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2022年8月27日 (土)

見えた日本衰退の原因<本澤二郎の「日本の風景」(4547)

見えた日本衰退の原因<本澤二郎の「日本の風景」(4547)

<敗戦で主導権を握った労組も産別組合化で財閥カルトに屈服>

 昨日見たYoutubeで、15年もの間、米国で暮らしたという作家の話を聞いた。彼は「日本はカルト社会だ」と断じた。日本のカルト社会の真犯人を、神社神道と決めつけた。そういえば、神社の祭礼に自治会費を公然と支払っている日本文化に対して、NOと突き付けた京都の勇敢な市民の提訴の記事紹介に、予想外の反響が集まった。ヒラメ判決では押し切れまい。

 

 なるほど日本の明治以降の文化は、国家神道によるカルト社会(政教一致体制)が、この国を二度も滅ぼしている元凶といえる。これは新発見だ。天皇を神とするカルト信仰が、統一教会をはびこらせた素地なのだ。韓国では、統一教会は宗教団体として、一般に認知されていないことも、韓国人が語っている。日本国民の資産を奪い取るという、明らかに信じがたい詐欺犯罪を受け入れる日本文化には、神道効果だった。「英霊」だったり、合格祈願や出産祈願と何でもござれだ。幼稚じみた行動に、ためらいを持たない愚民の存在を、誰も否定できないだろう。ご利益信仰は仏教にも。凡人にはついていけない。

 このカルト社会を有効に活用・操作して権力を維持する自民党、さらにいうと創価学会公明党といえなくもない。もう一つが、経済界を意のままに独占している財閥。ともに神社神道を「崇拝」している仲間たちだ。「エリート国民という一等国民」は、中央も地方もカルトの仲間たちばかり、それも戦前も戦後も、である。カルトに騙され、騙す文化の日本ゆえに、統一教会問題の深刻さが存在するのである。

 

 ここでは財閥に操られる労働者・労働組合の衰退と、同時に日本という国の「亡びの文化」を裏付けて余りあろう。25歳の女性弁護士がみた労働争議、それは今から55年前の体験だが、以上の結論に達した。日本のカルト滅びの文化に、権力を握る為政者も、財力を独占する財閥も呑み込まれたままの日本なのだ。近代ではない日本を象徴している。

 

<組合執行部は労働貴族=企業労組化で出世約束=組合役員は踏み台> 

 「今だけ・自分だけ・金だけ」とも教えられたばかりだが、戦後活躍した、泣く子も黙るといわれた総評も、今はおとなしい労働貴族の連合に吸収されてしまった。アルバイトや非正規労働者という差別された労働者に見向きもしない。

 

 財閥企業下の形だけの組合活動が、出世の近道になって、もう何十年も経つ。経営者も楽だ。企業別労組という檻に労働者を追い込むことに成功すると、そこに清和会の小泉純一郎内閣が、怪しげな学者・竹中平蔵を抱き込んで、労働運動の根幹を突き崩してしまった。今の連合という労組連合は、労働貴族で組織化され、その結果、かつての革新政党・社会党は消滅してしまった。連合は市民や国民に目を向けなくなり、財閥の配下となってしまった。

 本来の労働運動は消滅した。日本衰退の原因である。中島源太郎秘書の鈴木君が「面白い労働運動指導者」を紹介してきた。JR東労組の松崎明だ。彼は労働運動と平和運動を、二本の柱にした真っ当な労働運動家だった。権力に屈しない発言と行動に対して、大いに共感した。

 ワシントンとの接点は成功しなかったが、北京との交流は成功した。彼の決断と行動力によって、貧しい山間部の「希望小学校」を沢山再建した日中友好活動は、あっぱれだ。付きまとったハエのような公安当局に悩まされながらも、JR東・JR総連は、連合内で見事な存在感を誇示していたが、彼が亡くなると、組織は分裂してしまった。

 

 今ではまともな労働組合は、連合内に存在しない。衰退する日本を象徴している。結果、財閥に操られる連合の衰退は、労働組合不在を招き、社会の右翼化と迷走する野党へと追いやってしまった。財閥の暴走と自民党と公明党の暴走を許してした。ブレーキのきかない黒い列車が列島を走っている。岸信介・児玉誉士夫と文鮮明の統一教会が爆走してきた背景である。

 

<25歳で弁護士として古河鉱山事件に関与、今夏地元で劇的交流会>

 古河財閥をご存知か。55年前の1967年、古河鉱業(現在は古河機械金属)の労働争議の裁判で、裁判長以下が現場を視察する場面があった。

 この時、25歳の女性弁護士も弁護団に加わっていたことを記憶している人は少ない。ところが、今夏奇跡のようなことが起きた。彼女は55年ぶりに、元足尾銅山事件で日本の公害第一号となって悪名を世界に轟かせた現場近くに孫と共に出かけた。

 労働争議の関係者数人が90歳前後で今も生きていて、80歳の女性弁護士と交流した。こんなことはまずありえない。コロナがなければ同行取材したかった、といまも一人悔しがっている。

 

<鉱山は女人禁制という神道カルトで大混乱の現場視察

 足尾銅山の鉱毒事件では、教科書にも載っているが、もう忘れかけていたので調べてみると、栃木県選出の代議士・田中正造の有名な天皇直訴のことが紹介されている。カルト天皇とカルト財閥は一体である。直訴など実現するわけもないのだが、田中の抗議は亡くなるまで続いた。

 渡良瀬川に流れ込む鉱毒に、魚も農地も殺されてゆく。一人抗議の戦いをする田中正造と、統一教会と孤軍奮闘した自由法曹団弁護士・郷路征記の活躍を重ねると、誰もが涙する。この足尾銅山事件は、朝鮮人2461人と中国人なども強制連行を強いられた。「カルト天皇とカルト財閥の神がかりの文化」といえなくもないだろう。敗戦でも、このカルトの恐ろしい文化から脱却できないでいる日本を、避けて通ることは出来ない。悲劇の日本である。

 

<カルトに屈しなかった弁護士は自由法曹団の男女平等論者>

 裁判長と争議弁護団が、悪名高い鉱山に踏み込んだ場面で、深刻な事件が発生した。なんと「女人禁制」を盾に、25歳の女性弁護士の坑道入りを、古河側が阻止してきた。これに驚いた弁護団も対応を協議した。「弁護士になって人助けをする」という、血気盛んな弁護士一年生の、いわば初めてともいえる大裁判にかける意気込みを、弁護団として大事な場面で押さえつけるわけにはいかない。

 

 弁護団は結束して裁判長に対して、無意味な女人禁制に従うわけにはいかない。いまは民主憲法下の日本だ、会社側の要求に合理性はない、と突っぱね、裁判長も同意して坑道視察を強行した。

 神道カルトは、敗戦後にも生き延びていた。男尊女卑も。それを司法の場でも強行しようとしたが、女性弁護士の「男女差別許さず」の意志が勝った。裁判も、古河の不当労働行為は認定され、勝訴した。

 

<カルト社会に屈しない人間作り・人間教育が不可欠

 思うにマンション管理組合で、自治会費を神社の祭礼に出すことは許されないと主張したことに対して、大手の商社マンだったという人物は「いいではないか。子供時代に山車を引いたのではないか」と横やりを入れてきた。幼児期の思い出が、カルトを容認させていた。 

 ことほど日本人は、カルト風習・慣習に弱い。ひどいのは「慣習法」とひどい屁理屈で押し切ろうとする法律知らずの愚民が今もいる。

 真っ当な人間教育が不可欠である。学校教育・家庭教育がしっかりしていれば、合理主義が当たり前となる。手品は不要である。簡単なことなのだ。文科省を牛耳る清和会の狙いが読めるだろう。文教族の五輪汚職で浮上している森喜朗は、自身の銅像づくりに余念がないという。正体みたりだ。

 教養のある常識人間が、三権に参画することが不可欠なのだ。

2022年8月27日記(政治評論家)

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