« もんじゅ西村控訴審<本澤二郎の「日本の風景」(4465) | トップページ | 日米安保破棄する時<本澤二郎の「日本の風景」(4467) »

2022年6月 6日 (月)

労働者を抹殺した日本財閥<本澤二郎の「日本の風景」(4466)

労働者を抹殺した日本財閥<本澤二郎の「日本の風景」(4466)

<生きていた国家神道の深すぎる男女差別=山の神の焼き餅>

 戦前の国家神道がそっくり脈打つ宗教法人・神社本庁が揺れている。男女問題や不動産売却に絡む不正発覚など、一般企業の中枢で起きていることと変わりない大騒動が、大きく報じられることはない。現実には、そこが極右・日本会議や皇室をも操る不気味なカルト教団の本陣なのだ。

 

 著名な京都大学の歴史学の大家・井上清教授は「神道は原始宗教に毛の生えた程度のお祓い教団」と喝破した。この神社神道の男女差別は、異常そのものであることも知られている。四国の神社の氏子総代は「女性の巫女は売春婦」と明かしてくれたほどだ。現に富岡八幡宮殺人事件では、女性の宮司が日本刀で、男の前宮司に殺された。その後の詳細は報道されない。靖国神社には日本刀が鎮座していると聞いたが、神道の世界はすべからく男中心で、女性は汚れたものと位置づけられているという。男尊女卑の戦うカルト教団であることを裏付けている。

 

 今回紹介する事案は、古河財閥が経営していた足尾銅山で起きた、労働者首切り事件に対する地位保全の仮処分裁判における現場検証の事案である。この事件の弁護団のなかに、当時25歳の女性弁護士がいた。トロッコに乗って地底の掘削現場を、担当判事と共に視察する時点で、問題が起こった。

 

 女子禁制の場所だった。理由に仰天!「女が坑内に入ると、神が焼き餅をやく。入れるな」と大騒ぎになった。弁護団・判事らも当惑した。最終的に女性弁護士の判断に任せるという結論に達した。現場検証のために来た足尾銅山の入り口で止められる?ありえないことに「入ります」という本人確認の上で、トロッコに乗った。男性用のだぶだぶな作業着にライトのつくヘルメットをかぶって、生まれて初めて坑内に飛び込んだ。神道が生きる異様な世界で、日本の労働者の置かれている環境は、欧米のキリスト教社会と異なる。

 

<「地底(じぞこ)の歌」(三井炭鉱)は命の叫び=聞くと涙が出てくる>

 足尾銅山というと、鉱毒事件が有名だが、坑内で真っ黒になって働く労働者の人権保全の闘いが、日本の労働運動の原点の一つとなっている。

 日本財閥が金の鳴る危険な坑内で、労働者を奴隷のように、虐げながら働かせた悲惨な原点が、全国各地で起きた炭鉱労働者の争議だ。悲しいかな筆者は知らない。多くの国民も忘れたり、記憶の彼方に霞んでしまっている。

 しかし、人生100年の時代である。80年の大台に乗って初めて人間は、世の中の姿をほぼ正確にとらえることが出来るものなのだ。「50,60は鼻たれ小僧」である。今の自公連立政権は、そんな鼻たれ小僧が日本丸のかじ取りをしている。危なくて見ていられない。言論で警鐘を鳴らすことになる。

 足尾銅山の坑内に入ったたった一人の女性弁護士は、三井炭鉱争議のことも記憶の一つだ。初めて知った「じぞこの歌」を、どなたか知っているだろうか。地の底で命がけで働く、労働者の命の叫びだ。彼らが作詞作曲した歌が、闘争のシンボルだった。「地底の歌を聞くと、涙が出てくる」という。日本の労働者をぼろぼろになるまで酷使した、戦後解体されたはずの日本資本主義を主導した財閥は、敗戦後の日本で瞬く間に大きく復活した。朝鮮戦争とベトナム戦争の特需も舞い込んだ。隣国の徴用工問題にも頷ける。

 

 背後に、財閥に虐げられた労働者の一群がいたことを忘れてはなるまい。労組連合の総評と同盟が誕生、前者が革新野党を育んだ。そして連合に一本化された時点で、気が付くと財閥に抱きかかえられて漂流している。7月の参院選で政府与党に接近、労組解体を印象付けている。労働者抹殺だろう。

 

<産業別労組を封じ込め、企業別労組にして労組崩壊に追い込んだ財閥>

 政府自治体、そして財閥も建物を建てようとすると、そこに当たり前のように国際社会から「戦争神社」といわれる神道が忽然と現れる。地鎮祭という神道の祭祀が繰り広げられる。

 

 自民党清和会・日本会議の森喜朗が首相として「日本は天皇中心の神の国」と公言した世界は、財閥から自衛隊基地にまで及んでいる。政教分離を破壊して、憲法違反を公然化させている。財閥の巨大な高層ビルの屋上などにも、井上清が断罪した原始宗教が鎮座している。

 戦前の国家神道は、今も権力中枢で生きていたのである。天皇は当たり前のように神道祭祀に、血税である大金を浪費し、神社参拝に熱を上げている。歴史の教訓を拒絶している。反省と謝罪を拒否する政府と財閥なのだ。命を奪われた者に反省謝罪もしない東芝だけではない。神道崇拝の安倍桜に酒を持ち込んだサントリーだけではないだろう。男尊女卑の悪弊は、永遠に継続するかのような日本である。

 

 国際社会は、産業別労組が主体だ。労組としての影響力・政治力も強力だ。日本は違った。日本財閥の威力が見て取れる。平和憲法を破壊する動きも本格化している。戦争国家・日本軍国主義復活も。議会の大政翼賛会も頷ける。「神の国」が鎮座する日本は、また歴史を繰り返すのか!

2022年6月6日記(東芝製品・サントリー不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)

« もんじゅ西村控訴審<本澤二郎の「日本の風景」(4465) | トップページ | 日米安保破棄する時<本澤二郎の「日本の風景」(4467) »

恐ろしい国」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« もんじゅ西村控訴審<本澤二郎の「日本の風景」(4465) | トップページ | 日米安保破棄する時<本澤二郎の「日本の風景」(4467) »

2022年8月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ