黒川醜聞は本当か<本澤二郎の「日本の風景」(3625)
黒川醜聞は本当か<本澤二郎の「日本の風景」(3625)
<犯罪のもみ消しに謝礼500万円?>
弁護士や検事、判事は善人としての良心に従って、判断し、行動しているものだと、大学で法律を少しばかりかじった時、そう認識してきたジャーナリストも、40歳の時点で、人権派弁護士から「違う」と言われたときは仰天したものだ。
次男の明白な東芝病院医療事故死事件を、東京地検の松本朗が不起訴にした時点で、見事に証明されて、悲しい現実に頷いてしまった。これら司法に携わる世界にも、悪党がはびこっている!
昨日は、安倍・自公内閣が検察の番犬として、次期検事総長に起用しようとしている黒川・東京高検検事長に、こともあろうに収賄の嫌疑がかかっていることに驚愕してしまった。
嘘であれば名誉棄損で訴えることが出来るのだが、それをしていない。犯罪のもみ消しの謝礼500万円疑惑は、現実味を帯びている。
<最高検に告発状、受理する法的義務を負った稲田検察>
最近、千葉県警関連での犯罪事件の告発に対して、担当する警察署から「受理しない」という途方もない事案を見聞したばかりである。無知無能の警察署の存在に驚いているところだが、これはいずれ黒白をつけねばならないが、刑事訴訟法は、告訴・告発に対して検察・警察は、受理する法的義務を負っている。
この黒川疑惑については、最高検にも告発状が出ている。したがって、最高検は、真摯にこれを受け止めて「捜査の端緒」としなければならない。刑訴法が命じるところである。
相手が首相であろうが、身内の検事長であろうが、日本国憲法は「法の下の平等」を謳って、一歩も譲らない。
稲田検察は、公正に判断して、疑惑の有無を、徹底的に調べる義務がある。身びいきがあってはならない。日本国民は、捜査の行く方を重視している。
<大忙しの稲田検察・法務検察の正念場>
政府・首相のための番犬に成り下がった黒川に対して、国民は重大な懸念を抱いている。のみならず検察内部の認識もそうである。
最近は、検察庁法の規定を破った法相と内閣が大暴走して、政府全体の不正と腐敗が露呈した。飼い猫にされた森雅子も、辞表も出せず哀れだ。
その前に桜重大事件が発覚、首相に対して財政法違反・公職選挙法違反・政治資金規正法違反などで、刑事告発されている。稲田検察の力量が問われている。
現時点では、河井前法相と妻の参院議員の1・5億円一大金権選挙違反事件が、捜査の渦中にある。広島地検と同高検は、大車輪の活躍をしている。この事件は、想像しなくても「安倍事件」であると国民は理解している。1・5億円の党本部からの巨額資金と、安倍事務所からの4人秘書の、それぞれ投入された重大な、主権者の期待を裏切った事件である。
背後には、安倍の政権延命のための、岸田・宏池会壊滅もあったところから、自民党内の権力抗争の側面もある。
「政治に関与しない検察」を目指している、稲田検察の正念場でもあろう。そこに降ってわいた、東京高検検事長疑惑事件である。
繰り返すが、告訴告発は受理する法的義務を、検察警察は負っている。
<「山岡俊介の取材メモ」に詳細、録音も>
疑惑の詳細は、ジャーナリストの世界では、著名な人物の「山岡俊介の取材メモ」で、全体像を確認できる。
有料なので、その冒頭部分をここに貼り付けようとしたが、なぜかうまくいかない。何かカラクリをしているのかもしれない。当局の仕業であろうが、告発状には、賄賂を配って不起訴にされた犯人の録音もある。あわてて当事者が否定しても無駄である。
まさに驚天動地の重大事件も、稲田検察の任務であることを、国民の一人として申し添えたい。
2020年3月15日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)
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