意した。安倍がらみだった。

 

<五輪疑獄「絶対に捕まらせないから引き受けて」と安倍が高橋に強要

 ネット上では、今も安倍が親類先の電通OBに対して「逮捕させないから」という、日本の検察を番犬扱いをしていたことが話題を集めている。日本の検察も地に落ちたものだ。裏返すと、政府はどんな犯罪も可能というのだ。彼らには立憲主義も、法の下の平等も無縁だ。中国語だと「無法無天」ということになる。

 日本にも独裁者が存在していた何よりの証拠であろう。神道・統一教会・創価学会の巨大カルト教団による違憲違法の祭政一致体制が、安倍の独裁を可能にさせていた。日本の民主主義の崩壊を物語っている。

news.nifty.com/article/item/n…

 

<安倍が殺害されて東京地検特捜部が本格始動=電通の玄関先まで>

 首相が腐敗の音頭を取っていたとは、お釈迦さまも知らなかったのであろう。A級戦犯の亡霊政権の後裔に小僧扱いにされた東京地検特捜部は、安倍が消えると直ちに行動を起こした。常に官邸と一体である電通にもメスを入れた。しかし、玄関先で止まったと見られている。

 電通首脳部に逮捕者はいない。これが犯罪退治の検察の限界であろう。中国の満州国傀儡政権下、国策会社「満洲国通信社」(初代主幹・里見甫)として産声を上げた電通は、21世紀の今日において、さらなる権力犯罪に突進していたのである。振り返ると、里見の満洲国通信社は三井物産や三菱商事と共同でアヘンの密売をして暴利を得た。アヘン王といわれた里見に満洲国次長として実権を振るった岸信介は、市川市内にある里見の墓碑銘を自ら筆を取った。二人は深い間柄だった。

 岸は敗戦後、A級戦犯として巣鴨プリズンに収容されたものの、笹川良一や児玉誉士夫、それに読売の正力松太郎らと共にワシントンの番犬を約束して復権した。当時の反共CIAの代理人となって吉田茂内閣を打倒して、A級戦犯の亡霊政権を自民党内に打ち立てた。その先頭に立って大活躍したのが電通ということになる。

 改憲軍拡に向けた世論操作と3大カルト教団の祭政一致体制に、目立たないように蓋をかけることも任務としている。7・8安倍銃撃事件は、これらのことも暴き出した。

 

<死に体の新聞テレビと人気浮上の日刊ゲンダイと週刊誌>

 日本の新聞は、TBSの山口強姦魔事件さえも記事にしなかった。電通の威力を示して余りあろう。権力に屈した新聞は紙屑でしかない。新聞の部数激減は、新聞事業の前途を真っ暗にしている。自業自得である。

 代わって夕刊紙の日刊ゲンダイに人びとは目を向ける。コンビニにおいても販売されるため、全国紙レベルへと浮上している。「裏面に抵抗がある」と口にする家庭の主婦も手にする夕刊紙だ。もう一つが週刊文春と週刊新潮である。

 怒り狂う内部告発者は、この二つの週刊誌に情報を流している。

 

<官邸・自民党に入り浸り=ネット情報にも不死鳥・電通が活躍中>

 1960年代の後半から平河町の自民党本部職員だった知り合いは「用もないのに電通の職員が党本部に押しかけてきていた」との証言を得たことがある。最近になって、官邸にも電通から派遣されていることが判明した。

 永田町の首相・官房長官会見の監視役だけではなく、政府の政策にも手を突っ込んできていることが判明した。

 反政府的な有能なジャーナリストは、すべからく排除される運命にある。筆者もその一人だが、考えてみると、名誉なことかもしれない。かくして「日本の風景」で暴れまくる機会を作ってくれたようなものだけれど、実はインターネット

言論にも電通が割り込んで、あれこれと邪魔をしてくる。

 

<血税にも手を突っ込む黒企業=独占禁止法も絵に描いた餅か>

 コロナ禍で判明したことは、コロナ関連の血税資金にも電通が割り込んで、血税をくすねていたことが判明した。これには驚いた。国民の税金は、国民のために使う、当たり前のルールが破壊されていた。

 電通の犯罪性は止むことがない。A級戦犯の亡霊であるアヘン王・里見甫

の手口が、今も生きているのである。電通の大株主の共同と時事が全国の地方新聞の記事となって、世論操作に貢献している。独禁法違反である!

 

<電通の威力の一例(ヤフーニュースに統一教会報道激減)>

 友人が珍しい記事を送ってきた。ヤフーニュースに登場した統一教会関連の記事が、最近は激減しているという調査である。その一例を貼り付けようと思うが、残念ながらうまく添付できなかった。それでも以下の記事に目を通してもらいたい。

 

1.     
80
年代後半:霊感商法問題

2.     
90
年代前半:霊感商法+合同結婚式問題

3.     
90
年代中期:オウム真理教と新宗教問題

4.     
90
年代後半:霊感商法などの裁判結果

5.     
2007
年:パラグアイ邦人(統一教会信者)誘拐事件

6.     
2009
年:霊感商法・新世事件

7.     
2012
年:文鮮明総裁が死去2015年・名称変更以降の報道激減)

 もうひとつ気になるのは、2010年代の報道の激減が教団の名称変更以降であることだ。

 統一教会が「世界平和統一家庭連合」に名称変更したのを発表したのは、20159月だった。ただし、1年間は出版物や公式文書で旧名称を併記する条件が付けられた。つまり、旧統一教会が改名を完成させたのは20169月ということになる。

 旧統一教会についての報道が激減するのは、まさにこれ以降だ。90年代の統一教会問題の記憶が乏しい世代が記者の中心となり、「世界平和統一家庭連合」という名称によって旧統一教会の問題が見過ごされたのかもしれない。

 旧統一教会が多くの関連団体を有していることは、今回の報道で広く知られることになった。2000年にはアメリカの大手通信社・UPIを買収し、ベテラン記者が退社をして当時大きな話題となった。前述したように、「原理研究会(CARP)」は60年代から大学で活動を続けている。つまり、宗教団体だと思われないように報道をし、学生を勧誘しようとする。

 本体の姿を隠し、別の顔を前面に出す──統一教会はそうして勢力を拡大させてきた宗教団体だ。

2023年1月10日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月 9日 (月)

山田盟子本を読むと歴史が判明<本澤二郎の「日本の風景」(4679)

山田盟子本を読むと歴史が判明!<本澤二郎の「日本の風景」(4679)

<読者(法律家)の要望に応えて再び再掲=全国民は読もう!>

 1か月ほど前から人権派弁護士が、近くの公営図書館に通っている。山田盟子女史の本を見つけて日々にらめっこ。よほど感動したらしく二度目の再掲リクエストをしてきた。本はAmazonで見つけるか、だめなら図書館で探せばいい。ともかく誰もが圧倒されるすごい本である。日本を代表する第一級の記録作家と作品であろう。腰を抜かすような途方もない史実に、全人類が驚愕するはずだ。山田さんは、今96歳だという連絡があった。

 

山田盟子女史の本を読め!<本澤二郎の「日本の風景3200)
<「福沢諭吉の見事な実績」にアクセス殺到>
 「日本の女性よ!目を覚まして怒れ!」と共に、この最高の皮肉を込めた「福沢諭吉の見事な実績」に読者が殺到している。度肝を抜かれた歴史の大逆転に筆者ともども驚愕している様子が見えてくる。不思議と右翼の反論がないか、少ない。宮内庁か三菱のそれを期待したのだが、それない。反論できる材料がないのだろう。資料を送信してくれた大手出版社の元編集者のMさんに資料入手ルートを尋ねると、そこに一人のノンフィクション作家・山田盟子女史が現れた。初めて知った名前である。この機会に古本屋をあさって、彼女の本を読め、と叫びたい心境である。

<明治史に光を当てて見直せ=宇都宮徳馬>
 「明治には、いい芽もあったが、それはことごとく排除されて、悪い芽だけが残った。明治をしっかりと捉えなおすべきだ」という恩師・平和軍縮派の宇都宮徳馬の遺言を思い出す日々である。

 彼は、山田盟子女史の本を開いていたのだろうか。知らなかったのかもしれない。筆者は、人権派弁護士から住井すゑ著「橋のない川」を読むように勧められて、読んでみて感動した。天皇神格化の時代の史実を、右翼に配慮して小説にして発表した内容である。
 おそらく山田盟子女史の本は、明治・大正・昭和の戦前史が、女性の犠牲・生贄(いけにえ)のもとに成立した、この世の不条理を貫いていたことを喝破する、文字通りの正義の作品である。
 財閥と天皇制に屈しない史実をまとめたもので、彼女こそが日本を代表すジャーナリストに違いない。そう思えるのである。
 偽りの記述であれば、巨大財閥の三菱や三井、そして戦後の宮内庁から提訴されているはずだが、それがないのだ。


<明治維新政府の生贄にされた未婚女性慰安婦>
 歴史は、その多くが創られたものだ。為政者に都合よくまとめられている。特に明治維新以降の歴史は、信用できない。それでいて、明治150年祭に力こぶを入れた安倍・自公・日本会議内閣の、真の正体を、露骨にあぶりだしている。おわかりか。
 何事も疑ってかかれ、というのが、民主主義下のジャーナリズムの基本姿勢である。
 その点で、山田盟子女史の作品は、現代人と歴史家、内外の日本研究者に対して、衝撃を与えるものだ。明治史以降から敗戦までの日本女性の置かれた悲劇の史実を、見事に記録している。


<続く侵略軍のための従軍慰安婦>
 明治政府は、政商から財閥へと成長した三菱や三井と連携・一体化して「富国強兵」を実現、戦争国家となっていく。
 もう一つの要素は、列強、特に大英帝国の支援を受けて、日清・日露の大戦に勝利、これを起爆剤にして、半島から大陸へと侵略の足を延ばしてゆく。

 日本侵略軍の性暴力、従軍慰安婦に象徴される。主に半島と大陸の無数の女性を巻き込む。想像を絶する戦場の性暴力は、今日の中東やアフリカの内戦でも一部開花していて悲しい
 今年のノーベル平和賞は、戦場での性暴力に抵抗する医師と女性活動家が受賞した。従軍慰安婦問題は、日本右翼政権と半島・大陸との歴史認識に抜きがたい壁となっている。
 今日的課題なのだ。


<臥龍点睛を欠いてしまった山田作品>
 山田盟子女史の研究家に尋ねたいのだが、現代の慰安婦・性奴隷についての作品がない。なぜなのか。
 筆者は「木更津レイプ殺人事件」の取材を通して、やくざによる性奴隷問題を知った。女史この問題について知らなかったのだろうか。
 今もやくざにレイプされ、性奴隷となって性ビジネスを強要されている女性は、数十万人に及ぶ。間違いない。
 不覚にも筆者は、この事実に気付いたのは、2014428日以降のことである。やくざ代議士を承知していたが、性奴隷を強いられている無数の女性の悲劇について目を向けることがなかった。
 この「現代の慰安婦」についての女史の作品があれば、誰か教えてもらいたい。ないのであれば、臥龍点睛を欠いている


<現代の慰安婦を、なぜ排除したのか>
 女史は、まだ生存している人物なのか。ここ北京では、パソコンの情報機能が低いので、彼女の様子を知ることが出来ない。(この当時、しばらく北京で暮らしていた)

 日本の性奴隷文化は、やくざが代表している。歓楽街・飲食街は、彼らの縄張りである。取り締まる側が、そこで接待を受けているため、やくざを絶滅することは出来ない日本である。
 フィリピンのドゥテルテ大統領のような人物を為政者に擁立しないと、やくざを撲滅することは出来ない。日本人女性の人権意識が、余りにも低すぎるためだ。
 伊藤詩織さんの勇気を、自民党と公明党の女性議員でさえも、ソッポを向いて支えようとしなかった。TBS山口強姦魔事件を新聞は、真正面から報道しなかった。かくして、やくざレイプ犯による「現代の慰安婦」の悲劇は放置されている。警察と政治屋とやくざがつるんでいる日本なのだ。
 民主主義・法治国家と言えない日本


<大手出版社元編集者が送信してくれた本物の資料>
 ともかく、歴史を逆転させるような資料を送信してくれたMさんに感謝しながら、どのようにして資料を入手したのか、念のため問いあわせた。
 返信メールの中には天皇擁護派の反論もあるが、筆者は宮内庁や三菱など財閥が、名誉棄損で提訴していない点に注目している。
2018
1230日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月 8日 (日)

日本丸の三重カルト汚染惨状<本澤二郎の「日本の風景」(4678)

日本丸の三重カルト汚染惨状<本澤二郎の「日本の風景」(4678)

<神社神道+文鮮明の統一教会+創価学会の華麗?壮大なるカルト体制


今年初めて雑煮にありついた。親類先の豊平・福江夫妻が声をかけてくれた。雑煮は日本の食文化の代表か。じっくりと味わいながら食べた。「正月3が日は男が担当した」と主の説明だ。自宅の餅つき機でついたという大きめの餅を5個も平らげてしまった。こざっぱりとした味付けは、質素な日本人の舌にぴったり。季節感にかみ合っているらしく、お腹を温めながら、実にうまい。

 「上(かみ)」という屋号がついている旧家だ。21世紀だというのに、広い屋敷の奥上段に神道のシンボル・神棚が陣取っている。歴史の教訓を学んだ人間は、神社とか神棚に興味はない。むしろ気味悪い。しかし、旧家は代々氏子を強いられている。正月には行事も少なくないという。自民党支持基盤の根幹である。歴史の教訓を学ぼうとしない者は、いま永田町で同じことを繰り返そうとしている。

 

 今まさに歴史の逆転が始まっているのだが、戦前の神風が吹く?国家神道に呑み込まれていることに、無数の氏子たちは全く関心がないし、気付かない。

 日本丸は、自民党がカルトの神道と、もう一つのカルトの統一教会と、さらにもう一つの創価学会カルトの、三重のカルト教団のカネと票に支えられて3分の2議席を手にしている。ゆでガエルはのんびり温泉につかっているが、歴史を知る者にとって、日本の惨状は見るに忍びないほどである。支持率は30%程度。高い支持率ではない。この壁を破れない野党にも呆れる。

 

<カルト信仰者の心を支配+カネ・票を独占するやくざ体質>

 戦前の国家神道は、国際的な視点だと「戦争神社」で知られる。危険極まりない神道というカルト教は、敗戦後即座に廃止され、宗教法人に格下げされた。現在は神社本庁と名称替えしたが、本質は変わっていない。第一、300万人の死者に対して、反省も謝罪もしていない。

 天皇ヒロヒトは、外国に対して形だけの謝罪をしたが、神道本体は全くしていない。それでいて宮内庁を指揮し、奇妙奇天烈な朝鮮王朝の舞を強いられているという天皇夫妻も、自由人からすると哀れを通り越している。人間らしく自由にさせてはどうか、といつも思うのだが、戦後も77年の間、非合理な世界での暮らしを刻んできたらしい。天皇家を知る平和軍縮派の宇都宮徳馬さんの見解でもあったのだが。 

 

 人間は弱い。つくづく実感させられる。どうするかというと、安直に存在しない神仏に手を合わせ、責任を人間のワル知恵者が想像した宗教カルトの世界に引きずり込んで、人々を自由自在に操ってしまう。

 許しがたいことに政治屋は、カルト教団に接近して、カネと票をおねだりする。見返りは、宗教法人の維持存続と税金の免除である。

 カルト教団のすごいところは、人々からカネを強奪する。これをやくざという。昨夜のYoutube動画を見ていたら「NHKは見てない人からも金を強奪するやくざだ」というものがあった。確かにそうだ。筆者はテレビを廃品業者に持って行ってもらった。テレビなど見ない方が、自由な心を侵害されることがない。

 NHKの映らないテレビを生産すれば、ぼろ儲けが出来るのではないか。筆者はパソコン一台あれば、不都合なことはほとんどない。

 やくざというと、創価やくざにレイプされ、性奴隷を強いられ、逃げ出そうとした途端、性行為動画をばら撒くぞと脅されて、突発性の大動脈りゅう破裂で即死した美人栄養士の「創価やくざ強姦殺人事件」のことが、すぐ頭に浮かぶ。

 「警察正常化協議会」の大河原宗平さんは「執拗に書きまくれ」とハッパをかけてくれる。この世に正義の士はいるものだ。殺人の時効はない。木更津署と千葉県警の、消えない負の遺産だ。無論、信濃町の巨大な負債でもある。

 

<往生際の悪い麻生太郎と甘利明の今後は暗い>

 慎重報道の週刊新潮が、傲慢すぎて国民の評判が悪すぎる麻生太郎と甘利明の元安倍晋三側近を、警視庁公安部の統一教会ファイルを引用しながら、

鉄槌を加えている。

 これを眺めると、安倍や石原慎太郎が背後で支えていたとされるオウム真理教事件捜査で大失態を演じた公安当局も、こと統一教会事件に関しては、かなり徹底した捜査を繰り広げていたことがわかる。

 

 いずれは神道・日本会議や創価学会の秘密のファイルが飛び出すことになるだろう。公安というと、国民的にはイメージがよくないが、統一教会問題・事件などとなると、大いに評価したくなるのも人情だ。

 「400人の議員名簿」となると、圧巻である。この機会に書物にして製本、国会図書館に所蔵するといい。筆者の毎日書いている「日本の風景」も後世の人たちに残すためである。

2023年1月8日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

麻生副総裁、甘利前幹事長の名前も 公安部が作成した親カルト「400人議員名簿」“驚愕”の中身とは【スクープその後】(週刊新潮)

2023年1月 7日 (土)

畑田重夫さん逝く<本澤二郎の「日本の風景」(4677)

畑田重夫さん逝く<本澤二郎の「日本の風景」(4677)

<7・8安倍銃撃事件の分析を聞きたかった!偉大な憲法学者は昨年11月に天寿>

 いつもなら1月1日に配達されてくる年賀が届かない。待てど暮らせど来ないので、とうとうしびれを切らしてネットを開いてみた。不安的中、昨年11月に99歳で亡くなっていた。著名な日本を代表する第一級の憲法学者である畑田重夫さん。いい人にはいつまでも長生きしてもらいたい。

 1年前の年賀状では、地球の気候変動問題をしっかりとした文字で書いてよこした。毎年のことだが、改めてすごい学者だと思い知らされてきた。偉大な学者を、筆者も日本人全てが失ったのだ。

 生きていれば、間違いなく安倍銃撃事件に絡んでの岸信介や笹川良一が育て上げた文鮮明の統一教会問題を取り上げたはずである。天皇制国家主義の骨格である神道と財閥の復活についての所見を、直に聞いてみたかった。

 戦前回帰に警鐘を鳴らし、日米安保こそが諸悪の根源と断定していた、日本を代表する真っ当な革新的な正義の学者だった。彼は都知事選に2度も共産党推薦で出馬していたのだが、当時の凡人ジャーナリストは畑田研究がゼロだった。

 畑田さんの思いを日本共産党が取り上げていれば、党勢は大いに上向いたはずだ。残念の極みである。代々木の猛省を求めたい。

 

<日刊ゲンダイが取り持つ縁で賀状のやり取り>

 畑田さんとの交流(手紙のやり取り)はかれこれ10年前か15年前か、突然、自宅に本人の書いた文章と手紙が舞い込んだ。「日刊ゲンダイ」の本澤コメントに感動した、という内容が、書かれていた。

 そうか日刊ゲンダイの読者だったのか、そうして自宅住所を聞き出して連絡を取ってきたものらしい。夕刊紙の記者の中に畑田ファンがいたのだろう。当時は何者か知らなかった、情けない無知なジャーナリストだった。

 ただ同封してきた資料から、彼こそが本物の憲法学者という印象を抱いた。その後の2010年4月7日に東芝病院で次男正文の命を奪われ、反省も謝罪もしない財閥に辟易させられる中で、13年の介護人生活と311の4日後の東電フクシマ放射能(3号機の核爆発は東芝製原発)の被ばくも重なったのか、2013年11月23日に妻の眞知子も肺腺癌で亡くなった。

 2010年から数年の我が人生は、生きた心地さえしなかった。確かこのころのやり取りの中で、畑田さんも「私も長年連れ添った妻を亡くしました」と言いながら、賢明に慰めてくれた。既に恩師の平和軍縮派の宇都宮徳馬さんは、この世にいなかったものだから、会ったこともない憲法学者の配慮に涙した。

 

<北京での体験話に「朝鮮戦争を調べた」と興味を示した国際政治学者>

 訪中回数100回、いや110回の筆者は、朝鮮戦争において100万の中国志願軍のなかに、ゼロ歳の娘と2歳の息子、それに母親と延安で訓練を受けた夫の家族総出の志願兵の仰天事実を、畑田さんに伝えた。

 朝鮮戦争は、北朝鮮を支援する彭徳懐の志願軍に、武器弾薬などないに等しい。竹やり戦法だ。着るものも満足なものはなかった。無数の志願軍死者のことを、若い北朝鮮指導者は忘れてしまったのか。結果として38度線で休戦協定に持ち込んだ。

 このすごい話に彼の反応は素早かった。「若いころ研究した」と答えてくれた。

 

<昨夜ネットで調べて本物の憲法学者に見初められていたことに感謝>

 インターネットを開いて赤旗の記事を見た。「やっぱりそうだったか」と納得した。彼は1950年に共産党員になっていた。しかも、20歳で学徒動員された悲劇の体験を強いられていた。読売政治部長だった多田実さんや竹下登、安倍晋太郎らと同世代なのだ。

 95歳の時の畑田誕生会のさいの祝いの会で挨拶する動画が見つかった。一語一語書いてきた文章を読み上げた。記録する編集者への配慮であろう。質実剛健な体力からみなぎる力強い言葉に圧倒される。

 沢山の人たちが、彼の誕生会を祝っていた。この年になるまで誕生会未経験者からすると、うらやましい限りだ。彼の場合は、不屈の正義の生き方に対して、人々が賛同しているではないか。

 一匹狼的な孤独の、しかし自由奔放な生き方の人間からすると、畑田さんには相応の支えがあったのだ。ひとつ悔しかったのは、本ブログを10巻製本し国会図書館に所蔵した小さな成果を知らせたかった。そのことを報告出来なかったことが悔やまれる。

 

 畑田さんの「死者の無念を直視する生者からの戦後史」は、100%継承されていく。A級戦犯の亡霊政権に屈してはなるものか。

2023年1月7日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

http://blog.livedoor.jp/jlj001/archives/52208907.html
2018
0413日 「ジャーナリスト同盟」通信

2023年1月 6日 (金)

日中破壊者<本澤二郎の「日本の風景」(4676)

日中関係破壊者<本澤二郎の「日本の風景」(4676)

<寝た子(尖閣諸島)を起こした山東昭子・石原慎太郎・野田佳彦>

 日本人の健忘症は体質なのか。右翼人士どころか、言論人・学者・議会人・官僚そろって75日以前のことを忘れる。司法も同じだから、日本の、特に歴史認識は危うい。これが一番親しいはずの隣国との関係が破壊される元凶だ。

 尖閣(中国は釣魚島)問題を表面化させたのは、日本である。山東昭子と当時都知事の石原慎太郎が暗躍して、都有地にしようと画策した。さらに野田佳彦の官邸が「国有地がいい」と言いだして、日中間の火種を外交問題に浮上させた。野田と石原の深謀遠慮に国民は気付かなかった。言論界も議会も正常に機能しなかったためだ。

 「尖閣は後の世代に委ねる」との中国の最高指導者の提案に両国とも従った。寝ていた尖閣を起こした野田と石原の策略に安倍晋三も共鳴した、とうよりも、安倍は石原らと当初から「尖閣」を活用することで、72年の戦後史の歴史的成果を葬ろうとしていた。

 この陰謀・謀略が、宏池会の岸田文雄のもとで、不気味な形で開花している。恐ろしい東アジアの前途を象徴している。

 

引き金を引いた東京都購入計画から日本国有化で日中全面対決>

 尖閣は日中関係の安定弁として、アジアの平和と安定の基礎でもあった。日中の領土問題を封じることで、日米中の経済交流・人的交流は発展した。これに政治生命をかけた宏池会の大平正芳は、真っ先に盟友の田中角栄を政権に就け、一気呵成東京と北京に友好の花を咲かせた。日本の戦後外交史を飾る見事な平和外交の成果となった。

 3国ともに繁栄の甘酒をのんだ。しかし、地団太を踏んだ台湾派・岸信介のA級戦犯の輩と、岸政治を継承した福田赳夫の清和会は、これの破壊工作に徹した。その彼らが準備した地雷が尖閣だった。

 これに石原が飛びついた。安倍や森喜朗らも背後でエンジンをふかした。

 石原の暴走を食い止める力が、既に大平や田中の陣営にいなかった。野田は、安倍の隠れ別動隊であることが、安倍国葬に参加したり、議会での弔辞を読んだことから、今では裏付けられている。野田は立憲民主党最大のガンだ。

 

日中激突大罪人は青嵐会・石原と民族主義者・松下政経塾の野田>

 日本国憲法は、外国との関係を「国際協調主義で」と政府・議会・司法に命じている。中国との戦争状態を解決するため、真っ先に石橋湛山が取り組んだが、健康を害して無念の涙を呑んだ。

 石橋後継の岸A級戦犯の内閣は、台湾の蒋介石にテコ入れして、日中関係は膠着状態に。続く池田勇人内閣の官房長官と外相を歴任した大平は、舵を再び北京に切った。岸の実弟・佐藤栄作内閣の下で、雌伏8年、遂に田中内閣を誕生させて、悲願の北京との関係を正常化した。

 大平の悲願成就の実績を石原と野田が破壊した。日本外交史上、大罪人は野田と石原である。石原は岸の配下・青嵐会、野田は松下政経塾の偏狭な民族主義者だ。安倍側近の高市早苗も同類である。 

 

<1972年の日中国交回復の田中・大平連合の歴史的成果をぶち壊す>

 日本政治屋のレベルの低さに声も出ない。山東は角栄が政界に引き上げたタレントに過ぎない。無知の塊のような人物という。まだ世界一の高給を食んでいる。彼女が参院議長だったことに恥じ入るばかりだ。

 用意周到な大平と決断と実行の角栄のコンビは、戦後政治を飾る快挙を生んだ。そこに抵抗の矢をぶち込んだA級戦犯の配下に、風穴を開けられてしまった護憲勢力を束ねる人物は、誰なのか。野党に人材はいるのかどうか。

 

A級戦犯の亡霊に身を委ねた罪万死の宏池会・岸田と林芳正の裏切り

 岸田の実父・文武は、穏健な人物だった。派閥の宏池会では地味な人柄で知られ、自民党内でも目立つことはなかった。印象に残っていない。

 息子も父親の正確をほぼ継承しているのであろうか。親類の宮澤喜一が晩年薫陶を与えたというが、彼の心にしっかりと根付くことはなかったことが、政権を担当してみて証明した。

 大平正芳が急逝したあと、側近の伊東正義に白羽の矢が立った。伊東は「単なる看板替えでは意味がない」といって蹴った。岸田は正反対だ。「首相になれば何でも聞く」タイプだった。宏池会ファンが真っ先に離反した。

 A級戦犯の亡霊にすべてを委ねる岸田と外相の林芳正は、罪万死に値する。宏池会の裏切り者だろう。

 

<尖閣ー反中世論操作ー台湾有事論ー中国敵視安保3文書ー43兆円の戦争準備始動>

 石原・野田と安倍の日中破壊工作は、尖閣を使って反中世論操作を貫徹した。改憲論の台頭だ。そこへと台湾有事論の大合唱。中国敵視の安保3文書の閣議決定と43兆円の戦争準備!

 憲法を知らない日本人も度肝を抜かれた。ただでさえ日本沈没を多くの国民は肌で感じ取っている。先進国最悪の借金大国だ。そこに戦争準備の43兆円!この国を丸ごとヒロシマにしようというのか。

2023年1月6日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

2023年1月 5日 (木)

笹川のギャンブル財団と統一教会<本澤二郎の「日本の風景」(4675)

笹川ギャンブル財団と統一教会<本澤二郎の「日本の風景」(4675)

<新年早々の岸田の宗教法人参拝(伊勢神宮)は憲法違反=国賊か>

 岸田文雄は、首相として2度目の伊勢参りをした。憲法を冒涜する行為である。安倍晋三同様の国賊であろう。伊勢神宮は300万人の命を奪った天皇ヒロヒトの本陣である。77年経っても反省も謝罪もしていない戦争神社そのものである。憲法20条の政教分離違反として断罪されなければならない。

 主権者である日本国民1億2000万人は、二度と神社神道に騙されることはない。勇気のある国民はいないが、二度と過ちを繰り返さない。

 

<画竜点睛を欠く統一教会調査報道に涙するばかり>

 本日は昨年7月8日から始まった韓国・文鮮明のカルト教団の統一教会(国際勝共連合)について、厳しい報道が続いてきた。被害者弁護団の活躍でカルト教団の恐ろしい一面が暴かれたものの、もう一つの大事な核心に触れる課題、それは笹川ギャンブル財団との深すぎる仲だ。ここに全く触れていない。ギャンブル資金と暴力を回避する新聞テレビばかりだ。統一教会と自民党清和会・笹川ギャンブル財団の三位一体の関係が全く追及されていない。これはどうしたことか。

 

 1972年の時点で、満洲人脈のA級戦犯の岸信介は、新橋の日石ビルの事務所で「福田赳夫君を総理にするまでは、バッジを外せないんだよ」と公言したことを、しっかりと記憶している。今このことを誰も証言できないのが悲しい。

 岸派の最右翼議員の素心会代表世話人の千葉三郎が、右翼暴力団を率いるギャンブル王の笹川良一を「笹川さん」と呼んでいた。すなわち笹川のギャンブル資金をもらっていた証拠であるが、間もなくして千葉事務所に統一教会の政治部門・国際勝共連合から若者が運転手として派遣されてきた。千葉は、その後、自動的に岸派から福田派長老となった。

 

 同じころ都内のホテルで福田派の集金パーティーが実施された。そこに走りながら壇上に上った元気な老人が福田と握手するとマイクを握った。彼こそが笹川本人だった。

 当時、同僚の東京タイムズ社会部のS記者が福田とやくざの親分との仲良し写真を1面のトップに載せた。これも驚きだった。やくざは笹川の配下の者だったろう。中曽根派にも言えることだが、やくざ暴力団との深い仲は、いうところの満洲岸人脈である。

 以上が目撃した事実である。また史実として、岸は財閥の代理人の商工官僚のトップを走り、東条英機戦争内閣の商工大臣として戦争指揮した。その前には満洲国の次長として満洲人脈を懐に入れた。

 A級戦犯として巣鴨プリズンに収容されると、そこで児玉誉士夫や笹川、多分内務官僚の正力松太郎らとも提携した。他方で、満洲時代に当時、関東軍の将校だった韓国の朴正熙とも。彼がクーデターで政権を手に入れると、配下の文鮮明を日本に送り込んだ。

 岸が統一教会を宗教法人にし、さらに国際勝共連合も立ち上げて、そこに笹川や児玉を配した。岸の存在を抜きに統一教会も国際勝共連合も存在しなかったことになる。

(左から、イエズス会のフランシスコ・ザビエルを日本に輸入した薩摩の山伏鮫島の子孫である小泉純一郎、李王家とも関係が深いCIA工作員岸信介の孫の安倍晋三、仏ロスチャイルド家の代理人である麻生太郎、日本財団の会長笹川洋平、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会会長の森喜朗です。イエズス会の日本統治代理人ですね。)

 写真を掲載できないのが残念だが、多くの国民は既にネットで見ているだろう。昨日、登場人物の説明記事をネットで見つけたので貼り付けた。小泉純一郎、安倍晋三、麻生太郎、笹川陽平、隣にいる若い女性は夫人か、右端は森喜朗だ。

 笹川が山梨別荘に、清和会の現元首相を呼びつけた証拠写真である。麻生は、吉田茂の孫だが、右翼に転向して清和会別働派閥として参加したものだ。森の事務所は笹川の日本財団が面倒を見ている。要するに笹川天下を内外に誇示したものだ。笹川のギャンブル利権は、今では血税にも手を染めていると事情通は明かしている。

 ここにもう一人、文鮮明の後継者が揃うと、見事に日本を乗っ取ったことを立証している。福田康夫はいない。

 

<電通に屈せず、笹川と国際勝共連合の結合今は=調査不可欠>

 現在のところ、統一教会調査は画竜点睛を欠いている。不十分極まりない。

 笹川利権と統一教会の深すぎる関係を暴くことが、議会と言論の責任である。放置すれば、日本の前途を危うくさせるだろう。昔は「笹川何するものぞ」と抵抗した荒舩清十郎らが沢山いた。

笹川利権にかみついた荒舩清十郎<本澤二郎の「日本の風景」(4561)20220911

2023年1月5日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

日本財団は、原発事故の矮小化工作、オリンピックのボランティアの管理、海底掘削調査船ちきゅう、防犯パトロールの支援などに関わっています。現在進行形で、日本で起きる様々な陰謀事件にも関与しています。(ネット情報)

地方議員の全国会議、旧統一教会側が関与 国会の議員会館でも複数回朝日新聞デジタhttps://news.yahoo.co.jp/articles/60b83ecac6683110b29f7377eebbe2f9d9a21eaf

2023年1月 4日 (水)

ブラジルに劣りすぎる岸田文雄<本澤二郎の「日本の風景」(4674)

ブラジルに劣りすぎる岸田文雄<本澤二郎の「日本の風景」(4674)

<岸田に取って代わったブラジルのルラ大統領は立派過ぎる>

 いつもは老夫妻そろって散歩するSさんが一人歩き。聞けば「ばあさんは仕事に行ってまだ帰らない。暗くなるから一人で」という。3日から仕事を始めたS夫人、Sさんも大型ダンプの運転手。1年前に住宅ローンを返済したが、これからは老後の貯金目的に汗を流している。正月気分などない。

 東京都内のはずれの古い公団住宅に一人住まいのM子さんは、今日から週2回の行政事務のアルバイト。1か月で数万円。年金6万円の74歳。子供二人を大学に行かせた。離婚した夫に対して慰謝料を請求中だ。「生活保護費は意地でももらわない」という。頭が下がる。妹が奈良県に住んでいる。「山上君は偉い」とほめちぎっている。

 中央大学4年生の時、司法試験に合格したSさんは、孫たちの将来を考えると日本政治の現状に怒りで震える日々だ。戦争の予感を確実に感じている。軍靴を振り払うことが出来ない。

 

 この場面で岸田文雄が「憲法を維持し、擁護、実行する。国民生活と命を守る」と新年の所感を打ち出す。「日本はワシントンの思惑にはまることはしない。日本は自立外交・平和外交を貫徹する」と発言した。これは毎日夢見る筆者の初夢だった!

 

 地球は狭い。岸田に代わって代わりが現れた。ブラジルのルラ大統領だ。彼の素晴らしい大統領就任宣誓が見事すぎた。

 米CNNは、ブラジル大統領に返り咲いたルラ氏は「憲法を維持・擁護・実行し、法律に従い、国民の公益を促進し、ブラジルの一体性、完全性、独立を支持することを約束する」と誓った。昨年10月のブラジル大統領選の決戦投票で現職だったボルソナーロ氏を破ったルラ元大統領(76)が1日、3度目の大統領就任の宣誓を行った、と伝えた。

 

 もしも、この同じ発言を日本国首相がしていたとすると、内閣支持率は80%、いや90%近くに跳ね上がっていたであろう。「憲法を維持、擁護し、実行する」という演説を岸田に期待していたのは、99%の日本国民だった。自民党に敵対してきた自民党知らずの野党の面々は、理解できないだろうが、自民党派閥について多少の知識さえあれば、岸田はルラ大統領とほぼ同じ発言をしたはずだったのだから。

 夢破れて山河在りか。ブラジル大統領は、期待外れの中国の習近平に代わって、ロシア・ウクライナ戦争を仲裁するだろう。

<子供じみたG7の岸田文雄はウクライナに肩入れして仲裁不可能>

 日本の外交当局の知恵はないに等しい。自民党内からさえも外務省解体論が浮上して久しい。大金使いの御殿女中レベルだ。ヒロシマというよりも汚染した広島サミットでの成果を狙っているが、成果など出ない。最初から分かりきっている。

 分断されたアメリカ、EUの雄であるドイツは戦争の被害をもろに受けてエネルギーで四苦八苦している。安定した国は一つもない。日本は戦争準備に舵を切ってしまい、東アジアの火薬庫になろうとしていると世界は見ている。

 2023年は大波乱の幕開けとなるが、そこへと日本が突き進んでいる不可解さの先には、戦前回帰・大日本帝国の再現が見て取れる。国家神道と財閥の復活と、新たに軍閥も芽を噴き出している。国民生活と命を奪う蛮行・暴政であろう。暴兵損民の日本が、国際社会で指導力を発揮することなど土台、無理である。ことし世界恐慌は一段と深まっていく。中国とロシア封じ込めは、仕掛けたG7の首を絞めてしまった。ロシアどころか中国も、コロナと共に経済が疲弊し、生活基盤となる社会が混乱混迷の極に追い込まれているようだ。

 しばらくは、ブラジル大統領の動向に注目する必要があろう。

2023年1月4日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

2023年1月 3日 (火)

誰も知らない歴史の真実(再掲)<本澤二郎の「日本の風景」(4673)

誰も知らない歴史の真実(再掲)<本澤二郎の「日本の風景」(4673)

<明治の真実を教えられなかった日本人=人類必見=元大手出版人提供>

物凄い史実に腰を抜かす<本澤二郎の「日本の風景」(3192)
<あなたは性奴隷貿易を信じられますか>

20181231 犯罪 いやはや日本の明治には、腰を抜かすような史実が存在していたようだ。筆者の「木更津レイプ殺人事件」から分析した日本やくざの性奴隷・レイプ文化の指摘に、元大手出版社編集者Mさんが、参考資料をメール送信してきた。「悪魔のビジネス 三菱と天皇」という初めて見るタイトルだ。しかし、北京暮らしの今は開けない。東京の友人に依頼したところ、その一部を貼り付けてくれた。それは日本の若い女性を外国に売り飛ばして暴利を得ていた性奴隷貿易のことだった。あなたは信じられますか。

<三菱・岩崎弥太郎と明治天皇が日本女性を売り飛ばして暴利>
 その主役が、天皇と三菱の岩崎弥太郎。明治天皇であろう。現人神と財閥の一番手に名乗りを上げた岩崎が組んで、日本郵船を創立して、その船を使って、数十万人の女性を海外の売春宿に送り込んで、巨額の利益を上げていた、というのである。
 称して「悪魔のビジネス」。事実だろうか、と首をかしげてみたが、敗戦時に欧米のジャーナリストが記述しているではないか。信じるほかないだろう。なぜ日本で本にならなかったのか。

 三菱は、その後に軍需産業の雄として、半島と大陸侵略の先頭に立ってゆく。利益の一部を軍閥・官閥に流し込んで、政治を壟断してしまう。理由は天皇と一体となっていたからなのだ。
 天皇ビジネスについて、初めて知った。
<仕掛け人は福沢諭吉だった!>
 性奴隷貿易の進言者が、なんと民主主義者を装った福沢諭吉。本人が打ち明けているらしい。
 福沢の「学問の勧め」は、財閥の勧めで知られる。彼が創立した慶應義塾は、財閥向けの人材養成大学でも有名だ。

 そのシンパは今も役人世界で圧倒しているようだ。1万円札が裏付けている。彼こそがアジア侵略の中心的理論家だった。
<慶應の学生に強姦魔が多い理由か>
 そういえば、今でも慶大生の強姦事件が多く目立っている。
 男尊女卑の風潮が、慶應の建学の精神かもしれない。倫理観のない学生や教授も目立つ。慶應大学病院の医療事故も少なくない。
 友人女性秘書の夫は、そこで命を奪われた。以来、彼女は信濃町界隈に足を向けることがなかった。
 最近、中国の識者は、東芝病院での次男の医療事故死を話すと、彼は「日本にも医療事故があるのか」と驚いていた。知らぬが仏なのか。
 安倍晋三の実兄の病も、いま慶應で看てもらっているのかもしれない。
<敗戦時に外国人ジャーナリストの記録をまとめた歴史の真実>
 無知は無恥、犯罪であると教えてくれた人物がいたが、本当である。
 敗戦時には、外国人ジャーナリストが財閥や天皇に関する取材をして、日本国民の知らざる秘事を活字にしていた。国会図書館にもあるのかどうか。
 出版社の編集者は、そうした過去の秘事を知る立場にあるのだろう。Mさんがその一つを送信してくれたものだ。
<哀れ日本女性!明治の性奴隷貿易=従軍慰安婦=戦後のやくざによる性奴隷>
 TBS山口強姦魔は、日本のこうした悪しきレイプ文化を継承してきた日本人男性に違いない。それを総括しないTBS。狂っているが、どうしようないのか。

 三菱と組んだ天皇の蓄財は、今どうなっているのか。1000兆円の借金大国が、皇位継承に160億円もの巨費を使うという。 国民は理解できない。
 以下に「天皇と三菱の悪魔ビジネス」の断片的記述を紹介することにしたい。
2018
1222日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)
(追加・天皇の正体)少し長くなりますが、1885年、天皇一族と三菱財閥で日本初の船舶会社、日本郵船が創立されました。明治維新により富国強兵の道を歩み始めた日本は、欧米からあらゆる兵器を購入し続けていましたが、欧米への支払いに当てる資金が日本にはありませんでした。

そこで福沢諭吉は、「賤業婦人の海外に出稼ぎするを公然許可すべき」という指示を天皇に与えました。賤業婦人つまり売春婦として日本人女性を海外に「輸出、
売却」し、兵器購入資金を作るというプランであり、天皇一族はこのプランに飛び付き実行しました。(
福沢諭吉全集 第15巻)

1900年初頭から天皇の命令の下、「海外に行けば良い仕事があり、
日本の健全な家庭に育った当時の若い女性達は天皇の言葉を信じた事は言うまでもありません。
天皇一族によりだまされ「売春婦として欧米に販売された」日本人女性の数は数十万人と言われております。

大部分は健全な家庭に育った若い女性達であり、天皇は「健全な女性を売春婦」として「売却」する事で、欧米の売春業者から女性1人あたり数千円、当時普通の会社員であれば10数年分の給与を手に入れていたのです。

その金額が数十万人分=莫大な資金がこの天皇一族のサギ行為、女性の人身売買により天皇一族に転がり込んだわけです。

その資金の一部は戦争のための兵器購入に当てられましたが、大部分は天皇の「個人財産」として「蓄財」されました。
天皇一族は自分の金儲けのために、健全な若い日本人女性をだまし、売春婦として欧米に「売却」して来ました。天皇一族は欧米の売春業者とタイアップした日本の売春業者なのです。

天皇により経営される日本郵船により、欧米に「売却」された日本人女性は、1人残らず現地に着くと即座に売春宿に「連行」され監禁されました。そして売春を強制されました。

初めての外国であり、逃げ場も助けてくれる相手もいない。
数十万人の日本人女性が、天皇によって売春を強制された。
これが従軍慰安婦の原型とも言えるでしょう。

日本郵船の共同経営者三菱財閥もこの売春業で巨大化しまた。
この莫大な富を生む売春業に参加させてもらったお礼に、三菱財閥は昭和天皇の結婚後の新居を、全額三菱財閥の出資で建設することになりました。

渋谷区下渋谷の第一御領地の「花御殿」が昭和天皇の新婚の住居であり、それは数十万人の日本人女性を「売春婦として販売した」利益で、三菱の天皇に対する「売春業参加のお礼」として建設されたしろものです。(山田盟子「ウサギたちが渡った断魂橋」 新日本出版社)

また天皇が大株主であった船舶会社商船三井も天皇と協力し、同一の「売春婦・輸出事業」に従事する事に至りました。
こうして日本人女性の「販売業者」として天皇一族が蓄積した財産

天皇の個人銀行でもあった横浜正金銀行を通じて、スイスに850万ポンド、ラテンアメリカに1004万ポンド等、広島、長崎に原爆が落とされ死傷者が苦しんでいる最中、天皇は自分の蓄財を海外に次々と逃がす事に専念していたのです。
この問題を調査したマーク・ゲインは、海外に天皇が逃した蓄財は累計で5~10億ドルに上るとしています。(マーク・ゲイン「ニッポン日記」 筑摩書房)

広島、長崎に原爆が落とされ膨大な死傷者が出、戦後日本をどのように再出発させるかを考えなくてはならない時期に、天皇はひたすら自分の蓄財を守るため数百回に及ぶ海外送金を繰り返していました。

日銀の地下金庫からは、莫大な金塊と貴金属が日本郵船により運び出され、アルゼンチンの銀行そしてスイス銀行まで遠路運搬されました。

中国では日本に逃げ戻るための船舶が無く、逃げ遅れた日本人女性が中国各地で多数強姦殺人され子供が殺害されている最中、天皇は貴重な船舶を独占し、自分の金塊を遠路アルゼンチン、スイス等に運び出していました。

天皇が自分の蓄財だけしか頭に無く、日本人の事など何も考えていない事は明白である。(ル・マニング「米従軍記者が見た昭和天皇」マルジュ社)

なお天皇が第二次大戦中「売春婦輸出業」を行っていた商船三井の共同経営者が、CIA(当時はOSS)の対・日本作戦部長マクスウェル・クライマンであるのは何故なのか?

2023年1月 2日 (月)

銃弾は安倍の背後NO!<本澤二郎の「日本の風景」(4672)

銃弾は安倍の背後NO<本澤二郎の「日本の風景」(4672)

NHKが安倍銃撃事件担当医師から本格取材=「銃弾は狙撃手」示唆>


異例・不可解な山上徹也容疑者の、長期の鑑定留置も間もなく終わる。検察は山上容疑者を殺人罪で起訴するが、安倍銃撃事件当日、直接治療に当たった医師らの証言をNHKが詳しく取材、昨年暮れに報道した。それによると、安倍の背後から花火銃でドカンドカンと二発撃った山上の銃弾(空砲の可能性も)でないことが、はっきりした。安倍の背中に銃創はなかった。

 

 銃創は安倍の首から心臓を直撃し、即死していた。したがって真犯人は他にいる。狙撃手の銃弾で安倍は即死したといえる。殺人罪で山上を起訴しても証拠がない。単独犯ではない。検察は初っ端から躓く。

 

 首から心臓部へ弾は貫通していることも分かった。真犯人は山上ではなく、かなり高いところから引き金を引いていた。山上の銃弾を証拠として法廷に出せるか。検察は証拠がない!証拠の捏造をするのか。間もなく始まる法廷は波乱含みといえよう。

 

検察の危うい犯人特定と殺人罪起訴?=組織的な犯行の可能性が高い

 それにしても不可解なことが多い。安倍の奈良演説は深夜に決まった。自民党選対は直ちに奈良の自民党県連に指示した。この情報がどうして山上や狙撃犯に伝わったのか。しかも奈良県の自民党候補は当選確実だった。それでも奈良演説を強行させた人物は?「京都演説の途中なので」と考えた安倍自身が強行したのか、それとも?

 狙撃手は警察や自衛隊、それとも海外の謀略機関?瞬時に土地勘のある

狙撃手を現場に派遣する組織とは?山上は当て馬であろう。余計に山上同情論は、これからも全国で膨れ上がるだろう。国賊を「国葬」にした岸田憎しも収まりそうもない。

 

<捜査は最初からやり直しか>

 山上弁護団について知らない。国選か私選なのか。どのような弁護団なのか。正義の弁護団かそれとも、一部に統一教会系の弁護士も秘かに加わっているのかどうか。

 この点の情報もまだ漏れてきていない。ただし、安倍即死から5時間、6時間の治療医師の今回の証言は、事件の方向を明らかにしてくれている。検察も弁護団もいい加減な処理は困難であろう。国民は双方の動向に注意を向けていく必要があろう。

 

<死体解剖なしでは死因特定は困難>

 もう一つの不思議は、死体解剖をしたという事実関係が不明である。していないかもしれない。そうだとすると、検察は解剖所見を法廷に提出できるのか、ここで弁護団との攻防戦が繰り広げられるだろう。

 殺人事件は、即座の死体解剖がなされて、死因を特定するのだが。夕刻には東京に運ばれている。その様子は、民放テレビのカメラが追いかけていた。

 死体解剖は、体験者によると、もの凄い異臭を周囲にまき散らす。普通の人間は耐えられない。頭部を切り刻みながら異変はないか、などから始めるとは、目撃経験者の話だ。

 

 安倍に解剖所見はない?かもしれない。もしそうだとすると、これも法廷での混乱要因となろう。

 

<次男正文の医療事故に松本朗検事は「解剖していないので死因不明で不起訴>

 筆者は次男正文の東芝病院医療事故死について、反省も謝罪もしない東芝に対しして刑事告訴した。警視庁が東京地検に書類送検。ところが、あまりにも軽率すぎる病院内での、痰がのどに詰まった重大な窒息死(担当医の証言)にもかかわらず、松本朗というイカサマ検事は不起訴にした。「なぜか」という遺族の追及に、松本朗は「司法解剖していないので死因を特定できない」と非情な理屈を押し付けてきた。

 当然のことながら、検察審査会に異議を申し立てたが、11人の素人検審委員は、松本朗にしたがった。文字通り東芝救済の政治的決定だった。背後の電通にしてやられた。財閥に一人で立ち向かったが、検察は財閥の番犬でしかなかった。たとえそうだとしても、松本朗を許すことは出来ない。

 

 言いたいことは、司法解剖をしないと死因を特定し、確定できない。安倍銃撃事件もこのことでも法廷闘争が繰り広げられる。正義の弁護団であることを祈りたい。以下にNHK取材のポイントを貼り付ける。

2023年1月2日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

安倍晋三
元総理銃撃事件 医師たちの
5時間半NHKWEB特集

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ドクターヘリで搬送
植山徹医師

「その時点で、いったい何発撃たれたのか、どんな銃が使われたのかといった情報は何もありませんでした。背後から撃たれたというので背中側に手を差し入れても、出血はなく、傷口は見当たりません。機内でできることは限られますが、病院に到着すれば手術ができるので、なんとかそれまでに位置を特定して病院のチームの助けになることが一番の仕事だと考えていました」

傷は背中ではなく体の前方にあった。
首に
2つと、さらに左肩にも1つ。
特定できたのは、ヘリが病院に到着する
2分前だった。
午後020
ヘリは病院に到着。

治療は病院の医療チームに引き継がれた。

傷は背中ではなく体の前方にあった。首に2つと、さらに左肩にも1つ。特定できたのは、ヘリが病院に到着する2分前だった。

治療は困難を極めた。胸を開いてみると傷は血管だけでなく、心臓にまで達していた。血圧は急激に低下していて、血液は輸血したそばから失われていった。自動のポンプだけでは追いつかず、医師と看護師が交代しながら手動で血液を送り込んだ。

手術にあたった福島英賢医師
「過去に治療経験があったので、銃創は出血点が大きく、事故でおなかを打撲したようなけがとは損傷の仕方が違うことはわかっていました。今回は撃たれたのが大きい血管のある胸部だったので、止血の処置は非常に難しいものになりました」

 以上NHK取材に感謝!

 

2023年1月 1日 (日)

2023年大波乱の幕開け<本澤二郎の「日本の風景」(4671A)

2023年大波乱の幕開け<本澤二郎の「日本の風景」(4671A

<危機を作り上げて43兆円超軍拡はゼレンスキーそっくりの手口>

 電通は五輪疑獄の張本人であるが、NHKはじめ新聞テレビを抑圧して言論の自由を奪い取った悪魔の権化でも知られる。統一教会や笹川ギャンブル財団の支援者としても有名という。無知蒙昧の徒である安倍晋三をたぶらかせた、国民は到底信じがたい軍事費2倍増を、岸田にも容認させての閣議決定に対して、日本国民はうろたえてなすすべを知らない。

 改めて日本は民主主義の国ではない、政府の勝手な判断で政策を決める独裁的国家主義の国であることを、内外に誇示した。当人は自ら「歴史の分岐点」とか「難題に正面から立ち向かう」などと公言、まるで戦争内閣のA級戦犯の東条英機になったつもりでいる。

 

 あたかも、プーチンの戦争に待っていたとばかり立ち向かっているゼレンスキーと類似している。戦争屋の片割れではないか。間もなくインターネットでも自由な言論が封じられるのだろうか。ひたすら恐怖を感じる。日本海は波高しという旧日本軍の手口を真似ているのかもしれない。彼らは、神道・統一教会・創価学会の、神経を病んだカルト軍かも。

 

<東アジアを火の海にする極右・財閥の大野望か>

 平和なインド太平洋に「台湾有事」をうまくすり込んだ手法に驚くばかりだが、緊張ときな臭い武器弾薬の嵐に巻き込んだ手口は、やはり満洲人脈のアヘン王・岸信介が一目置いた里見甫の亡霊を想起させる。

 歴史から遠ざけられてきた今の若い言論人は、ことの本質が分からない。政治の表面しか理解できない。深層が判らない。多くの国民もそうである。新聞テレビの編集幹部は、カネで動く信念も理想もない輩ばかりだ。

 平和軍縮派の宇都宮徳馬が「権力に屈するな。屈したらジャーナリストではない」と再三叫んでいた理由を日々かみしめてパソコンに向かっているのだが。大軍拡は死の商人の頂点に君臨する財閥である。これに戦争神社の神道が手を組んでいるとなると、既に戦前体制そのものである。

 

<世界恐慌下の今は大軍縮・大減税(消費税ゼロ)で貧困死阻止>

 ごく当たり前の常識のある人間は、世界恐慌下の現在、為政者の為すべきことは大軍縮だと信じている。武器弾薬を放棄することで、人民の負担・国民負担を軽くする。経済を回転させるためには大減税だ。消費税をゼロにするのである。そうして貧困死をなくすことが政治の根本である。

 この当たり前の主張が議会から聞こえてこない。どうしたことか。彼らは国民の窮状を叫んでも、世界一の高給を手放そうとしない。与野党ともに売国奴・国賊である

 

<日本国民・主権者は声を上げ、自公と維新・国民民主打倒にZ旗>

 全国民が声を上げる時である。子供や孫たちのために声を上げなければならない。戦前の近衛内閣の翼賛議会が、21世紀の今、既に実現している。自公体制に維新と国民民主党の自公別動隊が、戦争準備に取り掛かっている。

 日本を滅ぼしかねない翼賛4党を崩壊させるか、それとも彼らの財閥のための独裁体制に屈して、戦争の道に突き進んで亡びるのか。これこそが日本の分岐点なのだ。

 

 解散に追い込んでいく、4月統一地方選では、統一教会と提携して恥じない売国奴政党を排除するのである。細い道に希望の光が輝いている。

 

 今朝の房総半島は大霜が降りた。8時前に太陽が我が家にも届いてきた。このあたりの風習は、3が日だけ夫が餅を焼いて雑煮をつくり、妻に食べさせると聞いた。雑煮の具は里芋、そこに房総半島の海岸に張り付いたハバ海苔で風味を出す。しかし、もう以前から庶民はハバ海苔を食べることが出来ない。高額なためだ。筆者は業務スーパーで買いこんだ割安の餅を買ってきて、それを石油ストーブ上のフライパンで焼いて、あとは醤油味の焼きのりを巻いて食べた。小さめの餅なので8個たいらげた。8は末広がりという。縁起担ぎはご法度だが、多少精神を慰めてくれた。

2022年1月1日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

<月並みの謹賀新年>

 2022年は戦後史を彩るすさまじい年でした。7・8安倍晋三銃撃事件が、古くは満州事変に端を発し、敗戦でA級戦犯となった犯罪人が米CIA工作の結果、政権を担当し、韓国のカルト教団を育成し、半世紀後には自民党清和会(岸信介・福田赳夫・安倍晋三)と一体となって日本政治を制圧していた!という信じられない事態が発覚したのです。日本は「ワシントンの属国」だけではなかったのです。

 この間、自民党清和会の分析を加えながら、賢明にblog「本澤二郎の日本の風景」に毎日、健筆?をふるいました。2023年は内政も外交も覚悟の年になるかもしれません。破憲と護憲の決戦、東アジアで激動の嵐が吹き荒れるか。

 

 一つ小さな出来事を報告します。「日本の風景」は2009年から書き始めました。これを全集にして10巻(2018年)まで製本(各10冊)することが出来、一セットを国立国会図書館に蔵書として保管してもらいました。題して「反骨のジャーナリスト・本澤二郎の日本の風景」。50年後、100年後のジャーナリスト・学者・研究者らの参考に供しようとするものです。2019年からも、老後の貯えを削っての覚悟の製本を継続しなければなりません。平和軍縮派・宇都宮徳馬さんの「権力に屈するな」「50、60は鼻たれ小僧、男盛りは真っ八十」の実践でもあります。ただし、印刷年賀状は今回が最後となりそうです。

 皆様の健康と健闘を祈念します。

 2023年1月1日 政治評論家 本澤二郎

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