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2021年4月17日 (土)

車ごと谷底に落ちた東芝CEO<本澤二郎の「日本の風景」(4057)

車ごと谷底に落ちた東芝CEO<本澤二郎の「日本の風景」(4057)

<人間の命に向き合おうとしなかった三井の車谷暢昭社長=天国から地獄>


様々な事象について、検討してみると、多かれ少なかれ、結果に対して原因が存在するものである。今回の東芝CEOの墜落には、それぞれがその原因を見出すことが出来る。東芝病院で命を奪われた息子の遺族の立場からすると、繰り返し謝罪と反省を求めてきたのだが、車谷暢昭は全く聞く耳を持たなかった。彼の意思は、東芝の顧問弁護士の傲慢で横柄な対応からも、如実に読み取れた。

 

 人間性がひとかけらもない経営者は、一時が万事がそうだから、株主に対する対応もそうだった。12万従業員や株主に対しても。株主を軽視する尊大ぶった経営者は、いずれ放逐される運命にあった。彼の名前の通り、車ごと谷底に突き落とされてしまったのだ。

 

 次男・正文が、東芝病院で入院直後というのに100分も看護不在、そのために非業の孤独死を強いられて11年。東芝3号機の核爆発後に被ばくした東芝作業員が、真っ先に命を落としてから10年である。人間の命と全く向き合おうとしなかった車谷の、次なる運命も、ある程度予想することが出来るかもしれない。因果応報は間違いない。

 

<株主と激突する横柄な経営者の代表による自業自得>

 東芝は、財閥・三井傘下の代表的な製造業である。311の東芝製3号機の核爆発に続く、史上最大の粉飾決算の発覚と、米原発企業WHの莫大な赤字で墜落した。経産省との癒着でのし上がってきたものの、311後の脱原発の世界的潮流に反してしまい、危機を乗り切ることは出来なかった。車屋は傘下の優良子会社を切り売りして、なんとか一部上場を果たしたが、12万労働者と愛社株主の意向をまとめ上げることについて、静かに耳を貸すどころか、傲慢にも暴走を続けた。

 

 株主の批判を封じ込めるために、勝手知ったる英ファンドCVCの買収劇を仕組んだものの、素性が即座に暴かれ、株暴騰で有頂天になったその瞬間、彼の首は落とされてしまった。

 

 天国から地獄である。日産のカルロス・ゴーンではないだろうが、3年有余の不始末が今後、表面化するかもしれない。福島の3号機の核爆発を不問に付してきたことのも、関係方面の注目を集めている。1000個のタンクの汚染水の中身も、真実を内外に公開してはどうだろうか。素っ裸になってゼロからのスタートを期待したい。

 

<復活した綱川智CEOは医療部門の代表=東芝病院事故に理解?>

 聞くところによると、社長CEOに復帰した綱川智の専門は、医療機器部門の立役者という。この点について、医療事故問題に明るい友人は、多少の期待を抱いて「しばらく様子を見てはどうか」とアドバイスしてきた。

 

 すなわち、人間の命の価値に理解を示す経営者かもしれない、というのである。なるほどそうかもしれないが、当面、東芝不買運動の会代表の旗を降ろすつもりはない。

 

 11年余の東芝の冷たすぎる仕打ちに心は凍り付いてしまっている。東芝経営陣の悪辣さが、身に染みて堪えてしまっているためだ。医療事故は正直、本当に厳しい。遺族の人生を、次々と落下させる威力があるからで、しかも、そのことは第三者に理解してもらうことが出来ない。ともあれ、綱川CEOの人間性にしばし注目したい。過ちを改めるに憚るなかれ、である。

 

<旧東芝メモリーを完全子会社化して大胆投資で浮上も!>

 気が付くと、世界の産業は半導体戦争に絞られている。かつての半導体の王者・日本も、世界の先端に追いつけなくなっている。アメリカは、台湾の有力半導体メーカーを、中国からむしり取って米国に移転させようと必死だ。

 

 韓国・サムソンも、中国とアメリカの股裂きにあって四苦八苦している。東芝はというと、手放した旧東芝メモリー株を相応に保持しているという。もとに戻せば、浮上する機会もあろう。医療機器の東芝も、である。

 

 従業員と株主を1本にまとめ上げれば、希望も出てくるだろう。そのためにも、人間の命に向き合える経営陣に体制固めをする必要がある。本気で社会的責任を果たす企業に変身することが出来れば、再生の芽は出てくるかもしれない。今までがひどすぎた。

 

 綱川智CEOの対応にしばし、注目したい。なんとしても次男・正文に喜んでもらいたい。第三者にはわからない、無力の父親の悲願である。

2021年4月17日記(東芝不買運動の会代表・政治評論家・日本記者クラブ会員)

 

 (時事)東芝は14日、車谷暢昭社長(63)が同日付で辞任し、後任に前社長の綱川智会長(65)が復帰したと発表した。車谷氏から同日朝、辞任の申し出があった。英投資ファンドCVCキャピタル・パートナーズによる東芝買収案が今月7日に明るみに出て広がった経営の混乱は、トップが辞任する異例の事態に発展した。

 

 

(毎日)東芝は14日、車谷暢昭(のぶあき)社長兼最高経営責任者(CEO63歳)が同日付で辞任し、後任に前社長の綱川智会長(65)が就任する人事を発表した。「物言う株主」との関係が悪化し、英投資ファンドのCVCキャピタル・パートナーズによる買収提案で社内が混乱する中、経営陣の刷新を迫られた。東芝は新体制で事態収拾を図りたい考えだが、突然の辞任劇で経営が混迷を深めるのは必至だ。

 

(週刊ポスト)東芝は2015年に不正会計が発覚して経営危機に陥り、債務超過から脱却して上場廃止を回避するため、2017年に約60社の海外投資家に対して6000億円の増資を実施した。さらに稼ぎ頭の半導体メモリー事業を売却するなどして破綻を回避した東芝は、今年1月に東証一部に復帰したばかりである。

(毎日)東芝が、英投資ファンド、CVCキャピタル・パートナーズからの買収提案を巡り、株式市場への上場を維持する方針を大手銀行に伝えていたことが16日、明らかになった。CVCの提案は東芝株の非公開化が前提。近く正式提案する見通しだが、東芝が提案を拒否する公算が大きくなった。

翻弄されるのは125648人(20203月末時点)の東芝社員(連結)だ。
「現時点で会社からのアナウンスはありません。
6月に予定されているCVCの最終提案に事業の整理などが記載されていると見られているため、社内の動きはそれからでしょう。車谷氏は就任後に大胆なリストラで業績を回復させましたが、今回も大規模なリストラが行なわれるのではないかと不安視する社員は多い」(30代社員)

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